くろまく〜死す
「お願い、春の異変の方を解決して欲しいのよ!」
「んなこと言ってもなぁ……。霊夢が月の異変の方が優先順位高いって言ってるからどうしようもないぜ?言っとくが、霊夢は結構頑固だからな、説得するのはなかなか大変だぜ」
「だぜだぜ貴方はうるさいのよ!少し黙ってなさい!」
「な、な、お前、今なんて……」
「確かにあんた、だぜだぜうるさいのよ。その語尾なんとかならないの?文字数増えるし、作者も困るわよ」
「こ、こ、これはアイデンティティーなんだぜ。これが消えたらもう私は私じゃないんだぜ。重要なキャラ付けだぜ。それを否定するなんて、例え霊夢でも許さないんだぜ」
「やっぱりうるさい」
「そもそもメタいわよ」
「そんなことより大事なことがあるだろ!異変はどうするんだぜ⁉︎考えないといけないだろ?」
「まあ、それもそうね。さてどうしよう?」
「だからお願いよ、博麗!春の異変をまず解決して欲しいの。お願いよ……」
「……分かったわよ」
「えっ?」
「そんなに頼まれたら普通断れないわよ。それにそこまで頼むなんてなんか理由があるんでしょ?なら仕方ないわ」
「博麗……」
「ただお願いがあるわ。その理由を教えて欲しいのよ。流石に理由も分からないのに博麗が協力するわけにはいかないわ」
「分かったわ……。実はこの春の異変、私の親友が起こしたことなの」
「あんたの親友が?」
「西行寺幽々子という名前なのですけど、彼女は家の庭にある桜の木を咲かそうとして、あらゆるところから春度を集めているわ。それがこの異変の原因よ」
「で、貴方はつまり、親友の暴走を止めて欲しいと」
「そうよ」
「でも本当にそれだけなの?」
「えっ?」
「だって確かに異変はダメだけれど、この異変って所詮は桜の木を咲かそうとしているだけってことでしょ?それでそこまで焦る理由が分からないわ。親友のいたずらにしては、貴方の態度は深刻すぎるわ。他にも理由はあるんでしょ、八雲紫?」
「流石博麗巫女ね。すべてお見通しということね。でも詳しくは申し訳ないけど話せない。これは私と幽々子だけの問題なの」
「……ならいいわ。まぁ、親友を助けたいっていう気持ちは分かったし、十分よ。じゃあまず春の異変を解決しましょ?」
「感謝するわ、博麗の巫女」
「なあ、霊夢?」
「なによ、だぜだぜ野郎」
「……キレていいか?」
「冗談よ。で何?魔理沙」
「本当にこいつを信じていいのか?」
「……知らないわよ。でも今は信じる」
「感謝するわ、博麗の巫女……じゃあ早速白玉楼へ向かいましょう」
「白玉楼?」
「西行寺幽々子がいる場所よ」
「了解したぜ」
「ところで霊夢、一つ言っていいか?」
「ダメよ」
「えっ?」
「ノルマでしょ?ダメよ」
「お、お願いだ、霊夢!あれを待ってくれている人がいるはずなんだよ(願望)!言わせてくれ!」
「ダメよ」
「ていうか、やっぱりメタいわよ」
「もういい!例え霊夢がどうしようと無理矢理言うぞ」
「異変って……」
「カナダ!」
「やば、えっ、カナダ⁉︎っていつもと逆じゃねぇか⁉︎ちゃんと言わせろや!これはノルマなんだよ!」
「もうツッコむのを嫌になるけど、やっぱりメタいわよね?」
「黙れ、八雲紫」
「うるさいわよ、だぜだぜ野郎」
「なっ、てめぇ言わせておけば……」
「くろまく〜」
「えっ?×3」
「今あいつ黒幕って言ったよな、霊夢?」
「ええ、確かに言ったわ。でも不思議ね?黒幕は西行寺幽々子ではなかったの?八雲紫」
「そのはずだけど」
(もしかして、彼女が幽々子をそそのかしたの⁉︎幽々子が急に桜の木を咲かそうとしたからおかしいと思ったわ。あいつが、あいつが幽々子を消そうとしてこの異変を……許さないわ、許せない)
「博麗、あれが真の黒幕よ」
「本当に?」
「ええ、間違いないわ」
「じゃあ本気で行かせてもらうぜ!」
「私も本気でいくわ」
「貴方、覚えておきなさい。私は本気で怒ったわよ。美しく残酷にこの大地から去ね!」
「えっ、いや、冗談……」
「マスタースパーク!」
「夢想封印!」
「四重結界……!」
「えっ、ちょい、やめて、ごめんなさい、あっ、ギャアーー」
こうして黒幕レティ・ホワイトロックは散っていった。