落ちこぼれ魔法使い少女が目指すのは魔女〜魔法はみんなを笑顔にさせる〜 作:光三
それでは、お楽しみください。
アクレ魔法使い養成学園では、それぞれのコースに1人ずつ担任の教師がいる。魔女科の教師の名前は、マリア・サファンディアという。マリアは、元々義務教育学校の教師で魔法とは関係がないところで働いていた。ある理由から、前の職場をクビにされてしまい途方に暮れていたところ、この学園の学園長自らがスカウトして魔女科の担任教師を任されたのだった。
サポート科の教師の名前は、ミネルヴァ・サーボグラスという。彼女は、魔女科の担任教師に自ら立候補したが何故か学園長は魔法とは関係がない一般人を魔女科の担任教師にしてしまった。当然彼女は、すぐに考え直すように直談判したが聞き入れてくれなかった。理由を聞くと、彼は彼女に向かってこう言ったという。
「こうすることが一番いい結末を迎えるからだ……本当は、君もわかっているんじゃないかね?」
「し、しかし。学園長……マリアは、只の一般人ですよ!何かあってからでは遅い!?」
「マリアは、必ず成し遂げるよ。君が、したくても出来なかったことを」
「もう嫌だ、あんな絶望的な結末をみるのは……」
「ああ、わしも同じ気持ちじゃよ」
「この世界軸では、何らかの力によってある一定の時期を過ぎると時間が巻き戻る。今までこの現象に助けられてきたが、次もそうなる可能性は低い」
「じゃろうな。ミネルヴァよ、
「当然です!アリスの親友として、師匠として、魔女になれるように『サポート』する。それが、今の私の役目です!」
「やはり、お主をサポート科に配属したのは好判断だったようだ」
この日以来、彼女は配属に不満を持つことはなくなった。
冒険科の教師の名前は、アグネス・アーリーバーディスという。冒険科の魔法使いたちは、男が多い為男性の教師を必要としていた学園長は、実際に冒険者ギルドに行き男の魔法使いを探した。そして、見つけたのがアグネスであった。アグネスは、二つ返事でアクレ魔法使い養成学園の冒険科の担任教師を引き受けてくれたのだ。後に理由を学園長が聞いてみると、こういう答えが返ってきた。
「へへ、なんだか面白そうなことが起きそうだったから。ご、ごめん。そんな大層な理由じゃなくて」
「いやいや、構わんよ、アグネス君。冒険者として、魔法使いとして頼んだぞあいつらのこと」
「はい、任せてください!学園長」
普通科の教師の名前は、シーリア・サリハードという。彼女は、プロの魔法研究者で魔法というものの正体、魔力は何処からきているのか、そして、魔女とは一体何なのかという研究をしている。因みに年齢は、20歳である。
以上がアクレ魔法使い養成学園の教師たちである。
マリアは、ある問題に直面していた。それは、魔女科の生徒の1人アリス・ネクレリオンが未だに初級魔法を発動出来ないのだ。一度、魔女科の生徒全員で理由を突き詰めるべきかも知れない。
「でも、厄介なことに明日は王都の奴らが来る日か……どうしよう」
以前、アリスがアクレ魔法使い養成学園でイジメを受けているという話をしたが、アクレの生徒たちが彼女をイジメているわけではない。アクレに週2日やってくる王都の魔法使いたちにイジメられているのだ。
憂鬱な気分になり、沈んでいると声を掛けられた。顔を見てみるとアリスだった。
「どうしたの?マリア先生。もしかして、私のことで悩んでますか?」
「っ!!」
マリアは、そのものズバリ言い当てられて言葉に詰まってしまった。しかし、彼女は笑顔でこう言った。
「ほっておけばいいよ、あんな人たち。いつか、魔女になって見返せば良いだけだから」
「それってやり返すってこと?」
「へ?なんで、やり返さなきゃいけないの?マリア先生」
「だって、あなた理不尽な理由でイジメられて悔しくないの?」
「うん、悔しいよ。だから、魔女になったら自慢するんだ。あなたたちが無才能と言った私は、『努力』して魔女になれたって」
「……ぁ…………」
「私絶対に諦めないから。だから、これからもよろしくお願いします。マリア先生」
はちきれんばかりの笑顔を浮かべて、アリスはそう言った。それを聞いたマリアは、ある決心をした。
「ねえ、アリスさん。私、明日あなたの為の授業をしようと思う」
「へ!?」
あまりの衝撃発言にアリスは、思わず驚きの声を上げてしまった。
「何を、そんなに驚く必要があるかな?」
「だって、みんなに迷惑かけるから……」
「迷惑なんかじゃない!!!」
「(びくっ!?)」
「ごめんね、突然大きな声出して。でも、本当に迷惑なんかじゃないから」
「そうなの?」
「そうなの!!もう夜も遅いし、お話はここまで!寮に帰って休みなさい」
「わかった。マリア先生」
もう、後戻りは出来ない。ここから、マリアの否、アクレ魔法使い養成学園の戦いが始まる。そしてここからは、バッドエンドかハッピーエンドに向けてただ突き進んでいくだけだ。
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