東方嫉妬王 ~Jealousy of the OOO~ 作:秋塚翔
鈴仙「『幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)』!」バシュウウウッ!
パルスィ「妬符『グリーンアイドモンスター』!」グワァッ!
ドバババババァァァァァンッ!
キバット「うおっ!?凄い眩しい!」
夜の帳が降りた竹林で2人の少女が繰り出す弾幕がぶつかり合う。レッドアイズとグリーンアイド、奇しくも狂気の赤眼と嫉妬の緑眼を冠するスペルカードが宣言され赤い光線と緑の怪物が衝突して月夜の竹林を目映く照らす。弾幕が相殺され再び竹林に月の明かりが降りると間髪入れず鈴仙は懐からベレッタを取り出してパルスィに詰め寄った。
ダッ!
鈴仙「ハッ!」ダァンダァンダァンッ!
パルスィ「くっ!?」グレイズ!
駆けながら鈴仙は引き金を引き銃弾を発射。先行して迫り来る弾丸にパルスィはスレスレで避ける。そこへ後続の鈴仙が右手を振るって袖から細身の剣を出し振り下ろした。
鈴仙「ハアアアァッ!」ビュオウッ!
パルスィ「っ!」シュバッ!
鈴仙「……」ヒュッ!
ジャカッ!ドォンッ!
パルスィ「なっ!?」ダダダッ!
その斬撃を後方に飛んで回避する。すると鈴仙は持ってた銃と剣を捨て代わりに何処からともなく狙撃銃を取り出し素早く狙いを定めて撃つ。驚いたパルスィはそれでも駆け出して急所からズラして放たれる銃を避けた。
ザッ!
パルスィ「……アンタ、今何処から銃を出したのよ?手品師か何か?」
鈴仙「まぁ、それで的は得てるわ。但し私は手品師じゃなく暗器の技術に長けているだけよ」ポイッチャキッ
そう言いつつまた懐から今度はガバメントとデザートイーグルと言うベレッタと合わせればブレザーに収まり切れないだろと言わざるを得ない2丁を出し両手に構える。しかしそれに関して考察してる暇は無く2丁の銃口を向けてきた鈴仙に対してパルスィは迎え撃つ様に身構えた。
鈴仙「フッ!」ドキュンドキュンドキュンッ!
パルスィ「花咲爺『シロの灰』!」ドダダダダダァンッ!
そして横へ飛び鈴仙が2丁の拳銃から銃弾を撃ち出すのに対抗してパルスィは弾幕を放つ。数で勝った弾幕が飛ぶもそれを見越して横へ飛んでいた鈴仙は地面を転がって回避。安置に外れ立ち上がると反撃と鈴仙はガバメントを構え、
銃口をあらぬ方向に向けて引き金を引いた。
ドゥンッ!
黄金色とも見える銃弾は鈴仙の斜め右上、パルスィもキバットも外れた方向へと放たれる。それを認識して一瞬暴投の射撃かと思うパルスィだがそれは次に耳へ入った鈴仙の言葉に見解が違う事を察した。
鈴仙「───『銃弾曲射(バレットカーブ)』」
パルスィ「……ッ!」バッ!
チュイーンッ!
その呟きに暴投はわざとだと解しパルスィは兎に角体を動かす。と同時に有り得ない方向から銃弾が襲ってきてパルスィの頬を掠める。一筋の切り傷と血が頬に表れパルスィは動かなければその銃弾が体を、恐らくは頭を撃ち抜いていた事に戦慄した。
鈴仙「……」ザッ
パルスィ「! くうっ!」ズサッ!
が、そんな心境のパルスィを意に介さず鈴仙は攻撃を外した事で次の動作に移る。それに反応したパルスィも同じく動き先程の様に銃弾の軌道を曲げると言うトリッキーな攻撃をさせぬ為に先手で弾幕を撃つ。それを左袖から出した剣で切り裂いた鈴仙は今度はデザートイーグルの引き金を引いた。
鈴仙「『三連早撃ち(トリプルクイックドロウ)』」ダダダァンッ!
パルスィ(! 銃弾が3発……!)
素早い指の駆動で引き金を引き放たれる銃弾は3発。それを弾幕勝負で培った動体視力で見極めたパルスィは避けようとするが、
鈴仙「『不可視の跳弾射撃(エル・インヴィジビレ)』」ダァンッ!
バシュッ!
パルスィ「ぐあっ!?ッ……!」チュンッ!
更に目にも留まらぬ速さであらぬ方向へ射撃する鈴仙。放たれた銃弾は曲がらず辺りに生える青竹の一本に当たると跳弾しパルスィの足を掠る。その痛みに気を取られた鈴仙は気を張っていた正面の銃弾を見逃し出鱈目に避けようとするも被弾した……とは言っても肩や腕を少々抉った位で痛みに顔を歪める程度だ。鈴仙のトリッキーな攻撃に翻弄され殆ど防戦なパルスィ。戦闘に関しては上手である鈴仙はパルスィを圧倒し容赦も加減も無く今度は黒い装飾銃を出し反応の遅れたパルスィに詰め寄った。
鈴仙「『黒爪(ブラッククロウ)』!」
ザンッッッ!
パルスィ「うあああああッ!?」ズシャアーッ!
間合いを詰めて振るわれた装飾銃の3連撃。まるで爪の様に食らわされた打撃を体に受けパルスィは転倒し苦悶の表情を浮かばす。
パルスィ「ぐ、うううっ……!」
鈴仙「…………」ザッザッザッ
銃身による打撃に服が裂けダメージに一瞬息が出来なかった倒れるパルスィ。そんな彼女に鈴仙は歩み寄り追撃を与えようとする態度に対し流石に傍観ができずキバットが鈴仙へ飛び寄ってきた。
キバット「おいおい待てよ鈴仙!もう良いだろ?やり過ぎだ」
鈴仙「もう二度とこう言う真似できない様に駄目押しするのよ。邪魔しないで」
キバット「いやするっての!これ以上は流石に止めるぞ!?」
情け無用と言った鈴仙をキバットは翼をバタ付かせて制する。だが聞き分け無く近付く歩みを止めない鈴仙はサバイバルナイフ片手にパルスィへトドメを刺しに行く。一方のパルスィは鈴仙に尚も迎え撃とうと少し起き上がり構えた……と、鈴仙がナイフを振り上げたその時!
《ソイヤッ》!
《メロンアームズ!天下・御免》!
ガキィンッ!
「「「!」」」
発せられた変身音声。そしてナイフが振り下ろされると同時にパルスィの前へ影が遮り緑色の盾でそのナイフを影が防いだ。金属音を立てて鈴仙のトドメの一撃を遮ったその乱入者の正体は───
レイセン「やめてくださいお姉様。幾ら何でもやり過ぎです」
鈴仙「レイセン……」
垂れた耳に鈴仙と同じブレザー姿であり鈴仙と同じ名であるレイセン。メロンを模した装甲を上半身に纏い頭にはV字の様な装飾を着けて髪色も装甲に合わせ緑色に染まった『斬月レイセン』はアームズウェポンのメロンディフェンダーでナイフを押し退け鈴仙へ制止に掛かった。
鈴仙「……解ったわ。ムキになってどうこうする事じゃないしソイツを早く帰しなさい」チャッ
その制止に鈴仙はしかめっ面で応えナイフを仕舞い踵を返す。するとレイセンが来たであろう方向からてゐがやって来て黙ったまま鈴仙へ寄ってきた。恐らくレイセンを呼んできたらしいてゐに鈴仙は頭を撫でて止めさせた事を怒ってないと無言で伝える。すると申し訳無さそうにしていたてゐは笑顔を見せ鈴仙に手伝い放り捨てた武器を拾う。
レイセン「大丈夫ですか?取り敢えず屋敷に戻りましょう」
パルスィ「…………ええ」
キバット「悪いな?代わりに謝る。悪く思うなとは言わないが鈴仙も悪気がある訳じゃ無いからそれだけは解っといてくれるか?」
パルスィ「解ってるわよ……ついでにアイツが聞き分け無い強情張りの妬ましくもない奴って事もね」チラッ
一方でパルスィは助けに来たレイセンに付き添われ永遠亭に踵を返す。キバットが代わりに謝るも決着後に会話を交わさず別れるパルスィと鈴仙……これが原因で彼女達の間に敵対心が芽生えるのであった───
翡翠「もう、幾らセルメダルで治せるからって無茶し過ぎ。一緒に居て見てられなかったわよ?」ジャラッ
天子「だ、大丈夫ですかパルスィさんっ?」オロオロ
パルスィ「見ての通りよ。セルがあれば大抵の怪我は治せるわ」
それから暫くして。レイセンに連れられ永遠亭に戻ったパルスィはセルメダルを体に取り込み先程の勝負で負った傷を癒していた。実は精神内に居た翡翠が出てきて傷にセルを投入すると内包される欲望の内の嫉妬を抽出され傷は見る見る治癒していく。そんな一方で夢幻姉妹は居らずして天子を始めとしたパルスィハーレムズ(翡翠命名)は心配そうな目で見守る……と、そこへ依姫がやって来てパルスィに話し掛けた。
依姫「だから言ったでしょう?鈴仙はああ見えて月の玉兎兵の中で一番の実力を持っていた、そしてこれからも勝る者は居ないだろう兵士として最高の玉兎です。一介の妖怪が勝負で敵う筈がありません」フッ
パルスィ「やけに自慢気ね……先に言ってくれたお陰で気構えはしてたけど予想以上だったわ」
依姫「当然です。レイセンには悪いですが鈴仙は私が手塩に掛けて育てた立派な玉兎兵ですからね……ただ腕を磨く事ばかりにかまけてあの子に苦痛を乗り越える心を養えさせられませんでした」
翡翠「心、ねぇ。確かにいつもはパルスィの精神内に潜んでる私にはあの兎ちゃんの心の影を感じれたわ」
こころ「一体彼女の過去に何があったんです?差し出がましいですけど教えてくださいませんか?」
依姫「ッ、それは……」
流石に元とは言えペットであり家族の鈴仙の引き摺る過去を勝手に話すのは憚れるのか口淀む依姫。そのまま流そうとした時、そこへ依姫の姉である豊姫が来て依姫へ言葉を掛けた。
豊姫「依姫、彼女達に話してあげなさい。鈴仙の過去を」
依姫「! ですが姉上……!」
豊姫「それによってあの子の自らが填めた枷を軽くする手が見付かるかもしれない。可能性こそまず低いけどいつ迄も過去の事を私達が隠して縛り付けては何も始まらないわ」
柔らかい笑みを見せる豊姫はそう依姫を諭す。それに依姫は少し不安そうに顔をしかめつつも姉上が言うならと言った顔付きでパルスィ達へ向き直った。
依姫「……解りました。私達の知る限りでの鈴仙の事を教えましょう。心して聞いてください───」
~~~~~~~~~~
今から十数年前、まだ鈴仙がレイセンとして私達のペットで玉兎兵隊達のリーダーをしていた頃の事です。その頃の鈴仙は玉兎兵隊の中でも郡を抜く実力者でまだ笑顔があった玉兎でした。人当たりも良く仲間思いで表情豊かだった彼女は最高と呼んで間違い無かったでしょう。何より弄り甲斐がありからかうととても可愛らしく反応してくれるのが微笑ましく
t───
……話が逸れましたね。まぁ要するに月に居た頃の鈴仙は今の鈴仙とは異なり笑顔があったと言う事です。今も玉兎兵として居たなら全ての玉兎兵を先導する総隊長に満場一致で任命されていた事でしょう。
そう、あの事件が起きなければ……
ある日の昼下がり。突如として都中に謎の裂け目が発生しその中から異形の姿をした怪物が数え切れぬ程に出現しました。それはインベス……ライダーの力を得てから知ったのですがそれが月の都に攻めてきたのです。未曾有の事態に兵士は総員駆り出され勿論鈴仙率いる私達が受け持つ玉兎兵も出動しました。
かつて妖怪が侵攻してきてから久しく襲撃はありませんでしたが鈴仙の指導もあり玉兎兵は月人の兵士らと共にインベスを討滅。更に月の武器も相成り数多く出現したインベスらは倒されていきました。そして後は残党狩りに近い形になり兵士達は手分けして残るインベスを探しに動いた、のですが……
その際に油断した私達の部隊に居る玉兎の1匹が殺されたのです。
慣れぬ戦いに疲弊した上でそれももう終わりに近付いた事で安心したその玉兎を襲撃したのは武器を持った赤いインベス。手に持つ剣で……鈴仙と同行していたその玉兎を串刺しにしたのです。
その光景を間近に見たのは他で無い彼女に先行していた鈴仙。殺された玉兎は副隊長であり鈴仙とは入隊当時から仲の良かった親友の間柄でした。そんな親友が串刺された事に激昂した鈴仙はそのインベスを倒しに掛かるのですが……その直後に鈴仙の話では『トランクを引く少女』に赤いインベスは諭され裂け目、クラックに戻ったそうです。
そうして事態は多少の被害を出して収束した訳ですが、以来鈴仙は塞ぎ込んでしまいました。更に親友の死に何を思ったのか当人で無い私達には解りませんが鈴仙は月から逃亡。行き先は地上しか無く月の関係者が地上へ逃亡するのは情報漏洩を懸念し御法度なので追っ手が向かいましたが彼女はそれを殺して迄地上に降り立ってしまいました───
~~~~~~~~~~
依姫「───そして今に至ります。お解り頂けたでしょうか?」
「「「「「…………」」」」」
話を終えた依姫。終始黙って聞いていたパルスィ達5人は聞き終えた後も何も言わず黙り込む。生き死にに関係した話には誰しも言葉に困るものだが特にパルスィ達はそれなりな過去を抱えているので同じ様な鈴仙の過去に何も言えない。天子に関しての話は後々に語るだろうとして、黙る5人に代わり豊姫が言葉を紡いだ。
豊姫「それから地上に降りて鈴仙に久しく会った時は驚いたわ。あんなに笑顔を見せていたあのレイセンが今に至る迄何人を殺したのか解らない淀んだ顔で私達を見るんだもの。とても見ていられなかったわ」
依姫「だからこそ最初貴女達に鈴仙に触れないでくれと言ったんです……あの子はそんな過去に気を負ってああなりました。部外者ながらどうにかしようとしてくれたその親切心に感謝しますがもう良いんです。後はあの子自信に任せましょう」
パルスィ「…………」
続けて依姫も鈴仙を偲ぶ様にそう言い豊姫は先程ああ言うもパルスィ達をもう鈴仙に関わらない様に諭す。しかし内のパルスィはその言葉に反応するとフンッと息を吐いた。
パルスィ「だから二度と行くなって言う訳?それはお断りよ。何せこちとら手痛くやられた訳だからリベンジしないと気が済まないわ」
依姫「! 何ですって?」
パルスィ「それに目の前で知り合いが殺されて腐った奴を気遣うなんて妬ましくてしたくも無いわ。生憎だけど私はそんな事を言われてもはいそうですかとは返せないわね」
豊姫「だったら貴女はどうするの?リベンジ戦をするつもり?」
パルスィ「そうね。ただまぁ今日はひとまず寝させてもらうわ。あんなのばかりにかまけてても人探しできやしないしね」クルッ
そう言いパルスィは踵を返し宛がわれた寝室の方へ向かう。その後ろ姿を敢えて着いていかない翡翠を含め不安そうな顔のフラン達に眉をしかめる依姫、何を思ってるか判らない笑みの豊姫が見る。そしてパルスィが廊下に消えると依姫は不機嫌そうに口を開いた。
依姫「何なんですか彼女は?勝手にも程がありますよ?」
翡翠「ゴメンなさいね?言い方はああだけど決して本心じゃないのよ。兎ちゃんには悪い様にしないからパルスィに任せてあげてくれない?」
こころ「口では素直じゃありませんが姉様は私やフランさんに助けの手を差し伸べてくれた方ですからね。きっと鈴仙さんも救い出してくれる筈です♪」
豊姫「まぁ彼女の勝手な親切に任せてみましょ?私達じゃ下手に手出しできないんだからね」
依姫「…………」
姉にそう言われ依姫は半信半疑ながらひとまず肯定代わりに黙る。するとまたもやパルスィの去ったこの部屋に今度は永琳が足を踏み入れてきた。
永琳「あ、ココに居たのね?悪いけど医療器具の手入れを手伝ってくれないかしら。暇じゃないなら良いんだけど……」
フラン「大丈夫だよ!手伝う♪」
天子「寝床を借りてる身ですし何でもお手伝い致しますよ?」
永琳「そう?だったらちょっと試してほしい薬があるんだけど試検体になってくれないかしら♪」
豊姫「そう言う時に限って媚薬の試薬品なんですよね八意様は。飲ませるなら依姫にお試しください」
依姫「毎度毎度上手く自分は回避して私に押し付けないでくださいよ。と言うか八意様、何故そんなに飽きる程媚薬を作るんですか無礼ながら言わせていただきますがバカですか」
会話を交わしつつ頼まれた事に応じて豊姫らも共に診療室に向かうフラン達。一方のパルスィは1人廊下を歩きながら心中で鈴仙に対し嫉妬妖怪らしく絶対どうにかしようと執着に似た決心をするのであった───
小町「ふぃ~っ♪店が閉まるギリギリで行けて良かったよ。あそこの御手洗団子は絶品だからねぇ♪」ホクホク
丁度その頃、あの世から舞い降りた死神……小町は夜の草原を1人満足気な顔で歩いていた。目当ての団子屋が閉まる前に間に合って腹も気分も満たされた彼女はエターナルに変身したまま今や危険や道中を行く。しかしそんな彼女の行動は計算ずくで油断しているのを見せ襲ってきた敵を倒す気概だ。
小町「さーてとっと、取り敢えず何処に行こうかな?直行で博麗神社が一番だけど夜はまだ長いんだ。折角のこの世なんだし寄り道してもバチは当たらないよね♪」テクテク
しかしそれでも根は楽観的な小町。そのお陰で悪堕ちした霊夢と魔理沙が控える博麗神社を回避した訳だが着の身着のまま行く場所を考える。と、そうして考えつつ道を行く小町は不意に浮気気味だった視線を前へ向けると1つの影が目に入った。
???「…………」
小町(!)ザッ!
前を見ていなかったとは言え突然として現れたその影、ただ後ろ向きで黙って佇んでる少女に小町は即座にエターナルエッジを身構える。対してと言うか背中を向けているので対面してはいないが少女は骨の様な剣片手に小町に気付いてないかの様に眼下の『事切れて物言わぬ妖怪の残骸』を見下ろしていた。
小町「……アンタ誰だい?取り敢えず敵か味方か教えてくれないかね」
???「んえっ?私に聞いてるの?そうだなぁ。味方と言えば味方だし敵と言えば敵って所だよ」
小町「何だその曖昧過ぎる返答は?尚更胡散臭く感じるよ」
問い掛けに漸く小町の存在を気付いた様子で少女は振り返る。その答えとも言えぬ返答に小町は苦笑うが警戒は解かない……何せ前述した通り少女は骨を思わせる剣を手に足元には妖怪の残骸が転がっているのだ。最悪敵で無くとも攻撃してくる可能性を考えて一応身構えr───
《ギュイーンッ》!
《フィフティーンスカッシュ》!
ガキャイィンッ!
ドワアアアアアァンッ!
小町「ッッッ……!?」ギリリリッ
???「だけどやっぱり敵かなぁ。幻想郷を壊そうとしてるし」
余りにも唐突な攻撃。攻撃の意思すら感じさせず少女は腰の戦極ドライバーのカッティングブレードを下ろし間髪入れず手に持つ剣、黄泉丸で斬り掛かる。予め身構えていた小町はその唐突な攻撃に反射的に対応できエターナルエッジで黄泉丸を受け止めた。刀身がぶつかり合うと分散した衝撃波とエネルギーが周りを吹き飛ばす……それを尻目にして小町は襲撃と相成り戦慄する。対する少女は何とも無いと言った暢気な表情だ。
キィンッ!
???「それはそうと凄いね貴女?今のを受け流すなんて吃驚」ザッ
小町「ッ、いきなりやってくるとは何て言う奴だよ……しかも心変わりは早過ぎやしないかい?」
???「どっちか判らなかっただけだよ。だけど貴女のお陰で敵なのが判ったんだ♪」ニコッ
無邪気に笑う少女に小町は苦笑顔ながら彼女へ迎え撃とうとエターナルエッジと鎌を二刀流で備える。すると少女はそれに同じく構えはせずただ何を思ってるのか解らない笑みを浮かべつつ踵を返し去ろうとした。
小町「? 何処行くのさ?」
???「うん?だって貴女と争う理由なんか無いし。それに今私は『麟音ちゃん』って言う友達に呼ばれてるから向かう所なの。だからさよならだよ♪」
小町「それじゃあ何でこの妖怪達を殺してたりしてたんだい?これはアンタの仕業だろ?」
???「ああ、ソイツらはお姉ちゃんを馬鹿にしてたからね。折角強い力を手に入れたんだから仕返ししないと」スッ
ジイィ~~~~~ッ!
???「それじゃあねお姉さんっ。また会いましょう♪」スタスタ
言ってフィフティーンに変身する少女は骨状のクラックを開いてそこに足を踏み入れる。クラックが閉じられその場に少女が消えると残された小町は数秒黙った後、こうボソリと呟いた。
小町「アイツ、確か地底の───」
こんな鈴仙を書いてて思いました。転生者ってこんな感じなんだ(納得)
今回出た鈴仙の技はこんな感じ。
暗器=週刊少年ジャンプ『めだかボックス』宗像形の得意戦法
・銃弾曲射(バレットカーブ)=ガンアクションゲーム『Wanted:Weapons of Fate』の同名技
・三連早撃ち(トリプルクイックドロウ)=週刊少年ジャンプ『BLACKCAT』の同名技
・黒爪(ブラッククロウ)=同上
・不可視の跳弾射撃(エル・インヴィジビレ)=MF文庫J『緋弾のアリア』の不可視の弾丸(インヴィジビレ)と跳弾射撃(エル)の複合技
他にもスネークのCQC等も扱えるので戦闘では敵無し過ぎる(笑)これキバに変身しなくても強いわ。
そんな鈴仙の過去はああですが……
武器を持つ赤いインベス
もしかしなくても:デェムシュ
トランクを引く少女
もしかしなくても:グラン
まさかまさかのインベスが絡んでると言う。別の案で地球外生命体であるワームにしようかと思いましたが聡明過ぎる皆様方は鈴仙が神代剣みたくワームなんじゃないかと勘繰るかと思いまして止めました。逆にグランは聡明な読者様の一部は何者か感付いたかと思いますが口に出さない様お願い申し上げますm(_ _)m
つまり鈴仙は照井竜や神代剣みたく怪人を憎んでいて宗像形を始めとした銃を武器にするキャラの技を加えた悲しくも強いキャラなんですよ。良くもまぁ改変しまくったな(苦笑)
そしてフィフティーンの正体が曇らせながらも判明。次回の番外編にて本格的な登場をします。何故彼女が敵を名乗り麟音と知り合いなのか等が判るので乞うご期待半分をば。