落ちこぼれ魔法使い少女が目指すのは魔女〜魔法はみんなを笑顔にさせる〜   作:光三

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令和初の投稿です。
これからもよろしくお願いします。
それでは、お楽しみください。


第6話 異世界という未知なる領域

 アクロスの話を聞いた魔女科の生徒たちは、みんな黙り込んでしまった。

 

「アリス………」

 

「嘘でしょ。アリスちゃん、あんなに頑張ってたのに………」

 

「詠唱魔法を発動することが出来ないって、断言したのよねミネルヴァ先生……」

 

「ああ。でも、まだ諦めるのは早いと思う」

 

「無詠唱魔法ですか?詠唱魔法の『対』であろう魔法体系」

 

「(それに『スキル』、『異能』、『ステータス』というのはもしかして………確かめるしかありませんね)」

 

「あの、みなさん少しよろしいでしょうか?」

 

「はい、アクリルさん。どうぞ」

 

「みなさん、今から『ステータスオープン』と、唱えてみてください。私の考えが当たっている場合、何か起こると思います」

 

「なるほど……やってみるか」

 

「そうですね」

 

「(アクリルさん、確実に何か知ってるな……いや、確信が持てないから確かめてるのか)」

 

「(アクリルさん、ありがとうございます。今は、動けない私たち教師の代わりをしてくれて……)」

 

 アクリル・イル・グランセリアは、別にこの学園の真の目的をそして、学園の教師の隠しごとについて知っているわけではない。ただ、彼女がそれだけの情報を得ていたというだけの話だ。

 

「それでは、みなさんいきますよ」

 

『ステータスオープン』

 

 その時、様々なことが起こった。まず、アクロスはさっき聞こえた機械音声の言った言葉の意味を考察し始め、提案者のアクリルは城の禁書庫で見つけた否見つけてしまった事実が証明されてしまったことに僅かながら焦りを覚え、他の生徒達は突如として聞こえてきた声に呆然としていた。

 

「(みんな完全にのまれてやがる……まずい)」

 

 アクロスが危惧していたのは、この出来事を無かったことにしてしまうのではないかということだった。せっかくの『知る』チャンスを棒にに振ろうとしているのではないかと。しかし、この危惧は提案者であるアクリルが見事に解消した。

 

「みなさん、私から話したいことがあります」

 

「ああ、さっきの声のことか?」

 

「そのこともですけど、みなさん今何を考えてましたか?」

 

「何をって……」

 

「そういえば………ただ、混乱していただけかもしれないわ」

 

「みなさん、私が言いたいことはわかりましたか?」

 

『はい』

 

「ありがとうございます、アクリルさん」

 

「いえいえ」

 

「いや、正直助かったと思うぜ。あのままだったら、みんな思考停止に陥るだけだったよ」

 

「そして、真実に辿りつけないまま……」

 

「なあ、アクリル」

 

「何ですか?」

 

「いい加減に知っていることを話してくれないか。それとも、言えない理由でもあるのか?」

 

「いえ、そういうわけではないのですが……」

 

「『異世界ネットワーク』とは何だ?そもそも、異世界は(・・・・)存在するのか?(・・・・・・・)

 

「仕方ないですね、教えましょう」

 

「頼む、アリスの為だ」

 

「私は、ご存知の通りグランセリア連合国の第三王女です。普段は、王城で過ごしています。そして、王城の中には禁書庫が有ります」

 

「禁書庫?ねえ、リルちゃんって本を読むの好きなの?」

 

「はい。だって本は、たくさんの知らない知識が書かれてあるもの!私ね、知らないことを知るのが好きなの!」

 

「禁書庫………禁書って何?リルちゃん」

 

「はい。禁書とは、表沙汰に出来ない出来事や研究などが記された書物のことです。みなさんが知っている通り王城の図書館は、一般開放されています。その中に禁書庫はあります」

 

「あれ、でもリルちゃん」

 

「何でしょうか?」

 

「今の話だと、一般開放されている図書館の中に禁書庫があるってことだよね?」

 

「そうですが……」

 

「そんなところにあったら、一般人が禁書庫の中に入ってしまう可能性はないの?」

 

「そんなこと、気にするだけ無駄ですよ」

 

「へ?どういうこと?」

 

 思わずアリスは、間抜けた声で疑問を口にしていた。

 

「だって、図書館に入った時点で禁書庫に入っているのですから」

 

「えぇぇぇ、大丈夫なのそれ!!禁書なんだよね!一般人に公開出来ない情報があるんだよね!」

 

「はい、そうですよ」

 

「リルちゃん!?冷静に言葉を返さないでぇ」

 

 アリスは最早オロオロとするばかりだった。

 

「アリスちゃん、心配無いですよ」

 

「どういうこと?」

 

「グランセリアの血をひいている者のみが読めるのですから」

 

「そ、そうだったんだ……良かったぁ」

 

「ゴメンね、心配かけて」

 

「気にしなくていいよ、リルちゃん」

 

「アクリル、少し良いか?」

 

「はい、良いですよ」

 

「異世界とやらの知識は禁書に書かれてあったのか?」

 

 アクロスが疑問を挟んだ。そして、アクリルが言ったことはクラスの全員を驚かせた。

 

「『異世界』、『異空間』、『魔女界』、『神界(神域)』基本的には、この4界が存在している。そして、異世界に行く方法は大きく分けて4つ存在する。『異世界召喚』、『異世界転生』、『異世界転移』、『ゲートを使った異世界間移動』よ。魔女は、《魅惑の魔女》リサハルト・クゥウィンズマリー、アリスちゃんが憧れている《努力の魔女》キャシー・クゥウィンズマリー。この二人だけ名前がわかるけど後の魔女は、渾名だけが広まっているわ。《遊戯の魔女》、《勉学の魔女》、《恋愛の魔女》、《勇気の魔女》、全ての魔女を合わせると6人ね。因みにこれらの情報は、禁書の内容(・・・・・)ではありません(・・・・・・・)

 

『えぇぇぇ』

 

「ね、ねえ。リルちゃん、何でこんなこと知ってるの?」

 

「何言ってるの?アリスちゃん」

 

「へ?」

 

図書館にある本にも(・・・・・・・・・)この教科書(・・・・・)にも書いて(・・・・・)あることでしょ?(・・・・・・・・)




お読みいただきありがとうございます。
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