テイルズオブチェイン   作:シュウ名刀醜血桜

14 / 39
今回は書きたいこと書いたら何時もよりも多めに書けた。(ただし戦闘シーンがお粗末になってしまった。)


ヘラヴィーザからの脱出後編

「よく休めたか?」

 

「おかげでね。;アレ;の準備は?」

 

(?;アレ;?何だろ?)

 

「バッチリだ。名前、まだ聞いてなかったな。」

 

「ベルベットよ。」

 

「生き延びたら一緒に出航しようぜ、ベルベット。死んだら墓に名を刻んでやる。」

 

「口の悪い奴。」

 

(それよりも死んだらなんて後が不安になるから言わないで欲しかった。)

 

「はっはっは!それゃ元からだ!」

 

(元からなんだ…)

 

「じゃあ、行くか。ヘラヴィーザを襲撃に!」

 

 

「そういえばあの羅針盤を持って逃げた少年、何処行っちまったんだろうな?」

 

「多分ヘラヴィーザでしょ。聖隷は対魔士に使役されてるんだから。」

 

「となると、襲撃の時に出くわすかもな。」

 

(!?あの子が?出来れば戦いたくない……)

 

「ラナアンタ助けて貰ったから戦えないとか言わないわよね。」

 

「そ、そんなこと無い。」

 

「まあ俺は、立ちはだかるなら斬るだけだ。だが……」

 

「ただ……?」

 

「礼を言うのを忘れないようにしなきゃな。」

 

(そっかあの時私が起きる前より早くあの子は皆を治療してたのか……。)

 

「……そうね。」

 

「お前は心は痛まないのか?」

 

「……別に。聖隷はあまり美味しくないって思っただけよ。」

 

「ほう、聖隷は不味いのか。一つ賢くなった。」

 

(……それよりベルベットが持ってた腕輪みたいなのってもしかしてあの子の……?)

 

「何考えてるのかは知らないけども今考えるなら先に進んで船を奪ってから考えなさい。」

 

「う、うん……。」

 

「まず途中の村に寄って準備を更に強化して行くわよ!」

 

「応!備えあれば憂い無しとも言うしな!」

 

 

それから私は村で、念の為に道具屋で、色々な薬を買ってベルベット達に分けて先に進んだ。

 

村を出てヘラヴィーザの門に着くと対魔士が二人門番をしており簡単には入れないようになっていた。そしてこちらの顔を見た二人の門番はお互いに顔を見てうなずき、一人は槍を、もう一人は剣を持ち、こちらに槍を向け警戒しながらこちらを睨みながら驚いたように話しかけてきた。

 

「お前達はッッ!!」

 

「そっちの目論見道り、来てやったわよ!」

 

「ここで始末しろッッ!!」

 

(ここは二人に任せて私は、後ろから援護しますかね。)

 

二人が特攻するのを何となく分かった私は、エウメニデスを出して、竜神楽で援護しようと出そうとした瞬間。

 

 

ガガキッ!

 

とお互いに武器と武器がぶつかり合い鈍い音を鳴らしながらもロクロウとベルベットが二人係で攻めていくのを見た私は、エウメニデスをパンドラに仕舞い腰に手を当て終わるのを待った。

(これはまあ私の出番は無さそうですかね。あ~それにしても寒い~!なんか暖かい物が飲みたくなってくる!)

 

そんな下らない事を思っていると既に戦闘が終わり、私を置いて門を開けて進もうとするベルベット達が見えた。

 

「ち、ちょっと置いて行かないでよ!」

 

「置いて行くも何も声を掛けても返事をしなかったから先に行くと伝えて行こうとしただけだ。」

 

(そんなに考え事してたかな…?私………?)

 

「さっさと開けて行くわよ!時間は待ってくれないんだから!」

 

(確かにベルベットの言うとおり時間は待ってくれない!)「うん!行こう!」

 

門を開けてヘラヴィーザに入ると人っ子一人居なかった。

 

「街人を避難させている。やっぱり罠か…。」

 

(良かった!これで対魔士との戦いに街の人を巻き込まなくて済む!)

 

 

街人を避難させていると推測をたてたベルベットの言葉を信じて前に進むと対魔士達が私達を取り囲むように包囲しており、横の協会を見ると久し振りに見るマギルゥと船が壊れた時に治療してくれた男の子、それと隣に同じ服を着た男の子、そして階段の上でマギルゥの隣にいるのはあの時私達が会った一等対魔士事、テレサが居た。

 

「おお、まさか助けに来てくれるとは~!お主、意外にいい業魔だったんじゃな~♪」

 

こちらを確認したマギルゥが何時もの調子で、明るくこちらに話しかけてきた。

 

(マギルゥ……状況理解できてるのかな?)

 

「マギルゥッ!出来ればそこからh「貴女が監獄島から脱した業魔ですか?」

 

 

 

(私が話してる最中なのにな……)

 

「だったら?」

 

「オスカーを傷つけた罪!楽に死ねると思うな!」

 

「っていじけてる暇なんかないよね!!」

 

恐らく錫杖を構えてこちらに向け敵意を向けられてようやくいじけてる暇などないことを悟りパンドラからガンブレードを構え戦闘態勢に入る他の皆も既に武器を持ち構えていつ攻撃がきても良いように身構える。

 

「かかってきなさい!対魔士共!」

 

「義により助太刀する!」

 

「その女の左手に注意しなさい!」

 

「まずは私から先手を打たせて貰います!」

 

ドドドドッッ!

 

「「ギャアァァァァ!!!」」

 

「ッッ!数が多いッ!」

 

最初に言ったベルベットの挑発を受けて私達を囲んでいた敵が一斉に襲ってきたのを確認してガンブレードの引き金を2回引き正面の対魔士達に散弾を当てたがそれでも人数が多く全員には当たらなかった。

 

「気を付けろ!奴の剣は銃弾も撃てるぞ!まず奴から片づけろ!」

 

「剣から銃弾を撃つ甘栗色の髪の女……もしかしてオスカーの言っていた!!」

 

(?さっきからテレサさんがブツブツと独り言を

「イカン!ラナァァ!」「ッ!?」

 

「隙をみせたな!死ねェェ!!」

 

(殺されるッッ!)

 

と思ったその時だった。

 

ゴォォォ!!

 

目の前に炎が突然現れて襲ってきた一人の対魔士を襲い焼かれた対魔士は断末魔もあげることなく死んでいった。

 

(!?一体誰が……っ!?)

 

 

 

横を見るとその炎を撃った人物の正体に皆が驚いた。

 

「君は……!?何で!?」

 

「実験体2号ッッ!アナタ一体何をしているのですかッッ!?」

 

そこにいたのはこちらに両手を伸ばしている実験体2号だった。

 

「隙アリよッ!喰らい尽くすッ!飛燕連脚!トドメ!!アンヴィバレンツ!!」

 

「こちらもいくぞ!壱の型・香焔!!」

 

 

「「ゥオァァ!!!」」

 

こちらに気を取られている敵を今度はベルベット達が隙を突き、ベルベットは腕で喰らい蹴りの隙を赦さない脚の連続蹴りで浮かせて、喰魔の腕を荒々しく地面にこすりつけながら相手に鉤爪型の衝撃波を複数飛ばし倒し、それに合わせる形でロクロウが焔の弾を作り出し相手に当てて衝撃波の方に吹き飛ばし二人の対魔士は衝撃波に当たり消滅した。

 

「どうした、その程度か!」

 

「業魔二人と人間一人ぐらい止めてみろ!」

 

「私もまだまだいけますよ!!」

 

「貴様ら…!対魔士を舐めるなよ!」

 

「いくわよ!今度は私とロクロウが先陣をきるからアンタはそれに合わせなさい!」

 

 

「うん!行くよ!二人とも!」

 

そういうとベルベットはとロクロウは真っ先に敵の方へ駆けていった。それを確認した私は今度こそ竜神楽で援護するべくエウメニデスを出して構えた。

 

横を見るとベルベットが敵を蹴り上げているのが見え上げるのと同時に竜神楽で燃やし尽くした。

 

「あれは?まさか竜神楽!?シアリーズ様だけの技なかったのですか!?」

 

「さぁね私に聞かれても分からないわ。まあアイツも私の復讐の為に利用するって決めてるからッッ!」

 

こちらの技に気を取られた対魔士にベルベットが容赦なく蹴りを撃ちこみ吹き飛ばす。

 

「グハァァァ!!」

 

「さあ次に斬られたいのはどいつだ!」

 

「おのれ!全対魔士を集結させよ!」

 

(!?全対魔士なんか来られたら流石の私達でも勝てなくなる!?)

 

「……よし!」

 

(ベルベット?)

 

「攻めを緩めるな!一気に押し込め!」

 

「耐えろよ、ベルベット!ラナ!」

 

「うん!」

 

「アンタこそね!」

 

 

「まだ押し寄せてくるんですかっ!多すぎますよいくら何でも!」

 

「それでもやるしかないのよ!私達は!」

 

「そうだぞ手を動かすより腕を動かして対魔士を出来る限り倒せ!!」

 

 

あれからそれからもう数え切れないほどの対魔士を倒し皆息が上がってしまいどうしようもなくなってしまった。

 

 

「「はぁ……はぁ……」」

 

(不味い……!ベルベットもロクロウももう限界だ!私が何とかしないと……!だけどもう私も限界に……!)

 

「大した生命力ですが、直ぐに後悔させてあげましょう!……2号!今度は必ず甘栗色の髪の彼女を狙いなさい」

そうテレサが声を掛けると2号の両手を私に突き出しその両手からが火が現れてこちらに向けて放たれる。

 

「ぐぅぅ……!」

 

それに当たって私は受け身を取れずにまともに吹き飛ばされてしまった。

 

「自分で私達にトドメをさせないのか?臆病者」

 

「挑発には乗りません。オマエの左手は油断ならない。」

 

「それに汚らわしい業魔の処理に聖隷を使うのは当然でしょう!」

 

 

 

「じゃあ私も道具を使うわ;炎石;に;硫黄;と;油;」

 

その言葉を聴いたベルベットは少し笑いながら答えた。

 

「それ……爆発する」

 

 

ドゴォォォン!!!

 

と実験体2号が答えたと同時に倉庫の方から派手な音がして火が上がった。

 

「貴様、倉庫の;炎石;を!?ッッ!?グゥ!」

 

言い終わる前にベルベットが接近してテレサを蹴り飛ばした。

 

「ロクロウ!」

 

「承知!」

 

「ちょっと!二人とも!」

 

「こらー!儂も連れてけー!」

 

 

港に着くと船が燃えていた。ただ一つを除いて。

 

「出航準備は出来てるぜ!」

 

「ダイルさん!!危ない!」

 

「グォ!!」

 

火の玉がダイルさんに当たりダイルさんは船から落ちてしまった。

 

火の玉が飛んできた方向を見ると怒りに燃えるテレサと実験体の二人が居た。

 

 

「逃がさない………お前だけは!行きなさい!一号!ニ号!」

 

そうして戦闘が始まり二人は魔法を唱えそれに合わせテレサが近接攻撃や魔法での遠距離攻撃を仕掛けてきた。

 

(酷い聖隷とはまだ幼い彼らに危害を加えるわけには……)

 

 

「ラナ!どうしたの!?手が止まってるわよ!攻撃の手を緩めない!殺されたいの!」

 

「ベルベット…でも私は…」

 

「戦えないなら離れて見てたって構わないわ!ただ離れるつもりがないなら今は戦いなさい!」

 

(ごめんね二人とも!)「竜神楽ッッ!」

 

「「………ウォァ……!」

 

(しまった!やり過ぎた!!)「大丈夫!?」

 

そう言って駆け寄ると二人とも声を揃え『………大丈夫。』と言ってきたので安心した。

 

(ベルベット達は!?)

 

そうベルベット達の方を見るとテレサが片膝をついて息を切らしておりどちらが勝ったか明白だった。

 

「大丈夫!?ベルベット!ロクロウ!」

 

「応!なんとかな……。」

 

「大丈夫だから静かにしなさい!」

 

そんなやり取りをしているとテレサがこちらを睨みつけ2号に対して信じられない事を命じた。

 

 

「一等対魔士テレサの名において命じます。やりなさい!2号っ!」

 

(何をさせる気なの!?この状況に置いての命令はまさか……)

 

と考え、こちらが全員攻撃に備え身構えていると、此方に走ってきた2号が火の玉を作り出しながら向かってきた。

 

「そやつ自爆するつもりじゃぞ!」

 

(不味い!!)

 

 

ゴォォォ!!ジュゥゥゥ!!

 

 

「………え?」

 

「大丈夫だよ死ななくても良いんだよ。」

 

「ラナお主まさか…奴を押さえ込み全部の魔力を自分にぶつけさせ体の中で爆発させたのか!?」

 

「まあね、一か八かだったけど成功して良かった……。」

 

 

(あれ……?意識が遠く……なって…)

 

 

私の意識はそこで途切れかけなんと地面に倒れてる体を起こそうとした時誰かに体を持たれる感覚があった。

 

(……ロクロウ……)

 

薄れいく意識の中で、波の音を感じるのを最期に私の意識は完全に途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近ベルセリアの二次アイテムを買いまくっていたらいつの間に残高ピンチに……(泣)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。