それから空を飛び数分ベルベット達を探すと街の外れの港でシグレさんと数人の対魔士そしてベルベット達が今にも戦いに入ろうとしている所が眼に映った。
「「見つけた!!」」
とベルベット達を見つけたラフィーは笑みを浮かべ地面に向かい急降下し勢いよく着地した。
「「!?」」
「「あ、痛てて……」」
《大丈夫!?ラフィー?》
「「大丈夫!大丈夫!!」」
と心配し声を掛けると無事だとラフィーの声がし、安心していると着地した衝撃で巻き上がった煙が晴れるとベルベット達と眼があった。
「アンタ……本当にラナ?何処で何をs「ラナァ!!」フィー!!近づいちゃ駄目!!」
とベルベットが此方に確認するがそれを遮りライフィセットが此方に向かって走って来たのをラフィーは見ると笑顔で左手をライフィセットに向け−
「「白黒混ざれ!!シェイドブライト!!」」
《!?ラフィー!?》
光と闇の弾を飛ばした。
「フィー!!避けて!!」
とベルベットが叫ぶが此方に走り向かっていたライフィセットは止まらずに当たるかと思われた寸前横から射線へ割り込んだ槍による突きで掻き消された。
「大丈夫ですか?ライフィセット?」
「うん……助かったよ。エレノア…」
「フィー……良かった。ラナ!!アンタ今何をしたのか分かってるの!!」
とライフィセットが助かった事を安堵したベルベットが此方を睨み声を荒げ此方に聴くが−
「「別にそんな奴の命なんてどうだって良い。」」
「ッッ!!ラナァァァ!!」
「落ち着け!ベルベット!!」
「そ、そうです!!落ち着いて下さい!!ベルベット!!」
と冷たく言うラフィーにベルベットが怒りながら刺突剣で此方に向かって怒りに任せて攻撃しようとするがロクロウとエレノアさんに止められた。
そんなベルベットを見ながらシグレさんはムウジムと私の今の状態について話していた。
「なぁムウジムあれは本当に嬢ちゃんだと思うか?」
「いやシグレ……彼女から聖隷の気配を感じるわ。」
「だよなぁじゃあ此処は嬢ちゃんと聖隷の強さを見せてもらおうか。お~い!!ラナ〜お前さんに任せるわ!!特等対魔士と聖隷の強さを俺に見せてみろ!!」
と手を出さない事を言い刀を背中に背負い壁に寄りかかるのを見たラフィーは−
「「さぁてお許しも出たところで遊ぼうか♪直ぐには倒れないでよね♪」」
とガンブレードを出してベルベット達に向け乱射し始めた。
「ど、どう言う事ですか?シグレ様?特等対魔士はアルトリウス様とシグレ様二人しかいないのでは無いのですか?」
「お前が裏切った後にアルトリウスに連れてこられて特等対魔士になったんだよ。まあお前が知らなくても無理はねぇ……それより自分の心配をしたらどうだ?」
とエレノアさんが弾丸を避けながら帰ろうとしていたシグレさんに聴くとシグレさんがエレノアさんに自分の心配をする様に声を掛けた瞬間−
「「隙あり!!」」
「!?」
エレノアさんの頬をいつの間にか接近していたラフィーの振るったガンブレードが掠った。
「このままじゃ埒があかんぞ!!」
「ベルベット!!こうなったらライフィセットには辛いかもしれんがもうラナを殺すしかないぞ!!」
「分かってるわよ!!何か方法がないか探してんのよ!!」
といつの間にか元の位置に戻りガンブレードで乱射し向かってきている弾を避けながらベルベットが考えているとアイゼンが「確かめたい事がある」と言い弾丸の雨をステップで避けながら近づきその右拳を振り下ろしてきた。
「ふん!!」
「「おっと!!危ないなァ」」
が簡単に避けられ小指が頬を掠めただけで大したダメージにもならずそのまま回し蹴りでベルベット達の方へ吹き飛ばされてしまった。
「……で確かめたい事ていうのは確かめられたの?」
「ああ……小指がラナに触れた時ラナの中にかなり強い聖隷の気配が感じた。ほぼ間違いなくラナはその聖隷に操られてる。ここからは俺の推測だがラナを気絶させ、その聖隷をどうにか出せればラナを殺さずにすむかもしれん!!」
「……簡単に言ってくれるのぅ。」
「……成る程ね!!簡単な話じゃない!!」
「「悪いけど同じ手は僕には通じないよ!!」」
とベルベットが此方に向かって弾丸が当たりつつも向かってくるのを見たラフィーがガンブレードを振るがそれを読んでいたベルベットは股をスライディングで通り過ぎて右腕で急ブレーキをかけ、後ろに回り込んで起き上がりラフィーの身体を羽交い締めで抑えエレノアさんとライフィセットに声を掛けた。
「今よ!!フィー!!エレノア!!」
「はい!!いきます!!裂駆槍!!」
「うん!!無鋼!!(むこう)」
と隙を突きエレノアさんは槍の長さを活かした突きを、ライフィセットは紙葉を鋭くし投げつけるが−
「「やっぱり甘いなぁ」」
「っな!!」
「ベルベット!!」
当たる寸前に羽交い締めをされている筈のラフィーの身体から紙葉が舞い姿を消した。
「奴め!何処にいきおった!?」
「探せ!!短期間で遠くには行けん筈だ!!」
とベルベット達は姿を消したラフィーを探していると−
「「こっち、こっち、こっちだよ♪」」
「!?ベルベットォォ!!後ろォォォ!!」
「チッ!!水蛇葬!!飛燕連脚!!これで終わらせる!!裂甲刃!!」
と辛うじてライフィセットの声でベルベットの後ろにいたラフィーに反応しベルベットは後方に飛びその反動でスライディングをくらわせようとするがラフィーには避けられてしまい続け様に二連の回し蹴りを当てようとするが全く同じ動きで弾き落とされ、弾き落とすのをある程度見越していたベルベットが刺突剣で多段の斬撃を繰り出すが−
「「……無駄だよ。円連脚!!(えんれんきゃく)」」
多段の斬撃を逆さになりながら躱し、そのまま両脚を180度広げカウンターで両脚でプロペラの様に脚を回転しながら攻撃する。
「ッ!!」
最初は防いでいたベルベットだったが全てを受けきれず徐々に体制を崩してしまいそこに−
「「え〜い♪」」
「ッッ!!しまっ!!!」
体制を戻したラフィーの身体の捻りを加えた上段回し蹴りがベルベットの首に当たり鈍い音を立てて吹き飛んだ。
「ベルベットォォォ!!」
「「結構飛んだなぁ〜まぁ喰魔だから大丈夫か。良かったね!お姉ちゃん達!!お姉ちゃん達がくらっていたら死んでたかもよ。」」
「……お姉ちゃんと言われるのは悪い気がしないが喜んでもいられんのぅ…お主もそうは思わんか?エレノア?それはそうとお主、何かこの状況を打開できる策はないのか?」
「……そうですね。策はあるにはあるのですが成功するかどうかは…何よりラナの身体が耐えきれるかは……」
「「何をしようとしているかは分からないけど隙があり過ぎだよ!!」」
蹴り飛ばしかなりの距離を吹き飛んだベルベットを見て冷や汗をかきながらマギルゥがエレノアさんに策があるかと聞くと、エレノアさんがマギルゥに自身の策について話そうとするが、ラフィーの猛攻により話すこともままならない状況になってしまっているとエレノアさんとマギルゥに振り下ろされるはずだったガンブレードが拳と二刀の短剣に防がれた−
「悪いがラナ!!俺達と少し遊んで貰おうか!!」
「お前らは今の内にその策とやらの準備をしろ!!」
「お主達……済まぬ!!エレノア!!それと坊!!お主達取り敢えず奴との距離を空けるぞ!!」
「は、はい!!」
「うん!!」
と言い三人は距離を空けるために走っていった。
「「………」」
「今三人を仕留めるチャンスがあったと思うが良いのか?」
「「良いよ。どうせ何をやっても君達は僕には勝てないしね。」」
黙ってマギルゥ達が距離を空けたのを見ていた事に疑問を持ったアイゼンが理由を聞くとラフィーは余裕をもってそう答えた。
「行くぞ!!遅れるなよ!!ロクロウ!!」
「応!!」
2人がラフィーにそれぞれ構え向かおうとすると−
「ちょっと待ちなさい!!アタシも行くわ。」
「「ベルベット!!」」
「「お姉ちゃんもタフだね。普通の人なら首が折れててもおかしくないのにさ」」
吹き飛ばされたベルベットがいつの間にか2人の横におり刺突剣と業魔の腕を構えていた。
「本当は使いたくなかったけどもうこの腕で行くしかないわ。アンタ達も全力を出し切りなさいよ!!」
「応!!」
「勿論だ。」
「行くわよ!!」
「「いつでも来なよ。」」
「まずは俺から行く!!風迅剣!!朧舞!!六の型・黒霧!!(くろむ)瞬撃必倒!この距離なら!外しはせん!零の型・破空!煙撒き!!続け!!アイゼン!!」
「……任せろ!!サヴァイブロード!!隙だらけだ!燃えろ!ドラゴニックドライブ!!摩天楼!!(スタレイバー)ウィンドランス!!一歩詰める!!スプリットステップ!!覚悟はいいか?躱せるもんなら、躱してみな!ウェイストレス・メイヘム!ベルベット!!」
「分かってるわよッッッ!!グリーバススラッシュ!!陰昴流!!裂甲刃!!紅火刃!!空破絶掌撃!!(くうはぜっしょうげき)喰らい尽くす!!アンヴィバレンツ!!容赦しない!一撃じゃ生温い!絶破... 滅衝撃!!」
「「ッッッ!?」」
ラフィーの挑発をラフィーの隙と取ったのか、三人が脇見もふらず走り息があった連携攻撃で流石のラフィーでも堪らずエレノアさん達の方へと吹き飛ばされたのだが−
「「中々やるね!!お姉ちゃん達。少しは効いたけどそんな付け焼き刃の連携じゃ僕は倒せないよ。」」
「「「!?なっ!?」」」
「ば、馬鹿なあれだけの技を食らっても尚無傷じゃと……」
吹き飛んだ時に巻き上がり身体に付いた埃を片手で軽く払いながら何事もなかった様にラフィーは立ち上がった。そして−
「「悪いけどお姉ちゃんの借りるね!!」」
「っ!?い、いつの間に!?」
一瞬で何かの準備をしようとしていたエレノアさんに近づき、手に持ってる槍を奪いとり手で触れながらラフィーは眼を閉じる。するとパンドラが光を放ちその光が収まると同時にさっきまでは持っていなかったエレノアさんの槍に形の似た色のない槍がラフィーの左手に握られていた。
「ぶ、武器をコピーしおったじゃと!?」
「コイツ……ただの聖隷じゃない!?」
「「さぁてと……じゃ!反撃といこうかな!!」」
「ッッ!?来るわよ!!」
ラフィーは槍を構えベルベット達の方へと背中の羽を出し羽ばたかせその威力を利用して加速して突撃しベルベット達の寸前で止まり加速の勢いでスピードと力が乗った重い槍術を次々と休ませる暇もなく次々と繰り出してベルベット達を壁際へと追い詰めた。
「「これで終わりだよ!!お姉ちゃん達!!」」
そのままラフィーは槍でベルベットを突こうとするが−
「終わりなのはアンタの方よ!!アイゼン!!ロクロウ!!飛ぶわよ!!」
「応!」
「ああ!」
ベルベットの言葉を聞いた2人が先に飛びその場を離れたのを確認し、ベルベットも続き飛ぶと同時にラフィーの周辺一帯がフィ、エレノア、マギルゥが形成、展開した巨大な魔法陣に覆われ、ラフィーはその中へ閉じ込められてしまった。
「引っかかりおったな!!コイツはワシら三人の魔力で出来た動けば溜め込んだ魔法が一気にお主の方へ向かう攻防一体の大結界じゃぁ!!ベルベット達が大分時間を稼いでくれたお陰でワシらにもどれぐらいの量があるか分からん!!ま、くらうのが嫌ならばとっととラナの体から出ていけぃ!!」
魔法陣に外側から両腕で触れて魔法陣を維持しているマギルゥが維持したまま私の身体から出ていくように警告するがラフィーは苦笑し周りを見渡し−
「「へぇ〜これが作戦て奴なのかな?でも残念だね。この程度の精度の結界じゃラナお姉ちゃんの身体を使っている僕は止められない。」」
《だ、大丈夫なの!?ラフィー!?見た感じなんかヤバそうだけど……》
「「大丈夫だよ!!ラナお姉ちゃん!!ま!見ててよ!!僕のカッコいい所をさ!!」」
心配する私にガッツポーズしながら軽く言うとラフィーは−
「「せ~の突撃~♪」」
「なっ!?」
「!?な、正気か!?」
結界のど真ん中目掛け勢いよく走り出した。
「「さぁてと!じゃ行きますか!!」」
結界中央まで走ると急ブレーキをかけて止まったラフィーに対して全方角から無慈悲にも前や後ろが見えなくなる程の魔法の弾幕が覆い尽くしたのも束の間ラフィーも弾幕に呑まれやられると思ったのだが−
「「〜♪」」
「なっ!?こんな事あ、ありえん!!」
「槍で捌いてる!?」
ラフィーは鼻歌を口ずさみながらその場で踊るようなステップと共に槍を回し自身目掛け飛んでくる全ての魔法を次々と消し、時には結界に向かって弾き飛ばして当てていった。そして−
「「此処が一番脆いな……よし!!行っけぇぇ!!」」
全弾無傷で槍で魔法を掻き消し、時には弾き返しつつ魔法を弾き消した際に魔法が当たりヒビの入った結界の比較的脆い部分を観察しながら槍を片手での持ち替えながら更に押し寄せてくる魔法を片手で槍を回しながら魔法を弾きつつ、パンドラからガンブレードを片手に取り出しそのまま勢いよく槍投げのようにヒビに向かって投げると結界がガラスの様に砕け散りベルベット達の驚く顔が見えた。
「「まぁ作戦自体はいい線いってたんだけどね。でも神如き力を持つ僕にはこんな小細工は通じないよ。」」
「マギルゥ……アンタまだ何かないの?例えばアイツの鼻をへし折れる何かは?」
「期待を裏切る様で済まんがアレが今の儂の最大の技じゃ……つまりお手上げというわけじゃ……残念だがの……」
「「もう奥の手も無いようだね……じゃこっちから次は仕掛けるんだけどさ……最後に聞きたいことがあるんだけどさ其処の黒髪の業魔のお姉ちゃんは僕に見覚えはある?例えば僕の声とか雰囲気とかさ。」」
「お主達もしや知り合いか?」
「馬鹿言わないでアンタなんか知らないわよ。」
「「………!!」」
《ラフィー?悲しいの?苦しいんならもう無理しなくても……》
ベルベットに指を指して質問を投げかけるとベルベットの質問の答えを聴いたラフィーはベルベット達から身体を背けながら少し悲しそうな表情で項垂れ、私にラフィーの悲しい、苦しいという感情が流れきた私はラフィーを心配し声を掛けるがラフィーは「「大丈夫だよ!」」と笑顔を作りながら言うとベルベット達の方を憤怒の表情を浮かべながら向き−
「「……期待した僕が馬鹿だった。もういいや……この一撃でお前ら全員終わらせるから。」」
「っ!?ふ、雰囲気が変わった!?来るわよ!!皆!!」
憤怒の表情を見たベルベット達は警戒するも−
「「警戒したってもう遅い!!宇宙にありし幾万幾千の星々よ!!逆らう者を一掃せよ!!降り注げ!!メテオスォーム!!」
「雲が!?」
ラフィーがベルベット達が身構えるよりも先に詠唱を唱えると、空に異変がおき、一人先に異変に気づき空を見上げたエレノアさんに続く形で空を見上げるとそこには−
「「ッッ!?」」
《アレは……い、隕石!?》
無数の隕石がベルベット達の元へ降り注いだ。
「「……………」」
「「ハハハ!!これが僕とラナお姉ちゃんの力だよ!!お前ら如きが力を合わせたって僕達には勝てないんだよ。」」
《み、皆!!》
「「さぁ!!帰ろ!ラナお姉ちゃん!!」」
隕石が全て降り注ぎ、隕石になすすべもなく全て直撃したベルベット達が気を失ったのを確認したラフィーは翼を出し飛んで帰ろうとするが−
「ま、待て!ラナをラナを返せ!!」
《ラ、ライフィセット!!》
「「!?お、お前!!離せ!!」」
唯一気絶していなかったライフィセットがラフィーの脚にしがみつきそれをラフィーは払おうと脚を動かすが、離れぬようにライフィセットは更に力を込めてしがみつく。
「嫌だ!!絶対に離さない!!お前が誰だかは分からない……分からないけど此処でお前を逃したら二度とラナを助けられない!!だから僕は離す訳にはいかないんだァァァ!!」
「「お前!!いい加減に!!!」」
ラフィーは苛立ちながら魔法を撃とうと片手をライフィセットに構えるが突如ライフィセットの身体から白い炎が噴き出し始め炎が次々とパンドラの中に吸収され始めた。
「うぉぉぉぉ!!」
「「こ、コイツ!!僕とラナお姉ちゃんの契約を上書きして自分と契約させる事によってラナお姉ちゃんの中にいる僕の力を奪い取って僕の存在そのものを消す気か!?もう半分浸食されて契約が上書きされてる!!こ、このままだとま、不味い!!ラナお姉ちゃんの身体から離れないと!!」」
ライフィセットが次々と力を吸収していくの危ういと判断したラフィーの身体が光始め光が収まると私の身体がから光の玉が現れラフィーが離れていく感覚を感じた。
《また会おうね♪ラナお姉ちゃん♪》
私の目の前の私の身体から分離した光の玉からラフィーの声が聞こえると光の玉は私の頬に軽く触れそのまま光の球は何処かへ飛び去ってしまった。
「大丈夫!?ラナ?」
「もう大丈夫だよありがとライフィセット……!?」
私に近づいてきたライフィセットに違和感を感じ目を凝らしよく見てみると、ライフィセットの身長が伸び服も黒いパーカーの様な服を着て顔つきも成長したライフィセットが其処にいた。
「ラ、ライフィセット!?だよね?」
「?ぼ、僕だけど、どうかした?」
「こ、これ見て!!」
「?………!?こ、これが僕!?」
手鏡を見せると鏡に写る自分の姿にライフィセットは激しく動転した。
「だ、大丈夫!?ライフィセット!?」
動転したライフィセットが心配で声を掛けるとライフィセットは「……なんで成長したのか分からないけどこれでベルベットとラナに子供として見られなくなる……よし!!」と恐らく心の中で思っているつもりのことを嬉しさで思いっきり声に出てるのを敢えて何も言わず笑顔で黙って聞いていると−
「ラナ!!大丈夫か!!」
「あ、ロクロウ!!皆!!」
「ちょっと待てテメェ誰だ?」
「「!?」」
ベルベット以外の皆が駆け寄ってきたがライフィセットの姿を見るなり警戒し始める。
「ぼ、僕だよ!アイゼン!!ライフィセットだよ!!」
「「!?ラ、ライフィセット!?」」
成長したライフィセットに皆が驚き私よりもライフィセットに駆け寄りると顔をマジマジと見始めた。
「は、恥ずかしいよ!!」
「確かに坊の面影はあるのぅ。」
「はい!!確かにありますね!!」
「この旅で一番驚いたかもしれん。」
「でも良かったじゃないか!!ライフィセット!!これでちゃんとベルベットに異性として意識してもらえるかもな。」
「ロ、ロクロウ〜」
皆成長したライフィセットを見てそれぞれ述べた後観察しながら見ていると−
「………」
「あ、あの、そのベ、ベルベット?」
いつも間にか近くにいたベルベットが少し頬を赤らめじっとライフィセットを見ていた。
「どうしたのかぇ!!ベルベット!!もしや成長した坊に見惚れていたのか~」
「~!?そ、そんな訳ないでしょ!!た、確かにか、カッコいいとお、思うけど……」
「その点はベルベットと同意見です!!成長しただけでも驚きですがまさかこんなにカッコよくなるとは予想外ですね!!」
「あ、あのぅわ、私もい、居るんだけども〜」
「「!?ら、ラナ!?」」
ベルベット達女性陣は成長したライフィセットについての感想を言い合ったりからかったりしており存在を忘れ去られた私が呟くとやっと私に気づいた。
「本当にラナお前なのか?」
「正真正銘の私だよ。」
私が答えるとアイゼンが私の頬に軽く片手で触れる。
「大丈夫だ。もうラナの中に聖隷の気配は無い……もう心配はない。」
「そ、そういえばシグレ様は?何処に?」
「恐らくだがアイツは混乱に乗じて帰ったんだろうよ。」
「そ、それなら良いのですが……」
いつの間にやら姿の消えたシグレさんの安否について話していると話の話題はライフィセットの事に変わった。
「所でライフィセットはずっとこのままなのか?」
「いや俺の推測なのだが奴の力を吸収した事が原因でそれに耐えうる為奴から吸収した力で無意識的に成長させたんだろう。だがその力も少しずつ消えていき一日二日で元に戻るだろうな。」
「そ、そうなんだ……なんか残念だなぁ。」
ライフィセットが何故だか残念がってると−
「……良かった。」
「何が良かったんじゃ?ベルベットや?お主……もしや坊がいい男になって他の女にモテる事を危惧していたんのかぇ?」
軽く息を吐くベルベットにマギルゥが横から顔を出したままふざけて言うと途端にベルベットはあたふたと慌て始めた。
「そ、そんな訳、な、無いわ。断じてある訳無い!!そもそも私がフィの一番なんだからある訳ないでしょ。」
「冗談で言ったんじゃが……」
「……当たってましたね。」
「と、兎に角皆船に乗りなさい!!行くわよ!!」
「私に怒ったり恨んだりしてないの?ベルベット?」
皆が船に乗り込んでいく中ベルベットに聴くとベルベットは此方を見て「アンタがアルトリウスやあの『聖隷』に利用されてた事はなんとなく分かってるわ。だからアンタのせいじゃ無いわ。だがら皆も多分気にして無いわ。」と言うと船に乗り込んで行った。
(ベルベット……ありがとう。)
ベルベットに心の中で感謝をしたがどうしても皆へ心の中の罪悪感拭いきれないまま私も続き船に乗り込んだ。
これでオリジナル編は一旦終わり次から本編に戻ります。