東方嫉妬王 ~Jealousy of the OOO~   作:秋塚翔

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最近フィリップと弦太朗、良くドラマとか映画に出てくるなー。


第010話「高速とドラゴンとウィザード覚醒」

こころ「やあッ!ハッ!たあああッ!」シュバババッ!

 

美鈴「おっと、ほわちゃあッ!」ガシィッ!

 

ウィザーソードガンを振るいこころは猛然と美鈴に攻撃する。しかし大振り気味なこころに対し美鈴は持ち前の足捌きと俊敏性にガタックダブルカリバーの小回りの良さでソレを弾き捌いていく。心綺楼異変に置いて接近戦に慣れていたこころだが普段から弾幕に余り頼らず館に侵攻してくる輩をその身1つで打ち倒す美鈴は一日の長でまるで当たらない。

 

《ビッグ プリーズ》!

 

こころ「はあっ!」ゴオウッ!

 

美鈴「! 彩華『虹色太極拳』!」ドゴォォォッ!

 

こころ「ッ……!」

 

接近戦は不利と見るやこころは距離を取りビッグを発動。魔法陣に手を通して巨大化した拳を放つが美鈴はスペカを宣言して拳を弾き返した。更に美鈴は跳ねる様に走り出しこころへ再び距離を詰め攻撃する。

 

翡翠(マズいわね。相手のペースに飲まれ出してる……このままだとこころもパルスィの二の舞だわ)

 

パルスィ「だ、ダメだわ。やっぱり私が代わる!」グッ!

 

翡翠「落ち着きなさいよパルスィ。大丈夫、こころはアレでも強いわ。だから貴女はセルメダル取り込んで怪我を治しなさい」

 

観戦する翡翠とパルスィはソレを心配する様に見守りパルスィは勢い余り癒え切ってない体を動かし助太刀しようとする。引き留めた翡翠だが彼女もまたこころを助けに行きたく思っていた。

 

美鈴「中々粘りますがココ迄ですよ?私の全力を見せて差し上げましょう」スッ

 

一方でそのこころは美鈴に翻弄されて疲弊し息の切れていない美鈴はそう言うや手を腰に下げる。そして軽くスナップを効かせると腰脇をタンッと叩きこう呟いた。

 

美鈴「クロックアップ」

 

《CLOCKUP》

 

シュンッ!

 

こころ「っ!?き、消え―――」

 

ドガッ!

 

こころ「うぐあッ!?」

 

すると音声と共に美鈴の姿はこころは勿論、パルスィと翡翠の視界から姿を消す。そして美鈴の姿を捉えようと辺りを見回そうとしたこころの側面から突如目にも止まらぬスピードで何かが攻撃してきた。言わずもがな『クロックアップ』と言う高速移動能力を使い姿を消した美鈴である。

 

バシィッ!ガッ!ガスッ!

 

こころ「くっ!?つッ!うあっ……!?」ドシャーッ!

 

反撃も回避も出来ない音速以上の速さで喰らわされる攻撃にこころは為すがままとなる。対して美鈴は全てが止まって見える世界でこころに攻撃を加え体感時間が6秒を過ぎた時、トドメに入った。

 

《ONE》《TWO》《THREE》

 

ガシャッ

美鈴「鍬蹴『ライダーキック』」ガシャンッ

 

《RIDERKICK》

 

ゼクターの側面に3つあるフルスロットルスイッチを順に押し大顎を元の位置に戻すと再び展開する。するとゼクターから蒼電の様なエナルギーが発せられ美鈴の頭にある角を経由し右脚に送られた。そうしてエナルギーが込められた右脚をこころ目掛けて回し蹴りの要領で放つ。

 

ドガアアアアアンッ!

 

《CLOCKOVER》

 

こころ「かはあっ……!?」ズガアアアッ!

 

パルスィ「! こころッ!」

 

ソレが直撃すると共にクロックアップは10秒を過ぎて解除され同時に蹴られたこころは肺から空気を吐き出し吹き飛ぶ。少し離れた地面に叩き付けられたこころは変身解除され地に伏して受けた多大なダメージに意識を手放した―――

 

 

 

 

 

こころ「――――――んっ?」パチッ

 

しかしこころはすぐさま目を覚ました。が、目覚めた場所は紅魔館門前では無い。一面真っ白で周囲に自らが表情を表す面が浮かぶ見た事は無いが何処か見覚えがある様に感じる空間で気が付いた。

 

こころ「コ、ココは?私はたった今戦っていて敗れた筈ですが……」

 

????「気が付いたか秦こころ」ヌッ

 

こころ「!?」バッ!

 

目を開けたら場所が変わっていた事に頭に疑問符を浮かべ周囲を見渡すこころ。そんな彼女の背後から巨大な影が掛かりこころは即座に振り返る。するとそこには見上げる大きなの『竜』を思わせる怪物が浮かんでいた。

 

こころ「? あ、貴方は何者ですか?」ジリッ

 

????「そう警戒するな。少なくとも現状でお前に害を与える存在では無い。寧ろお前の味方をしてやる」

 

こころ「私の味方……?」

 

警戒し後退るが冷静な口調で言葉を話す竜の言葉にこころは警戒を少々解き耳を傾ける状態になる。竜はそうしたこころを見下ろし再び口を開く。

 

ドラゴン「そうだ。俺の名はウィザードラゴン。お前が持つウィザードの力の一端でウィザードに変身できる力の根源だ」

 

こころ「ウィザードラゴンさんですか。初めまして」ペコリ

 

ドラゴン「ああ初めまして……ってつい釣られちまった。後ドラゴンで良い」

 

こころ「判りましたドラゴンさん」

 

威厳ありそうな声色で名乗る竜とこウィザードラゴンだが礼儀正しくお辞儀したこころに釣られ頭を下げてしまう。ソレに機械的な顔を何処か恥かしげにしつつ言葉を続けた。

 

ドラゴン「そしてココは言わばお前の精神内。アンダーワールドと呼ばれる空間だ。お前が気を失った事でこうして意識だけを連れてきたんだよ」

 

こころ「成程、やはり私はあの門番さんに敗れたんですか……しかし何故私をこんな所へ?」

 

ドラゴン「答えは簡単だ。お前が不甲斐無いから連れてきた迄よ。あの様では流石に見ていられん」

 

フンッと笑う様に鼻で息を吐きこころを見下ろしながらドラゴンはそう述べソレにこころは落ち込みを表す面を横被りする。指摘された通り不甲斐無いと彼女は自分でも自覚していた。

 

ドラゴン「だからお前に力を貸してやる。このまま負けられては俺が敵わんからな……覚醒とやらを俺の力でさせてやろう」

 

こころ「! 本当ですか?」

 

ドラゴン「但しそう簡単なものじゃないぞ?下手をすればお前は俺を顕現させる事になる賭けに近い方法だ」

 

嬉を表す翁の面にパッと変わったこころにドラゴンが忠告する。するとこころは真剣を表す狐の面に変わりその言葉を真面目に受け止めた。

 

こころ「……判りました。ですがソレが危険な方法だろうと私はパル姉様のお役に立つ為なら受けます。お願いできますかドラゴンさん?」

 

ドラゴン「ほう?良い返事だな。ならば目を閉じろ。そして強く念じるが良い。お前の希望をな」

 

こころ「私の、希望―――」スッ

 

言われてこころは瞼を下ろして自分の希望を思い浮かべる。それはすぐ見付かった。自分を『秦こころ』として初めて見てくれてこれからも着いてく事を決めた橋姫、水橋パルスィ。彼女を思えば自然と頑張れる程にこころはパルスィに恋慕を募らせていた。彼女こそがこころの生きる希望だ。

 

ドラゴン「! ……大した奴だ。そんな希望で覚醒による絶望の発現を打ち消すとは末恐ろしい奴よ」

 

こころ「私の希望はパル姉様の全てです。姉様の為ならば絶望なんてヘッチャラですよ♪」

 

ドラゴン「フンッ、それ程迄にあの妖怪を好くか。だったら見せてみろ!お前の希望の力を!俺の力を使ってな!」カッ!

 

高らかにドラゴンがそう叫ぶと共にこころの精神世界が光に包まれる。その中で体が浮く感覚を感じながらこころは自信に新たな力と知識が宿るのを感じた―――

 

 

 

 

 

美鈴「さぁ、次は貴女が相手ですか?」

 

門を背に美鈴は拳法の構えを取り翡翠に問い掛ける。翡翠と傍に居るパルスィの後方には未だ地に伏し沈黙するこころが倒れており幾分か回復したが満足には戦えないであろうパルスィを見やった翡翠は苦笑いを浮かべお手上げと言った風に手を軽く上げた。

 

翡翠「残念ながら違うわ。私はパルスィの分身だけど肉弾戦は不得手なの。だから相手できないわ」

 

美鈴「そうですか。ならば早くココから立ち去った方が身の為ですよ?この時間、お嬢様方はお休みになられてますが吸血鬼故にこの会話をお聞きになられてるかもしれません。これ以上騒いで気に障られれば貴女方は生きて帰れませんからね」

 

翡翠「お言葉に甘えてそうさせてもらうわ。こころの安否も心配だもの……良いわねパルスィ?こいしちゃんは一旦諦めるわよ」

 

パルスィ「……仕方無いわね。一度引き返して日を改めるしか無いか」

 

そう言い立ち上がり撤退しようとパルスィは動き出す。だがそれは後方からの声によって中断された。

 

 

 

こころ「───まだ終わりじゃないですよ?」

 

 

 

パルスィ「! こ、こころ?」

 

美鈴「何と……私の蹴りを受けて尚立ち上がるとは流石ですね」

 

後方に居るのは無論こころ。ヨロけながらも立ち上がるこころはパルスィ達を通り過ぎ美鈴の前に立つ。

 

パルスィ「こ、こころ!」

 

こころ「ご心配は無用ですよ姉様。今の私に任せてください♪」

 

翡翠(んっ?この感じ、まさか……)

 

翁の面を被るこころに翡翠は何かを感じ取りパルスィも訝しみながらも見守る方向になった。美鈴は向かい合うこころを敵として構えを取る。

 

美鈴「先と何やら気が違いますね。まるで生まれ変わった様です」

 

こころ「はい、生まれ変わりましたよ。希望の面霊気として……ウィザードの力に恥じない、姉様のパートナーとして相応しい生まれ変わりをね」

 

美鈴「成程、では見せてみなさい?新しく生まれ変わった貴女を」グッ

 

こころ「勿論です……見ててくださいパル姉様、私の変身!」チャリッ

 

翡翠(それ別の人の台詞、とかメタなツッコミするのは野暮よね……)

 

密かに翡翠が苦笑いを浮かべる一方でこころは至って真面目にフレイムリングを填め直しハンドオーサーを変身モードに変換。続け様にリングを翳した。

 

《フレイム プリーズ》!

《ヒィ・ヒィ・ヒィヒィヒィ》!

 

《コネクト プリーズ》!

 

こころ「たあああああーッ!」ダッ!

 

魔法陣を正面に出し走りながらウィザードに変身したこころはコネクトでウィザーソードガンを出しソードモードで美鈴に迫る。美鈴はソレにカリバーを十字に交差させ防ぐ態勢を取った……が、

 

ガキャイイインッ!

 

美鈴「ッ!?ぬうっ……!」ズザァーッ!

 

「「んなっ!?」」

 

こころ「……」ジャキンッ!

 

振るわれカリバーと激突したウィザーソードガンは先程と異なり何とカリバーを圧して美鈴を後退らせた。驚くパルスィ達を他所にこころはガンモードに変換し美鈴へ銃弾を放つ。

 

こころ「はあああッ!」ダダダダダァンッ!

 

美鈴「っ……!」ギギギギギィンッ!

 

迫る銃弾にカリバーで弾いて防ぐ。しかしその威力は先程と段違いでカリバーを握る美鈴の手が痺れた。一方でこころは構えていたウィザーソードを下ろすと地面に刺し両手を空けさせ―――

 

こころ「コレがウィザードの本当の力です。そしてこれこそ……」グッ

 

パアアアアアァァァッ!

 

こころ「ウィザードの覚醒です!」

 

ドラゴン「ギャオオオオオアアアアアッ!」

 

美鈴「!? 竜、だと……!」

 

力を込める様にすると全身が輝き体からドラゴンが飛び出してこころの周囲を数多くのウィザードリングが出現した。宙を舞うドラゴンに美鈴が驚愕し覚醒した事にパルスィ達が目を見開き驚く。こころは周りに浮かぶリングの内1つ、フレイムリングに似ているがソレよりも派手なリングを取り指に填めるとウィザードライバーを変身モードに切り替えた。

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン》!

 

ノリの良い音声がドライバーから発せられ残りのリングが腰のホルダーへ自然に仕舞われるとこころは指に填めたリングのカバーを下ろす。そして一旦左手を右肩に振ると手をハンドオーサーに翳した。

 

《フレイム ドラゴン》!

《ボゥ・ボゥ・ボゥボゥボゥ》!

 

そうするとドライバーがリングを読み込み頭上のドラゴンが舞い降り炎を纏ってこころを包む。離れた位置に居るパルスィ達が熱いと感じる熱気を起こす紅蓮の炎が全身を覆いソレが晴れると黒いコートは全面真紅に染まり瞳や髪色も赤くなり横被りするウィザードの面はフレイムのより派手に変わるウィザードこころ・フレイムドラゴンと化した。そのすがたに変身したこころは今度こそ決着だと言わんばかりにリングを美鈴に見せんながら言い放つ。

 

こころ「さぁ、ショータイムです」

 




これで漸くウィザードも覚醒!覚醒シーンがオリジナル加減なのは個性と言う事にしてライダー側や東方側に似せるのは諦めました。と言うかどう似せろと。

そして絶望をパルスィへの想いで打ち消したこころ。愛は絶望に勝るんですよ、って言う苦しむ展開を書いたら長文になって面倒だからこうした事による言い訳を発動。嗚呼、文章力って食い物で摂取できないもんかね?

次回は覚醒したウィザードこころの戦闘!そして館潜入です!
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