落ちこぼれ魔法使い少女が目指すのは魔女〜魔法はみんなを笑顔にさせる〜 作:光三
「な!?何言ってるんだアクリル。教科書は一通り目を通したが、そんなことは書かれていなかったぞ!?」
「そうだよ、リルちゃん。そんなことどこにも書かれてなかったよ」
突然のアクリルの衝撃発言に、アクロスとアリスは驚きの声をあげた。
「いいえ、書いてあるはずですよ。もう一度、さっき私が言った言葉を思い返しながら読んでみてください」
「わかった。やってみよう」
「リルちゃんが言うなら、私やってみるよ」
アクロスとアリスは、アクリルの言った通りに教科書を読んでみた。
「…………………………………………………まじかよ」
「う、うそぉぉぉぉぉぉぉ!?な、なんでぇ!」
「十中八九、あの機械音声の言っていたことが鍵になるんだろうがな」
「うん、そうだね。なんか、ステータスが何かの効果によって見られなくなってるって言ってたね」
「そして、その代わりに『異世界ネットワーク』というシステム?に接続された」
「でも、そのシステムも突然切れちゃったね。アカウント登録?とか言うのの最中に」
「お、アリスもやってたのかアカウント登録」
「アクロス君もやってたんだ。私と同じことしてる。えへへ」
「と、とにかく。これからどうする?なあ、みんなもどうするか———みんな?」
『—————』
「………………へ?何でみんな止まってるの?」
「ま、まずいです!?今すぐに、教科書を閉じて!」
「「わ、わかった」」
アクロスとアリスは、教科書を閉じた。すると、さっきまで止まっていたクラスメイトが一斉に動き始めた。
「大丈夫ですか!?アクリルさん、アリス、アクロス君」
「私は、大丈夫ですよ」
「俺も、大丈夫だ」
「私も」
「良かったあ〜」
「そうですよ。急にぶつぶつ喋り始めたと思ったら、動かなくなったんだから」
「…………そうか」
「そ、そうなんだ」
「…………………」
「まあ、これで異世界の存在は証明されたってこと?」
「まだ、わからないな」
「そう」
その時、カーンカーンカーンという1限の終わりを告げる鐘が鳴る。
「特別授業は、一旦ここまでとして15分間の休憩とします」
『ありがとうございました』
こうして、特別授業1限目は終わった。
アリスとアクロスとアクリルは、アリスが何時も使っている誰の目にも付かない秘密の訓練場にいた。
「なあ、もう一度アカウント登録ってやつ試してみないか?」
「うん。実は凄く気になってる」
「そうですね。では、ステータスオープンと言いましょう」
「「「ステータスオープン」」」
〈現在、ステータスは《?????》による[???????]の効果により閲覧出来ません。〉
「相変わらず、
「そうだね」
「…………」
〈代替案として、異世界ネットワークに接続します。アカウント情報が無いためアカウント登録をします。〉
こうして、アクロスとアクリルとアリスはアカウント登録を始めた。その後、特にトラブルも無くアッサリと登録が完了した。
〈アカウント登録を確認しました。異世界ネットワークに接続しますか?〉
「「「YES」」」
〈IDとパスワードを入力してください〉
アクロスとアクリルとアリスは、IDとパスワードを入力した。
〈異世界ネットワークサービスへようこそ。アリス様。本日は、どのようなご用件でしょうか?〉
「へ?何でもいいの質問でもなんでも?」
〈はい。私は、アリス様の異世界ネットワークサービスです。なんなりとご用件を〉
「じゃあ、今何時かな?」
〈現在は、10時5分です。後、6、7分ぐらいで教室に向かい始めれば授業までには間に合うと思います。〉
「(スゴ!?)」
「じ、じゃあ。私は、魔法が使えるようになる?」
〈魔法は、魔力のある者は誰でも使うことが出来ます。即ち、使えるようになります。〉
「(あの疑問もついでに聞いとこっと)」
「『魔力循環・魔力操作』は、魔法ですか?」
〈はい。無詠唱魔法の基礎となる魔法です。〉
「やっぱり、無詠唱魔法は存在するんだね!」
〈無詠唱魔法は、イメージ、即ち妄想を魔力を使い実現化する魔法です。イメージの具体性が高ければ高いほど、威力は増します。〉
「それって、下手したら相手を殺しちゃうかも」
〈安心して下さい。『殺そう』などと思わなければ、無詠唱魔法で相手が死ぬことはありません。〉
「へ?何で?」
「そもそも、無詠唱魔法のイメージとは準備で魔力を使い実現化します。魔力は、アリス様にとっては武器に等しいのです。そして、攻撃行動を取る際は武器を使い、防御や制圧を行う訳です。ここまでは理解出来ましたか?〉
「はい。大丈夫です」
〈攻撃には、攻撃者の意志が宿ります。それが、この世界の摂理です。〉
「(なるほど)」
「じゃあ、無詠唱魔法と詠唱魔法の違いって何?」
〈無詠唱魔法とは、無詠唱でイメージを種とし、魔力でイメージを実現化する所謂『魔法陣』を必要としない魔法形態です。詠唱魔法とは、詠唱により『魔法陣』を空に書き、決まった量の魔力を魔法陣に注ぐことで発動させる魔法形態です。〉
「じゃあ、最後の質問いいかな?」
〈もうそんな時間でしたか。現在10時9分、そうですね。良いですよ。〉
「じゃあ、クラスメイトのみんなは異世界ネットワークに接続出来るかな?」
〈今のままだと、出来ないです。〉
「え、そんな!どうして?」
〈術者《?????》による[???????]の効果ですね。この効果によりステータスの閲覧はもちろん様々な影響が出ています。〉
「もう、誰なのその名前聞き取れないクソ!信じらんない」
「ア、アリス。一旦落ち着こうか?まあ、気持ちはわからんでもないが……」
「ですが、実際クソなのは事実ですね」
「でも、何で私たちは接続できたんだろ?」
〈アリス様たちが、[???????]の効果を一部弾いたからです。〉
「成る程な」
「そうですか……成る程」
「そうだったんだ。ってもう授業に間に合わなくなっちゃう。リルちゃんアクロス君、教室に行こ。その前にログアウトしな〈少し待って下さい。〉は、はい」
〈クラスメイトの皆様にも、異世界ネットワークサービスを利用していただきたいので、ログインしたままにしておいてください。安心してくださいとは言いづらいですが、何とか致します。〉
「へえ、なんか何とかしそうだなマジで」
「うん。任せたよ」
こうして、アリスとアクロスとアクリルは2限目の特別授業に向かっていった。
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