東方嫉妬王 ~Jealousy of the OOO~   作:秋塚翔

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×動かない大図書館

○動きまくる大図書館



第014話「魔女と禁忌と破壊の鎧武」

紅魔館の別館にあるヴワル魔法図書館。数え切れない程に多くの魔導書が置かれるココに案内されたこころと翡翠は現在この図書館の主、パチュリー・ノーレッジにこころの所有するウィザードリングを預けて出された紅茶を啜っていた。日本妖怪である彼女達の口に西洋のお茶は合わない様で少し渋みながらも飲んでリングが調べ終わる迄待っている。一方でそのリングを調べているパチュリーなのだが———

 

パチュリー「ふーむ、良い仕事してるわね。指輪にする事で手早くあらゆる魔法を行使できる……はーっ!全く以て目から鱗の発想だわ!」マジマジ

 

何やらやたらハイテンションでリングを眺めていた。黒縁の眼鏡越しに瞳を輝かせインドアそうに見える雰囲気や服装にそぐわず忙しなく動いて何処からか魔導書を引っ張り出してきては素早く捲っている。

 

パチュリー「ねぇ!このプラモンスターって言うの出してくれる?何かビビビッと来るものを感じるのよね。是非ともお願いできるかしら!」ヒュッ!

 

こころ「えっ?あ、はい……」パシッ

 

不意にパチュリーはこころ達の方に向きそう言って4つのリングを投げ渡す。ソレを受け取ったこころは興味津々な子供っぽい眼差しを向ける彼女に言われるがままリングを右手の指に通し腰のハンドオーサーへ翳した。

 

《ガルーダ プリーズ》!

 

《ユニコーン プリーズ》!

 

《クラーケン プリーズ》!

 

《ゴーレム プリーズ》!

 

そうして魔法陣から現れたプラモデルの様な型枠に填まった部品が自動で組み立てられて赤い鳥・青い馬・黄色い蛸・紫色のゴリラみたいな形となりソレらへ先程のリングを装着しプラモンスターにする。ソレを見たパチュリーは「おおーっ!」と言いたげな表情をしてプラモンスター達をガバッと抱き込んだ。

 

パチュリー「コレは簡易型使い魔ね!?注入された魔力を動力源にする使い魔!自我を持ってるだなんて素晴らしいわ!貴方達!もっと良く見せて頂戴!?」ギュウウウウウッ

 

レッドガルーダ「ピュ、ピュイィーッ!?」ジタバタ

 

ブルーユニコーン「ヒヒヒイーンッ!」ワタワタ

 

イエロークラーケン「キューッ!?」ミシミシ

 

バイオレットゴーレム「ッ!ッ!ッ!」モガモガ

 

こころ「あの、落ち着いてください。ガルーダ達が死んでしまいます」

 

翡翠「何がツボでそんなにはしゃいでるのよ……」

 

パジャマ風の服からは判らないが豊満な胸に押し付けられる形で抱き締められ苦しがるプラモンスター達。するとパチュリーはそのままの状態でこころに無邪気で実に楽しそうな顔を振けた。

 

パチュリー「ねぇ貴女、この子達を使って素敵な変身したいと思わない?」

 

こころ「? 素敵な変身……ですか?」キョトン

 

パチュリー「と言うか思いなさい。私に掛かれば貴女を貴女なりのウィザードに仕上げてあげるわ。この私に任せてみなさいよ♪」カチャッ

 

黒縁眼鏡を指で掛け直し自信満々の笑みを浮かべるパチュリー。どうやら眼鏡に敵った様で早速パチュリーは幾つもの魔宝石を出すと新たなウィザードリング製作に取り掛かるのであった―――

 

 

 

 

 

カツーンッカツーンッカツーンッ―――

 

2つの靴音が壁に反響して通路内に響き渡る。現在パルスィはメイド妖精に連れられて紅魔館の地下にある通路を歩いていた。レンガ積みの壁には照明用の蝋燭が掛けられソレでも灯りが足りない為に通路の果てが見えない。まるで先を進んでいる感覚がしない様に感じる……が暫くして唐突に一見重そうな扉が正面に姿を現しソコで立ち止った先頭を歩くメイド妖精はパルスィの方へ向き直った。

 

メイド妖精「ココから先がフランドール様のお部屋です。この先はお1人でお行きくださいませ」

 

パルスィ「! え、ええ判ったわ……」

 

メイド妖精「それでは私はココで失礼致します。ご幸運を」ペコリ

 

そう言いお辞儀するとメイド妖精はパルスィの横を通り過ぎ来た道を足早に戻る。やがて反響する靴音が聞こえなくなると不意にパルスィは心細さを覚えた。しかし一度行くと決めた以上ココで引き返す訳には行かず意を決して扉を両手で開く。すると扉で遮られていたのか幼い声色で歌声が聞こえてきた―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乙女は犯された 不浄の華びらに乱されて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幼き瞳には 血塗られた薔薇が映る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狂気に満たされた 理性の鎖から放たれて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

堕ちてく何処迄も 魔性がざわめく森へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パルスィ「ッ……!」ゾワッ

 

ソレは幼くも透き通った美しい歌声……しかしその歌を聞いた瞬間パルスィは身震いした。扉を開けもう一つある通路の先にある真紅の扉越しに聞こえる歌声から感じ取れる狂気。嫉妬心を糧とするパルスィは嫉妬を含め多少ならば感情を読み取る事できるのだが未だかつてこれ程に鮮明なものを感じた事は無い。先刻出逢った大妖精とも異なった狂気にパルスィは本能的に体が数秒硬直する……だが彼女は尚も前へ進み真紅の扉に辿り着くとドアノブを捻って扉を開き中へ入った。

 

ガチャッ―――

 

パルスィ「! コレって……」

 

扉を開けて中に入るとパルスィの目に天外付きのベッドと部屋一杯のぬいぐるみが目に入った。熊や兎、ライオンや西洋人形を模したぬいぐるみがベッドの周りを囲む様に壁際へ積まれおり中央に設けられたベッドやソレらがある室内はいかにも少女の部屋らしい……と言えば何の変哲も無い様に思われるがパルスィが入って一番、驚いた声を漏らしたのはその室内の惨状である。

ぬいぐるみの一部はズタズタに引き裂かれ綿が飛び出し室内の壁と言う壁は壁紙が切り裂かれていた。そして極め付きの中央にあるベッドには───

 

 

 

???「誰?」

 

パルスィ「……!」

 

後ろ向きで背中に宝石を提げた様な翼を生やす金髪の少女が座っている。それだけなら良いがその少女の服には血が付いておりパルスィへ何者かを問い掛けた声の雰囲気からするに返り血の様だ。少女はそんな血を浴びている状態でベッドに女座りで居り『何か』を両腕で抱いていた。

 

???「咲夜?お姉様?それともパチュリー?ううん……匂いが違うね。ねぇ、貴女は誰なの?」

 

再度少女が問い掛けてくる。ソレに思わず黙り込んでしまっていたパルスィははたと気付き漸く返答した。

 

パルスィ「……アンタがフランドールね?私は水橋パルスィ。地底の妖怪よ」

 

フラン「そうだよ。僕はフランドール・スカーレット……地底って事は貴女こいしの知り合い?」

 

パルスィ「ええ顔見知りよ。それで早速聞きたい事があるんだけど良いかしら?」

 

フラン「うん、僕に答えられる事なら何でも聞いて」

 

『何か』を抱き後ろ向きのまま返り血のの少女ことフランはそう返す。質問の許可を得たパルスィは表情が見えず抑揚の無い声で感情を読み取れないフランに若干警戒しつつ問い掛けた。

 

パルスィ「実はこいしの姉に頼まれてこいしを探しに来たんだけど貴女こいしの友達でしょう?こいしが今何処に居るか知らないかしら」

 

フラン「! …………」

 

質問を投げかけるとその内容に何やら反応を示し黙ってしまうフラン。ソレに訝しむ様に眉をしかめたパルスィは敢えて声は掛けず様子を見る。するとフランは両腕に抱える『何か』を強く抱き締めやはり抑揚の無い声色で閉じていた口を開いた。

 

フラン「……そっか、心配してるんだこいしのお姉さん。それはそうだよね。だってこいしはお姉さんの事が大好きだし自分の家も家族も周りの人も愛してくれるもの」ギュッ

 

パルスィ「? 何を言っt」

 

フラン「でも僕は違う。お姉様や咲夜達は僕を愛してくれても周りの人達は僕を恐れる、僕を嫌う……触られたら壊されるって、殺されるって。僕は本当は怖くないのに、皆と友達になりたいだけなのに―――」ギュウッ

 

パルスィ「ちょっと、落ち着きなさい。いきなり何を言ってんのy」

 

フラン「だから僕はココに閉じ込められてる。お姉様がこれ以上誰かに僕が嫌われない様に。495年間、外へ満足に出れてない……本当なら僕もこいしやお姉様みたく外で皆と遊べるのに」ギュウウウッ

 

何やら琴線に触れたのかパルスィの言葉に耳を傾けずフランは一人ごち出す。喋る度に腕の力が強まり抱えられる『何か』が段々ミシミシと軋む音を出した。その時、パルスィは見た。フランが抱える『何か』とは、

 

 

 

白髪にリボンを着けた少女の生首だったのだ。

 

 

 

フラン「…………」キュッ

 

ドパァンッ!

 

パルスィ「んなっ……!?」ギョッ!

 

と、少女の頭部だと判明した瞬間にその頭部は突如弾け飛ぶ。まるで火中の栗の如くフランの腕の中で弾けた少女の頭部はベッド全体を血でベッタリと染め無論持っていたフランをも更に血色へ塗りたくる。肉片や血が飛び散るベッドを見やりパルスィが顔をしかめて顔を少々青くさせているとソレとは対照的にフランはパルスィに見えないが歪んだ笑みを浮かべ血を纏った自身を見た。そして「そうだ、こうすれば良かったんだ」と小さく呟きゆっくり立ち上がると後ろを向いたまま背後のパルスィへ声を掛ける。

 

フラン「ねぇ、パルシーお姉ちゃんってお姉様に認められてココに来たんでしょ?そうじゃないとお姉様が僕の部屋に誰かを行かせないし……って言う事は強いんだよね?じゃあさ、

 

 

 

僕 の 玩 具 に な っ て よ ♪ 」チャキッ

 

 

 

シューンッ ガチャッ!

 

パルスィ「っ!変身ドライバー……!」

 

そう言うやフランは何処からかチルノやルーミア、レミリアと同じ形状の変身ドライバー、戦極ドライバーを取り出し腰に当てて装着。続いて右手に橙色の柑橘類が描かれるロックシードを握り左肩の所で構えると親指で開錠ボタンを押しハンガーを開かせた。

 

フラン「変身」ガシャッ

 

《オレンジ》!

 

ジイィィィ~~~~~ッ!

 

するとレミリア達と同様頭上にクラックが開きソコからオレンジを模したアームズが出現。それにパルスィは驚いた表情を浮かべる中、フランはオレンジロックシードを一旦頭上高く掲げると勢い良く下ろしドライバーへセットしてハンガーを下ろした。

 

《ロックオン》!

 

それと同時にドライバーからルーミアのと同じ法螺貝の待機音が流れる。フランは右手でドライバーの右側にあるカッティングブレードを持つとブレードを動かしセットされたオレンジロックシードの前面を展開させた。

 

《ソイヤッ》!

《オレンジアームズ!花道・オンステージ》!

 

ロックシードが展開されると頭上のアームズが急降下しフランの頭に被さる。そうしてアームズが変形してフランの上半身に鎧として纏われるとフランの容姿や服装が変わった。胸部や背面部、両肩を守る形で橙色の装甲が覆われ赤かった服は青く染まり背中に生える奇妙な形状をした翼にある宝石の羽は全て橙色となって同色の瞳の上に被る帽子には日本刀を模す金の装飾が着けられる『鎧武フランドール』に変身するとフランはパルスィへ振り向きその歪んだ笑みを見せる。

 

フラン「うふふふっ♪それじゃあ始めようか……あ、大丈夫だよ?出来るだけ傷付けない様に遊んであげる。そうしないと僕も困るから、ねッ!」シュバッ!

 

パルスィ「!? くっ!」バッ!

 

いきなり可笑しくなり鎧武となったフランはそう言ってベッドを蹴りパルスィへ飛び掛かった。パルスィはソレを回避、距離を取ると懐からオーズドライバーを出して腰に装着。分かれる前に翡翠から3枚ずつ貰っていたコアメダルの内タカ・トラ・バッタメダルをドライバーにセットしオースキャナーで読み込んだ。

 

ギンギンギンッ!

 

パルスィ「変身ッ!」

 

《タカ》!《トラ》!《バッタ》!

《タ・ト・バ・タトバ・タ・ト・バ》!

 

そうして基本形態であるオーズ・タトバコンボに変身したパルスィはフランと向き合う。口を歪ませて笑うフランにパルスィは問い掛けた。

 

パルスィ「い、いきなり何すんのよ!私を殺す気!?」

 

フラン「うん、そうだよ?お姉様が認めて僕の所に通したなら壊しても良くて簡単には壊れない玩具だって事なの。だからいきなり襲ったのはゴメンだけどパルシーお姉ちゃん、僕と遊んで♪」ジャキッ

 

パルスィ「……全く妬ましいわ。アンタと言いアンタの姉と言い吸血鬼の思考回路と行動理念は下賤な妖怪には判りかねるわよ。どうせ遊ばないなら帰さない気でしょ?だったらお望み通り遊んで帰らせてもらうわ」グッ

 

腰に備えられた刀剣『無双セイバー』とアームズウェポン『大橙丸』を両手に構えたフランにパルスィは諦めの態度でトラクローを顔と水平に構える。武器を互いに向けた両者は共に臨戦態勢になり同時に駆け出した。

 

ガキィンッ!

 

パルスィ「つッ……!」ギリッ

 

衝突するパルスィのトラクローとフランの大橙丸。力の差は吸血鬼であるフランが上手でパルスィは圧され掛かった。ソコへフランは追い打ちとばかりに無双セイバーを振るいソレをパルスィは大橙丸を弾き飛び退く事で回避する。しかし飛び退いた矢先、フランがスペルカードを掲げた。

 

フラン「禁忌『禁じられた遊び』!」

 

ドバババババァッ!

 

パルスィ「っ!」

 

スペルカードが宣言され周囲に十字架がバラ撒かれる。周りを囲む様に放られた十字架の弾幕にパルスィは一瞬驚くがすぐに気を取り直しポケットから2枚コアメダルと出してドライバーの2枚と取り換えるとオースキャナーでスキャンした。

 

ギンギンギンッ!

《タカ》!《カマキリ》!《チーター》!

 

パルスィ「はあああああッ!」シュダダダダダッ!

 

ザシュザシュザシュッ!

 

フラン「わっ!」ガキャインッ!

 

コンボチェンジしタカキリーターになったパルスィはチーターレッグのスピードで駆け出し前を遮る十字架をカマキリソードで切り裂きフランへ攻撃を仕掛ける。驚いたフランは反射的に大橙丸と無双セイバーでカマキリソード2本を受け止めニィと笑う。

 

フラン「へぇ、お姉様が認めただけあって強いんだねお姉ちゃん。前の傷がすぐ治っちゃう人も強かったけどお姉ちゃんも楽しめそうっ♪」グググッ

 

パルスィ「殺る気満々で楽しむんじゃないわよ……その考え方が妬ましいわ」ギリギリッ

 

フラン「うふふふっ♪……でもココだと狭いね。もう少し広い所で遊ぼうよお姉ちゃん!」グワッ!

 

パルスィ「ぐっ!?」ズザザザッ!

 

再び鍔迫り合うも僅かにフランが勝り圧されるパルスィ。するとフランはそのまま更に力を入れて壁際に押し込み出した。

 

バゴォンッ!

 

パルスィ「……!コ、ココは?」

 

フラン「僕の遊び場だよ。ココなら幾ら壊しても思い切り遊べるんだ♪」

 

そしてパルスィを壁に押し当てるとあっさり壁が崩れ2人が居た部屋よりも広い空間に出た。レンガ積みで補強用なのか何やら魔法陣が描かれている壁や床、天井に覆われるその空間に誘導されたパルスィはフランと距離を取った。そうするとフランは腰に下げる別のロックシードを取り出す。

 

チャキッ

フラン「だからコレを使おうかな。パインパインにしてあげる♪」ガシャッ

 

《パイン》!

 

ジイィィィ~~~~~ッ!

 

そのロックシードをオレンジと同様に解錠した。するとクラックが開き中からパイナップルを模すアームズが下りてきてフランはドライバーにロックシードを装着しブレードを下ろす。

 

《ロックオン》!

《ソイヤッ》!

《パインアームズ!粉砕・デストロイ》!

 

オレンジと同じくロックシードの前面が展開しフランにアームズが被さって装甲に変形。光沢のある黄色い重装甲で橙色だった瞳や背中の翼は装甲と同色に変わり帽子にはパイナップルの葉を模す装飾を着けたパインアームズを纏ってアームズウェポンであるモーニングスター型武器『パインアイアン』を大きく振り回した。

 

フラン「えぇーいっ!」ブオンッ!

 

パルスィ「っ!?」シュバッ!

 

ドガアアアアアンッ!

 

振り回した事によって生じる遠心力でスピードを高めたパインアイアンがパルスィを襲う。だがパルスィはソレをチーターレッグを使い避けると目標を外したパインアイアンはパルスィの立っていた床を砕き割った。そうして床にめり込んだパインアイアンを引き抜くとフランは再度パルスィへ振り下ろす。

 

バゴォッ!ドガガガァッ!ズドガアンッ!

 

フラン「アハハハッ!避けないでよお姉ちゃん!当たらないよ!」

 

パルスィ「当たって堪るかってのよ!?」ダダダダダッ!

 

フラン「うーん、そっか。やっぱりお姉ちゃんが速くてパインじゃ当たらないよね。じゃあもっと速いので当たる様にしよっと♪」ガシャッ

 

《イチゴ》!

 

ジイィィィ~~~~~ッ!

 

《ロックオン》!

 

鎖で操作されパルスィを狙うパインアイアン。しかしチーターの力を上手く使い難無く回避するパルスィには破壊力があっても愚鈍な為に空振りが続く。ソレにフランはまた新たなロックシードを出し開錠した。三度クラックが開き今度はイチゴのアームズが下りてきてフランは先の2つ同様イチゴロックシードをドライバーに装着。ブレードを下ろし前面を展開する。

 

《ソイヤッ》!

《イチゴアームズ!シュシュっと・スパーク》!

 

フラン「それそれそれーっ!」シュシュシュシュッ!

 

パルスィ「っ!」キキキキキィンッ!

 

ロックシードの前面が展開した事でアームズが頭に被さり変形左右非対称の赤い装甲を纏い瞳と翼も赤くなったイチゴアームズにアームズチェンジするとクナイ型アームズウェポン『イチゴクナイ』を両手に出現させて放った。向かい来る計6本のイチゴクナイをパルスィはカマキリソードで弾き返すが矢継ぎ早に次々と新たなイチゴクナイを生成しては投げてきて切りが無い。やがて休み無くしつこく放つフランに根負けしパルスィは弾くタイミングが外れてイチゴクナイに被弾した。

 

ズガガガガガァッ!

パルスィ「くあああっ!?」ドサァッ!

 

フラン「やった!大当たりぃ♪」

 

パルスィ「うくっ……だ、だったらコレで!」チャリッ

 

被弾したイチゴクナイは軽い爆発を起こしパルスィはその衝撃で倒れ込む。だがオーズの力で肉体を強化してるだけに見た目こそ生身でも爆発に大したダメージは追わずすぐ立ち上がる。そしてポケットから橙色のメダルを探し当てると今度はソレとドライバーのを全入れ替えしてスキャンした。

 

ギンギンギンッ!

《コブラ》!《カメ》!《ワニ》!

《ブラカァ~ワニ》!

 

オースキャナーで装着したメダルを読み込み防御力が特化したブラカワニコンボになるとワニレッグの力で半分仰向けになってうねった動きでフランとの距離を詰める。その間にもイチゴクナイを投げられるが元の防御力にゴウラガードナー、それとワニの様な動きでダメージは無く跳び上がったパルスィはワニの口を模すエフェクトを出現させてフランに両足で挟んだ。

 

ガブッ!

 

フラン「あ痛っ!?」

 

パルスィ「はあああああッ!」ブワッ!

 

ザシュウッ!ガアッ!ガブゥッ!

 

ザザザッ

フラン「……くひひひっ♪」ニィ

 

ガチャリッ

《ロックオフ》!

 

挟み込んで一発、更に着地して連続三発ワニのエフェクトによる噛み付きが付与されたキックが炸裂。それにフランは後退するがパルスィと同じく鎧武に変身し身体能力が強化されている彼女に然程ダメージは与えられず寧ろ楽しそうに喜ばせる攻撃となる。少し離れたフランはその歪んだ笑みを見せると腰のイチゴロックシードを外し手の無双セイバーのソケットにセットして上げたハンガーを再度下ろした。

 

《ロックオン》!

《イチ・ジュウ・ヒャク》!

 

フラン「苺符『クナイバースト』!」

 

《イチゴチャージ》!

 

パルスィ「! くうっ!」ジャキッ!

 

シュバババババァァァンッ!

 

パルスィ「ッ……!うあっ!?」ドシャアーッ!

 

装着されたイチゴロックシードは無双セイバーにエネルギーを注入しフランが無双セイバーを振り翳すと斬撃が苺型のエフェクトと化しパルスィへ無数のクナイを射出する。危険を感じゴウラガードナーでガードを試みるパルスィだが流石のブラカワニと言えど無数に襲い来る連続攻撃に態勢迄は押さえ切れず吹き飛ぶ。反動で一瞬動けなくなるパルスィ……その隙を突いてフランは再びオレンジロックシードをドライバーにセットしてブレードを下ろした。

 

《オレンジ》!

 

《ロックオン》!

《ソイヤッ》!

《オレンジアームズ!花道・オンステージ》!

 

フラン「そして!禁忌『フォーオブアカインド』!」バッ!

 

もう一度オレンジアームズになったフランは更にスペルカードを掲げる。するとフランの姿がブレて4人に分身し立ち上がったパルスィの周りを囲む。全員が鎧武フラン・オレンジアームズなのにパルスィは戦慄……しかしコレだけに終わらない。恐らくはオリジナルであろう4体の内1体のフランが腰から再度パインとイチゴロックシードを取ると3体の内2体の分身へと投げ渡す。ソレをそれぞれ受け取った分身は同時に開錠ボタンを押しハンガーを上げた。

 

《パイン》!《イチゴ》!

 

ジイィィィィィ~~~~~ッ!!

 

開錠と共に2体の分身の頭上にクラックが開きそれぞれパイナップルとイチゴを象るアームズが下りてくる。分身達は今迄のフランと同じ動作でロックシードをドライバーにセットしてブレードを下ろす。

 

《《ロックオン》》!!

《《ソイヤッ》》!!

 

《パインアームズ!粉砕・デストロイ》!

 

《イチゴアームズ!シュシュっと・スパーク》!

 

パルスィ「んなっ……!?」

 

フラン「どう?凄いでしょう♪」

 

そうしてそれぞれにパインアームズとイチゴアームズになった分身達はパインアイアンとイチゴクナイを構えて取り囲んでいるパルスィに向かう。ソレを見回してパルスィは驚きフランは自慢げに笑みを浮かべた。続けてオレンジアームズを纏うフランと分身1体、パイン・イチゴアームズを纏う分身各1体ずつはオレンジの分身を除いたフランと分身2体がカッティングブレードに手を掛け残るオレンジの分身はオレンジロックシードをドライバーから取り外す。

 

《《《ソイヤッ》》》!!

《オレンジスカッシュ》!《パインスカッシュ》!《イチゴスカッシュ》!

 

《ロックオン》!

《イチ・ジュウ・ヒャク》!

 

フラン「行くよお姉ちゃん?禁忌『ガイムオンステージ』!」

 

《オレンジチャージ》!

 

パルスィ「――――――ッ!」バババッ!

 

ドガガガガガアアアアアァァァーーーンッ!

 

4人のフランが攻撃動作を取り一斉にパルスィへ向けて攻撃を放つ。『大橙一刀』と『無双斬』を繰り出すオレンジ、『アイアンブレイカー』を打ち込むパイン、そして赤いエネルギーを纏うイチゴクナイを数発撃ち出すイチゴの4連攻撃がパルスィを襲いパルスィはなるべく体を屈めゴウラガードナーでせめて上半身は守ろうとする。直後、フラン達の破壊的な攻撃が左右前後上下から襲い掛かり果実のエネルギーエフェクトが周囲に弾け飛んだ。その余りに極大な衝撃に空間は揺れ描かれる防御結界は崩れ掛かる。

 

パルスィ「う、くっ……かはっ」フラッ

 

フラン「凄い凄い!パルシーお姉ちゃん今のでまだ壊れないんだ?流石だね!」

 

パルスィ「くうっ……!」ガクッ

 

未だ取り囲んだ形で4体のフランが攻撃を終えるとかなりのダメージを負ったかフラ付くパルスィが何とか意識を保ったまま立っていた。しかしやはり防御特化のブラカワニとは言え今の攻撃は許容を超えていた様で力を失い膝を突く。対照的に大したダメージを負っておらず殆ど無傷なフラン達はそんなパルスィに計8つの目で見据え依然笑みを浮かべる。

 

フラン「うふふふふふっ、本当に凄いなぁ。見た目はそんな強そうに見えないのに人間だったら簡単に壊れる攻撃を耐えるって事は外にはもっと強い人が居るんだよね?幾ら遊んでも壊れない妖怪や人間が。外に行きたいなぁ」

 

パルスィ「ッ、そんなに行きたいなら勝手に行けば良いじゃないのよ。こんな所で私を殺す気で掛かっても面白いもんじゃないわッ……!」グググッ

 

力の抜けた体を動かして立ち上がりそう悪態を吐くパルスィ。するとフランは目を細め無邪気そうな顔で返答する。

 

フラン「うん行くよ?でも僕が『フランドール・スカーレット』のままじゃお姉様はソレを許さないし怖がられちゃうんだ。だからお姉ちゃん、僕にお姉ちゃんをやらせてよ?」

 

パルスィ「? ど、どう言う意味よソレ?」

 

フラン「言葉通りのお願い。僕は『僕』じゃ外に出れないからパルシーお姉ちゃんになって外に行くの。つまりね、

 

 

 

お姉ちゃんの顔を僕に張り付けて僕が水橋パルシーになるんだ♪」

 

 

 

パルスィ「ッ!?」ゾクッ!

 

フラン「ねぇ良いでしょ?いつもは壊したら捨てちゃうけどお姉ちゃん結構強いし特別に顔は使ってあげる。痛くない様に壊してから剥いであげるから…………良 イ ヨ ネ ?」カクッ

 

パルスィ「……今更だけど私は水橋パルスィよ。そしてゴメンだわそんなの」

 

まるで人形の様に首を傾げて彩の無い瞳で見詰めフランは聞く。対してパルスィはそんなフランに不気味さを感じながら指摘しお願いを断る。すると周りを囲む分身達がフッと姿を消し残るは本体であるフランだけになるとフランは懐からまた新しいロックシードを取り出した。

 

フラン「そっか。だけど嫌でもパルシーお姉ちゃんにならせてもらうよ?僕はもうココに閉じ込められてたくない……だから僕は『僕』じゃなくお姉ちゃんになって外へ行くの。その為にお姉ちゃん、壊レテ♪」チャキッ

 

そう言ってフランは全体的に角ばるオレンジロックシードに似た橙色をしたそのロックシードを右手に握り構える。そうしてハンガーの横にある開錠スイッチに親指を掛けるとスイッチを内側に押しハンガーを開かせた-—―

 

ガシャッ!

 

 

 

 

 

《 カ チ ド キ ィ 》!

 

 

 

 

 

 

 




フランが抱いてた頭って誰のだろうね。キーワードは『白髪』『リボン』『死んでも問題無い』。さぁ皆!今すぐ地球の本棚にアクセスして検索しよう!

ハイテンション縁眼鏡っ娘パチュリーと壊れ気味僕っ娘フラン登場。
まだパチュリーは良いと思う。だがフランはどうしてこうなった……アレか?変身するライダーが意外じゃないって言われたからこうしたのか数時間前の俺?発想が新し過ぎるだろ『東方日記』とか『熱血キンジと冷静アリア』に毒されてんじゃねぇかコレ。ウチの読者さん方がふぁもにかさんの僕っ子ビビり理子りんみたく受け入れてくれるのかよ?(汗)

そんなフランは鎧武。パインはデストロイ(破壊)で紘太には姉が居ると言う共通点からの発想です。フォーオブアカインド使っての全フォーム(現状では3つだけど)使用とか鬼畜だな。コレをジンバーでやられた日にゃ俺が怪人なら大手を振って逃げますねw
因みにフランは鎧武の力を覚醒させてます。つまりカチドキだけじゃなく最強形態も持ってると言う……コレでいつでも極アームズが出せるZE!

しかしちょっと早足で書いたので何か満足の行く内容じゃないんですよね……本当ならフランがもっと病んでイチゴクナイを自分の胸に刺して『刺しても刺しても治っちゃうから死ねないんだ』的な感じで更に病んでのカチドキの予定が……前話での俺の執筆力何処に行った。

因みに今回の歌詞はUN.オーエンのアレンジ曲『Sweet little sister』から抜粋しました。

次回カチドキvs……?極アームズが出てカチドキの強さが薄れる来週迄には更新したい!
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