「それではこれより!!表彰式に移ります!」
ミッドナイトの言葉で表彰台が下から上がってきた。
スタジアムに生徒が集まり、後ろではマスコミがカメラを構えていた。
そして表彰台には四人の生徒がいたがそれを見た者たちは複雑な気持ちになった。
一人はまるで生気がないように立っていて、一人はいい夢でもみたかのような嬉しそうな表情で、一人はもう一方を悔しそうに見つめて、
最後の一人は顔を俯かせていて、顔を顰めている。
何があったのかというと、飯田くんのお兄さんの治療をして帰ってきた我らが真司くんは皆に事情を説明した後、レイ子に連れられご褒美だとかなんとかで初体験を迫られたからであった。
さすがに外とマスコミのいる中での初体験は不味いと思い、なんとかレイ子を宥めたのだがその現場に茨が来てしまい、言うまでもなく修羅場と化した。
茨の機嫌を直すのと、レイ子のアピールを躱したせいで戦うより疲れた想いをした真司の気力はピークに達していた。
「一体何があったんだ?」
と緑谷が首を傾げるが、何人かには理由がわかっていた。
現場近くにいた者たちはあまりの恐ろしさに一瞬で状況を把握し、その場から立ち去ったからだ。緑谷に言おうと考えたが、時々彼の視線がレイ子に向いていたことから緑谷の心情を察して、言わない方がいいと理解していた。
「それではメダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!」
「ハーッハッハッハ!!」
どこかで聞いたような笑いがとんできた。
スタジアムの上に皆が知っているシルエットがあった。
それに観客は盛り上がった。
「私がメダルを持っ「我らがヒーロー!オールマイトォ!!」て来た…」
かぶってしまった。一瞬、場が静まるもすぐに持ち直そうとするオールマイトとミッドナイト。
「今年の一年はいいよなー」
「オールマイトに見てもらえるんだもんな」
観客が次々と呟く。
「柳少女!三位おめでとう!強いね君は!」
オールマイトがそう言ってレイ子の首にメダルを掛ける。
「いえ、私はまだまだです。真司に追いつくためにももっと…」
「謙遜するな!確かに負けはしたが、君はこの体育祭で間違いなくプロたちの目に止まっただろう!」
そう言ってオールマイトは次に茨にメダルを掛ける。
「おめでとう!塩崎少女!見事だったな!」
「……ありがとうございます。ですが私はまだまだ未熟です。
本当のヒーローになるためにももっともっと……」
「気にするな!人間誰でもどこかは未熟なんだ!それを助け合っていくんだ!ヒーローとはそういうものだぞ!」
次にオールマイトは爆豪の前に立った。
「爆豪少年…」
「オールマイト…」
「まあ残念だったな!それではこれを」
「要らねえ」
「え?」
「満足できる結果でもねえのに要らねえ。ましてや一位でもねえやつなんか要らねえ」
「爆豪少年。その志はとても大切なものでもあるし、君自身を高めるものでもあるよ!そして私が君にとっての超えるべきと壁と思ってもらいとても嬉しいよ!でもな!失敗や敗けも受け止めるから強くなれるんだ!『傷』としてこのメダルを受け取ってくれ!」
「要らねえっつってんだろうが!」
「まあまあ」
爆豪に無理矢理メダルを掛けるオールマイト。
爆豪はとてつもなく怖い顔になった。どうやったらあんなに顔を変形させられるんだ?
「さて、空野少年!優勝おめでとう!!」
「はい!」
生気が失っていた俺だったが皆のいつも通りの光景を見て元気を取り戻した。
なにより
優勝者は堂々としてるべきだしな!
「おっ!急に元気になったな!」
「吹っ切れたというのか?」
そしてオールマイトは俺の首にメダルを掛けてくれる。
「…君には特に言うことは無い。これからも精進してくれたまえ!あっ、あと緑谷少年へのアドバイスと特訓、ありがとね」
小声でそう言ってくるオールマイト。
「さて皆さん今日ここに立ったのは彼らだった!!しかし、皆さ
ん!!この場の誰もここに立つ可能性はあった!ご覧頂いた通りだ!
競い!高め合い!さらにその先へと登っていくその姿!次代のヒーロ
ーは確実にその芽を伸ばしている!!」
その言葉にレイ子たちは次こそはと意気込む
「てな感じで最後に一言!!皆さんご唱和下さい!!せーの!!」
「プルス……!?」
「プルスウル……!?」
「お疲れ様でした!!」
え?
「そこはプルスウルトラでしょ!オールマイト!」
ブーイングが起こる。最後まで締まらないねえ。No. 1ヒーローさん。
・・・・
相澤先生から、プロからの指名などの説明を受けて、俺たちは帰る。
明日、明後日は休校らしい。
俺はレイ子たちと帰ろうとした時、
「「真司ー!!」」
「あっ!母さーん!父さーん!」
父さんと母さんの元へ駆け寄った。
「優勝おめでとな!真司!」
「最初からいたの?」
「さっき来たばかりよ。車のテレビでアンタの活躍は見てたわ。
あっ、レイ子ちゃん!お久しぶり!」
「お久しぶりです。お義母様♪」
レイ子のやつ…!お義母様だなんて…!まだ結婚してないだろ!
「まあまあ〜お義母様だなんて〜真司アンタのプロポーズテレビで見てたけど、こんな可愛い子絶対に放しちゃだめよ!」
見てたのかよ!あ〜あ恥ずかしい!
母さんの言葉にレイ子は耳まで真っ赤にしていた。可愛い……!
するとレイ子の言葉に反応したのが
「あっ、真司くんのお母様ですか!初めまして!真司の友達の拳藤一佳です!」
「初めまして。お義母様。お義父様。真司さんの友達の塩崎茨と申します」
「初めまして〜真司くんのお母さんにお父さん!真司くんの先輩をさせてもらっている波動ねじれです!これからもよろしくお願いします!」
一佳たちが猛烈に自分の紹介をし始めた。茨のやつなんか、言い方が変じゃなかったか?
そんな一佳たちを見てると周りの男子からキツイ視線を向けられた。
俺は何かしたか?
「まあまあ〜初めまして。真司の母の空野静香です。うちの真司と付き合うのは大変でしょ?いつも突拍子もないことするし、自重しないし、何かと鈍いし」
母さんの言葉に一同が頷く。酷いよ…
「まあまあ母さん。そこまでにしてあげたら。初めまして。真司の父の空野達也です。うちの真司と仲良くしてくれてありがとね」
「そうだ!この後ウチに来ない?真司ったら学校の話全然してくれないから皆に話聞かせてもらっていい?真司の小ちゃい時の話も聞かせてあげるから!」
ちょっ!母さん!そんなこと聞かなくていいし、俺の黒歴史も話さな
くていいから!
「「「「勿論!!!」」」」
一斉に了承された。ウソ〜!
こうなったらインビシブルで逃げよう…
と思った時、俺はツルに拘束されていた。
あれ…?
「真司さん?どちらにいかれようとしてるのですか?」
茨に捕まった。
こうして俺はそのまま車に乗せられ、
家まで連行され、家で学校のことを聞こう会、もとい俺の黒歴史暴露会が始まった。
「やっと5歳でオネショが治ったのよ。それまでどれほど苦労したことか…」
「初めて女の子に告白したのが5歳の時だったのよね〜オネショの噂が流れて振られたけど」
「中学二年にもなるとチャラそうなものばっかり集めて…変なイメチェンまでしてたのよ」
俺の黒歴史を恥ずかしげもなく淡々と語る母さん。お菓子を食いながらそれを興味津々で聞くレイ子たち。
もうやめて!!オイラのHPはゼロだよ!
その日の俺は一晩中ベットで転がり続けた。
活躍させてほしいメインヒロイン
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柳レイ子
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ユミナ・エルネア・ベルファスト
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ボア・ハンコック
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