ドンブラザーズ、デリプリと新ヒーローが目白押しです。
「「「龍刻の砂時計が海中神殿に!?」」」
驚く三勇者達。
現在、四聖勇者とハーベンブルグが会議を行なっている。尚、ゆりが尚文と同行している。
「まさか……!」
「嘘じゃない、後で連れて行く。砂時計を認識しないと転送されないかもしれないからな」
「そんな神殿がこの地にあるとは……っ」
「ここで波が起こったことはないわけか」
ハーベンブルグは神殿がある事は知らなかったようだ。
「さて、どうする?」
「どうとは?」
「“無視する„という選択肢もある」
「盾の勇者様!?」
無視するという尚文の考えにハーベンブルグは狼狽える。
「正直、波の実体がなんなのかが分からない。精々、魔物が溢れかえる災害くらいの認識だ。龍刻の砂時計が世界に点在するということはそれぞれに地域の区分があるということだと思う。その範囲は定かではないが、ここカルミラ諸島の周辺は地形的に」
「海での戦いになる……と」
「潜って分かったが、あの状態じゃ剣もうまく当たるか分からん。もちろん守りも……海での戦いは正直俺には自信がない」
「どれくらいなんです?あと……」
「あと約二日」
尚文が表示した波までの時間は二日となっていた。
「「「二日!?」」」
「もし無視する場合は二日で島にいる人々の避難をするしかない」
「避難と言ってもどこへ……!?今は冒険者も多くいますし……っ」
『フィトリアの話を信じるのなら勇者にはどんな場所でも戦う義務がある。ここで無視をしようものなら奴に殺されるかもしれないが……』
尚文はフィトリアの話を思い出す。もし、この波を無視すれば彼女がどう出るかと。
「愚問ですね。勇者に逃げるかと問うとは……そのためにここにレベル上げに来たんじゃありませんか」
「全くだ。ちょうどいい腕試しじゃないか」
樹、元康の波への参加を聞いて尚文は安心する。
「じゃあ、早速だけどまず船と兵をお願いできる?」
ゆりは船と兵の用意を提案した。
「船と兵……ですか?領地守護のための軍船と水兵はおりますが……」
「前に尚文がやった分隊を一緒に転送させるっていうアレか?船と兵ごと!?」
「海上になげ出される可能性を考えれば妥当な案ですね。でも、陸や浅瀬だったら……そもそも船も転送できるのですか?」
ここで樹がある疑問を抱く。兵の転送は出来る事は知っているが、船はどうかと。
「ヘルプにないので不明だが、手荷物は可能だろう?海上に出るリスクを考えれば陸に出た時は船を遺棄するしかない」
陸に出た場合は、遺棄をすると尚文は案する。
「そこでだけど、尚文や貴方達勇者にはそれぞれ編隊を組んで、どこへ出てもすぐに対応出来るようにしておく」
ゆりは尚文達四聖勇者に編隊を組むように提案する。
「……ネットゲームの大規模戦闘のようなもんか?俺やった事あるぞ!」
「……じゃあ作戦案はあるか?どのような陣形で臨むのか、状況への対処パターンは?」
あれ程自信満々だった元康だが、尚文に指摘され口籠る。
「何だよ。知った風じゃないか!」
「俺だって百人規模のギルド経験くらいはあるんだよ」
「この場でも上手く仕切っているつもりのようですけど、つまりあなたが指揮をとりたいということですか?」
「違う。俺達には無理だと言いたいんだ。時間も経験も圧倒的に足りない。俺達がすべきことはゲームで言うところのエースプレイヤーとして先陣を切って戦うことだ」
「そして私達はこの世界に詳しく兵の運用に長けた有能な指揮官の下で戦う」
「くだらん」
尚文とゆりがそれぞれの役割を話すと、練が突然それを拒否する。
「結局は他人任せということだろう。そもそもそんな人物にアテがあるのか?」
『……そういえばコイツは一匹狼タイプだったな』
尚文は練の性格を思い出す。
「つまりはいつもの波の時と同じように行動するために編隊を「それが」」
「それがくだらんと言っている。馴れ合いはお前たちだけでやってくれ」
「貴方、何勝手な事を言ってるの!いい加減にして!」
ゆりは練の自分勝手な行動に怒り出す。
「俺はこの波からおりる」
波への参加を拒否した。
「……海が怖いのか?」
尚文の一言で練が反応する。
「俺は泳げるっ」
そう言った瞬間、尚文、元康、樹、ゆりはじっと練を見つめる。見つめた後、元康と樹は練を連れて外に向かう。
「尚文さん、まずは水中神殿に案内してくださいよ」
「そうだ。嘘だと困るからな」
「ま、待てお前ら。だから俺は波から手を引くと」
ポイッ
ドボンッ
練は抵抗するも二人に海に放り投げられる。
「……元康さんは泳げますか?もちろん僕は泳げますけど……」
「ああ見せてやるよ俺の華麗な泳ぎ。ゆりさんは大丈夫ですか?」
「問題ないわ。水泳部からスカウトされた事もあるし」
「それは凄いな。それにしても」
全員が海を見るとそこには……
「呆れた」
浅瀬で溺れている練がいた。
「ハハハ!まさか練が金槌!?ハハハ!」
「ジャグラー笑い過ぎ」
部屋からジャグラーの笑い声が響く。今、宿ではプリキュア達とジャグラーが話し合っていた。
因みに尚文、ラフタリア、フィーロ、レジーナは女王の元に。
「とにかく海上での戦いになる可能性がある事だね」
「うん。ジャグラー怪獣用意できる?」
「いつでも可能だ」
「お願いね」
「ねぇ、その波というのに私も参加できるの?」
ここでローラが質問した。
「尚文に頼めばできるよ。登録すれば」
「だったら「ダメよ」っ!?」
ローラも波に参加すると言い出すが、ゆかりは否定した。
「許せないわ。参加は」
「大丈夫だよ、私は……」
バシッ
ローラはマーメイドアクアパクトを出すが、ゆかりはそれを振り払う。
「もう一度言うわ。参加は認めない。大人しくテトムとポッピーと待機してなさい」
ゆかりはそう言うと退出する。
「ゆかり」
あきらはローラを見ると彼女はショックを受けたかのように落ち込んでいた。
「私のせいなの?私が事故に遭ったからお姉ちゃんが」
「ローラ」
『どうすれば……』
この場にいるみんなはどうすれば良いか思った。
しかし、あっという間に二日が経ち、結局何も出来ず、ローラは波への参加は出来なかった。
現在、波に参加する者達は用意された船に乗っている。
「バイクル、ウォルター今日はよろしく」
「隊長!」
「はい!」
ショコラはバイクルとウォルターに挨拶していた。
『マカロン』
ショコラは一緒に乗っているマカロンに目を向ける。
『大丈夫かな?』
昨日
「ゆかり、ローラの波への参加許可できない?」
「何度も言ってるでしょ。認めない」
「でも、一人でも戦力は多い方が「いい加減にして!」っ!?」
「波がどういうものか分かるでしょ!あんなとこにあの子を行かせるなんてできるわけないでしょ!」
「ゆかり」
「それにまたあの女が現れる可能性だって」
「っ!?」
あきらは前の波で現れたグラスを思い出す。
「貴女だって分かるでしょ。彼女の恐ろしさを」
あきらはグラスの恐ろしさを一番よく知っている。一度は彼女によって心を折られたのだから。
「とにかくあの子の波への参加は認めない。この事は尚文にも話しておくから」
現在
『何事もなければいいけど』
「隊長、そろそろ時間のようです」
そうこう考えているうちに波の時間が来たようだ。
『今はこの波に勝つことだけに集中だ』
0:00となった瞬間、転送が始まった。
今、戦いが始まる。
次回
「人に隠れて悪を斬る!」
現れるは大将軍!