電光戦姫シンフォギアSSSS   作:東風乃扇

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皆さんこんにちは。東風乃扇です。

非常に悲しい事件がありましたが、それに負けず、頑張って行きたいと思います。

今回からフロンティア編になります。


フロンティア編
予・兆


 俺は今、着なれないスーツを着て、奏さんと歩いてる。

 

「はぁ、スーツってキツイな…。」

 

「緒川さんは毎日着てるんだ、慣れてないだけだろ?」

 

 首周りに違和感しかない。

 

「ま、もうしばらくはそれで頑張ってくれよ?マネージャー。」

 

「厳密にはマネージャー手伝いだけどね。」

 

 最近、ツヴァイウィングの活動が忙しく、緒川さんだけでは手が回らないので手伝いをしている。

 

「とりあえず次の大仕事が終わるまで、しっかり頼むぜ。」

 

「えと、次の大仕事って確か…。世界中の歌姫を集める奴だよね。」

 

「そ、QUEENS of MUSIC。緒川さんはその中でもメインを勤めるマリア・カデンツァヴナ・イヴに会いに行ったりしてるからな。」

 

 マリア・カデンツァヴナ・イヴ、今アメリカで一番勢いのあるアーティストだ。

 なんでもデビューから2ヶ月でアメリカの音楽チャート頂点を取ったとか。

 

「じゃ、そのマリアさんに飲まれないように、頑張らないとね。」

 

「その為にも美味しい弁当を作ってくれよ。」

 

「マネージャーってそこまでするものだっけ?」

 

「少なくとも、翼のマネージャーはそれ以上を要求されてるぞ。」

 

 パッと色々思い付く辺り、本当に緒川さんって大変だな。

 

「わかった。出来る範囲で作りますよ。」

 

「よっしゃ。」

 

 小さくガッツポーズを取る奏さん。

 

「そんなに喜ぶこと?日本が誇るアーティストでしょ。」

 

「分かってないなぁ…。旨い飯ってのは響じゃなくても釣られるもんだぜ。」

 

 自分の料理を誉められるのは悪いもんじゃないな。

 

「とりあえず、今日はもう戻って報告だけだね。」

 

「よし、運転頼むよプロデューサー。」

 

「はいはい。」

 

 俺は車の鍵を持って駐車場へ向かった。

 

──

 

「はい、これQUEENS of MUSICのチケット。」

 

 先日、緒川さんから預かった封筒を響ちゃん…では無く隣の未来ちゃんに渡す。

 

「あれ?今わたしが目の前に居るのに何で、わざわざ未来の方へ行くんですか!?」

 

「響ちゃんだと無くしそうで…。」

 

「がーん!」

 

 わざと擬音を口にする辺り、気付いてはいたみたいだ。

 

「では、しっかりと預かってみんなに渡しておきますね。」

 

「うん、お願いね。」

 

 未来ちゃんは一度封筒の中を出して、チケットの枚数を確認して、鞄にしまった。

 

「緒川さんの手伝いって大変ですか?」

 

「うん、なかなかハードだ。ツヴァイウィングは、日本のトップアーティストだからね。スケジュールが細かい細かい。」

 

 分刻みのスケジュールなんて、本当にあるんだな。

 

「そうですか、優太さんも気を付けて下さいね?」

 

「そうですよ。優太さんも結構無茶したりするから…。」

 

 2人から注意を受けるとは。

 

「うん、気を付けるよ。折角、特等席で世界のアーティスト歌が聴けるんだからね。」

 

「そう言われると羨ましい…かも?」

 

「近いことは近いけど、舞台裏だから姿は見れないよ。」

 

「そうですよね~。」

 

「その、優太さんはマリア・カデンツァヴナ・イヴって方にはお会いしたんですか?」

 

「いや、緒川さんが相手方に打ち合わせに行くから、自分が奏さん達を手伝ってるって感じだよ。」

 

「そっか~。サインは無理かぁ~。」

 

「響ちゃん、そう言うのはやらないからね?」

 

 ですよね~。と軽い返事がかえってきて、そのままライブに関する質問をされたが、答えるわけにはいかないので、飯で話題を反らした。

 

──

──

 

 私はいつも夢を見る…忌まわしいあの日の夢を…。

 バチバチと音を立てて燃える炎が周りを照らす。

 

\グギギッ!/

 

 白い化物が大きな口を開け、叫ぶ。

 

「姉さん、私唄うよ。」

 

 血を分けた妹が、決意を告げる。

 

「ダメ!あの歌はっ!」

 

 私は必死に止めるも、妹はそれを聞かず、化物の元へ歩いて行く。

 

「セレナアアアァァァっ!」

 

 妹を追いかける。しかし、天井の一部が崩れ、私に降ってくる。

 

「きゃああぁっ!」

 

 マムがとっさに庇ってくれた。

 大きな怪我はせずにすんだが、足が瓦礫に挟まれ、動けない。

 

「セレナ!セレナ!」

 

 必死に妹を呼ぶ。

 

「大丈夫だよ、マリア姉さん。」

 

 私に向かい笑顔を向ける。

 

「いくよ…ネフィリム…。」

 

 妹は白銀の鎧を纏い、化物と向き合う。

 

「いやあぁぁぁっ!セレナアアアァァァ!」 

 

 私の叫びが木霊する。

 

──

 

「姉さん、マリア姉さん。起きてください。」

 

 優しい妹の声で、起こされる。

 仕事終わりの控え室で座っていたら、寝てしまったらしい。

 

「ちょっと椅子に座るつもりだったのに寝てたのね。」

 

「大丈夫?」

 

「大丈夫よ。」

 

 心配する妹に精一杯の笑顔を見せる。

 

「もう少しで計画が動き出す。休んでなんていられないわ。」

 

「うん。そうだね。」

 

 妹の顔の半分を隠すように伸ばした前髪、それがエアコンの風に揺れ、隠されていた火傷の後が露になる。

 それを見るたび、私は自分の弱さを呪う。

 あの時もっと力があれば、今頃姉妹2人でこの仕事をする事だって出来た筈だ。

 歌う私を羨ましそうに、舞台裏で見ることはなかった筈だ。

 

「マリア姉さん?どうしたの?」

 

「あぁ、ごめんなさい。大きい計画の前で緊張しちゃったかしら。」

 

 部屋の扉が開き、1人の男性が入ってくる。

 

「マリア、セレナ。準備は終わったか?そろそろ帰る時間だ。」

 

 白い髪、そして燃えるような赤い目。世間的にはカッコいい部類に入るだろう顔つき。

 そんな彼は部屋の壁にかけられた時計を指し、私達を見る。

 

「えぇ、大丈夫よ。」

 

「ごめんね、待たせちゃったよね?」

 

「スケジュールに問題は無い。謝罪する必要は無い。」

 

 外で待つと、簡潔に伝えて彼は置いてあった、大きな荷物を持って出ていってしまった。

 

「さ、行こう。姉さん。」

 

「ええ、そうね。」

 

 荷物をまとめた鞄を持ち、控え室を後にする。

 

──

 

 私は彼が運転する車の後ろの座席で、電話をしている。

 

「マム、こちらは問題ないわ。」

 

『そうですか、こちらも博士から連絡があり、予定通りサクリストS移送計画は行われるそうです。』

 

「オーケーマム、ならQUEENS of MUSICはそのまま世界最後のステージの幕開けになるわけね。」

 

 いくつかの確認をして、電話を終える。

 

「マリア姉さん…。」

 

「セレナ、どうしたの?」

 

 少し弱く私を呼ぶ妹。

 

「本当に、これで世界が良くなるんだよね…。」

 

「えぇ、私たちが世界を導くのよ…。」

 

 車内が静かになる。

 

「安心しろ、何が来ようと俺が壊してやる…。」

 

 運転している彼の声が車内に響く。

 

「俺はその為の怪獣だからな。」

 

「えぇ、貴方にも期待してるわ…。」

 

「うん、お願いね…。」

 

「「アンチ。」」




今回はここまで。
原作と色々変わっていくと思います。

アンチは半分オリキャラ見たいになると思います。
アンチのお陰でセレナちゃんも生きてます。

ご意見、ご感想などお気軽にどうぞ。

予定ではGXのシナリオやってオリジナルに行くんですが、XVまでやった方が良いですか?(キャロル関係の話が色々変更されると思う)

  • GXからオリジナル
  • XVまでやってからオリジナル
  • GXからオリジナルの後、AXZ、XV
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