テイルズオブチェイン   作:シュウ名刀醜血桜

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『名前』

 

(………ん?此処は?……ッッ!?な、何!?)

 

私が意識を取り戻し状況を把握する為に周りを見渡すとそこには巨大な竜が佇んでいた。

 

「……やっと眼が覚めたか。」

 

「……リオン」

 

状況を飲み込めずにいると、声を掛けられてその声の方に向くと、リオンが近くの柱に背中をつけながら立っていた。

 

「…何で此処にいるの?此処は何処?」

 

「……此処は船の中だ。突然お前が倒れてな。僕は置き去りにするつもりだったんだが……その方が合理的だと言ったと途端スタンの奴が僕を激しく責め立ててな。言う事を無視して担ぎ上げて船に乗せてな。仕方なくお前を連れてきた…という訳だ。礼ならスタンの奴に言うんだな。」

 

〔コレで取り敢えず心配事はなくなりましたね!行きましょう!!坊ちゃん!!〕

 

「…心配してくれたの?」

 

「……別に僕は心配なんぞしてない…ルーティに頼まれて仕方なく見てただけだ。取り敢えず次の目的地に向かう。準備が出来たら直ぐに来い。」

 

リオンは心配などしていないと否定し、必要最低限の事だけを言い部屋を出て行ってしまった。

 

 

 

「ラナ!!」

 

〔起きたか。〕

 

「スタン…ディムロス。」

 

私が船の甲板に出るとスタンが巨大な竜を眺めていたが私に気付いて駆け寄ってきた。

 

「もう大丈夫なのか?」

 

「うん!大丈夫!!心配掛けたね。それとありがとね。」

 

「そうか……良かった〜」

 

〔無事なら良いが…今後は出来るだけ無理はするなよ。〕

 

「肝に銘じておくよ。」

 

私の無事を知り安堵して肩の力を抜くスタンとは対照的に気を抜かずに私に対してディムロスは私の体を気遣い少し強く無理をしない様に言い私は頷き返答する。

 

「もう起きても大丈夫なのかい?ラナ?」

 

「起きたのね。ラナ!」

 

〔倒れた時はどうしようかと思ったけども彼女が無事で何よりだわ。〕

 

「ラナさん!!大丈夫ですか?」

 

「……皆」

 

マリーが私を心配して声を掛けるのを区切りにリオン以外の皆が私に駆け寄ってくる。

 

〔……ふむ!ふむ!眠っている姿も美人じゃったが、喋ってる姿も良いのぅ!〕

 

「ん?」(今、声が……?)

 

ふと私を見定める聞いたのない老人の声が聞こえ辺りを見渡すが誰も居ない。

 

「もう『クレメンテ』直ぐに口説こうとしないでください。」

 

〔いやな…可愛げな女子を見つけるとつい…な口説いてしまうんじゃよ。許しとくれ。フィリアや。〕

 

会話をするフィリアの背中に気絶する前までは無かった巨大な両刃剣が仕舞われていた。

 

(そっか…フィリアも…)「私はラナって言います!!よろしくお願いしますね。クレメンテさん!」

 

〔……!?き、聴こえておったのか?〕

 

〔そうか…まだ言ってはいなかったな。〕

 

「クレメンテ…彼女も『ソーディアン』の声が聴こえて、意思疎通が出来るの…伝えるのが遅れてしまってごめんなさい。」

 

〔……成る程のぅ。ラナよ。此方こそ宜しくの。〕

 

「はい!!」

 

 

フィリアも『ソーディアン』になった事を理解しクレメンテに挨拶をするが声が聴こえてないと思っていたらしく驚くが、フィリアが説明すると直ぐに納得して挨拶を返してくれた。

 

〔良かったですね!!〕

 

(ん?あれは……)

 

「……ふん!」

 

シャルの声が聞こえその声の方を見ると少し離れた所でリオンが私の事を見ていたが私が気付いて視線が合うと不機嫌そうに顔を逸らしてしまった。

 

「何よ。アイツ!本当に感じ悪いわね。ラナはああ言う男には引っかかっちゃ駄目よ。」

 

「うん」(……心配してくれてたんだ)

 

〔コレで何も心配はないな!さぁ!!そろそろ着くぞ!!〕

 

ルーティは変わらずリオンとは分かり合えない雰囲気で私と話をしていたがディムロスの言葉を聴き前を見るとそこには船着場が見えて来た。

 

 

「カルバレイスに着いたぞ。」

 

「あっつ〜〜、何よ此処。本当に……」

 

カルバレイスに着いた私達がまず感じたのは猛暑日の様な暑さだった。

 

(確かに暑い……)

 

「鬱陶しいわね。」

 

「気持ちいいなぁ!」

 

「へ?」

 

「もしもしスタン、本気で言ってる?」

 

「ああ!日差しが強くて最高だよな!く〜〜つ、何だか元気がわいてきた!」

 

「この男、本気だわ……」

 

(……暑さを感じないのもだけどポジティブなのが羨ましい。)

 

ルーティは自分とは正反対の事を言うスタンに対して若干引いて距離を空ける。

 

「け、健康ですね……」

 

それを見ていたフィリアも言葉がそれしか出てこない様子だった。

 

〔これからどうします?坊ちゃん。〕

 

「バルック基金のオフィスに向かう。オベロン社のカルバレイス方面支部だ。」

 

「そこで情報を集めるんだな。」

 

「おい。バルック基金のオフィスは何処にある?」

 

リオンがスタンの言葉を無視して後ろにいた住民に聴くが住民は無視をして何処かへ去って行ってしまった。

 

「済みませーん、道を聞きたいんですが。」

 

冷たく聞いたリオンに対してスタンは明るくフレンドリーにもう一人の住民に聞くがやはり無視をして行ってしまう。

 

「ありゃ、どうしたんだろ。街の人の反応が、冷たい気がする……」

 

「手当たり次第に探す他ないと言う訳か……」

 

住民の態度を見てこれ以上は聞いても無駄だと判断したリオンの言葉通り手当たり次第に効率よく分担して探す事にした。

 

 

「…ねぇリオン聞きたい事があるんだけど聞いても良いかな?」

 

「……僕はお前に構ってる時間などない。」

 

〔ちょっと!!坊ちゃん。〕

 

「貴方は『エミリオ』って呼べば良いの?それとも『リオン』?」

 

『有り得たかも知れない世界』でリオンの結末を見てリオンが一人になるのは危険だと思い勝手にリオンに着いて来た私は聞こうとした事を聞こうとすると無視をして足を進めるがどちらで呼べが良いのかと聞くと-

 

「……僕の事を『エミリオ』と呼ぶな……!」

 

「!?」

 

〔ぼ、坊ちゃん!?〕

 

シャルティエを構え殺意を込めた視線を私に向ける。

 

「……そう呼んで良いのはマリアンだけだ。お前の様な御気楽な現実をろくに知らない女が呼んで良いとでも思ってるのか……!!」

 

〔坊ちゃん!!止めてください!!冷静になって下さい!!今、彼女と争う理由はないでしょ!!〕

 

「……ふん!次にその名で呼んだらお前を問答無用で斬り殺すからな。行くぞ!シャル!!」

 

〔え、ええ。〕

 

(取り敢えず呼び方はリオンで良いかな。)

 

 

シャルに制止されるとリオンは私から顔を逸らしてシャルティエを納めて私に警告して私に目もくれずに進んでいった。

 

それから歩きスタン達と合流し、広場に出ると、周りの建物とは色が違う青色の椰子の木が2本生えている目立つ建物に入るとそこには豪華なソファな座る男性がいた。

 

「久しぶりだ、バルック。」

 

「リオン、よく来てくれた。街の人間に此処の場所を聞いたのか?」

 

「いや、自力でたどり着いた。この街の住人は、礼儀がなっていないな。」

 

「……アンタがそれを言う訳?」

 

リオンは男性ことバルックさんに礼儀がなってない事を言うがルーティが嫌味たらしく呟いた言葉に対して睨みつける。

 

「あ!マリー、見て。向こうに可愛い物があるわよ。」

 

「どこだ?」

 

視線を無視してルーティはマリーに外を指差し可愛い物があると言うとマリーは探しに外へ行ってしまった。

 

 

「ははは。カルバレイスの人々は、余所者に対する警戒心が強いからな。長年の歴史に由来する行動だよ。あまり気にしない事だ。」

 

「歴史とは……?」

 

「ガルバレイスの先祖というのは、大昔にあった戦争の、敗者なのだそうだ。」

 

「天地戦争……ですか?」

 

「そうだ。」

 

〔…………〕

 

(ディムロス?)

 

マリーが探しに行った後ガルバレイスの歴史について語るバルックさんとスタンの会話の中にあった天地戦争という言葉を聞いたディムロスは息を荒げるの聞いた私はディムロスの様子がおかしいのを察する。

 

「どれだけ前の戦争か知らないけど、いつまでもそんな事、気にされてもね。」

 

「それは勝者の理論だな。敗者には敗者の考えがあるのだ。」

 

ルーティの一言をバルックさんは否定せず街の人間にには考えがあると言う。

 

「現にカルバレイスの人々は、他国に比べて生活水準が低い。長年、他国に虐げられてきたせいだ。わだかまりが生じるのは無理はない。私がバルック基金を運営しているのは、ここの人々の暮らしを楽にする為なんだよ。」

 

(人の為を思えて行動できる…凄い人だな。)

 

「バルックさんって凄い人なんですね。そんな考え方が出来るなんて。俺、こんな場所があることすら知りませんでした。」

 

「なに、言うだけならば易いものさ。目標達成まではまだかかるが必ず変えてみたいと思ってるよ。」

 

私が思った事と同じ事をスタンが言うとバルックさんは自分の夢を叶え周りの人を変えていきたいという考えを告げる。

 

「…それはそうと、本題に移ろうか。ヒューゴ様から、連絡も受け取ってる。なんでも神の眼……とやらを、探しているそうだな。」

 

バルックさんは一度咳払いをして本題である神の眼の話を切り出した。

 

「そうなんです。心当たりはありませんか?」

 

「私も人を使って調べてみたのだが、今のところ手がかりはない。カルバレイスに寄港した船を、徹底的に洗わせているのだが。何か情報が手に入ったら、知らせるとしよう。それまでこの街に滞在するといい。」

 

「分かりました。よろしくお願いします!」

 

「任せてくれたまえ。…それにしても驚きだな。」

 

「何がですか?」

 

「リオンが同年代の誰かと、仲良くしてるのを見るのがだよ。」

 

「別に仲間という訳じゃないんです……ちょっと色々な事情があって今は一緒に旅をしているだけです。」

 

「人聞きの悪い事を言うな、バルック。そいつの言う通り今は一緒にいるだけだ。」

 

「スタンの言う通りよ。事情がなければこんな感じの悪い奴とは一緒に居たいとも思わないわ。」

 

「僕も命令されたから仕方なくだ。本来なら、僕一人でも十分だった。」

 

(……リオン)

 

「この際だからハッキリ言っておく!お前達に友情だのは一切感じることはない!!特にスタン!僕はお前の様な図々しくて、能天気で馴れ馴れしい奴が大嫌いだ。」

 

「あ!ちょっと!!リオン!!」

 

手がかりをバルックさんに任せて待っていようとした私達を見て意外そうな感じで私達を見ながら言った一言に対してスタンが聞き返した事によって場の雰囲気が悪くなりリオンはスタンに対して思っている事をぶち撒けて外に出てしまい私もリオンの後を追いかけて外に出た。

 

 

 

それから少し歩くと街の広場から離れた場所にリオンを見つけた。

 

(見つけた。)「お〜い。」

 

リオンを見つけた私は声を掛けようとするが−

 

 

「スタンの奴め。いつもながら腹が立つ。」

 

 

〔坊ちゃん?そんなにスタンを嫌うんですか?それと何故ラナを無視するんです?〕

 

「何故無視をするか……か、それはアイツが大っ嫌いな絆や友情だのを相手の事を考えないで押し付けてくる様な女に見えたからだ。それに……」

 

(それに?)

 

〔それに……なんです?〕

 

「いや……何でもない。スタンの事はシャルも見ていれば分かるだろ。飛行竜での罪と、士官の事で、今回の件を利用して取り入ろうとするのが見え見えだ。皆、僕をヒューゴ様の息子であると言う肩書きでしか見ていないんだ……今まで会ってきた奴らは僕を本当の意味で見ていないんだ…肩書きなしの本来の僕を見てくれたのはマリアンだけだ。」

 

〔……坊ちゃん。〕

 

(……リオン。)

 

咄嗟に隠れて話を聞いてマリアンさんへの想いやリオンの考えてる事が少し聞け最も聞けるんじゃないのかと思い隠れ続けようとすると怪しげな男がリオンに近づいてくる。

 

「誰だ貴様?……と言ったところでここの人間であれば、無駄か。」

 

「お兄さん、探し物があるんだって?そいつの情報なんて欲しくないか?」

 

「情報だと?」

 

〔坊ちゃん、止めましょうよ。見るからに怪しいですよ。〕

 

 

 

リオンが無駄だと言い無視をしようとするが男が言った情報という言葉に反応して聞き返すがシャルは男を怪しいと言い止めるが−

 

「……早速聞かせてもらおう。貴様は何を知ってるんだ?」

 

「ちょっと待ってくれよ。まさか、タダで教えろと?」

 

「ふっ……その通りだな。高い値で買ってやろう。」

 

(リオン!?)

 

〔坊ちゃん!?〕

 

「良いのか、そんな事言って。ガセネタかも知れないぜ。」

 

「貴様の様に善人ぶる事すらしない奴の方が、僕は安心できる。それに、タダで知った情報よりはよほど信頼できるからな。」

 

(……確かにその方が信憑性は高い)

 

「成る程な。安心しなよ。俺の情報はガセじゃねえからよ。」

 

少し考えリオンは男に聞くが男は金を要求してリオンは金を渡して男が耳元で何かを耳打ちすると去って行ってしまった。

 

(なんて言ったんだろうか?)

 

私が男の言った事を考えていると−

 

「……そこに居るのは分かってる。いい加減にコソコソとネズミの様に嗅ぎ回る様に聞き耳を立てるのは止めろ。」

 

「!?」

 

リオンが私が隠れている方を向き私に向かって声を掛け、声を掛けられた私は素直に出て行くことにした。

 

〔ラナさん!?いつの間に?〕

 

「僕達が外に出てからずっとだ。」

 

「…ごめんリオン。聞くつもりはなかったの。」

 

「もう聞いてしまったんだからどうしようもないだろ。次からは聴きたいならコソコソとしないで堂々と近くに来て聞け!!それと…」

 

「……?」

 

「直ぐに謝るのは辞めろ!腹が立つ。」

 

「…ありがとうリオン。」

 

「………フン」

 

それだけ言うとリオンは明後日の方向を腕を組み見るとタイミング良くスタン達が出て来る。

 

「今の人、誰だ?」

 

〔情報屋です。お金を払って、知っている事を聞き出しました。〕

 

〔何か分かったのか?〕

 

〔僕達がやって来る少し前に、神殿関係者の団体が到着したそうです。そいつらは船から大きな荷を降ろし、この国の首都へ向かったとか……〕

 

「それってどう考えても、グレバム一味と神の眼じゃないの。」

 

「でもバルックさんは、何も知らないとおっしゃってましたが。」

 

〔あの男が全ての情報を、握ってるとは限るまい。〕

 

〔うむ。この国の人間が、他所者を、敵視してるなら尚更じゃのう。〕

 

「あんな立派な人なのに……」

 

ここまで情報屋から聞き出した情報を整理と情報についての意見を出し合ってると私はマリーが戻ってきていた事にやっと気づいた。

 

「思い出しました。確か…カルバレイスの首都カルビオラに、神殿の支部があったはずです。」

 

〔そこに神の眼が運び込まれた可能性は、高そうじゃのぉ。〕

 

〔カルビオラは何処にあるのだ?〕

 

〔それも聞いたよ、ここチェリクを出て、北の方角だって。〕

 

(話が上手すぎる気がする。)

 

「行ってみよう!!」

 

そうして私達はグレバムを追いかけて北にあるというカルビオラに向かう事になった。

 




遅くなってしまい済みませんでした。

まず近況報告しますと私事なのですがショックな事が3月中に立て続きに起き小説を書ける状況じゃなく更新が途絶えてしまいましたがなんとか持ち直す事が出来たのでこれからペースは落ちるかも知れませんが書いていきたいと思います。
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