魔神と魔女とさとり妖怪 作:菅野
それではどうぞ。
皇歴2010年8月10日。神聖ブリタニア帝国は、日本に宣戦布告した。極東で中立をうたう島国と、世界唯一の超大国ブリタニア。両者の間には、日本の地下資源を巡る、根深い外交上の対立があった。本土決戦において、ブリタニア軍は人型自在戦闘装甲機「ナイトメアフレーム」を実戦で初めて投入。その威力は予想をはるかに超え、日本側の本土防衛線は、ナイトメアによってことごとく突破されていった。日本は帝国の属国となり、自由と権利と、そして名前を奪われた。「エリア11」--その数字が敗戦国・日本の新しい名前だった。
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トウキョウ租界の一角にて
「残り20秒」
貴族風の恰幅のいい男が残り時間を宣言する。チェスの一局であるが、大金が懸かっている試合であり対戦相手の初老のマスターにとってはただごとではない。薄暗いバーの中で男は思案する。次の一手を考えることもそうだし、残り時間も考えねばならないが、約束の時間もそろそろであった筈だ。あとどれほど粘ればいいのか。男の胸中の暗闇を取り除くかのように、バーの扉が開かれ、光が差し込んだ。
「助かったよ・・・アッハッハ!」
バーの主人が心底安堵したかのような表情で、今しがた入ってきた青年に声をかけた。先程までの絶望をたたえた表情はどこへやら。
それに対して貴族の男は怪訝な表情を作る。入ってきた青年は二人組、入ってくるなり盤面を見て不利を悟った青年が打つのかと思ったが、もう一人の黒髪の青年が口を開く。
「9分で決着を付けよう。リヴァルが飛ばさなくてもいいよう、時間には余裕を持ちたいからな。マスター、この間の話ですが……。」
「分かった。話はつけておくよ……。」
マスターとの会話を終えた青年は、余裕の表情でソファに腰掛け、相手の貴族と対面する。
短時間での決着を宣言されても貴族は余裕の表情を崩すことなく、寧ろ嘲りの姿勢を見せる。
「ハッ!!学生か……!!若いうちは後悔を積む経験も必要だからな。名を聞こうか。」
「ぬくぬくと過ごし真の後悔をご存じない貴族様が可笑しなことを仰る。ルルーシュ・ランペルージ。短い間ですが、宜しくお願いします。」
そして、彼が最初に動かした駒はキングであった。どんな手を使うのやらと思えば虚仮威しか。貴族はあまりの可笑しさに笑い声を立てる。
それを見て青年も笑顔を見せる。対手と異なり、飽くまで控えめな仕方であるが、勝利を確信した表情で。
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同日同時刻、ルルーシュ達が通うアッシュフォード学園にて、彼らについて意見を交わす少女達の姿が。
「全く、ルルの奴ったら本当に信じられません!!学校がある日なのに外でゲームをしに行くなんて、しかもお金を賭けてるとか!!リヴァルも同罪ですよ!!」
茶髪の少女が不平を漏らす。どうやら彼女はルルーシュについて思うところがあるようだ。聞き役に徹する三人の少女に向けて更に続ける。
「ルルは頭がいいのに、その使い方を間違ってるんですよ。ちゃんと勉強すれば成績だってよくなるはずなのに、不真面目な態度でいるから……!!」
熱くなってきた彼女をニヤついた表情で金髪の少女が揶揄う。
「私のルルは本当はもっとできる子なのにってこと?シャーリーは健気よねえ。」
「ちょっと会長……!?そういうのじゃなくて、私はナナちゃんのことが可哀想だなーって思っただけで……!!」
そんな事を言って論点逸らしをしてきたシャーリーに対し、
「確かにそうかもしれませんが、ルルーシュさんは妹さんのことを真剣に考えているようですよ」
確信を持った表情で、
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「ルルーシュ!今の試合8分37秒だって!今までの最短記録更新だな!!」
「貴族なんて所詮は既得権益に守られているだけで、本質は弱者でしかないからな。別に誇るようなことではないさ。」
ルルーシュはリヴァルの運転で、アッシュフォード学園への帰路についていた。当然チェスはルルーシュの勝利。あの貴族の最後の表情は素晴らしい役得だった。こっそりとカメラを忍ばせて持ってきておけばよい記念になったのに、とくだらないことを考えながら。
授業の開始まで時間に余裕があったためゆっくりと高速道路を走っていたが、後ろから大型のトラックが迫ってきた。異常なスピードであり、このまま進めば、衝突は免れないことが目に見えていた。だがルルーシュにはチェスの才能はあっても運転席はリヴァルが座っており、この状況をどうにかすることなどできない。
「おいおい……。このままじゃあぶつかっちまうよ!」
トラックは急いでいるのか、リヴァルのバイクに衝突しそうになるも減速することなく、バイクを避けるように立ち入り禁止の道路へと進んでいき、そのまま建物に衝突して停止した。乗っていた人は無事なのだろうか。
事故を聞きつけて集まってきた野次馬は、そのようなことを考えることなく面白おかしく事故の様子をカメラに収めている。他人の不幸など文字通り他人事なのだろう。
ルルーシュは何かに耐えきれなくなるような気がしたため、それを振り切るようにトラックへと走り寄る。そして、どうにかして中に入ろうとトラックの上によじ登っていく。
「おい!!誰か、聞こえているか!!」
ルルーシュが声をあげたのに引き続いて、トラックを叩きながら呼びかけようとしたその時、異様な雰囲気を感じた。
「ミツ……ケタ……!!」
「は……?無事なのか!?」
誰かに呼ばれているような雰囲気に襲われ一瞬呆然としていると、運転席は無事だったのかトラックが突然動き出した。トラックの上に跨っていたルルーシュは、運良く(悪く?)トラックの荷台の中に転がり込むことになったのである。
トラックで運ばれながら、ルルーシュは運転席になんとかして気付いてもらおうと奮闘していた。だが、その努力は途中で諦めざるを得ないことになった。荷台に積まれている
おそらくテロリストとして追われているのか、ブリタニア軍による警告も上部から聞こえてきた。車両が止まる気配がない以上、下手したら巻き込まれかねない。
[クソ!!一体どうすればこの状況から逃れられるんだ!?]
ルルーシュの思考は突然運転席から人間が出てきたことで中断された。さすがにテロリストに見つかるのは避けたいため、彼はトラックの荷台に積まれていた丸い球体のようなものの陰に隠れてやり過ごした。そうするうちに出てきた女性と思しきテロリストは、KMFに搭乗するとブリタニア軍に対して攻撃を開始した。
[やはりテロリストだったか。しかも過激派の!!]
戦闘音は暫くすると収まり、トラックはどうやら地下か建物内に入ったらしく、全く周囲が見えない状態が続いた。おそらく本来地下鉄が通っていた線路を通っているのだろう。体勢を崩さないためにルルーシュは、先ほど身を隠すのに利用した球体にしっかりとしがみ付いていた。
かなりの時間が経てトラックは停止し、それとほぼ同時に荷台の扉が開いた。ルルーシュはまずこの球状の機器の上へよじ登ろうとし、再度球体にしがみついた。
だが、その様子をフルフェイスで、暗視スコープを掛けたブリタニア兵が目にしていた。ルルーシュの行動は兵士にはテロリストが毒ガスの容器に手を掛けているようにしか映らない。兵士は急ぎ対処を行った。
ルルーシュの目前に異様な動きをしながら
「殺すな、これ以上……!!」
「待て、オレは……」
ルルーシュは無関係を弁明しようとするが、首を抑えられ声を発することができない。
「しかも毒ガスなんて、惚けようとしても……」
ルルーシュは咄嗟に足を振るい、兵士はそれを回避するために距離をとる。そこでルルーシュが弁明をする余地が生まれた。だが、ふと彼の頭をもたげたのは別のセリフだった。ブリタニア兵に対してブリタニアの理不尽に対して憤る、下手したらテロリストとして扱われてしまうかもしれない。だが、ルルーシュは臆することなく口を開こうとする。
すると、彼の顔を目視した兵士が驚いたかのように立ちどまり、マスクを脱いで語り出した。
「ルルーシュ?」
[!?]
「僕だよ。スザクだ。」
ルルーシュを勘違いで襲った兵士は枢木スザク、彼がブリタニアへの復讐を誓った親友であった。
[スザクがブリタニア兵士に、か……]
「君は、まさかテロリストに!?」
「違っ!?」
ルルーシュがスザクによる誤解を解こうとしている時、球状の機器、スザクの言うところによると毒ガスの容器であるそれが光を発し、内容を放出しようとしていた。
[マズい……!]
その時、スザクはルルーシュの嫌疑が晴れていないにも拘らず、自分用の防毒マスクを直ちにルルーシュに被せ、自分はルルーシュの盾となるように伏せの姿勢をとった。
[スザク、お前は……]
荷台に倒れこんだルルーシュが感動に浸る余地もなく、光の奔流が二人に襲い掛かった。
だが、スザクの様子からして球体から致死性のガスの噴出などは起きていない。代わりに球体の上部から、神々しい雰囲気を醸しながら拘束服に包まれた緑の長髪の女が出現した。ルルーシュも、マスクをルルーシュから話したスザクもその様子を呆然と見つめることしかできなかった。
ルルーシュは女の拘束具を外しながらスザクを詰問していた。その立場上、ブリタニアが様々な非道に手を染めているであろうことは容易に想像がついたが、毒ガスという名目で女性を球体の中に閉じ込めておくなど正気の沙汰ではない。スザクの応答からしても、彼は本当に知らないのだろうし、上層部の思惑が関わっていることは間違いないだろう。これはかなり厄介な事件に巻き込まれてしまったようだ。さらなる災難に巻き込まれることにならなければいいが。
だが、そのルルーシュの機体は裏切られる。スザクの所属する小隊が彼の報告に従って到着してしまった。
スザクは弁明をしているが、ルルーシュはこの女の存在を知ってしまったことが軍にとってどういう意味を持つのかなんとなく推察していた。このような行為を平然と行うブリタニアがその非道の目撃者に対して、どういう行動をとるのか想像に難くない。確かにルルーシュは差別されている
案の定小隊を率いる男は、スザクに対してルルーシュの殺害を命じる。スザクはルルーシュがテロリストでないと述べて抗弁するが、隊長にとり問題なのはルルーシュがそれを知ってしまったことであるため、意味をなさないだろう。軍隊において上官の命令は有無を言わせない絶対のものである。スザクもそれをわきまえているはずだ。
「枢木一等兵、貴様に彼の殺害を命じる」
隊長が念押しするように再度命令をする。ルルーシュは拘束服に包まれた女を支えながら奥噛みをして震える。自分に状況を左右する力はない。今日だけでその思いをどれだけ抱かされたことか。
スザクはあくまでも拒否を続けた。ルルーシュに笑顔を向けて彼は体調に伝える。
「僕には民間人を打つことなど出来ません。」
だが、その道理はブリタニア軍においては通るはずもない。
「それでは、君も死にたまえ」
スザクは至近距離で銃弾を撃ち込まれ、崩折れる。
「スザク……!!!!」
そのまま隊長が女の捕獲とルルーシュの殺害を小隊の兵士に命令するが、ルルーシュの嘆きに呼応するかのようにトラックが爆発し、床が抜ける。爆発が終わり正気を取り戻したトラックの付近にいたルルーシュは、生存本能に衝き動かされるかのように、意識を取り戻した女を引き連れ脱出を図った。
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ブリタニアの将軍バトレーは、今回の作戦行動の推移を深刻な面持ちで見守っていた。未だに目標の回収は行われていない。今回バトレーがエリア11を預かる総督、クロヴィスと共に行なっている実験は、ブリタニアの最高位にある工程に対しても秘密裡に進行していた。
それが明るみになってしまえばバトレーはもちろんのこと、第三皇子であるクロヴィスですら、その地位を危うくされてしまう。それだけはなんとしても避けなければならない。だが、それゆえに作戦に従事している兵士たちに対しても、今回の目標がいかなるものかについて殆ど説明をしていない。それが、合理的な軍事行動を阻害してしまっていたのだ。
作戦効率の向上のために、最新鋭のナイトメアを研究し保有している特派に頼ることも考えたが、第二皇子の麾下にある組織に情報を握られてしまったらと考えるとその判断に踏み切ることができない。そもそも担当のロイド伯爵も、自身の作り上げたナイトメアを乗りこなせるデバイサーの不在をぼやいていたため、どちらにせよ任せることは出来なかったが。
そして研究対象についての情報を一部開示していた、虎の子の親衛隊が捕獲を失敗し、目撃者すら出してしまったという情報を先ほど受け取り、バトレーは怒りの只中にあった。だが、上位者であるクロヴィスのいる手前、感情をあらわにすることもできない。
「現行の作戦進行度は先ほど報告があった通りで、親衛隊の失態により対象と目撃者はシンジュクゲットーに潜伏したまま、未だ潜伏中とのことです。いかがいたしましょうか?」
クロヴィスは少し考える素振りをする。軍事や政治に対してそれほど明るくない彼でも、先ほど確認したような制約条件は意識していた。その上で、効率よく、犠牲を最小にした上で確実に目標を達成する手法を思いつかなかった彼は、シンジュクゲットーの住人である多くのイレブンの命と、自身の立場が僅かでも揺らぐ可能性を残すことの重みを天秤に掛け、決断を下した。
「シンジュクゲットーにナイトメアフレーム部隊を展開。その上で区画内の存在を殲滅せよ!!」
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ルルーシュは、トラックの爆発に乗じて新宿ゲットーの地下道を歩いていた。緑髪の女もついてきていたが、普通ならば経験することのない心労と、もともと少ない体力のせいで、彼は限界に達していた。
「お前のせいで……お前のせいでスザクは……!!」
女に対して八つ当たりをしたが、それで問題が解決することもないし、本来彼女は被害者でしかないはずだろう。我に返ったルルーシュは再度道を進み続ける。
道の所々にイレブンの死体が転がっており、ルルーシュの精神は更に削られていく。
[あいつら、赤ん坊まで手に掛けて……]
怒りと憎しみでおかしくなってしまうそうになるのを堪え、黙々と脱出を試みる。地下道を出ようとしたところで、ルルーシュは部隊を目撃する。それは先ほどスザクを殺害した隊長が率いる部隊であった。どうにかして彼らが移動するまでは声を潜めていなければならない。だが
「pppp♪pppp♪」
完全に意識の埒外においていたルルーシュの携帯電話の着信音が鳴り響く
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咄嗟の逃げ足では訓練された兵隊の足に勝つことができず、間も無く発見されてしまったルルーシュは引き倒されてしまった。女は回収する必要があるらしく、兵隊によって身柄を確保されている。
隊長が何か言っているが、ルルーシュには彼が銃身を自身に向けようとしていることしか頭にない。
「学生にしてはよく逃げ切ったと思うが、それでは、終わりだ。」
遂に隊長が銃身をルルーシュへと向け、彼の手より弾丸が放たれようとする。ルルーシュが怒りも憎しみも不甲斐なさも忘れて脱力した時、同様に女を拘束していた兵士の力も緩んでいた。
それに反して女はいきなり拘束を振り払い、銃を向けられていたルルーシュを庇うように立ち塞がり声を上げる。
「殺すな!」
そしてその願いが功を奏してか、銃弾はルルーシュに向かうことなく、手前に居る女の脳天に突き刺さりその役目を終えた。
ルルーシュは絶望感により膝をつく。特にこの女と親しかったわけでもない。だが、親友に引き続き、一緒に行動を共にした女までも命を奪われ、更には自らの命も奪われようとしてことは、ある程度平穏な生活を送ってきた彼に無力感を与えるのに余りある力を持っていた。
[世界は余りにも残酷で、情け容赦がない。力が無ければ何でもないかのように踏み潰されてしまう。こんなところで何も出来ないまま殺されてしまうことになる。俺には最愛の妹ナナリーを守るという使命がある。それもここで終わりだ。だが、そんな世界に一人取り残されたナナリーはどうなるんだ……!? ナナリー…………!!]
隊長が他の兵士たちに命令を下し、一斉射撃の姿勢をなした瞬間、突然、脳天を撃ち抜かれた筈の女の手が動き、ルルーシュの手首を掴む。その瞬間、現実においては一瞬にも満たない時間であったが、どこか別の場所でルルーシュは問いかけを受ける。
運命が揺蕩う別の世界を彷徨う中で、ルルーシュは女からの問いかけを受ける。
「お前はまだ終わりたくないのだな。」
「……」
「世界に負けない力が欲しいのか?」
「力を渡す代わりに願いを聞いてもらおう。それが契約だ。」
「お前はこの世界にいながら別の世界の理の中で生きることになる。王の力は孤独を齎す。お前にその覚悟はあるか?」
ルルーシュには有無もなかった。生きるために仕方なくなどではなく、彼は進んでその契約を受け入れる。
「いいだろう。その契約、結んでやる……!!」
世界の中で彼の存在そのものが組み替えられていく。彼はこの世界の中にありながら、別の世界を隔てる境界を一歩超え出ることとなる。
そして意識は現実に戻る。眼前に移る女は依然として死んでいるように見える。だが、そんなことはルルーシュには些細な問題である。彼の存在そのものが組み変わったことは、本人である彼が一番自覚している。
「なぁ、ブリタニアを憎むブリタニア人はどう生きればいい?」
「貴様……まさか主義者か!?」
隊長は銃を構えて自分でルルーシュを撃とうとしたが、ルルーシュは構わず言葉を繋ぐ。
「どうした、撃たないのか?それとも……今更気づいたのか?撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだと!!」
そうして、ルルーシュは自身の左目を相手に見せつけるかのように手を広げる。彼の眼からは鳥のような文様が浮かび上がっていた。この間、異様な雰囲気に飲まれた兵たちは引き金を引くことが出来ない。
そして、ルルーシュは命令を下す。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる…貴様達は、死ね!!」
「Yes, your highness!!」
ルルーシュの命令に従い、兵たちは喜んでその言葉を遂行し、重心を自らの首筋に向ける。そして引き金を引き、全員が生き絶える。
[あの日からずっと俺は嘘を吐き続けてきた。生きているという嘘を。名前、経歴、全てが嘘でできている。完全に諦めてしまうことも、刃向かうことも出来ずに燻っていた。だが、力を手に入れた。これなら……!!]
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