けものフレンズ 軈テ星ガ降ル。   作:ヒトアマゾン

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Ep.4「安息を求めて」

光太郎「…あ、近くにルペラの脚を休める場所とか無いかな?」

 

応急処置をしたとはいえ、身体自体を休めなければ、傷は治り切らないから…

 

…俺も休みたいし、少し暗くなってきたし…

 

ニホ「そうだね… もう少し進んだ所にロッジがあるから、そこで休もうか。」

 

ルペラ「…ありがとうございます。」

 

ロッジか…

 

…ダメだ。何か思い出せそうなんだけどな…

 

光太郎「ねぇ、ルペラ?ルペラさえ良ければ、おぶるよ?」

 

ルペラ「…お願いします。」

 

ニホ「あ、荷物持っておくね。」

 

光太郎「ありがと、ニホニホ。 それじゃ、どうぞ、ルペラ。」

 

ニホニホ、気がきくなぁ…

 

ルペラ「失礼します。……重くないですか?」

 

光太郎「大丈夫、安心して?」

 

…乙女だぁ

 

ニホ「傷は痛まない?」

 

ルペラ「はい。光太郎様とニホンオオカミ様のお陰で痛みません。ありがとうございます。」

 

光太郎「良かった…… それにしても、あのセルリアンは強かったな…」

 

鳥?の形をしていたな… 俺が初めて出会った個体は…アメーバと言える様な形だったが、他にもいるのか?

 

ニホ「思ったよりも速くて、始めは追い付けてたんだけど… 体力には自信があるけど、それでもバテちゃったよ…」

 

光太郎「ロッジに着いたら、ゆっくり休めるね。……ん?」

 

ニホ「…寝ちゃったね。」

 

光太郎「ちょっと静かにしておこうか…」

 

ニホ「うん。」

 

小さな吐息が耳にかかる。 やっぱり疲れていたんだろうな…

 

…可愛い。

 

 

 

-ロッジ付近-

 

 

ニホ「あれがロッジだよ。」

 

ルペラ「ん……すみません、寝てしまいました…」

 

光太郎「あ、おはよ。…まぁ、夕方だけどね。」

 

あれがロッジか。 随分と綺麗だな… ロッジ、初めて泊まるなぁ…

 

 

 

-ロッジ-

 

 

光太郎「失礼します…」

 

アリツカゲラ「いらっしゃいませぇ! ロッジアリツカへようこそ。お泊りですか?」

 

光太郎「はい。 一泊でお願いします。」

 

アリツ「3名様でよろしいでしょうか?」

 

光太郎「はい。宜しくお願いします。」

 

対応がかなり丁寧だな…

 

アリツ「それではまず、お部屋をお選びください!」

 

ニホ「なるべく広い部屋が良いよね。」

 

アリツ「それなら、お部屋“みはらし”がオススメですよ!」

 

ルペラ「みはらし…ですか。 良い響きですね。」

 

ニホ「みはらし、何か良さそう!」

 

光太郎「えと、みはらしで、お願いします。」

 

二人共、少し興奮気味だ。

 

…こういう、普段とは違う状況になると、テンションが上がる気持ちは分かるが。

 

 

 

-お部屋「みはらし」-

 

 

アリツ「はい、こちらがオーソドックスなお部屋、みはらしです。 夜には満天の星空が、朝には美しい朝焼けが見られますよ!」

 

光太郎「ありがとうございます。」

 

アリツ「それでは、ごゆっくりどうぞぉ。」

 

ニホ「広い部屋だね。注文通りだよ!」

 

ルペラ「はい、トリ仲間の間でも、アリツカゲラ様はお部屋のプロと呼ばれておりますので。」

 

光太郎「だからか…」

 

アリツカゲラさんは、部屋の話をしている時、心底楽しそうだった。

 

ニホ「二人共、お腹空いてない?」

 

ルペラ「………空きました。」

 

光太郎「あ、そういえば…」

 

そうだ、俺は森の中で目覚めてから、まだ何も口にしていなかった。

 

気付いた途端、急激に、且つ猛烈に…腹が…減ってきた。

 

ニホ「ちょっと待ってて、アリツさんに貰ってくる。」

 

光太郎「あ、俺が行くよ。」

 

ニホ「光太郎は休んでて? 今日は色んな事があったからさ。」

 

光太郎「ありがとう… じゃあ、任せるよ。」

 

ルペラ「すみません、宜しくお願いします。」

 

ニホ「任せて! じゃ、行ってくるね!」

 

 

光太郎「…ルペラ、脚の怪我は大丈夫?」

 

ルペラ「はい、あの時の丁寧な処置のお陰で、傷の治りが速いです。 光太郎様、ありがとうございました。」

 

え、もう効果が出た?

 

回復が速い…

 

光太郎「良かった… で、どうして様付けなの?」

 

初対面の相手に敬語なのは、良く分かる。ただ、様は… 流石に堅苦しい気がする…

 

ルペラ「…どうしてでしょう。私にも、良く分かりません… すみません、ご期待に添える回答では無くて…」

 

光太郎「いや、良いんだよ。 ありがとう。敬語になる気持ち、分かるからさ。」

 

ルペラ「そうなのですか? 今までの会話では、かなり馴染んでいましたが…」

 

光太郎「実はね、ニホニホと逢って、俺の記憶の手掛かりを探す事になって、その時にニホニホとは、当分続く付き合いだから、ちょっとずつでも距離を縮めよ。って思ってさ。」

 

ルペラ「そうだったのですね…」

 

光太郎「けど、ルペラはルペラのままで良いと思う。 それが本当のルペラなら…ね。」

 

…勢いで言ってしまった。

 

大丈夫か?

 

ルペラ「光太郎様……ありがとうございます。私、今凄く嬉しいです。」

 

…大丈夫そうだ。

 

光太郎「そっか。良かったよ。」

 

ルペラは、あまり表情が大きく変化する方では無いと思う。 ニホニホとは、ほぼ真逆だ。 けれど、笑顔が一番似合っている…可愛いという点は、共通している。

 

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