テイルズオブチェイン   作:シュウ名刀醜血桜

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お久しぶりです


バルバトスVSラナ&ソーディアン

 

「来るぞ!!」

 

ディムロスの声が掛かり、皆が構えたと同時に正面に居たバルバトスの姿が消える。

 

(何処に……!?)

 

いったのかと探す為に周囲を見渡すが突如、自分の真下から強烈な殺気を感じ、視線を向けるとバルバトスが下から上に斧を振り上げる寸前だった。

 

「俺を前にして余所見とは余裕だな!!」

 

(下!?避けれない!!) 

 

「後ろに下がってください!!」

 

「!!!」

 

「ぬぅぅ!!貴様!!シャルティエェェ!!」

 

「ちょっとラナに気を取られすぎなんじゃないかな?」

 

後方に居たシャルに後ろ襟を掴まれ引っ張られる形で後ろに下がるとほぼ同時に上から下に振り下ろしたシャルの剣がバルバトスの斧の先端を掠め斧の軌道をずらし体勢を崩したバルバトスの下から刃が飛び出しバルバトスを空中へ斬り上げるとシャルは空中へ上げたタイミングで飛び上がり剣で突きを放つが斧の柄で防がれてしまう。

 

「やっぱりそう簡単にはいきませんよね…」

 

「クレメンテ!!頼む!!」

 

「分かっとる!!」

 

「動くなよ!!」

 

「迅雷の剣よ!!サンダーブレード!!」

 

シャルは軽やかなステップで後ろへ下がりつつバルバトスを斬り距離を置くとイクティノスが剣先をバルバトスへ剣先を向けると中心に竜巻が発生しバルバトスを閉じ込める。それを確認したクレメンテさんが剣を砂に突き刺し唱えると竜巻の上から次々とバルバトスに向かって光と落雷が降り注ぎ、バルバトスを襲う。

 

「折角ラナが見てる事じゃしカッコよくいこうかのぅ!!」

 

クレメンテさんは砂に突き立てた自身の剣を抜き、止むことがなく雷の降り注ぐ竜巻に向かって老体とは思えない程素早く走り出し、ある程度バルバトスへと近づきまた剣を地面へと突き立てて竜巻に突入すると、地面に刺さったクレメンテさんの剣から雷が現れ蛇の様に地面を這い竜巻の中に突入しバルバトスに絡みつき拘束し、拘束とほぼ同時に竜巻よりもデカい稲妻を纏った剣が2人の頭上へ現れ、バルバトスの身体へ剣が突き刺さるが、バルバトスはそのままという訳ではなく、そのまま稲妻の剣を両手で抑え身体から引き抜き、そのまま片脚で剣を蹴りその反動で此方へと飛び出し、竜巻と稲妻の剣を躱して私の目の前に降り立った。 

 

「調子に乗るなよ!!死に損ないの老いぼれ風情が!!」

 

「ふ!アレを防ぐとはのぅ!!やはりバルバトス!!簡単にはいかぬの!!」

 

(凄い…ん?)

 

「……………」

 

自身の戦闘レベルとは次元が違う攻防にただただ凄いという言葉しか出てこなかった私がふと視線を向けられてるのを感じ横を見るとディムロスが此方に何かを伝えようと無言で見つめているのに気が付いた。

 

(ディムロス…何を伝えようとしてるの…?)

 

ディムロスの伝えようとしていることは何かを考えているとバルバトスがディムロスに向かい斧を振り下ろし、ディムロスが剣で受け止め、また鍔迫り合いの形になる。

 

「ディムロス…貴様何を企んでる!!何故小娘を助ける!!」

 

「企みなど無い!!ただラナが我々の成せなかった事をスタン達に繋げ叶えてくれる!!そしてスタン達の脅威となる『奴』の企みを止める存在だと信じてるだけだ!!その為なら我々『ソーディアン』は命を賭けてラナを守る!!皆そう決めそしてラナを信じているからこそ此処にいる!!」

 

(…『奴』?)

 

「フン!!少し風が吹けば消えてしまう様なちっぽけなカスのような存在を守る為に命を賭けるとはな!!」

 

「何とでも言え!!」

 

互いに拮抗していた鍔迫り合いだったがディムロスの身体から炎が現れバルバトスの視界を覆う様に顔の前を覆い被さる。

 

「今だ!!ラナ!!ハロルド!!」

 

(やっと分かった!!)「うん!!行くよ!!ハロルド!!」

 

「久しぶりに共同実験と行こうか!!心が躍るねラナ!!」

 

やっとディムロスの意図が分かりガンブレードを構え、自身と同じくディムロスに声を掛けられたハロルドと顔を合わせ頷き合い共にバルバトスの元へ走る。

 

「行くよ!エリーニュス!!」

 

「小賢しい真似を!!」

 

「捕まえた!!」

 

パンドラからエリーニュスを出し手に装着し、バルバトスの方に突き出すとエリーニュスを装備した手が液体状となりエリーニュスが鎖の付いた鉤爪に姿を変えバルバトスへ鉤爪が伸びバルバトスの左手を捕まえると鉤爪と鎖が赤黒く変色、硬化しバルバトスを拘束する。

 

「私の出番だね!!」

 

バルバトスの身体を拘束したのを確認したハロルドが勢いよく走り出しバルバトスの眼前で体勢を低くしながら両脚でブレーキをかけながら剣を構え飛び上がりながら下から斬り上げつつ顔を蹴りその勢いで距離を取る。

 

「ハロルドォォォ!!」

 

(なんて馬鹿力⋯⋯!)「逃がさない!!」

 

「こうなればお前ごと⋯!」

 

(なっ⋯!?)「がっ⋯!」

 

「ッ!?ラナ!?」

 

拘束されている筈のバルバトスがエリーニュスの拘束など関係無しに血塗れのまま進もうとするが更に濃い赤黒く変色、硬化しようとする鎖を厄介に思ったのか私の方を向き私と向き合う形になったバルバトスは腕力任せに鎖を引っ張り始め、鎖を引っ張られた私は歯を食いしばり脚に力を込め何とか踏みとどまろうとするが努力虚しく呆気なくバルバトスに引き寄せられ首を絞められながら持ち上げられる。

 

「貴様にはこのまま奴らが死ぬのを黙って見届けてもらうぞ!!」

 

「離⋯せ⋯!!」

 

持ち上げられたまま両脚をバタつかせ逃れる為に抵抗するが状況は何も変わらない。

 

(このままじゃ皆が⋯!!ん⋯?)

 

「ディムロス!!このままだとラナが⋯!!」

 

「⋯⋯⋯⋯」

 

(シャル⋯!ディムロス⋯!)「そう⋯だよ⋯ね⋯まだ諦め⋯るのは早い⋯よね⋯!」

 

「ん⋯?」

 

シャルやディムロスの方へゆったりと高笑いしながらゆったりと近づくバルバトスの腹に覚悟を決めつつ、ガンブレードの剣先を突き付ける。

 

 

「俺の邪魔をするんじゃねェェ!!」

 

(コレは賭けだ!!)

 

ガンブレードを突き付ける私に対して叫ぶバルバトスを見てこれからやることに対しての覚悟を改めて固め−

 

「いっけぇぇぇぇ!!!!」

 

「!?」

 

ガンブレードの引き金を0距離で何回も闇雲に引きまくると弾丸がまるでガトリングのように発射され、発射された弾丸同士がバルバトスの目の前で次々と追い付き触れ合うと連鎖的に爆発していく。

 

「き  さ  ま ! ! 」

 

「ぐっ!?」

 

だがバルバトスはまず常人なら命を落とすであろう爆撃の中で私の首を絞めてる腕の力が緩まる所か更に力を込め絞める。

 

「死 ね ! !」

 

「「ラナ!!」」

 

「ぐっ…!!がッ!!」(何とか意識を保つんだ!!此処で負けたらスタンやリオンが!!)「まだだ!!まだ終わってない!!」

 

首を絞める力が徐々に強まり意識を失いかけるが拳を握った片方の手で何度も顔を叩きながら意識を何とか保ち、そのまま意識を失わないように顔面を叩きつつ、ガンブレードの引き金を更に早く連続でひたすらに引き爆音が更に激しくなる。

 

「ッッ!!」

 

 

(力が緩んだ!!)「今だぁぁ!!」

 

首を絞める力が僅かに緩んだ瞬間引き金を弾くのと同時に両脚で蹴りを胸板に打ち込み両脚蹴りと爆風の衝撃で吹き飛び何とか距離を取った。

 

「何とか…ハァ、距離を…ハァ、取れた!!」

 

首を絞められてた所為で足らなくなった酸素を身体へ取り込む為に仰向けのまま首だけ口を大きく開き呼吸して息を整える。

 

「大丈夫か!!ラナ!!」

 

「ラナ!!」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫だよ…ディムロス、シャル、アトワイト。」

 

爆風で吹っ飛んだ私を心配し私の側に誰よりも早く駆け寄った3人が私の安否を知る為に発した声に対して倒れたままの私は痛む身体で唯一動く首だけを3人へ向け返事をすると3人共に胸を撫で下ろしたが、直ぐに切り替え爆風の所為で姿が見えなくなったバルバトスの方を睨みつける。

 

「バルバトスがあの程度でくたばるとは思えん!!皆!!不意打ちに気を付けろ!!」

 

ディムロスの指示通り私を中心に四方を守る様に取り囲み警戒する。

 

「流石はソーディアン共だな…纏めて相手にするのはいくら俺でも分が悪い…」

 

「何処だ!?」

 

「煙の中です!!」

 

シャルの言葉で煙に向かって剣を各々が構え警戒するが一向に襲ってくる気配がしない。

 

「…何のつもりだ?バルバトス?」

 

「もう此処での用は済んだ…俺の目的はその小娘に『楔』を打ち込む事だ…左胸の辺りを見てみろ…」

 

「まさか!?ラナ!!」

 

「身体が…熱い…ッ!!」

 

「待ってください!!男性に女性の身体を見せるわけにはいきません…此処は私に任せて下さい!ハロルド!!頼みますよ。ちょっと失礼しますね…ツッ!?コレは!?」

 

突然身体が熱を持ち息が苦しくなり身体が怠くなり膝をついた私の容態を確認しようとするディムロスをアトワイトが止め頼まれたハロルドが男性陣をバルバトスの監視の為に背を向かせた内に私の服を軽く捲ると見た事のない紋章が浮かんでた。

 

「どうかしたのか!?アトワイト!!」

 

「コレは特殊な晶術です…しかもコレは…ッ!バルバトス!!貴方なんて事を!!」

 

「そうだ!!その晶術は発動者しか解除できない特殊なものだ!!予め言っておくがこの術者は俺じゃない…つまり俺を倒しても無意味だ!お前達が命を懸けて護りたかった小娘は時間と共に内部から自身の魔力に喰い殺されて必ず死ぬ!!精々残り短い余生を楽しむんだな!!ハハハ!!」

 

「バルバトス!!!」

 

高笑いをしながら煙の中のバルバトスの気配はこの世界から消えた。

 

 

⭐︎

 

 

「どうすればラナは助かるんです!?」

 

「私達の今の力ではどうにも…」

 

「ただでさえ今は存在が不安定な所をラナのパンドラの無尽蔵のエネルギーを少々拝借し実体化してるに過ぎん今の我々にはどうしようも無い…」

 

(皆…)「皆!!助けてくれてありがとう!!私ならもう大丈夫だから!!」

 

「「ラナ」」

 

皆を心配させたくなくて身体の痛むのを耐えながら出来るだけ平常に何もないかの様に礼を言う。

 

「無理はなさらないで下さい!!『楔』を刻まれた所為で貴方の体はもう…」

 

「うん。自分の身体の事は自分が分かってる…心配してくれてありがとうアトワイト。」

 

途中で言いにくそうに言葉を途切らせるアトワイトに感謝するとアトワイトは顔を逸らしディムロスに抱き付くとアトワイトの涙がポタポタと溢れだす。

 

「ラナ…本当に済まない。俺…いや俺達はお前を「これ以上自分達を責めたないで…」だが…!!」

 

「それよりもディムロス達はどうやって肉体を持って此処に居るの?」

 

「それは…「私が説明しよう。」!?」

 

ディムロスが詳しく話そうとした時近くの砂時計の中からディムロス達が現れた時と同じ様に光が溢れて消えるとそこに立っていたのは−

 

「貴方は…ヒューゴさん!?」

 

「『君』とは久しぶり…いや『私達』とは初めましてだね…ラナ。」

 

此処に飛ばされる前に会った時とは雰囲気が違うヒューゴさんが立っていた。

 

「………………」

 

「大丈夫よ…ラナ。」

 

「…アトワイト。うん。分かった…」

 

ヒューゴさんのことをガンブレードを出し警戒するが、アトワイトにガンブレードの柄を抑えられて渋々納得し、まずはヒューゴさんの話を聴く事にした。

 

「……まぁ君が私に警戒するのは無理はない…何しろ私は世界を破滅に導いた男なのだからな…。」

 

「世界を破滅に…?どういう事ですか?」

 

「それは俺から説明しよう…!」

 

 

顔を項垂れ皮肉げに笑みを浮かべるヒューゴさんに変わりディムロスが空に手を振ると空に映像が流れ始めた。

 

『いいのだよ、スタン。我らは永く生き過ぎた……』

 

『……………………』

 

(アレって…スタン!?)

 

映像には何処かの施設の様な場所で他のソーディアンが刺されている水晶にディムロスを構え居るスタン達が映し出された。

 

『でやぁぁぁっ!』

 

『今まで世話になったな…』

 

叫びと共にディムロスを水晶に刺しヒビが入り込み壊れる中それぞれが涙を見せる映像にふと違和感を感じた。

 

(シャルだけが刺さってない…?それにリオンがいない⋯?)

 

自身が見た事のあるディムロス達と自分が見た事の無い剣(恐らくハロルドとイクティノス)が水晶に刺さる中唯一シャルだけが刺さっていなかった。

 

「そう…ラナの思った通り僕達だけは『この世界』ではこの場所に辿り付けなかった…」

 

(アレは!?)

 

私の考えを察し先にシャルは答え、ディムロスの映した映像を切り替えると私も見知った姿がスタン達の元へと現れる映像が映し出された。

 

『やはりシャルティエが居なければ世界は救えないか。まぁ分かっていた事だがな。』

 

『貴様!!何者だ!!』

 

(ナイトメア!!)

 

ナイトメアが現れ水晶に手を翳すと水晶にノイズが走りヒビ割れ掛けた水晶が治ってしまった。

 

『神の眼の外郭が!?』

 

『神の眼を治せる人間などこの世界にいるはずがない!!』

 

『後は任せた…バルバトス。』

 

『俺に命令なんぞしてるんじゃねぇ…』

 

神の眼と呼ばれた水晶のヒビを治し,闇が溢れる扉を出現させ中に入り去っていくナイトメアと入れ替わる形でバルバトスが現れる。

 

『バルバトス!?貴様何故生きてる!?』

 

『今から死ぬ貴様らにはそんな事はどうでも良いんだよ!!』

 

『くっ!!』

 

バルバトスにソーディアン達が為す術なく次々と殺されていき全員が死んだ少し後に闇が溢れる扉が消えるのと共に神の目が怪しく光り輝き映像が終わった。

 

(…………)

 

「ラナ?大丈夫ですか?」

 

スタン達の余りにも酷い最後に声も出ずに放心しているとシャルが気遣い声を掛けてくれた。

 

「共に過ごした時間が短いとはいえあんな最後を見せられたら放心しても仕方ない。」

 

「もしかしてディムロス達は私の知ってるディムロス達とはまた違うディムロス達?」

 

「そうだ。」

 

シャルの声である程度冷静になった私が見た映像を通して思ったことを問いとして投げ掛けるとディムロスは頷いた。

 

「それから私達はハロルドが生前研究していた人の魂を光に変える晶術を利用してどうにか『この世界の』バルバトスに取り憑いてただひたすら時を待ち、機を伺っていた。」

 

「それが今だったと?でもなんで私がその…機?なの?」

 

「…?何を言ってる?私達は「ディムロス!!」そうだったな…ラナ『今』のお前は…」

 

(………?)

 

ディムロスが何かを伝えようと口を開くがアトワイトが大声でディムロスの名を呼び言葉を遮るとディムロスは何かに気付いて慌てて口を閉じた。

 

「確かにアトワイトの言う通りそうですね…」

 

「…そうだったな。」

 

「そっか…ラナ、君は…」

 

「???」

 

それぞれがディムロスの言葉を遮ったアトワイトの意図を理解しそれぞれの顔に憂愁の色が浮かぶが私だけは意味を理解出来ず首を傾げる。

 

「ねぇ…?アトワイト…?どういう事…?」

 

「…今の貴女にはきっと理解できないことだと思います。ただ一つだけ信じて欲しいのは私達はこれから貴女がどんな道を辿ろうとも最期まで私達は貴女の味方だという事です。」

 

「うん!!私も最期まで信じてるから!!」

 

アトワイトの言葉に頷くとソーディアン達は私の顔を見て同じ様に頷いた。

 

「…話の続きはそろそろ良いかな?」

 

「す、すみません!!」

 

「いや良いさ…元はと言えば全て私の責任だからね。」

 

「責任…?」

 

「単刀直入に言おう。ラナ、君の出会った私…いや私に取り憑いたミクトランの計画を止める為私の大事な愛息子リオンを無事セインガルドという場所にあるストレイライズ神殿まで警護してくれ!!」

 

「えっ!?」(じゃあルーティとリオンって!?)

 

ヒューゴさんから発せられた言葉に驚きを隠せず驚きのあまり声を上げてしまった。

 

「そうか。ラナ…『今の』君はまだそれも知らないのか…」

 

「そうルーティとリオンは確かに此処に居るヒューゴと血の繋がりがある実の娘と息子よ。」

 

(改めて考えると確かに似てるかも…)

 

「君は本当に変わらないんだな…」

 

「え?」

 

「いや…何でもない。」

 

「???」

 

リオンとルーティの顔を思い浮かべ比べる

 

「話を戻すとリオンはこの旅の最中に訪れる海底神殿で命を落としてしまうのだ。」

 

「っ!?な、何で!?」

 

「正確に言えばマリアンを護る為にリオンは私達を裏切ってミクトランに味方してしまうの。」

 

「そしてその後僕と坊ちゃんはエルレインの力によって蘇りその後ストレイライズ神殿の神の眼にたどり着く筈でした⋯」

 

「待って!!エルレインって誰?」

 

「君が居た時代より18年の未来に現れる人々に絶対の幸福をもたらすことが目的の『聖女』さ」

 

「それだったら悪い人じゃないんじゃ⋯」

 

「そこまでの話だけだとただの善人になるが実際は目的の為なら手段を択ばず、時には非道とも取れる手段で自身の都合の悪い人間を消し、巧みな情報操作で信者を増やしていく非情な狂信者だ。」

 

「しかも奴は自身の目的の為なら犠牲は勿論、時間や歴史を捻じ曲げることも厭わない。」

 

(私やナイトメアみたいに時間を移動できるなんて⋯)

 

「そう⋯彼女やその力を借りているバルバトスは君とは違い世界戦は移動できない代わりに自由にどんな時代や歴史、場所も移動できてしまうんだ。まぁ私的には世界線を移動し旅をしている君の方が実験対象としては大変興味深いけどもね。」

 

「何でその事を!?」

 

何故かハロルドの口から私が異なる世界線から来ているということが発せられ言うつもりの無かった私は驚き焦り周りを見るがディムロス達が特に驚いた様子もなく何も言わない所を見て此処にいる皆が知っているのだと理解した。

 

「皆知ってるんだね⋯私が違う世界から来たってこと⋯」

 

「別に誰かに言うたりはせんから安心せい。」

 

「私達が何故知ってるかは悪いが明かせない⋯だが一つ言えるのはこのまま旅を続ければその『意味』は理解できる筈だ。」

 

「うん!!分かったよ!!」

 

クレメンテさんとイクティノスの言葉に頷きこれ以上は深く詮索しないことにした。

 

 

「それと先程ヒューゴはストレイライズ神殿までリオンを護ってほしいと言ったが我々ソーディアンとしてはラナには出来ることならリオンの命を助けてほしいと思ってる。」

 

「でもそんなことしたらこの世界の歴史が⋯!!」

 

「彼方も歴史をめちゃくちゃにしてるしその点は大丈夫よ。」

 

「ただしスタンやリオンには気づかれてはいけないという事だけは忘れるな。」

 

「後何か注意点とかはあるの?あったら教えてほしいかな。」

 

「注意点というかこれは僕の勝手な想いなんですがやっぱり坊ちゃんには幸せになってほしいんです⋯だから⋯!!」

 

(シャル⋯)「うん!!何があっても必ずリオンは助けるから安心して!!」

 

「ラナ⋯!!」

 

涙を流し私に頼むシャルを見て私は改めて何があったとしても必ずリオンを助けることを心に決めた。

 

「そういえば元の世界に戻るにはどうすればいいの?」

 

「それなら心配ない⋯君が心で戻りたいと思えば戻る為の扉が出るはずだ。」

 

「分かりました!!え~と戻りたい⋯戻りたい⋯」

 

此処からリオン達の元へ戻る方法が分からずヒューゴさん達に聴くとヒューゴさんが戻る方法を教えてくれ言った通り心の中で戻りたいと強く思うと世界を移動する為の扉が現れた。

 

「じゃあ皆⋯そろそろ行くね!!」

 

「気を付け下さい!!」

 

「我々とは暫しのお別れだ⋯さらばだ⋯ラナ。」

 

「ディムロスの言う通り⋯また会いましょう⋯ラナ。」

 

「じゃあ⋯またな⋯ラナ。」

 

「そっちの時代のフィリアによろしくの!!」

 

「じゃあねラナ!!次会ったらパンドラの研究をさせてね~!!」

 

「ラナ!!息子を⋯リオンのことは頼んだぞ!!!」

 

ディムロス達の言葉に頷き、ヒューゴさんの期待に応えるべく頷き私は扉を開け元の世界へと戻っていった。





職を失ったりスランプを抱えたりと色々あり時間が取れずずっと続きが書けてなかったですがようやく時間が取れそうなのでぼちぼち連載を再開したいと思います!!本当に待たせてしまって申し訳ございませんでした!!
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