「お父さん、ちょっと木を育てたいんだけどいいかな?」
「どんなのなんだ?」
「これ」
「なんだこれ?育つのか?」
「うん」
「わかった、飽きるなよ?」
「ありがとう!」
言質はとったぞ!
早速庭の端っこの方に、きのみの湧き水を移動させてスターのみとナゾのみを植えた。
これで定期的に見たり、音楽を流せばいけるのかな?
ちなみにくさタイプを捕獲して、バクスター効果を用いた信号ネットワークを作ろうと思っていた時があったりする。
さて畝を作った鍬・スコップやシャベルを納屋にしまって、外出準備をする。
お父さんやお母さんはお仕事に行ったけれど、弟と妹は学校休み。
だから遅くまで寝ている。
そんなわけで全員が、僕の出陣の様子を見ていない今が好機なのだ!
うーん、電信柱に居座っているヤヤコマ……。
ボックスシステムがあれば、捕まえたかった。
はやてのつばさが、すんごく有用でなぁ。
「まあ、ボックスシステム云々は、後々……」
全員とらえるまでは、絶対にほかのものをとらえるわけにはいかない。
伝説のポケモンは別だがな!
さぁ、道具とかいろいろ外出荷物を入れたリュックサックを背負い、登校自転車を使って近くの森に向かう。
森に向かったら、アイテムとともにコノハナやタネボーの相手をして、ツチニンのレベルを上げていく。
「ニン!」
技:ひっかく・きゅうけつ・にほんばれ・ソーラービーム・こらえる・れんぞくぎり。
特性:複眼。
お、かたくなるが消えて、きゅうけつを新たに覚えたみたいだ。
「タネッ!」
タネボーが目を閉じて、体を光らせてくる。
せいちょうを使っているらしい。そのすきに連続切りの餌食だ。
ここらへんはもう、相手にならない感じかな?
よし、探索をしよう。
たまにジグザグマやコラッタと遭遇するけれど、ツチニンにとってすでに雑魚になっている。
簡単に追い払った後、アイテムを入手していく。
アイテムを拾っていったんだが、そのアイテムには再びめずらしいボールがあった。
青のプレミアボール・ゴージャスボール。
虹のプレシャスボール。
そしてたくさんのアメ類。
あ、思い出した。アメを上げないと。
手に入れたアメをすべてツチニンに与えて、一の位を強化した。
で、色々とアイテムを集めて、4時間後。
どんなにタネボー達を撃破しても、ツチニンに連続切り以外の何かを使わせているから
PP切れなんて状況が起こらない。
以前も起こっていたんだろうけれど、そんな現象……兆候なんてものも発生しなかった。
そんなわけで今現在、PP残量をポケホで確認中。
確認して分かったのは、PPが小数点以下で減っている事だった。
PPは現在値と最大値が表示される。
その現在値と最大値は、自然数で描写されるので小数点以下は表示されない。
そのはずなのに、はっきりとツチニンのPPは小数点以下を表示していた。
なんというか、力の込め方とかそこらへんで変わっているのかもしれない。
もう時間なので、学校の方へ走っていくが向かう途中もポケホのダウジングアプリに反応があったら、森や古道の先に行ってみようと思う。
自転車を漕いで30分。
学校に到着した。
さすがに誰もおらず、すべての門の鍵がかかっていた。
そこで僕は近くにある公園の駐輪場に、二重施錠をかけて駐輪した。
すぐに僕は学校の側にある土手から塀と溝を飛び越えて、中に不法侵入する。
「不法侵入ではない。ポケモンによる脅威から身を守るため、これ以上の回避方法がないが故の行動だ。僕の行動は保証されるべき……! よって、不法侵入ではない」
ほかの方法による解決措置が採れないので、不法侵入は脱法である!
よし違法行動への正当化完了だ。
えーと、道場はっと。
あったあった。
老朽化による改装のおかげで、色々と防犯機能が杜撰な今が行動可能な時期。
僕は道場に入ると、周囲を見渡した。
「ツキ!」
「っと!?」
いきなりの不意打ちを受けてしまった!
体が少し痛むが、ツチニンを出せないほどやわではない……!
「いけツチニン!」
「ニン!」
「連続切りだ!」
レベルが上がったことと飴のおかげで、ツチニンが通常よりも強くなっている。
そんなわけで、ヒトツキの攻撃を受けつつも確実なダメージを与えている。
なんというか、ツチニンの前足でヒトツキの攻撃をはじいて、ソーラービームで追撃して
戦術的にも圧倒的優勢になっている。
日本晴れはすでに使用していたようで、溜めなしの最大出力光線をうけただけでヒトツキは逃げようとしている。
「だが、逃さない! 日本のために、仲間になれ!」
そんなわけで、逃げるヒトツキをプレシャスボールでゲットしてやった。
ヒトツキ
技:たいあたり・つるぎのまい・でんげきは・みちづれ・ラスターカノン・かげぶんしん
特性:ノーガード
「出てこい、ヒトツキ」
「ツキッ!」
ガシッ
「ッキ!?」
「たいあたり!」
バゴッ
「ニンッ!?」
「よし!」
僕はヒトツキの特性ノーガードを利用して、柄の部分を掴んで戦闘によって崩れた改築の残骸をヒトツキの体当たり効果を使用して突破してやった。
このことにヒトツキとツチニンは、ただただ驚いている。
「二人とも戻るんだ」
ボールに二匹戻して、すぐにここから出る。
そしてそのまま県庁付近まで行くことにした。
いや、別に市役所に行くわけじゃない。
ただ単にポケモンの被害が増えていないか見るだけだ。
県庁に近づくたび、人通りが増えてくる。
しかしみんな何かを警戒するように動いている。
車はほぼ見かけず、バスが運行しているぐらいだ。
そしてその肝心のバスが、空気輸送をしている。
田舎とは言っても、インフラが集中している場所じゃ被害が増えることは警戒しないといけないよな。
「キャアッ!」
「うわああっ!!」
近くで悲鳴が街中に響く。
その方角をみると、たくさんのコラッタやミネズミが街角から大通りへ出てきていた。
さすがにこの数は引くわ。
僕は人がいないことを確認して前かごにツチニンを出す。
そして日本晴れを自己判断で準備させた後、ソーラービームで薙ぎ払った。
「薙ぎ払え!」
キュイイイイイイィィン!!!
「「コラアッ!?」」
「「ネズウッ!?」」
「ふはははは、ネズミがどぶのようだ!」
大量ノックアウトして、大量の経験値と素早さの努力値がツチニンに入る。
そして、すぐにツチニンをボールにしまって、人通りの少ないわき道に入って帰ることにした。
ただいろんなところでポケホのアプリが、アイテムを見つけてしまったりするので
色々より道をしてしまった。
おかげで色々といいものを手に入れたんだ。
ああ、もちろんレアリティ青か虹だけだぞ。
緑や赤、全然見つからないんだぞ……。
帰っているときなんだが、道が変に渋滞していることに気づいてしまったんだ。
それで何があったのか見てみると、ダゲキがタンクローリーを正面から受け止めている場面だった。
考えなくてもダゲキを撃破すべしってことで、ヒトツキとツチニンの遠距離攻撃で始末した。ダゲキはすぐに轢かれて死んでしまったが、人間をばかにするとこうなることを知らなかった罰だ。
それにこの世界はポケモンのための世界ではないということを、再認識してくれたら何よりなんだが……。
まあこれは地球は人間だけのものじゃないということを、ポケモンが知らしめてくれるちょうどいい方法かもしれない。
ただ行き過ぎると、ちょっとまずいことになるかもしれないね?
そう、ポケモントレーナーがいない国のことだよ。
小国の皆さん?
「ただいまー」
「あっ、お兄ちゃんどこいってたの!?」
「飯を食いに外行ってたんだよ」
「そんなのんきな……あ、それよりも、来て! 大変なことになってる!」
「は?」
妹と僕がちょうど玄関で出合い頭になったら、ものすごい剣幕で僕をリビングに連れて行った。
靴は脱げているけど、もうちょっとゆっくりさせてもらいたかった。
それでリビングに来ると、弟が神妙な顔でテレビを見ているんだ。
何かなと思ってTVを見たら……。
カッ―――!
ォォォオオオオオオ――――ドガッ!
なんてきれいなきのこのくも。
ニュースによると、ポケモンによる被害(通称:ポケモンショック)が中東やアフリカで大流行。経済的な混乱が相次いで、政府の対応が全く追いつかず国民性や宗教関連で、暴動が勃発。
結局軍隊を出動させるも、ポケモンの圧倒的な力によって電子機器はもちろん、単純な質量兵器も無意味になった。
そこで最終手段として原子爆弾を起動させることになったんだとか。
さすがにポケモントレーナーがいるゆとりある先進国家は、批判どころじゃない騒ぎになった。
それでも一度ポケモンを敵に回した国家は、王蟲の大海嘯のごとく全国土を掌握されていった。
さすがにそのままポケモンをのさぼらせておくのは、国王・首相としても立場がない。
よって多数の反対派を押し切り、強行発動したとのこと。
ポケモンの9割は、放射能による症状や衝撃波・熱で倒れたが、生き残った1割が死んでいないポケモンを全回復させて再侵攻していった。
そう、放射能汚染をアロマセラピーや癒しの鈴で治し、いやしのはどうなどで肉体損傷をも回復させたのだ。
ゾンビを上回るポケモンパンデミックは、その国をたった13時間で制圧してしまった。
そして衛星写真でみると、制圧したポケモンは世界中でみられるあのネズミたちと見知らぬポケモンたちだった。
うーん。
フェアリーやエスパーも出現しているのか……。
あっちは修羅の国になっているっぽいな。
しかしまぁ……。
テラキオン……。
お前が先陣をつかさどっているなんて、まったく聞いていないんだけど。
国を形作る為政者に真の友人はいない。
ましてや友を作るのならば、それは政治的な利用価値があるからだ。
弱みを見せれば、社会的信用を失い命を無くすまで、利用されるだろう。