伝説の戦士の成り上がり   作:ギラサメ

50 / 114
出来ました!
ではどうぞ!


第50話 過去との再会

「ったくあそこまでするか普通?」

 ジャグラーがある方角を見ながら文句を言っていた。見ていた所はさっきまで尚文達がいた森だった。その森は燃えたかのように黒くなっていた。

 

「どこまでイカれてるのかしら貴女のお姉さん」

 そう、あの森はマインによって燃やされたのである。尚文達を探し出す為にやったのである。

 因みに尚文は席を外している。

 

「姉上」

 

 

 

「あの女がイカれてるのは元々だろう」

 

「尚文、どうだった?」

 尚文が戻って来た。

 

「シルトヴェルトに向かうのは諦めた方がよさそうだ」

 

「そうか。じゃあ女王に?」

 

「あぁ」

 

 

 

 

 

「アイ、アイ」

 

「アイちゃん?」

 しばらく移動していると、亜久里に抱かれていたアイちゃんが何かを見つけた。

 

「どうしたですぅ?」

 

「アイ!」

 アイちゃんがある方を指した。

 そこには亜人が何人かいて、畑仕事をしていた。

 

「亜人?」

 

「この辺は亜人の方達が多いですね」

 

 

 

「そうか!」

 メルティが何かを思い出した。

 

「メルちゃん?」

 

「どうしたの?」

 

「この辺に知り合いの貴族がいるの、もしかしたら力になってくれるかもしれない」

 

「貴族?」

 

「今は亜人が奴隷みたいに使われているけど、昔人と亜人の架け橋になろうとした貴族達がいたの。その貴族のリーダーが立派な方でセーアエット領の領主だったんだけど、最初の波でその方が亡くなって」

 

「最初の波?」

 

「俺やあきら達がこの世界に来る前に起きた波だ」

 最初の波という言葉にあきらは疑問を浮かべたが、尚文が説明してもらい納得した。

 

「それで同じ志を持っていた貴族達は父上の命で辺境に追いやられてしまったの」

 

「あいつの亜人嫌いも相当なもんだな」

 

「本当ね。あの男には人間の心がないのかしら?」

 オルトクレイの亜人嫌いに尚文とももかは呆れていた。

 

「ん?どうしたラフタリア?」

 ラフタリアの様子がおかしい事に尚文は気づく。

 

「私の住んでいた村はセーアエット領の保護区でした」

 

「波の後セーアエットは暴徒に襲撃を受けたって」

 ラフタリアの故郷の村は最初の波で被害を受けた。この波でラフタリアは両親を失ってしまった。

 その波の後暴徒によって襲撃されたとメルティは言った。

 

「そうですね」

 

 

 

 

 

「私の村を襲ったのは暴徒と化したこの国の兵士達です」

 なんとラフタリアの故郷の村を襲った暴徒は暴徒と化した国の兵士達だった。これを聞いた全員は目を見開いた。

 

 

「この国の奴らはロクな事をしないな」

 

 

 

「ごめんなさい」

 

「何もメルティちゃんが悪い訳じゃ」

 

「王族としてきっと何か出来たはずなのに、私達は何もしなかった」

 メルティは悔やんでいた。王族として何か出来た筈だったと、出来ていたらラフタリアの故郷があんな目にはならなかったと。

 

「メルちゃん」

 

「あきら様」

 

「メルちゃんはどうする?ラフタリアの故郷の村の事を聞いて」

 

「私は……」

 

「もしまた何も出来なかっただと、同じ過ちを繰り返す事になるよ。どうする?」

 

 

「私は……」

 メルティは一度目を閉じ、開きラフタリアを見た。

 

 

 

 

 

「ラフタリアさん、その兵士達の特徴を教えて」

 

「えっ?」

 

「事が済んだら私がその兵士達を罰します」

 

「はい」

 

 

「立派」

 

「あっ、あきら様」

 あきらはメルティの頭を撫でた。撫でられたメルティは顔を赤くした。

 

「あらあら」

 

「でお前の知り合いの貴族がこの辺にいるんだろう?」

 

「えぇ」

 

「その貴族が信用出来るかどうかだ」

 

 

 

 

「正にその通りですね」

 全員が振り向くとそこに一人の男がいた。

 

 

「お久しぶりです。ライヒノット」

 

「メルティ様ようこそお越し下さいました。初めまして私はこの地の領主ヴァン・ライヒノットと申します」

 このライヒノットと名乗る男こそメルティが話していた知り合いの貴族である。

 

 

 

「成る程、私の領地には逃亡の末辿り着いたと言う事ですか」

 

「あぁ」

 その後尚文達は彼の屋敷に行った。

 

「騎士団からは盾の勇者様が追跡を振り切る為近隣の山々に火を放ったと聞きましたが」

 

「全部出鱈目だ。恐らく第一王女がでっち上げたんだろう」

 

「やはり。私もメルティ様の身を案じ、領内の見回りをしていたところでした。長旅でさぞお疲れでしょう。しばらくの間我が屋敷でゆっくりしてください」

 この屋敷の使用人が食事を持ってきてくれた。それぞれに配った。

 

「あのこれは?」

 せつなと亜久里のところにはみんなとは一つ多くあった。

 

「これはそちらの赤ん坊用の食事です」

 これはシフォンとアイちゃん用に用意したものだった。

 

「お気遣いありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

「よし食うか」

 

「待て」

 

「何だよ?」

 ジャグラーが食おうとしたら尚文に止められた。

 

「まだこいつの事を信用した訳じゃ」

 

「疑い深いな」

 そこにライヒノットが食事を摘み、口に入れた。

 

「うん美味しい。ご安心ください毒なんて入っていませんよ」

 

「ほら見ろ」

 

「そうよいただこう」

 

「ナオフミ様」

 尚文は気難しい顔していたが、みんなに言われて食う事となった。

 

 

 

 

「少しは休んだらどうなの?」

 

「いつ襲撃されるか分からないからな、こういう時は休まないようにしている」

 現在尚文もは寝室にいる。いつ襲撃されるか分からない為尚文は警戒していた。

 

「でも少しでも休まないと体に毒だよ」

 

「そうですよ。なら私が見張りを致しますのでナオフミ様は早めにお休みください」

 

「そうだな」

 

「何でラフタリアさんやあきら様の言うことは聞くの」

 

「別に」

 そう言うと尚文はベッドに横になった。その後メルティはフィーロ、アコ、亜久里と屋敷の探索に行ってしまった。

 

 

 

 

翌日

 

 

「キイィィィー!」

 

「う、うん?ダークウィング?」

 

「どうしたの?」

 眠っていたゆりとももかがダークウィングの鳴き声で目が覚めた。

 

「パッションはん!ライヒノットはんが!」

 

「ライヒノットさんがどうしたの?」

 タルトもせつなを起こしていた。その声で寝ていたみんなが起きてしまった。

 

「これや」

 全員が窓を見るとライヒノットが何者かに連れかれていた。

 

「ライヒノットさん!」

 

「一体これは?」

 

「皆さん急いでここからお逃げください!」

 すると寝室に使用人が尚文とラフタリアと一緒に入って来た。因みに寝室は別々。

 

「何があった?」

 

「隣街の貴族が盾の勇者様を匿っているのではないかと乗り込んで来たのです!」

 

「えぇ!?」

 全員即刻寝室を出て、使用人について行った。

 

 

 

「さぁ奥の勝手口から外へ」

 

「待って」

 ゆりがそう言うとみんな止まった。

 

「どうした?」

 

「あれ」

 ゆりが指差すとそこには兵士がいた。

 

「どうだ見つかったか?」

 

「いえこちらには」

 

「どうするの?」

 ゆりが考えていると側にいたダークウィングがゆりを見た。

 

「ダークウィング?」

 するとダークウィングがゆりの側から離れた。

 

 

「キイィィィ!!」

 

「何だこいつは!?」

 

「何で屋敷に魔物がいるんだ!?」

 ダークウィングが兵士を襲い始めた。

 

 

「ダークウィング」

 

「今のうちに」

 ダークウィングが兵士を遠ざけている間に再び移動した。

 

 

 

 

 

 

「ちょっと狭い」

 

「我慢しなさい」

 現在尚文達はキッチンどこかに別々に隠れている。因みに尚文はラフタリアと、あきらはゆかりとジャグラー、ゆりはももかと、せつなはまりあと、アコは亜久里という組み合わせになっている。

 

「おいそこのお前何をしている!」

 

「料理の準備を」

 

「いいからこっちに!!」

 キッチンに兵士が入って来てしまい、使用人を連れ出そうとした。

 

 

「何をしているのです!!」

 そこにメルティが現れた。

 

「私はメルロマルク国第二王女メルティ=メルロマルク!無礼な行いは許しません!」

 

「第二王女?」

 

「本物か?」

 

「これはこれはメルティ王女様」

 そこに太った男が現れた。男が現れた瞬間尚文と隠れていたラフタリアの様子が変わった。

 

「誰あの気持ち悪い男?」

 

「キュア」

 

「シフォン大丈夫よ」

 まりあはその男を見て不快になってしまった。せつなは怖がっていたシフォンをあやした。

 

 

「イドル=レイビア。昔父上と共に戦場で戦ったと聞いています」

 太った男の名はイドル=レイビアというオルトクレイ王と昔戦場にいた者らしい。

 

「ここにいるのは貴方の私兵ですね」

 

「如何にも」

 

「今すぐこの屋敷から兵を引きあげなさい」

 

「その前に盾の悪魔と忌々しい小娘プリキュアはどこにいるのでしょう?」

 

「盾の勇者様とプリキュアはこちらにはおられません」

 

「ほう」

 

「私がお願いしたのです。どうか私を置いてこの場からお逃げくださいと」

 

 

「メルちゃん」

 

「私達の為に」

 

「メル」

 アコと亜久里はメルティが自分達の為にやっているのだと思った。

 

「私が直接父上に進言します!そして必ず盾の勇者様の疑いを晴らしてみせます!さぁ私を早く王都に連れて行きなさい!」

 

「承知しました。では私の屋敷で出発の準備を致しましょう。お連れしろ」

 メルティはイドルと共に屋敷を出て行った。

 

 

 

 

 

「フィーロ!どこだ!」

 

「フィーロ!」

 尚文達はフィーロを探していた。

 

「フィーロちゃん!」

 

「どこにいるの!」

 

「どこだ!」

 

「ドドリー、シリー、ハミィどうだった?」

 

「いないドド」

 

「見当たらないシシ」

 

「いないにゃ」

 

「どこにおるんや!」

 

「フィーロちゃん!」

 

「どこにいるですぅ!」

 

「返事するですっ!」

 

「ゆり!」

 

「ももかどうだったの?」

 

「駄目こっちにもいない」

 

 

「フィーロちゃん!」

 

「いたら返事しなさい!」

 全員が色々探すが一向にフィーロは見つからない。

 

「仕方ない」

 尚文は大きく息を吸った。

 

 

「フィーロ出て来い!これは命令だ!」

 

 

「うわぁぁぁ!」

 

「上からよ!」

 

「行くぞ!」

 

 

 

 

 

「ご主人様ひどい」

 全員が上に向かうとそこにフィーロはいた。

 

「さっさと出て来ないのが悪い」

 

「そうよ。それに何でこんな所にいるの?」

 

「だってメルちゃんが隠れんぼしようって言い出して」

 メルティはフィーロを隠す為、フィーロには隠れんぼだと言ってフィーロを安全なとこにいるようにしたようだ。

 

「あれメルちゃんは?」

 メルティがいない事に気づいたフィーロ、尚文達はその事について説明した。

 

 

 

「メルちゃんを助ける!」

 

「待ってフィーロ!」

 

「待ちなさい!」

 

「フィーロちゃん!」

 メルティを助けに行こうとするフィーロをラフタリア、アコ、亜久里が止めた。

 

「だって早くしないとメルちゃんが!」

 

「メルティを見捨てて逃げるのも一つの手だろうな」

 

「何を言ってるの!あの子がどうなってもいいの!」

 ゆりは尚文の胸ぐらを掴んだ。

 

「とりあえず放せゆり」

 

「ゆり、放してあげて」

 ゆりは尚文とももかに言われるがまま彼を放した。

 

「あいつは俺を信じてくれた。俺はそんな奴を裏切りたくない」

 全員が尚文の言葉に目を見開いた。

 

「約束だからな」

 

「そうだな」

 

「助けようメルちゃんを!みんな!」

 全員が頷き、メルティの救出が決まった。

 

 

 

 

 

 




次回

「予告する」←ルパンレッドの衣装を着ているあきら

「メルティ王女をいただくにゃ!」←ブルーキャットの衣装を着ているゆかり

「そこまでです!怪盗!国際警察です!」←パトレン1号の衣装を着ている亜久里

「やば」

「逃げるにゃ」

「待ちなさい!」


「何をしているんだあの三人?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。