東方嫉妬王 ~Jealousy of the OOO~ 作:秋塚翔
今回黒幕の正体が判明!……と言うか名前やコメント、異界変を読んでる人には大体判ってたと思います。
ギンギンギンッ!
《タカ》!《トラ》!《チーター》!
オーズの力を覚醒させ多数のコアメダルを出現させたパルスィ。その内の1枚をバッタメダルと入れ替えパルスィは亜種形態であるタカトラーターになった。緑色だった靴は黄色になり足にはチーターの模様が刻まれている。
パルスィ「はあああああっ!」シュダダダダダッ!
ザザザァンッ!
「「「グハアアアッ!?」」」
体を屈めたパルスィは走り出すと目にも止まらぬ速さでショッカーグリード達にトラクローを喰らわせる。防御も回避も出来ずまともに攻撃を受けた3体は受け身を取れず倒れ込んだ。一方で通り過ぎたパルスィはこころ達の元へ駆け寄る。
パルスィ「翡翠、嵩張るからメダルはアンタが持ってて頂戴」ジャラッ
翡翠「あら?急に愛称呼びなのね。何?グリーンアイドモンスターなんて長ったらしいって事?」
パルスィ「判ってるなら聞くな」
こころ「ね、姉様。一人で大丈夫ですか?何なら私も戦いますが……」
パルスィ「大丈夫だからソコで見てなさい。私だけで充分よ」ダッ!
そう言って何枚かはメダルを持つと振り返るパルスィ。その眼前に居るのは態勢を立て直したショッカーグリード達だ。
ショッカーグリード「おのれ……!たかが覚醒程度で調子に乗るな!死ねェェェェェッ!」シュバッ!
パルスィ「そう簡単に死んで堪るかってのよ」ジャキッ!
ギンギンギンッ!
《タカ》!《カマキリ》!《チーター》!
いきり立ち襲い掛かるショッカーグリード。対するパルスィは今度はトラメダルを入れ替えてスキャンしタカキリーターになる。腕にカマキリの様な緑色の刃が取り付けられたパルスィは再びチーターレッグの速力を利用しショッカーグリードとの間合いを詰める。
パルスィ「はあああッ!」ザンザンザァンッ!
ショッカーグリード「ぐうっ……!?」
ゲルショッカーグリード「チョコマカと……捕まえてくれるッ!」シュルルルッ!
パルスィ「! はあっ!」ズザザザシュッ!
ゲルショッカーグリード「何ッ!?バカな!」
両腕の刃、カマキリソードを持ち素早い剣術でショッカーグリードの体を裂いてセルメダルを排出させる。そこへゲルショッカーグリードが蛇を出してパルスィを捕らえようとするが逆にカマキリソードで輪切りにし返り討ちした。ショッカーグリードが攻撃に耐えられず再び地に伏すとパルスィはゲルショッカーグリードに目を向け新たなメダルを2枚取り出す。
ギンギンギンッ!
《サイ》!《ウナギ》!《チーター》!
それをタカ・カマキリと入れ替えてスキャン。髪は白いメッシュが入り手には青い鞭が握られるサウーターになりゲルショッカーグリードへ青い鞭、ウナギウィップを振るった。
バシィッ!
ゲルショッカーグリード「がががががっ!?」ビリビリビリィッ!
パルスィ「ふっ!」グイッ
ズガアッ!
ゲルショッカーグリード「グハアッ!?」
ウナギウィップで両腕を絡め取るとパルスィはウィップを素早く手繰り寄せる。ゲルショッカーグリードはパルスィの元へ引っ張られ頭に現れたサイの角を模すエネルギーで勢い良く突かれた。更に蹴られ吹き飛ばされるゲルショッカーグリード。続けてパルスィはデストロングリードへ目を向けた。
パルスィ「今度はコンボってのを使ってみようかしら」ジャキッ
そう言いパルスィはサイメダルと同じ灰色のメダルを2枚出してウナギとチーターを抜いて入れ替える。ドライバーには灰色が3枚装填されソレをオースキャナーでスキャンした。
ギンギンギンッ!
《サイ》《ゴリラ》!《ゾウ》!
《サゴーゾ……サゴーゾォ》!
3つの灰色の紋章が眼前に現れ1つになるとパルスィに合体すると共に彼女の姿を変える。すると今度は白いメッシュが入ってた髪が全部白く染まり両腕には巨大な白いガントレットが着けられ靴も白のブーツとなった姿になった。重量系コンボにより全体的に白くなったサゴーゾコンボである。
パルスィ「ちょっと重いけど欲望の力が漲ってくるわね」
デストロングリード「くそっ!一々姿を変えやがって……鬱陶しいんだよッ!」グワッ!
体の調子を確かめるパルスィにデストロングリードは尾を突き出して襲い掛かる。それを見据えたパルスィは両腕のガントレット、ゴリバゴーンを尾へ炸裂させ先にある針を粉砕した。
バキャアッ!
デストロングリード「な、何ッ!?自慢の針が……!」
パルスィ「ふんっ!」ドゴォッ!
デストロングリード「ゴハアアアッ!?」ドシャアッ!
驚愕するデストロングリードを殴り付けコレもまたノックアウトさせるパルスィ。その戦況をこころは『驚』を表す大飛出を被り見守っていた。
こころ「凄い……あそこ迄完璧にライダーの力を使いこなせるなんて」
翡翠「基本的に器用だからねパルスィは。それと自分に素直になって貴女を守りたいって言う欲望を開放してるからあの力がパルスィに応えてるのよ。その欲望のままに戦えって」
先程自分が苦戦した3体を相手取り善戦するパルスィの力に呆然とするこころに碧眼怪物こと翡翠(メタいけど城乃内鈍愚裏さん提案有り難う御座います!)が同じくパルスィを見ながらそう話し掛ける。こころは依然無表情ながら見て判るキョトンとした顔で翡翠に目を向けた。
こころ「私を、守りたい……?」
翡翠「そうよ?あの子があんな自分の気持ちに素直になったのは橋姫となって以来初めてだわ。ある意味凄いわよ?仲間内にすら見せなかったあの子の本性を貴女は引き出したんだもの」
こころ「パル姉様……」
再びパルスィに目を向けるこころ。その目先で戦うパルスィはゲルショッカーグリードを相手取りゴリバゴーンを叩き込んでいた。
ギンギンギンッ!
《スキャニングチャージ》!
パルスィ「欲撃『サゴーゾインパクト』!」
ズゴオオオオオンッ!
ゲルショッカーグリード「グブハアアアアアァァァッ!?」ジャラジャラジャラーッ!
トドメに再度オースキャナーをドライバーにスキャンしメダルを読み取ると重力で拘束しグラビドホーンとゴリバゴーンを打ち込んでゲルショッカーグリードを爆散させた。セルメダルを飛び散らせ断末魔と共に消滅したゲルショッカーグリードを目の当たりにしショッカーグリードとデストロングリードは目を疑う様に驚く。
ショッカーグリード「バ、バカな!?覚醒して全てのメダルを使える様になっただけだと言うのに……!」
デストロングリード「コレが仮面ライダーの底力なのか!?我らに勝る程などそんな事は有り得ない筈だぞ!」
パルスィ「……ふぅん、これがオーズの力なのね。妬ましい位に大した力だわ」
困惑するショッカーグリード達に反し手を握ったり開けたりして感心した様にパルスィはそう呟く。一方で圧倒され出し危機を感じたデストロングリードはワナワナと震え出してパルスィに怒りの眼差しを向ける。
デストロングリード「おのれ……我らがライダーに負けるなぞ認めん!我らは最強のグリードだァァァァァッ!」シュバァッ!
パルスィ「!」ガキィンッ!
いきり立つデストロングリードは針が砕けた尾を伸ばしてパルスィに振るう。それをパルスィはゴリバゴーンで防御するとデストロングリードは単身襲い掛かる……と、
翡翠「パルスィ!コレを使いなさい!」ヒュッ!
パシッ
パルスィ「! 判ったわ!」ドカッ!
デストロングリード「ぐっ!?」ヨロッ
そこへ翡翠が渡されたメダルの内1枚を投げ渡す。受け取ったパルスィは襲い来るデストロングリードを蹴って牽制し隙を作るとメダル3枚を抜き代わりにトラとチーター、そして渡されたメダルを装填。手早くスキャンした。
ギンギンギンッ!
《ライオン》!《トラ》!《チーター》!
《ラタラタ~ッラトラ~タ~》!
オースキャナーにメダルを読み込ませたと共に今度は黄色い紋章が3つ出現し合体。パルスィに合わさると金髪に戻ったが髪は鬣の様に広がったラトラーターへ変貌した。そうなるとパルスィは前屈みになり足に力を込めて勢い良くデストロングリードへ駆け出す。
パルスィ「はッ!はあああああッ!」ザンッ!ザシュッ!ズシャアッ!
デストロングリード「グハアアアァッ!?」
回転を加えたトラクローによる三連撃にデストロングリードは悶絶。ダメージに耐え兼ね片膝を着いた所をパルスィは再度メダルをスキャンする。
ギンギンギンッ!
《スキャニングチャージ》!
パルスィ「欲閃『ガッシュクロス』!」
ズザアアアアアンッ!
デストロングリード「ガアアアアアッ!」ジャラララララァァァッ!
黄色の輪を潜り抜ける事で炎熱が纏われたトラクローをチーターレッグのスピードを用い一瞬でデストロンショッカーを一閃。サソリの甲殻を熱で裂かれゲルショッカーグリード同じく断末魔を上げデストロングリードが爆散するとセルメダルを飛び散らせた。
ショッカーグリード「なっ!?そ、そんな……有り得ん!我らがこんな覚醒したばかりの奴にこうも簡単に倒されるなぞ!?」ジリッ
それに驚愕を隠せないショッカーグリード。勝てると踏んでいた相手と自らの肩書きに裏切られ目の前に居るパルスィが途端に怖くなったか自然と足は後ろへと後退り出す。そして顔を歪ませ舌打ちすると背中を向け背後にある茂みへ向かい姿を消そうと走り出した。
ショッカーグリード「くっ!敵前逃亡なぞ屈辱だが仕方無い……麟音様へ報告する為に退かせてもらう!覚えていr」
こころ「! そうはさせません!」
《バインド プリーズ》!
ショッカーグリード「なっ!?」ガシィッ!
こころ「今です姉様!」
しかしソレはこころによって遮られる。バインドによる炎を纏う鎖がショッカーグリードを縛り自由を奪う。ショッカーグリードは千切ろうと腕に力を入れるが……一足遅かった。
パルスィ「ナイスよこころ」ギンギンギンッ!
背後から聞こえた声とスキャン音。体が動かないショッカーグリードが首だけで後ろを振り向くと———
《タカ》!
空高く翼を羽ばたかす鷹、
《クジャク》!
あらゆる者を魅了する孔雀、
《コンドル》!
その爪で獲物を絶対に逃さないコンドルの紋章が空に現れ1つになると空高く跳ぶパルスィに合わさった。
《タァ~ジャ~ドルゥ~》!
すると赤く側頭部は翼を表す様に跳ねている髪型になり左腕には円形の武器『タジャスピナー』、靴は赤く踵に鉤爪が着けられたタジャドルコンボと化す。真紅の瞳を輝かせるパルスィはまるで狩人の様に眼下のショッカーグリードに狙いを定め再度オースキャナーでメダルをスキャンする。
ギンギンギンッ!
《スキャニングチャージ》!
パルスィ「欲翔『プロミネンスドロップ』!」
ドガアアアアアンッ!
ショッカーグリード「ショオオオッカアアアアアーーーーーッ!?」
背中の翼をはためかせパルスィは足に猛禽類の爪を模したエネルギーを纏い急降下。獲物を狩る様に炎を纏ってショッカーグリードを襲う。動けず防御のままならなかったショッカーグリードは先の2体同様セルメダルを飛び散らせて爆発した。
こころ「———危ない所を助けていただき本当に有り難うございました」ペコリ
パルスィ「礼は要らないわ。私が勝手にした事だし」
飛び散ったセルメダルの山にショッカーグリード達を構成していたコアメダル『ショッカー』『ゲルショッカー』『デストロン』を回収したパルスィ達は改めて面と向かい言葉を交わす。頭を下げ感謝の意を表するこころにパルスィはそっぽを向きながらそう返した。
翡翠「ほらパルスィ?貴女も言う事があるでしょう?そんな斜を向いてないでちゃんと目を合わせなさい」
パルスィ「判ってるわよ。私の母親かアンタは……こころ」
こころ「? はい、何でしょうか?」
名前を呼ばれ返答するこころ。対するパルスィは気恥ずかしそうに頭を掻き少し間を開けると漸く次の言葉を口にした。
パルスィ「……私はアンタが思う様なもんじゃないわ。見ての通り嫌われ者が集う地底の妖怪だしアンタを助けたのも私に不利益があったからってだけ。恩を持たれたり慕われる様な高尚な存在なんかじゃない只の下賤な嫉妬妖怪よ?それでもアンタは私と一緒に居たいの?」
こころ「! ……はい、私は姉様と共に居たいです。例え嫌われ者でも下賤でも何であれ私を助けてくれた姉様は私が信頼できる方ですから。もし迷惑で無ければ姉様のお手伝いをさせてください」
パルスィ「本当に良いのね?私なんか居たら余計にあのライダーの力を狙う奴らに狙われるかもしれないわよ?」
こころ「元より私が狙われていましたし今更です。それにパル姉様とならどんな苦境も乗り越えられる……そんな気がしますよ♪」
相変わらずの無表情でも決して嘘とは思えない言葉にパルスィは口籠る。そしてまたそっぽを向くと頬を赤らませ言った。
パルスィ「じゃあ着いてくれば?後悔したって知らないけど……」
翡翠「もう、パルスィ?」
パルスィ「~~~っ!私もアンタとなら居たいから一緒に来なさいよ!」
こころ「……!は、はいパル姉様っ!」ギュッ
そんな言葉に勢い余ってパルスィを抱き締めるこころ。その時一瞬見えた普段のポーカーフェイスらしからぬ喜びの笑顔にパルスィは珍しく妬ましく思わずついつい微笑んでしまった———
こころ「ところで前々から気になってたんですが貴方はどなたです?パル姉様と似た顔をしてますが」
翡翠「あぁ今更?私は水橋翡翠。パルスィの妻よ♪」
こころ「……ほう、面白い冗談ですね?姉様の妻が誰なのか教えて差し上げましょう」
翡翠「あらあらパッと出の小娘が巫戯けた事をほざくわね?良いわ。ならパルスィの○○を賭けて勝負しようじゃない♪」←からかってる
こころ「上等です。パル姉様の○○は私が貰い受けます!」
パルスィ「やめなさいよアンタ達。と言うかそんなのを賭けるな!」
ココは幻想郷の何処か。パルスィがこころと行動を共にすると決めた丁度その頃、ココでファントム・オルトロスが膝を突き俯いていた。
オルトロス「申し訳ありません麟音様。ウィザードの力を持つ者を追い詰めはしたのですが居合わせたオーズの力を持つ者に返り討ちにされ止む無く退散してきてしまいました」
麟音「…………」
正面の石を切り出して作られた椅子に座る金髪の少女に傅き外見にそぐわぬ敬語でそう報告するオルトロス。伏せられたその顔は何処か少女に対して畏怖の感情が表れていた。
対する少女はそんなオルトロスを尊大な態度で見下ろしている。黒いワンピースで素足にサンダル型スニーカー(夏用の通気性がある奴)と言うラフな格好をしているこの幼い少女こそオルトロスやジェントラ、ショッカーグリードらを纏める統括なのだ。そんな少女こと麟音は席を立ちオルトロスの元へ歩み寄ると———
ガスッ!
オルトロス「うっ……!?」
その頭を足で踏み付け地面に叩き下ろした。
麟音「私言ったよね?『必ず』捕まえて来いって。それでアンタ何て言ったっけ?」グッ
オルトロス「し、承知致しましたと……」
麟音「だよね?なのにこの様?本当使えない犬ッコロねアンタは」グルグリ
オルトロス「うぐあっ!?」
怪人を足で踏んで罵倒する幼女。幼い顔を酷く不機嫌そうに歪め部下であるオルトロスを見下ろす彼女は見た目不相応な邪悪さが窺えた。そして麟音は足をあオルトロスの頭から離すと彼ソッチの気に周囲を見渡す。
麟音「アンタ達は私をガッカリさせないわよね?折角仲間に入れてあげたんだもの、良い働きをしてくれる事を期待してるわよ?裏切ったらアンタ達処分するからそのつもりでね♪」
「「「「「…………」」」」」
その周り、囲む様にして居る『操った』幻想郷の住人達の一部に麟音は聞く。すると皆一様に機械的な動作で頷きソレに麟音は満足そうに顔を邪悪に歪めて笑う。
麟音「なら頑張りなさい?アンタ達は私の手駒。そして私達組織の目的を達成させる為の人形なんだから♪私の為、姉様の為に死ぬ気で尽くしなさいよ」ストッ
そう言って再び席に着く麟音。そして両手を振り上げると号令の様に言い放った。
麟音「さぁ行くのよ悪堕ち(ダークアウト)達!まず手始めに残りのライダーの力を持つ奴らを探し出して捕まえなさい!そしてこの世界をとことん歪ませるの!———
私達『悪の幻想歌(ダークファンタジア)』の目的達成の為にね!」
「「「「「!」」」」」シュバババババッ!!
号令と共に一斉に飛び立ち四方に散る悪堕ちこと操られた幻想郷の住人達。と共にオルトロスもこう言うのは慣れたものなのか麟音を刺激しない様に姿を消す。1人残った麟音は頬杖を突き目を細めてニヤける。
麟音「うふふふっ♪待っててね麟姉様。この世界もすぐに私の手で歪ませて姉様に見せてあげる……この姉様の妹、冴月麟音の力をね♪」
そう呟き何処からか飴玉を取り出すと口に入れ噛み砕く『悪の幻想歌(ダークファンタジア)第1支部』リーダー冴月麟音。姉と違い悪らしく邪悪に満ちた彼女は姉の為この幻想郷を歪ませようと行動を開始した———
麟の妹、麟音登場。
まさかのダークファンタジアです。異界変と繋がってるなんて名前初出しの第001話では誰も予想しなかったと思いますね。そもそもその頃ってまだ異界変で麟が出てなかったろうし(笑)
姉の麟が人気者なのに対して麟音は嫌われ者と言うスタンスで書いていきます。悪なのに読者受けの良い麟が嫌いな訳じゃ無いけどこう言う好きになれない女の子キャラも良いかな、なんて(苦笑)