落ちこぼれ魔法使い少女が目指すのは魔女〜魔法はみんなを笑顔にさせる〜   作:光三

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第2話 アリス・ネクレリオンという少女

 この物語のメイン主人公であるアリス・ネクレリオンは、辺境の村アクレに住む12歳の少女だ。彼女は、母親が4歳の時に読み聞かせてくれた絵本の中に登場する魔女たちに憧れている。この世界軸(・・・・・)で魔女といえばこの世界の人々はすぐにそれぞれの魔女の渾名を言える。それ程魔女は、この世界の人々にとって身近でかつ神の様な存在なのだ。しかしながら、魔女たちの中でこの世界でいやこの世界軸で蔑まれている2人の魔女がいる。1人は、《努力の魔女》キャシー・クゥウィンズマリーでアリスが最も憧れている魔女だ。何故アリスがこの魔女に憧れているのかそれは、キャシーが人間族から魔女族に進化した魔女のひとりだからだ。2人目はキャシーの姉である《魅惑の魔女》リサハルト・クゥウィンズマリーだ。この魔女は、母方の血が受け継がれた為に生まれた時から既に魔女であった。しかしながら、この魔女は既に魔女として終わってしまったのだ。その理由については、ほかの物語やこの物語の中で少しずつ明かされていくだろう。

 アリスは、アクレ魔法使い養成学園でイジメを受けている。その原因の一つが《努力の魔女》に憧れているからだ。更に彼女は、入学してからもう1か月経っているにもかかわらず、未だに初級魔法のファイヤーボールが発動出来ないのだ。普通、初級魔法を発動させるのは1か月もあれば誰でも出来ることなのだ。しかしアリスの場合は、1か月かけて漸く魔力循環や魔力操作ができるようになってきたといったところだった。その出来る2つのことも未だ拙さが残るものである。そうアリスは、絶望的に詠唱魔法の才能が(・・・・・・・・)無かったのだ(・・・・・・)。しかし、アリスは諦めない。いつか、自分が魔女になれる日を夢見て、笑顔で今日も学園に通う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、貴女って魔女にプロポーズした二人目の人間族って知ってる?」

 

「はあ!?アイツ(・・・)以外にそんなこと出来る奴いたのかよ」

 

「ねえ、マキノ。気になってることあるんだけど聞いてもいい?」

 

「なんだ、カエデ………もしかして」

 

「そう、何でこの世界軸ではある一定の時期を過ぎると時間が巻き戻されるの?」

 

「…………わからねぇ、だけど何らかの力が働いていることは確かだ」

 

「でも、1万年前。2019年にはそんな現象は起こっていなかった」

 

「ああ、そういえばカエデはいつからこの異変に気付いた?」

 

「5年前からかな?」

 

「俺もそのくらいだな」

 

「「…………」」

 

 2人の仲が良さそうな男女は、余りの難題に揃って黙り込んでしまった。

 

イルバール様(・・・・・・)にはこのこと伝えたのか?」

 

「5年前に伝えたわ………結局何もわからなかったけど」

 

「マジか!?あの方にわからないなら俺らが考えたってわかるわけねーじゃねーか!」

 

「そうなの、どうにかならないかな……」

 

「ヤベーな割とマジで。今回ばかりは、詰んだかもしれん」

 

「ちょっと待って、マキノ」

 

「ん?どうした、カエデ」

 

「イルバールから伝言預かってたんだった……しかもヒントっぽいやつ」

 

「おっ、希望の光が見えてきたぞ。で、なんなんだその伝言っていうのは!」

 

「えっと、地球に行ってくれないか?そして、そこで涅槃、涅槃空間、怨霊についての関係性を調べてくれないか?だって」

 

「涅槃って確か、死者の世界のことだったよな。それで、涅槃空間ってのが涅槃を取り囲む膜の働きを担う概念みたいなものだっけ?」

 

「死んだ人間は、必ず霊体と化す」

 

「そして死後、霊体と化した者たちは………あれ、どうなるんだ?」

 

「涅槃に行く……あれ?違う、そうじゃない」

 

「何のプロセスも無しにいきなり涅槃に行くのはありえねー」

 

「仮に自ら行こうとしても概念が生み出した膜があるから、十中八九弾かれる」

 

「それになにより、守護霊や地縛霊、怨霊の存在に説明がつかない」

 

「ねえ、もうひとつ説明がつかないことが発生したわ」

 

「マジか、もう勘弁してくれ……」

 

「それは、異世界転生よ(・・・・・・)

 

「………………………………は?」

 

 こうして彼らは、巨大な運命の渦に巻き込まれてしまった。




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