けものフレンズ 軈テ星ガ降ル。   作:ヒトアマゾン

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ウルトラマンZ放送開始記念


Ep.--78「ご唱和ください、"彼"の名を!」

ここはサンカイエリア…にある、とある店。といっても今ではただの廃墟。

 

そんな店にある落とし物コーナー。皆さんも一度は覗いた事があるのでは無いでしょうか?

 

今回は、この落とし物コーナーに預けられている、一体の特撮ヒーローの人形が………

 

 

 

-サンカイエリア-

 

 

時は、光太郎達がリウキウへ流れ着いた頃。

 

 

小さな砂丘の上で伸びをしている、一人のフレンズが居た。

 

オグロスナギツネ「んー! 今日も平和だなぁ… 」

 

 

ヒトコブラクダ「あ、オグロスナギツネちゃんおはよぉ。」

 

オグロスナギツネ「おはよ! あれ、フタコブラクダちゃんは?」

 

ヒトコブラクダ「多分、もうすぐ来ると思うよぉ?」

 

オグロスナギツネ「そう? なら良いけど。」

 

 

-地下バイパス-

 

 

暗い地下バイパスの中、点々と点いた電灯に照らされた一人のフレンズが彷徨っていた。

 

サイガ「うーん…迷子になったのなー…」

 

 

サイガの声だけが響く中、次第に地鳴りの様な雑音が聞こえる様になった。

 

サイガ「お、誰かいるのなー!?」

 

サイガの呼びかけに、反応は無かった。

 

サイガ「気のせいなのなー…」

 

流石のサイガも歩き疲れた様で、壁に寄りかかり座った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイパス内に、金属が軋む様な音が響いた。

 

サイガ「何なのな!?」

 

サイガが慌てて周囲を見回すと、バイパスの壁が剥がれている場所があった。

そこを覗くと、中は空洞になっていたが、電灯に照らされ、青銅の様な輝きを放つ何かが居た。

 

しかしそれは、アニマルガールとは比べ物にならない程大きく見えた。

 

サイガ「これは何なのな…?」

 

サイガが一歩、また一歩と穴に近付いた。

 

 

その時、甲高い声の様なものと共に、空洞内の何かが動き始めた。

 

 

 

 

 

-再び、地上-

 

 

地が揺れ、砂が巻き上がり、フレンズ達の不安を煽っていた。

 

オグロスナギツネ「ちょっと何これ!? ヒトコブラクダちゃん大丈夫!?」

 

ヒトコブラクダ「私は大丈夫だけど、フタコブラクダがぁ…」

 

ヒトコブラクダが辺りを見回していた。どうやら、フタコブラクダを探しているようだ。

 

オグロスナギツネ「…私、フタコブラクダちゃん捜してくる!」

 

ヒトコブラクダ「私も捜すよぉ!」

 

 

 

2人の視線の先にある大地が、すり鉢状に陥没した。

側面には、何か大きな施設があったらしく、軋みながら崩れていた。

 

だんだんと広がる穴、その中から大きな大顎を持ったクワガタ…否、アリジゴクといった方が正しいか。

 

アリジゴク型の巨大なセルリアンが現れた。

 

 

オグロスナギツネ「この揺れも砂嵐も…全部あのセルリアンの仕業なの…?」

 

ヒトコブラクダ「けど、あの大きさは倒せないよぉ…」

 

 

そんな中、セルリアンの方から走ってくる1人のフレンズが居た。

 

 

サイガ「やっっっっとフレンズが居たのなぁぁぁ!!!」

 

 

オグロスナギツネ「サ、サイガちゃん!?」

 

サイガ「地面の下の暗いところで迷子になってたら、あのセルリアンが居たのなぁ!」

 

ヒトコブラクダ「大丈夫? 怪我してない?」

 

サイガ「サイガは大丈夫なのなー!」

 

 

 

その時、セルリアンが大顎を開き、空へ向かって何かを放った。

 

 

ヒトコブラクダ「アレって…虹?」

 

その"虹"が見えた瞬間、周囲の廃墟が吸い寄せられていった。 廃墟だけでは無い、不運にもセルリアンの近くに居たラッキービーストまで吸い寄せられていた。

 

 

 

サイガ「…あの棒みたいなのに掴まって飛んでるのって、フタコブラクダじゃないのなー?」

 

オグロスナギツネ「…本当だ……と、飛ばなきゃ!」

 

ヒトコブラクダ「どうやってぇ?」

 

オグロスナギツネ「そ、それは…でも早く助けないと!」

 

 

 

-小さな廃墟-

 

 

 

このヒトの遺産も、砂に飲み込まれる瞬間が刻々と近付いていた。

 

その時、空からサンドスターの様な物が降ってきた。

 

 

…その輝きは、とある人形に集まっていた。

 

次第に、赤い光が廃墟を包んでいった。

 

その光は赤く光る、巨大な球となりセルリアンの元へ…フタコブラクダの元へ飛んでいった。

 

 

 

 

光の球はフタコブラクダを優しく包み込み、そのままオグロスナギツネ達の元へ降り立った。

 

オグロスナギツネ「えっ…え?」

 

サイガ「何なのな…」

 

ヒトコブラクダ「フタコブラクダちゃん!」

 

光の球が離れると、地面にフタコブラクダが倒れていた。

 

ヒトコブラクダ「フタコブラクダ、大丈夫?」

 

フタコブラクダ「うぅん…ヒトコブラクダ?」

 

ヒトコブラクダ「良かった…怪我してない?」

 

フタコブラクダ「うん、赤い球が助けてくれたのー」

 

 

 

 

赤い光の球は、セルリアンの前へ浮かんでいた。

 

その時、パッと白い光が広がった。

 

その光が収束すると、セルリアンの前には巨人が仁王立ちしていた。

 

 

体表は美しい銀と、身体を巡る血潮の如き紅。胸には青い宝石の様なものが輝き、その瞳は太陽の温もりを感じる光を放っていた。

 

 

その光の巨人は、独特な掛け声と共に前傾姿勢をとった。

 

セルリアンは穴から這い出て、巨人を絞め殺そうと大顎を大きく開き、巨人へ向かって行った。

 

巨人は一歩踏み込み、セルリアンの大顎を掴んだ。

 

軋む大顎、巨人は大顎を折ろうと捻りを加えるが、中々折れない。

 

セルリアンは作戦を変え、自身ごと巨人を地面に引き摺り込もうとした。

 

巨人はセルリアンの作戦に気付き、セルリアンとの間合いを空けた。

 

 

一瞬の静寂が訪れた。巨人は意識を集中させ、セルリアンの位置を把握しようとしていた。

 

 

巨人の背後から、勢いよく砂が吹き上げられた。

セルリアンが目眩しの為に放ったようだ。

 

巨人の胸にある宝石は赤く点滅を始めた。

 

視界を遮られた巨人の背中に、セルリアンの大顎が迫る。

 

 

オグロスナギツネ「後ろだよっ!」

 

 

巨人は、その言葉通り背後へチョップをくり出した。

 

 

セルリアンの大顎の一部が宙を舞った。

 

 

巨人は間合いを空け、腕を十字に組んだ。

 

その瞬間、青白い光線がセルリアンに向かって放たれる。

 

セルリアンは甲高い声を上げながら耐えていたが、次第に体が崩れ、砂に還っていった。

 

 

オグロスナギツネ「…やった……勝った? 勝った!?」

 

サイガ「凄いのなー!!」

 

 

巨人は空を見上げると、両手を挙げて空へ飛んでいった。

 

フタコブラクダ「助けてくれて、ありがとぉ!」

 

ヒトコブラクダ「名前! 教えてぇ!……行っちゃったぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、その人形は戦いの末に燃え尽きたか、宇宙を彷徨っているのか、はたまた、光の巨人としての使命を果たし、元の持ち主の所へ帰ったのか…

 

それは、誰にも分かりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャパリパークからも、遥か彼方で輝く星が、"故郷"が、よく見えます。

 

一部のヒトは、その星をこう呼びます。

 

「M78星雲 ウルトラの星」と。




…終盤、けもフレ成分薄い……
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