落ちこぼれ魔法使い少女が目指すのは魔女〜魔法はみんなを笑顔にさせる〜 作:光三
「みなさん、何を勘違いしていたのか知りませんがこれだけは言えます。『β世界軸』のみなさん全員がそういう気質を持っているわけではありません。勿論、その逆も然りです。みなさん、『神界』からそれぞれの『概念世界』を観測することが出来るんですよね。それでこの体たらくですか……………ふざけんじゃねぇぞ!!この思考停止集団が!!」
『っ!!』
イルバールが放った叫びは、『神界』にいた『神族』全員の『心』を震わせた。
「私は、みんな仲良く過ごしていきたいだけなのに!なんで、こんな不和を招くようなことになるのよ!」
「すまない………イルバール」
「っ!!」
イルバールは、逃げるようにその場から立ち去った。
「やった〜!やっと、やっと『魔法』使えたよ!みんな、ありがとう」
クラスのみんなに涙を見せながら感謝するこの少女の名前は、アリス・ネクレリオンという。彼女は、アクレ魔法使い養成学園の1年である。クラスは、魔女科だ。『魔女』というのは、《魅惑の魔女》、《努力の魔女》、《遊戯の魔女》、《勉学の魔女》、《恋愛の魔女》、《勇気の魔女》のことだと一般的には言われている。否、今のこの世界では言われていたという表現が適切かもしれない。『魔女族』は、普段『魔女界』という『
「よかったな、アリス。おめでとう」
「努力で本当にどうにかしてしまったわね……すごいわ!」
「ええ、あなたたちの担当教官になれて本当によかったわ。私も、いい加減に過去と向き合う必要がありそうね……」
「?何か、あったのですか?マリア先生」
「そうね、あなたたちにはその時が来たら話すつもりよ。それまで少し待っててね」
「わかりました」
「わかった〜」
その時、教室にいたマリア先生、スー、ユリアン、マリル、アーリア、リナが驚いたような声を発した。
「どうした?」
「どうかしました?」
「どうしたの?みんな」
「声が聞こえてきた〜」
「どういう声だ?」
「感情が無い無機質な声で、〈異世界ネットワークに接続します。アカウント情報が無いので、アカウント登録して下さい〉って」
「「「あ〜、ごめん」」」
「どういうこと?」
「そういうことですか……」
「はい。実は———ということです。すみません、驚かせて。みんなもごめんな」
「構いませんよ」
「いいよ〜」
「いいんじゃね〜」
「マリル、早速アカウント登録したよ〜」
「早いな、マリルは相変わらず……」
「そうね」
「そういえば、どうやって私の異世界ネットワークサービスは、みんなに異世界ネットワークを接続出来るようにしたんだろうね?」
「そうだな」
「もしかして……『ハッキング』したのかもしれません」
「『ハッキング』って確か、ネットワークに侵入する技法ですよね?アクリル」
「そうです」
「『ハッキング』で無理矢理、接続出来るようにしたってところか?」
〈ええ、今はその認識で構いません。かなりの『バグ』があったので、苦労しました〉
「お疲れ様」
「お疲れ様です」
「ありがとう」
〈ところでアリス様、何か質問等ありませんか?〉
「じゃあ、『魔女』になる為にはどうすればいいですか?」
〈方法としては、2つあります。1つ目は、全ての『ステータス』を『人間』の最大値にまで上げることです。この方法は、今この状況なので非常に厳しいと思います〉
「そうだよな……」
「ですよね」
「むぅ〜」
〈2つ目は、『異世界』に行くことです〉
「それって、もしかして……」
「他の『概念世界』に行くってことか?」
「確か異世界に行く方法は、『異世界召喚』、『異世界転移』、『ゲートを使った異世界移動』、『異世界転生』だったよね?」
〈はい、そうです。『異世界』ですが、必ずしも『概念世界』である必要はないですよ〉
「そうなの?」
「そうなのか?」
「もしかして、『並行世界』のことですか?」
〈!!驚きました。今のこの状況でそこまで把握しているのですか?そうですよ。アクリル様〉
「『並行世界』ってなんですか?」