思考こそ全て…。   作:普通のアンへル推し

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第10話

人は歳を重ねるごとに1年が早く感じるらしいが、それは俺達も一緒だ、本当に時間の流れが皆同じとは思えないよな。

それはそうと1週間が過ぎ代表決定戦=織斑VSセシリア・オルコットの試合が始まろうとしていた。

だが事件は起きた。

 

「え?俺のISまだ届いてない!?」

 

「あぁ、すまないが。矢口!代わりに出てくれないか?」

 

『なるほど、要するに時間を稼げと。』

 

「あぁ、わかってるとは思うがくれぐれも…」

 

『ちゃんと分かってますよ、魅せるように避けろ、でしょ?』

 

「…。それでいい。」

 

『んじゃちょっと行ってきます。』

 

 

3日前…。

 

俺は織斑先生に特訓(というなのストレス発散)に付き合わされていた。

 

「ほら!遅いぞ矢口!」

 

『いや。初めて乗ってまだ3時間もたってませんよ?』

 

俺はISに乗り織斑先生と空中鬼ごっこをしていた。

 

俺が鬼で織斑先生を捕まえなければならない。

 

 

『(鬼ならば織斑先生の方が似合ってるだろうに。)』

 

 

「(ギロッ)なんか言ったか?矢口。」

 

怖えーーーー。勘が鋭すぎぃ!

 

まぁ見た目でいうなら織斑先生は20代前半でもいけるしな。まさしく鬼嫁の貰い手が居れば?の話だが。

 

「(ブォン)ちっ!」

 

危なっ!!いきなり接近してISブレードを叩き込もうとしないで!

 

「くはは…」

 

止めて!微笑を浮かべながら片手に剣を持ち鬼を追いかけ回す桃太郎なんてやだ!

 

 

だがISに乗って見れば分かるが自身にも搭載されたハイパーセンサーがより広く詳しく調べられる様な気がする。

 

どれ、ハイパーセンサー発動!

 

おっ?このアリーナがよくある3D型の立体線で表された!

 

これでよく分かる!おおっ!(無いけど)風向きとか(必要ないけど)地質とか分かる!…後半いらなくね?

 

 

ってどうしよう!すぐそばまで来てる!嫌だー!斬られたくなーい!

 

っんなんだ?瞬時加速(イグニッションブースト)?

 

取り敢えず殺らなければ斬られる!頼むぞ!

 

 

 

織斑先生side

 

あぁ愉しい!久し振りに自由に本気で体を動かせる!

 

日々の上層部からの厭らしい視線や業務、はたまた恋愛事に関してストレスが日々溜まっていて、それを飲酒によって緩和していたがやっぱり体を思い切り動かすのは良いものだ。

このIS学園に教師として雇われたのはいいが、なにせここでは教師と生徒という関係。

本気で相手になる生徒は一応いるが、相手が生徒故に簡単に試合などできる筈もなく、熱い試合を見れば血がたぎるがそれを必死に抑え込む日々。

 

一夏が来たら少しは緩和するかと思いきや、アイツの恋愛事を五反田に聞かされ頭を抱える日々。

 

そしていつ連絡をとれるか以前に行方不明の親友、束。

 

 

だがそれも遂に終わりを迎える!

 

矢口 月、二人目の男性操縦者で自ら考えて行動する行動力の塊(そういう点では束に似ている)

 

奴と束は繋がっているのではないか疑っていたこともあったがもういい!

そんなことしてもさらにストレスが増えるばかりだ!

 

だから今は感謝しよう。

 

いい標的(矢口)が居たことに!

 

 

sideout

 

 

ん?…ここは…保健室?

 

あぁそうだ、俺は瞬時加速(イグニッションブースト)が暴発し、地面に激突して気絶したんだっけか。

情けねえな。

 

「起きたか?矢口。」

 

『ええ、心配をお掛けしました。』

 

「本当だ。いきなりイグニッションブーストを使うと思えば暴発して地面に激突するとは思わなかったぞ?初心者がやろうとするからだ。」

 

(あんたのせいでもあるけどな。)

 

『もう少し慣れてからすることにしますよ。』

 

「そうだな。まっ。回復したならそれでいい。どうだ?操縦の感覚は掴めたか?」

 

『ええ、なんとなくですが。』

 

「そうか1回目にしては上手だったぞ。(本気で追いかけないとならないとは思わなかったが。)」

 

『そうですか。』

 

「お前は回避が向いている。だから剣より銃などの遠距離がいいだろう。イグニッションブーストを上手く使えれば距離を保ちつつ牽制できるし、逆に相手も遠距離ならイグニッションブーストでいきなり接近し0距離射撃を喰らわせてやれ!」

 

 

『はい!分かりました!』

 

 

 

現在…

 

『織斑先生は俺が射撃に向いていると言っていた。実際なら束さんのリボルバーで一発なんだが、今回は時間稼ぎだからな。それに使ったらバレるしセシリア・オルコットは消滅するしw』

 

なんて独り言をしながら出る準備を終えた。

俺が乗るのは世界でも人気が高く、扱いやすいラファール・リヴァイブでそれなりに武器が多いのが特徴

 

『さて、と武器はアサルトライフルとうわ、ほとんど無いな、なんでリボルバー無いんだよ。』

 

なんて愚痴を呟きながら俺はアリーナに向かった。

 

 

「あら?何で何も言えなかった貧弱の貴方が出ているのでしょうか?あなたに用はありませんことよ?」

 

(いや、あなた達が熱中して俺に喋らせなかったんだろうが。)

 

『主役は今、機体待ちでしてね。届くまで俺が出ろと命令されまして。なんでしたら、このまま回れ右して帰りたいところなんですよけどね。』

 

「まぁいいですわ。貴方を潰してあの祖国を侮辱した男を引っ張りだすだけですわ!」

 

(いや、だから察しろよ。時間稼ぎなんだからそこは曲芸に持ち込む流れだろ!)

 

「じゃあお別れですわ!」

 

そういうとセシリア・オルコットは自前の特殊レーザーライフル《スターライトmkIII》を俺に向け撃ってきた

 

『あっぶな!いやだから、話を理解しろって。』

 

「避けた!?ならこれなら!」

 

その後も向かってくるレーザーを上手いこと紙一重でよけてみたりあえて少し受けたりしながら、次の試合の為にわざと外れる場所にアサルトライフルを撃ち込んだり、時間を稼いでいたんだが。

 

「こうなったらしかたありませんわ、貴方ごときに使うつもりはありませでしたが、負けるわけにはいきません!いきなさい!ブルーティアーズ!」

 

 

そう叫ぶとセシリア・オルコットの機体からビットが飛びそれからレーザーを放ってきた。

 

『何ですか?弾幕ゲームなら得意ですよ?』

 

所詮は4方向から一つずつしか放ってこないなら鬼畜と呼ばれるレベルの弾幕ゲームの足元にも及ばない。

 

「くっ。なかなかやりますわね!ですがビットは6機ありましてよ!」

 

さらに二つ増やしてくるがハイパーセンサー+鬼畜弾幕ゲームで培った経験と感覚が働き全く当たらない。

 

「くっ。何で当たりませんの!」

 

(さっきから「くっ」多いなぁ、くっ殺ヒロインみたいな見た目してるけどさ。ってかそろそろ飽きてきた。まだ届かないの?)

 

イライラが若干溜まり始めた頃にようやく

 

「矢口くん!織斑君の機体の準備が終わりました!戻ってください!」

 

(ようやくか。)

 

『はい、分かりました。セシリア・オルコットさんは疲れてそうなので、少し休憩を挟んだ方がいいかと思います。セシリア・オルコットさん。主役の準備が終わりましたのでここら辺で棄権させて貰います。』

 

「まだですわ!まだ私はこの男を!」

 

『セシリア・オルコットさん。貴方は元々俺を潰すことじゃなくてクラス代表になることでしょう?俺との決着が望みじゃないでしょう。なら、この場は終わらせるのが得策です。それに俺との勝負で疲れてらっしゃるでしょう?少し休憩を挟んで貰えるらしいですから、休んだ方がいいですよ?じゃあこの辺で。』

 

「まっ待ちなさい!私はまだ!」

 

『それに…この程度なら飽きてしまいすよ。もう少し腕をあげた方がいいですよ?セシリア・オルコットさん。』

 

(何様だよっ!って?まぁうん、ごめんね。)

 

俺はその後何も言わずに立ち去った。

 

アリーナには矢口に対する観客(1年1組)からの称賛の声が上がり、「これより10分間の休憩とします。」との放送が鳴り響くなか、セシリア・オルコットは一人ポツンとアリーナに取り残された。

 

 

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