電光戦姫シンフォギアSSSS   作:東風乃扇

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どうもこんにちは東風乃扇です。

アプリはひたすらフルパワービッキーが敵を薙ぎ倒すゲームとなっております。


過・去

「はぁ…どうしたものかな…。」

 

 ここ最近の俺は非常に疲れていた。

 理由は簡単、響ちゃんと未来ちゃんの事だ。

 2人からはそれとなく、相談を受けてるのだかが、なかなか上手く行かない。

 

「どちらも相手を思っての事なのは確かなんだけど…。」

 

 だからこそ、簡単には行かない問題だ。

 

「未来ちゃんも少し意地になってるみたいだしなぁ…。」

 

 とりあえず、奏さんや翼さんに相談かな?

 

「うぇ~ん…。」

 

「ん?」

 

 女の子の泣く声が聞こえ、そちらを見る。1人で泣いてる女の子が居た。

 

「どうしたんだい?」

 

「うぅ…。お父さんと…お兄ちゃんが…。」

 

 恐らく家族とはぐれたのだろう。こんな時間に1人にするのは危ない。せめて交番くらいには連れていかないと。

 

「よし、お兄さんが一緒に探して上げるから。ほら、泣き止んで。」

 

「ぐすっ…。」

 

 まぁこの位の子に泣き止めってのも無理な話か…。

 丁度持ってて良かった。

 

「はい、これ上げるから。食べたら行こう?」

 

 俺は鞄から手作りクッキーを取り出して、女の子に渡す。

 

「クッキー!」

 

「そ、クッキー。」

 

 クッキーを見るや否や泣き止んで、喜んで食べた。

 

「よし!行こうか!」

 

「うん!」

 

 俺はとりあえず近くの交番を目指して歩き始める。

 

──

 

「お父さんかお兄さんは?」

 

「ん~みえない!」

 

 歩くこと数分、元々歩き疲れてたので、俺が肩車しながら周りを見てる。

 

「もう少しで交番だから、そこに居るといいね。」

 

「うん。」

 

 歩いてると、女の子が嬉しそうに声をあげた。

 

「お兄ちゃん!」

 

「どこ?」

 

「あっち!」

 

 指差す方を見ると、高校生位に見える女の子と一緒に歩く男の子が居た。

 

「お兄ちゃ~ん!」

 

「あっ!お姉ちゃん!妹が居た!」

 

「あ?あれか?」

 

 女の子を降ろすと、トコトコと走ってお兄ちゃんに抱きついた。

 

「お兄ちゃん!みつけた!」

 

「それはこっちだよ!あそこで待ってろって言っただろ?」

 

 兄弟で話してると、お兄ちゃんと一緒に居た女の子が声をかけてきた。

 

「お前は?」

 

「泣いてる小さい子を無視できないでしょ?」

 

「あぁ、そうかよ。」

 

 ぶっきら棒に答える女の子、きっとこの子も同じだったのだろう。

 根っこは優しい子のようだ。

 

「あっ!お前たち!」

 

「「お父さん!」」

 

 兄妹の父親が歩いて来た。

 

「お前たち!どこに行ってたんだ!心配したんだぞ。」

 

 駆け寄る兄妹をしっかりと抱き締める。

 

「あのお兄ちゃんが一緒に迷子になってくれたの!」

 

「違うだろ。僕はあのお姉ちゃんが一緒に探してくれて…。」

 

「そうか…すみません、ご迷惑をおかけしました。」

 

 父親は俺達の方に深々と頭を下げる。

 

「いや、成り行きだから…。」

 

「いやいや、無事に見つかって何よりです。」

 

 お礼を言われ、戸惑う彼女と笑顔で返す俺。

 

「お前たち、ちゃんとお礼を言ったのか?」

 

「「ありがとう。」」

 

 父親に促され、お礼を言う兄妹。

 

「じゃ、気をつけて帰りなよ?」

 

「うん!」

 

 俺は兄妹に目線を合わせるため、屈んで言う。

 

「仲…良いんだな。」

 

 彼女は兄妹を見ていてポツリと呟いた。

 

「どうすればそんな仲良く出来るのか教えてくれよ。」

 

 少し寂しそうに彼女は聞いた。

 

「ん~わからないや、何時もケンカするし。」

 

「けど、仲直りするから仲良し!」

 

「そうか…。」

 

「本当にお世話になりました。ほら、帰るぞ。」

 

 手を振りながら離れていく親子を見送る。

 

「喧嘩…してるの?」

 

「別に…関係ないだろ…。」

 

 これはこの子もなかなか難しそうだな…。

 

「はい、これをあげよう。」

 

「クッキー?」

 

 俺は鞄の中に手を突っ込んで、クッキーの袋を取り出して渡した。

 

「事情は知らないけど、甘いもの食べて、心を落ち着かせるといい考えが浮かぶこともあるさ。」

 

「そんなもんかよ。」

 

「俺の手作りだけど、味は保証するよ。」

 

「あ?お前男なのにこんなの作るのか?」

 

「料理が趣味でね。」

 

「変わった奴だな。」

 

「初めて言われたよ。」

 

「ま、貰えるもんは貰っとく。じゃあな。」

 

 彼女はそのまま歩いていった。

 

「何かのきっかけになればいいけど…。」

 

 彼女とはこの後、思いもよらぬ再会をする事になるのだった。

 

──

 

 朝早く、未来ちゃんからの電話が来た。

 困った事が起きたので助けて欲しいと。

 

「未来ちゃん!」

 

「優太さん!」

 

 雨の中、急いで向かった場所はある裏路地。

 そこには1人の少女が倒れていた。

 

「この娘は…。」

 

「知ってるんですか?」

 

「いや、昨日会っただけだ。とにかく運ぼう。未来ちゃん、傘を頼む。」

 

 濡れて冷たくなっている彼女を背負う。

 歩きながら、未来ちゃんに事の経緯を聞いた。

 

「そうか…。」

 

「はい、だから優太さんに頼るしか出来なくて…ごめんなさい。」

 

「大丈夫だよ、俺も学校の方には連絡したから。」

 

 朝早いけど状況が読めなかった為、休みの申請をしておいたのだが、間違ってなかった。

 

「とにかく、急ごう。」

 

「はい。」

 

 俺は運びながら思い出した、初めて響ちゃんと未来ちゃんに会ったのもこんな雨の日だったなと。

 

──

 

 俺の家に着いた後、未来ちゃんに彼女の着替えをして貰った。

 濡れたままなのは良くないし、俺がやるのも問題だしな。

 その後は交代しながら、看病を続けた。

 

「少し熱は引いたみたいだ。」

 

「そうですね。」

 

「俺、起きたとき用に暖かいの用意しておくから、少し頼むよ。」

 

「はい、お願いします。」

 

 彼女の事を未来ちゃんに任せて、俺は台所に向かった。

 

──

 

「ここは…どこだ!?」

 

「安心して、あなたが病院は嫌って言うから、知り合いの家に上がらせて貰ってる。」

 

 未来ちゃんの分も飲み物を用意して、部屋の前に行くと話し声が聞こえた。

 

「そうだったのか、助けてくれて…ありがとう。」

 

「どういたしまして、早く治して元気になってね。」

 

「未来ちゃん、入るよ?」

 

「あ、優太さん。目を覚ましました!」

 

 軽くノックして声をかけてから部屋に入る。

 すると彼女は驚きの顔になる。

 

「お、お前は…。」

 

「やぁ、また会ったね。はい、これ飲んで体を暖めて。」

 

 俺は2人に用意した飲み物を渡す。

 

「お前たち何も…聞かないんだな…。」

 

 一息つくと、彼女はポツリと呟いた。

 

「言いたくない娘に、無理矢理聞くのもねぇ…。」

 

「わたし、そう言うの苦手みたい…。今までの関係が壊したくなくて…。」

 

 未来ちゃんは、少し悲しそうな顔で話す。

 

「なのに、一番大切なものを壊してしまった…。」

 

「誰かと喧嘩したって事か?あたしにはわかんないことだな。」

 

「友達と喧嘩したことないの?」

 

 彼女の言葉に驚きながら、未来ちゃんが聞く。

 

「友達居ないんだ…。」

 

「え…。」

 

 彼女はすごく悲しそうな顔をして、答えた。

 それに対して、俺も未来ちゃんも言葉が出なかった。

 

「地球の裏側でパパとママを殺されて、あたしはそれどころじゃ無かったからな。」

 

「そんな…。」

 

「唯一の理解者だと思ってたフィーネも、あたしを便利な道具位にしか見てなかった。」

 

 彼女はそのまま、語った…今までの苦労…いやこの場合は絶望と言った方が近いか…。

 

「ごめんなさい…。」

 

「悪い…。」

 

「なぁ、お前の喧嘩相手、ぶっ飛ばしちまえよ。どっちが強いかハッキリすれば、それで仲直りだろ?」

 

 未来ちゃんに対して、なんともワイルドな解決法を示す。

 

「え?そ、それは出来ないよ…気遣ってくれてありがと…え、え~と。」

 

 この娘の名前知ってますか?と視線で訴えてくる未来ちゃん。そう言えば俺も知らない。

 

「クリス…雪音クリスだ。」

 

「優しいんだね、クリスは…私は小日向未来。」

 

「俺は翔優太、よろしく。」

 

 クリスちゃんの自己紹介に合わせて、俺達も返す。

 

「ねぇ、もしクリスが良いのなら…。」

 

 未来ちゃんはクリスちゃんの手を握る。

 

「クリスの友達になりたい。」

 

 優しいのは未来ちゃんもだな。

 

「あ、あたしは…。」

 

 クリスちゃんが何かを言おうとしたその時、街から警報が鳴り響いた。

 

「なんだ!この音は!?」

 

「2人とも!外に!」

 

 困惑するクリスちゃんをとにかく引っ張り、外に急いだ。

 

「おい!何なんだよ!この騒ぎは!?」

 

「ノイズの警戒警報!知らないの!?」

 

「とにかく急いで逃げるぞ!」

 

 俺達の言葉を聞いて、クリスちゃんは俺の手を振り払うと、逆方向に走り出す。

 

「クリス!?」

 

「未来ちゃん!俺が追いかける!君はこのままシェルターにっ!」

 

「は、はい!」

 

 俺はクリスちゃんを追いかける。

 

──

 

「ノイズども!あたしはここだ!関係無い奴を巻き込むんじゃねぇ!」

 

 クリスは吠える。その声に反応したノイズが寄ってくる。

 

「そうだ…こっちだ!」

 

 クリスは赤いペンダントを取り出して、歌を唱おうとするが、咳き込んでしまう。

 

「げほっ!ごほっ!」

 

 その隙を逃さす、ノイズは襲いかかる。

 

「し、しまっ──」

 

「ふんっ!とあっ!」

 

 クリスの目の前に弦十郎が飛び込み、踏み込みで壊した道路の破片をノイズに当て、吹き飛ばした。

 

「な、何なんだよ!」

 

「掴まれ!とおっ!」

 

 驚くクリスを弦十郎は掴むとビルの屋上まで跳んだ。

 

(生身でノイズを吹っ飛ばすし、ビルの上までジャンプって…このおっさん何者だよ!?)

 

「ふぅ、大丈夫か?」

 

「あぁ、って!追ってきやがった!」

 

 飛行可能なノイズが迷わずこちらに向かってくるのが見え、クリスは叫んだ。

 

「ちっ、流石に逃げ切れんか…。」

 

 弦十郎が舌打ちすると、ノイズが何者かに切り裂かれた。

 

「お前は!」

 

「グリッドマン!」

 

 切り裂いた張本人、グリッドマンは2人の前に着地する。

 

「無理をするな。」

 

 グリッドマンはそう言うと、クリスに光を浴びせる。

 

「な、何しやがるっ!」

 

「グリッドマンの光には人を治療する力がある。」

 

 警戒するクリスに弦十郎が説明する。

 

「おっさん!グリッドマン!下がってろ!」

 

─Killiter Ichaival tron─

 

 クリスは歌を唱い、ギアを纏う。

 両手に持ったクロスボウの様な武器で周辺のノイズを撃ち抜く。

 

「ご覧の通りあたしは問題ねぇ!他のやつらの救助に向かいな!」

 

 そのままクリスはビルから飛び出してしまった。

 

「俺は、またあの娘を救えないのか…。」

 

「風鳴弦十郎、彼女は私が護ろう。君は君の護れる物を護ってくれ。」

 

「グリッドマン…頼む。」

 

 グリッドマンはクリスを追うように、跳んで行く。

 




今回はここまで、次回もお願いします。

感想などはお気軽にどうぞ!

予定ではGXのシナリオやってオリジナルに行くんですが、XVまでやった方が良いですか?(キャロル関係の話が色々変更されると思う)

  • GXからオリジナル
  • XVまでやってからオリジナル
  • GXからオリジナルの後、AXZ、XV
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