「本当に片付けてしまうとは……」
「なんか臭うんですけど……」
「すみません。ヘドロスライムの死臭です。ほらあの中の。ちょっと外に漏れちゃって」
そう、冬夜くんは死ぬと悪臭を放つヘドロスライムの死骸をボックスの中にありったけ詰め込みゲートで将軍を放り込み、気絶させたという世にも恐ろしい拷問方法をとったのだ。
「帝都民よ。迷惑をかけた。既に反逆者は捉え、帝都は我らの手に戻った。安心してほしい」
冬夜のスマホで生中継に写っている皇帝陛下が頭を下げる。
その後はベルファストの騎士が捕らえられている帝国の騎士を解放して、倒れている帝国の軍人を捕縛して一件落着……とはいかなかった。
冬夜の屋敷に集められた俺たち。
そこには皇帝陛下に国王陛下、ユミナにルー護衛の騎士たちとリセとエンデ、俺と冬夜にそれぞれの恋人たちが集まっていた。
まあエンデとリセは俺が呼んだんだが
「この度は本当に世話になった。余の命の恩人というだけではなく帝国をも救ってくれて……感謝の言葉しか出ない……」
「気にしないでください。僕が帝国を助けたのもたまたまですし、今回のことは流れでそうなっただけですし」
「相変わらず冬夜殿は欲がないな。ベルファストでも爵位を授けようとしたのだが断られてしまいましたな。家と金だけをもらってもらったのですよ」
「ならルーシアをもらってくれんか?ベルファストとレグルスの姫を娶った者たちが王になればこれほど両国間の同盟の象徴ともいえる存在はない」
「「はい?」」
俺と冬夜が間抜けな声を漏らす
いや知ってたけどさ。冬夜はともかく俺もってのはどゆこと?
「ちょっ、ちょっと!真司はこのこと知ってたんだよね!?」
「知るか!お前が王になるのは想定済みだったけど俺まで巻き込まれるのは聞いてねえよ!」
小声で俺と冬夜は言い争う。
まっ、まあ、ここは一応聞いておく
「……なんでそんな流れになるんですか?」
「ぶっちゃけ言うと真司殿たちの力のせいですね」
リオンさんが答えてくれる。
「今回のこともそうですが真司殿たちの力は全てにおいて規格外です。そんな者たちが一つの国に肩入れしていては他国にとっては脅威でしかないでしょう」
そう言われては反論できない。
でも俺は……
「あの〜レグルス皇帝陛下、実は俺は」
「ああ、異世界人だろ?知ってるよ。ベルファスト国王から聞いている」
知ってたのかよ!
「んじゃあなんで……」
「それでも君の存在はこの世界にあってほしいものなのだよ。勿論ずっといてくれとは言わん。だが象徴的な存在にはなって欲しくてね。フレイズのこともあるからな……」
そう言ってリセを見る皇帝陛下
「真司殿……フレイズのことについて知っているのだろう?全部とは言わん。話してくれないか?」
「あー……それについてはエンデに話してもらった方がいいですよ」
「ちょっ!丸投げ!?」
「お前なら俺の知ってないことも知ってるだろ。お前の方が適任だ」
そう言われて渋々と引き受けるエンデ
エンデは語った。
フレイズの女王とともに生きるために世界を渡り歩き、フレイズから逃げていること。そのせいでフレイズの戦いに各世界を巻き込んだこと。フレイズは異世界の存在とのこと。フレイズは知的生命体を殺して王の核を探しているとのこと。
どれも話が壮大すぎて王たちには理解が追い付かった。
「つまり……5000年前の古代文明はフレイズによって滅ぼされたと?」
「まあそうだね。当時この世界の結界はボロボロだったからね」
エンデが語る
「君は人間の敵なのか?」
「私はどっちでもない。王の行く様を見届けるだけ」
ベルファスト国王がリセに尋ねる。
「それで……王の核は誰の中にあるんだ?」
レグルス皇帝がもっともなことを言う。
まだ言わないほうがいいだろう。
生まれてもない赤子にシーフを使うのは危険が過ぎる
「真司殿は知ってるのか?」
ベルファスト国王の言葉に挙動不審になる俺。
マズイ……!
「知ってるのか?」
ベルファスト国王とレグルス皇帝の目が真剣になる。
はぁ……言うしかないか
俺が話すとベルファスト国王は顔が青くなった。
「なんだ……と……!」
無理もない。自分の子供に世界の運命が背負わされているのだから
「私の息子に……!?」
呆然とするベルファスト国王
だがすぐに我に返り
「しっ、……真司殿……!なんとかなるのか!?」
必死になって聞いてくる
「ええ……俺のシーフで取り出せば可能でしょう。問題は……」
そう王の核を取り出せばフレイズに場所がバレてしまう。
まあ冬夜になんとかしてもらうんだけどさ
その後冬夜に無属性魔法プリズンを教えて、対処法を決定すると、ベルファスト国王は安堵をつく。
「それでベルファスト国王……話を戻すが……」
「ん……?ああ!そうだったな」
「それで冬夜殿。ルーシアをもらってくれんか?」
レグルス皇帝が冬夜に話しかけるとリンゼが
「私たちは構いません、よ」
「え?」
「あたしも賛成」
「拙者もでござる」
呆然とする冬夜をルーシア姫がちらちらと見る。
その後は原作通りルーシアを冬夜が受け入れて、
俺たちがベルファストとレグルスの間に双王制の国家を作るという話になった。
「王様か〜とうとうここまでなっちゃったか〜」
「なんかもう今更って感じがするな」
「なんと素晴らしきことでしょう……!」
「すごいね〜真司くん!」
「流石だな……」
焦凍たちが褒めそやかす。
こっちには荷が重いよ……
「国の名前……とかはどうするんです?」
リンゼが聞いてくる
冬夜がこっそりと
「いい名前とかないの?」
「急に言われても……」
ディケイド国?無いな……ヘルヘイム?なんかマズイ気がする……
「ブリュンヒルド……はどうですか?」
「それって冬夜さんの武器の名前……ですか?」
「ああ、うん」
もう原作通りでいいんじゃないかな……
「ブリュンヒルドか……いい名前だ。悪くない。ベルファスト王国はブリュンヒルド公国の建国を支持し、同盟国として承認する」
「レグルス帝国も同じく」
こうして俺たちは王様となってしまった。
常盤ソウゴくんじゃないんだからさ……王様になるなだんて思わなかったよ……
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