それから私とベルベットは離宮を道を辿り入り口まで戻ると先に外に出ていた皆が待っていた。
「やっと来たかラナ、それとベルベット!それにしても中々盛り沢山な夜だったな。」
「気を抜くな。まだ夜は終わっていないぞ。」
それから私達は警戒しながら;血翅蝶;に戻っているとロクロウがどうやって聖隷を奪ったのかマギルゥに聞くとマギルゥはビエンフーを掴みながらー
「元々ビエンフーは、儂の聖隷なのじゃ。それを裏切って家出しよってからに」
「うう……マギルゥ姉さんの聖隷遣いのバッドさに耐えかねたんでフ…… 」
(それは分かる気がする……)
「流離っていた所をエレノア様に拾われたんでフ……エレノア様は優しかったんでフよ〜……」
「そうかそうか。今の発言を含めて、どうお仕置きしてくれようかのう〜♪」
とマギルゥは言いながらもビエンフーに悪い顔をしながら指でほっぺに勢いよく押し付けていた。
(というかいう前からもうやってたから最初っから仕置きするつもりだったんだろうな…強く生きてねビエンフー)
と泣いてるビエンフーとお仕置きしているマギルゥにベルベットが対魔士なのかと聞くとマギルゥは魔術師とおちゃらけながら答え少し怒りながら問い詰めようとするもロクロウに止められてその話は打ち切られた。
それから私達は無言でただただ歩いて;血翅蝶;に戻ると中にはタバサさんがおりもう依頼を果たしていたことを知っており、そしてアルトリウスの居る結界を抜けるにはAランクの聖隷が四人いれば抜けれるということだった。
(4人の聖隷か……そう簡単に見つかるかな。)
と私が悩んでるとー
「こう見えても僕はAランクなのでフよー!」
とビエンフーが出てきて自慢げに言ったのを聞きアイゼンにライフィセットもAランクだということをロクロウから聴き後1人だけだと言い希望が見え始めているとマギルゥが面倒くさいと言い、立ち去ろうとするがベルベットがビエンフーだけは置いていけとビエンフーだけ引き止めると儂も協力するがそれ相応の頼み方があると言ってきた。
「礼儀がなっとらんのー。そこは『御同行して下さい、マギルゥ様』じゃろ?」
「頼んだら来てくれるの?導師を襲う場に。」
「頼まれ方次第ではの。導師と業魔の決闘なぞ、滅多にない見世物じゃし。」
(やっぱりマギルゥとベルベットじゃこうなるよね。)
「ラナお姉さんマギルゥ姉さんはこういう人なのでフ………」
とビエンフーに私の考えていることを察されてマギルゥの性格を言われ協力は難しい事を私が悩んでいる所を黙って見ていたライフィセットが立ち上がりー
「僕、皆に一緒にきて欲しい……です。お願い……します。」
「ライフィセット……」
とマギルゥに頭を下げて頼むライフィセットと何故か私を交互に見てマギルゥが口を開いた。
「そこまで頼まれたら仕方ない。坊のその気持ちの為にも、もうしばらく付き合うとするかの〜♪」
「そ、その気持ちって何のこ、事?」
とライフィセットがマギルゥに動揺した様子で聞くとマギルゥは顔をにやけさせライフィセットに私にとっても想像してないことを言った。
「惚けんでえぇ坊お主は、ラナの事が好きなんじゃろ?」
「そ、そ、そ、そんな事ない!!」
とマギルゥに言われ顔を真っ赤にして否定しているライフィセットに私も少し顔が赤くなる感じがした。
(そ、そうだったんだ全然気付かなかった。)
「もしかしてラナよお主もしかして其方の方面は初心なのか?」
「ひ、人の心の中を読まないでよ!!」
と心の中を読んでからかってくるマギルゥをつい大きな声を上げて怒るとマギルゥは軽いステップを踏みながら「これから弄るネタが増えたわい♪」と言いながら部屋に戻っていった。
(全くマギルゥたら冗談キツいよそれにしてもライフィセットはほ、本当に私の事す、好きなのかな?)
と思ってライフィセットの方を見るとさっきの事は気にしてない感じでアイゼンとロクロウと話していたので戻ろうとするとふと視線を感じ、その方を見るとー
「…………」
「ベ、ベルベット何で睨んでるの?」
「……別に」
と私に言うとベルベットはタバサさんに近づき記章を返そうとするが身内としての援助を受けれるという事を聞き救世主を殺そうとしている私達の援助をするということはいずれ狙われる警告をし、部屋に戻ろうとするとー
「待て、ベルベット。」
といつの間にやら話を終えてコイントスをしていたアイゼンに声をかけられ私とベルベットは視点を向けるとー
「おやまー」
「無理もない長い夜だったからな。」
ライフィセットがテーブルにうつ伏せになり寝ていた。
それの姿を見たベルベットは援助を頼めるかタバサさんに聞くと勿論だと良い私とベルベットでライフィセットを部屋の一室に運び、その後マギルゥやアイゼンにライフィセットが落ち着ける様に私もベルベットとライフィセットといるようにと言われ、私は、ベルベットの許可を得て一緒の部屋で寝る事にした。
それから最初に私が起き、その少し後で、ベルベットが起きてもう少し後にライフィセットが起きてきた。
「起きたわね。」
「ごめんなさい……」
「別に良いわ。眠くなるのも、お腹がすくのも自然な事よ。……食べたりしないって。」
「昨日の怪我……は?痛いのも……自然な事だと思う。」
「平気よ。こんなの。」
「強いんだね、ベルベットは。」
とライフィセットに言われるとベルベットは目を背けて仇を打つ為には強くなければならないと小声で言うとライフィセットにも聞こえていたらしくライフィセットが聴こうとするもベルベットはもう出発すると良い一足先に出て行ってしまった。
「やっと来おったか爽やかな朝じゃな〜♪ライフィセット、ラナよ。ついでに裏切り者もお仕置きして気分が良いわい〜♪」
「ビエ〜ン……みっちりしすぎでフよ〜……」
「鍵を殺さないでよ。」
「其方も、この先、坊を食べないじゃろうな?何せ坊は;鍵;じゃからな。」
「………分かってるわよ。」
「じゃが、相手は導師と聖主。導師は兎も角、聖主とは世界を創った神様じゃぞ。戦って勝てると思うのかえ?」
「聖主なんて偽物に決まってる。アルトリウスは民衆を操る為に神話を利用したのよ本当に神様なら、業魔病くらいどうにか出来るはずでしょ?」
とベルベットは少し苦しそうな顔で言うとアイゼンも目を背けてしまった。
「カノヌシは存在しないっていうのか?」
「……ううん。カノヌシと呼ばれている;なにか;はいる。特殊な術で聖隷を降臨させた聖隷が。」
「言い切るのう。」
「3年前にこの目で見た。」
「ほほう、神様じゃないなら勝ち目はありそうじゃの。」
「勿論よ。第一、狙いはアルトリウス。それ以外はどうでも良いわ。」
「アルトリウス様は……弟の仇……」
(弟って……やっぱりラフィの事なのかな?嫌でもまさかとは思うけどラフィは三年前死んだんじゃなくてそのカノヌシていう聖隷になっていたとしたら……)
とラフィの事を思い出し推測をしているとー
「なにしてるの?早く行くわよ。」
「あ、うん。」(今はまだ推測に過ぎないから皆には黙っておこう。)
と私は考えを胸にしまいまずはダーナ街道を進んだ先の山の中にある;聖主の御座;を目指し(更に道での検問の対魔士の聖隷を奪い)襲撃計画を練る為にアイフリード海賊団の連絡を受け取る為に私達はゼクソン港で合流する事にしゼクソン港へと向かった。
ゼクソン港に向かい始めるラナ達と同刻;聖主の御座;にてー
「アルトリウス様!!準備出来ました!!」
「大分早いな……分かった。もう下がって良い。」
「は!!」
「これで私の望む穢れなどない世界を創れる。」
とアルトリウスは自分に暗示をかけるように呟くと後ろに気配を感じ剣を抜くもそこに居たのはー
「どう?アーサー兄さん?順調?」
「……何故ここに来た?」
アルトリウスがそう聞くとラフィは「だって感じたんだ。」と呟きアルトリウスの隣に立つ。
「何を感じたんだ?」
「ラナお姉ちゃんの腕輪の中にある僕の力がこっちに向かってる事が分かったんだ。だからラナお姉ちゃんにもう一回会いに来た。」
「そうか……だがベルベットには見つかるなよ。」
「分かってるよだからここにくる途中で人を騙して負の感情を沸かせて大量の業魔を作ってきた。ラナお姉ちゃんに会う為にね。」
「……そうか。」
「でもねすごく大変だったんだよ僕の言う事をある程度聞いてラナお姉ちゃんを殺さないようにできれば傷もつけないように気絶させてその後は聖寮に連れて行くよ……所でアーサー兄さん頼んでいた服は出来た?」
「ああ出来てるよ。」
「それなら良かった!!その後も大丈夫だよね?」
「ああお前の望みどおりラナは、欠番の特等対魔士マギラニカに変わる特等対魔士になってもらう……最悪従わなければベルベット達には死んでもらうと脅してでもな。」
「そうだね!!あ〜楽しみだなこれからずっとお姉ちゃんと入れると思うとさ。」
「楽しみなのは良いが……此方の計画も忘れるなよ。」
「分かってる。分かってる。念のためにもう一回準備してくるね。」
とラフィはアルトリウスに言い無数の業魔達と共に闇の中に消えた。
遅くなってしまい申し訳ございませんでした。
携帯が壊れてしまい買い替えてやっと投稿できました。
次回は前書きにも書いたとおり今週に投稿する予定なのでよろしくお願いします。