電光戦姫シンフォギアSSSS   作:東風乃扇

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東風乃扇です!

さて、一気に進めていきますよ……。


親・心

 俺達は、家に戻り弦十郎さんに報告した。

 あちらではオートスコアラーのミカを撃破し、その時の情報からナスターシャ教授達がキャロル達の目的の1つにレイライン利用があると推測した。

 調査によるとレイライン上にある要石等が破壊されている事がわかった。

 

「先日の神社なんかもその1つみたいだな。」

 

「怪獣騒ぎを隠れ蓑に結構やられてるらしい。」

 

 地図にはこれから狙われるレイライン上の要石等が表示されている。

 それとは別にもう1つの場所が表示される。

 

『この場所は?』

 

「深淵の竜宮。聖遺物をはじめとした異端技術を管理する絶対禁区。秘匿性の高さから俺達にも詳細は明かされていない。」

 

「前回戦ったオートスコアラー、ミカの動向からここを狙っている可能性が高いと思われます。」

 

「管理してる聖遺物の中にキャロル達が必要としてる物があるのか?」

 

「その可能性が高いな。」

 

 弦十郎さんや藤堯さんの説明を聞き、俺とアンチが思ったことを口にする。

 

「よって戦力を別け、風鳴の屋敷にある要石と深淵の竜宮の異端技術の防衛を行う。」

 

「こちらが編成になります。」

 

 モニターに編成が映される。

 

「検査入院中の響くんを除き、風鳴の屋敷には翼、奏くん、マリアくん、セレナくん、優太くんを、深淵の竜宮にはクリスくん、調くん、切歌くん、アンチくんを編成する。」

 

「深淵の竜宮には本部潜水艦で向かいます。風鳴の屋敷へ向かう為の準備ができ次第それぞれ出発です。」

 

 一度解散となり、指令室をあとにする。

 

──

 

 準備の間、俺達は食堂で飲み物を飲みながら、話をしていた。

 

「アンチの姿が変わったの?」

 

「そうだ、グリッドマンに良く似た姿になった。」

 

『見た目だけでは無く、能力も非常に似たものが多い。』

 

「フィクサービームが使えない位かな。」

 

「なんと!アンチもコンピューターワールドに入れるんデスか?」

 

「あぁ。出来る。」

 

「アンチはやっぱりすごいね。」

 

 話の内容は当然、アンチ……グリッドナイトに関する事が多い。

 

「じゃあ、アシストウェポンとも合体できるのか?」

 

「まだ試して無いけど、出来ると思う。」

 

「ただ、どんな反応が有るか解らない。試すのは事件が解決して、時間に余裕があるときの方がいいだろう。」

 

「そうだな。疲れて倒れてる間に何かあってもヤバイしな。」

 

「皆さん、準備が整いました。風鳴邸に向かう方の準備は大丈夫ですか?」

 

 緒川さんが呼び来たので、俺達は挨拶をして別れた。

 

──

 

 緒川さんの運転する車で風鳴の家まで行く。

 

「ここが……。」

 

「大きくて、立派なお屋敷ですね。」

 

「風鳴八紘邸。翼さんの生家になります。っと通信が。」

 

 見事な屋敷にマリアとセレナが驚くが、翼さんは逆に顔を暗くさせている。

 

「10年ぶり、まさかこのような形で帰ることになるとは思わなかった。」

 

「了解しました。あちら側も深淵の竜宮に間もなく到着するそうです。」

 

「こちらも気を抜かずに、しっかりとやらないとな。」

 

「あれが要石……。」

 

 大きな石とそれを奉るようにおかれた鳥居、あれが今回の目標かと、思っていると1人の男性が近付いてくる。

 

「お父様……。」

 

 なるほど、あの人が風鳴八紘。翼の父親か……。

 

「ご苦労だった。慎次。」

 

「恐れ入ります。」

 

「それにマリア・カデンツァヴナ・イヴ、それとセレナ・カデンツァヴナ・イヴ、S.O.N.G.に編入された君達の活躍は聞いている。」

 

「は、はい。」

 

「あ、ありがとうございます。」

 

「天羽奏、君の長きに渡る活動、これからも頼む。」

 

「……はい。」

 

「翔優太、君とグリッドマンの力は今の戦いに不可欠だ。期待している。」

 

「ありがとうございます。」

 

「アーネンエルベの神秘学部門より、アルカ・ノイズに関する資料が届いている。あとで開示させよう。では、務めをはじめたまえ。」

 

 翼さん以外に一通り声をかけて、八紘さんは振り替える。

 

「えっ!?あっ!お父様!」

 

 唯一声を掛けられなかった翼さんが声をかける。

 

「……長い間、沙汰も無くすみませんでした。」

 

「お前が居なくても、風鳴の家に揺らぎは無い。」

 

 振り替える事無く、答えが帰ってくる。

 

「あ……。」

 

「務めを果たし次第、戦場に戻るがいいだろう。」

 

「待てよ!あんたは翼の父親だろう!」

 

「そうよ!パパさんなら!もっと言うことがあるでしょう!?」

 

「奏!マリア!いいんだ!」

 

 奏さんとマリアが八紘さんの態度に怒るが、翼さんがすぐに止める。

 

「翼……。」

 

「でも。」

 

「いいんだ。」

 

 2人を止める翼さんは悲しそうな顔をしていた。

 

「っ!」

 

『優太!』

 

 緒川さんが何かに反応するのとほぼ同時に、グリッドマンから警告がくる。

 

「あら、折角の親子水入らずを邪魔するつもりは無かったのに……。」

 

「お前は!」

 

「ファラ!」

 

 緑の服に身を包んだオートスコアラー、ファラがいた。

 

「レイラインの解放……させてもらいます!」

 

 ファラが宣言すると同時に大量のアルカ・ノイズが召喚され、空に大きな影が現れる。

 

『優太!あれはヂリバーの攻撃端末だ!』

 

「わかった!」

 

『「アクセス!フラッシュ!』」

 

 素早くアクセプターのボタンを叩き、グリッドマンと一体化する。

 

「優太!あの銀色はなんだ!?」

 

『「あれは怪獣ヂリバーの攻撃端末!恐らく本体が空に居る!』」

 

「なら!アタシらの出番だな!翼!」

 

 空の敵と聞き、奏さんが翼さんに呼び掛ける。たが、翼さんはファラを睨みつけたままだ。

 

「すまない、私は奴との決着を付ける。」

 

「わかったよ……。アクセスコード!スカイヴィッター!」

 

 奏さんはスカイヴィッターと一体化すると、こちらに飛んでくる。

 

『「行くぞ!』」

 

『あぁっ!』

 

『『「大空合唱超人!スカイグリッドマン!』』」

 

 スカイグリッドマンになり、ヂリバーの端末を破壊してすぐに空へ上がっていく。

 

──

 

「マリア!セレナ!まずは奴等を引きずり出す!」

 

「はい!」

 

「ええ!」

 

 3人はそれぞれの剣を手に取り、ノイズを切り裂いていく。

 

「さぁっ!もっと歌い踊りなさい!」

 

 ファラは3人に迫っていく。

 

「はぁっ!」

 

「でやぁ!」

 

 周りのノイズを蹴散らし、ファラへ向かって巨大な剣を落とす翼にファラは手に持った剣を向けるだけだった。

 

「あんな小さな剣で何を?」

 

 あまりにもサイズが違いすぎる。迎撃したとしても負ける。そう思ったマリアとセレナだったが、それは間違いだとすぐに気づいた。

 

「翼!」

 

「危ない!」

 

 翼の剣とファラの剣がぶつかると、翼の剣が触れた場所から砕けて行く。

 

「ぁ……あぁっ!」

 

 自分の剣が砕かれた事にショックを受ける翼にファラが吹き飛ばし、すぐに追撃を加えようとするが、すぐにセレナが間に入る。

 

「はぁっ!」

 

「えっ!?」

 

 アガートラームとグリッドマンキャリバーが一体化したギア。アガートラーム・キャリバーのシールドで受け止めるが、それも容易く砕かれる。

 

「あら、その盾も剣でしたか。」

 

「セレナ!」

 

 ファラは援護に入ったマリアの剣を弾き砕きながら距離を取る。

 

「私のソードブレイカーは剣と定義される物でしたら、硬度も強度も無視して噛み砕く哲学兵装!さぁ!いかがいたします?」

 

「まさか、強化型ギアだけでなく、グリッドマンの力まで……。」

 

 様子を見ていた緒川は驚きを隠せなかった。

 

「こちらの目的はこれで達成です!」

 

 ファラの宣言と同時に要石に向かって銀色の塊、ヂリバーの攻撃端末が飛び込み破壊する。

 

「なっ!」

 

「要石が!」

 

「貴方達の歌には興味が無いので、では。」

 

 ファラは撤退した。

 

──

 

 ヂリバーに逃げられた俺達は風鳴の屋敷に戻る。

 

「すみませんでした。」

 

「数に翻弄されちまった……。」

 

「こちらも要石の防衛に意識を割けてなかったわ。」

 

「はい、ファラに集中しすぎました。」

 

 負傷し寝ている翼さんには、フィクサービームを浴びせておいた。

 

「深淵の竜宮にはキャロルが直接現れたみたいね。」

 

「そっちは弦十郎さんやクリスちゃん達を信じよう。」

 

「皆さん翼さんが目覚めました。」

 

「目が覚めたんですね。よかった。」

 

「体調は?」

 

「本人は特に問題ないと言っています。」

 

 とりあえず問題が無いことに安堵し、全員に資料の開示があるとの事で、八紘さんの居る部屋へ通される。

 

「翼さん、大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だ、セレナ。不覚を取った。」

 

「翼、無理はするなよ。」

 

「無理はしてないさ、奏。グリッドマンの力もある。」

 

 先に来ていた翼さんに奏さんとセレナが声をかける。

 八紘さんは何も言わず、資料を緒川さんに配らせる。

 

「アルカ・ノイズの攻撃によって生じる赤い粒子に関する調査報告書になります。」

 

 渡された資料に目を通す。

 

「アーネンエルベ……独国政府の研究機関か。」

 

「その赤い粒子はプリママテリア。万能の溶媒。アルカへストによって分解還元された物質の根元要素らしい。」

 

 翼さんがレポートの作成機関を見て呟き、八紘さんがレポートに関して話を始める。

 

「分解……還元……。」

 

「物質の根元?」

 

「錬金術は分解と解析、それと構築によってなる異端技術の理論体系となります。」

 

「キャロルはこの世界を分解しようとしてるんだよな。」

 

「その後に何を構築するのかしら……。」

 

『その目的によってはアレクシスが協力している理由が見えるかも知れないな……。』

 

「翼……。」

 

「は、はい!」

 

 八紘さんに声を掛けられ、驚きながら返事をする翼さん。

 

「傷は癒えたようだな。」

 

「はい。」

 

「ならばここを発ち、しかるべき機関でこの情報の解析を進めるといい。お前が守るべき要石はもう無いのだ。」

 

「わかりました。」

 

 不機嫌な表情を隠す事無く、奏さんとマリアが一歩前に出る。

 

「冷静で合理的だけどよ、自分の娘にかける言葉は他に無いのかよ。」

 

「人として、親として何も思わないの?」

 

「2人とも、いいんだ。」

 

「「翼?」」

 

「いいんだ……。」

 

 本人に言われては何も言えず、黙る2人。

 

「皆さん、移動の準備を進めてますので終わり次第お声がけをします。」

 

 緒川さんの言葉で皆部屋を出る。

 

──

 

「なぜ、残った?」

 

「いえ、何か話したそうだったので。」

 

 俺は部屋を出ずに八紘さんと2人きりになる。

 

「……あの娘には夢を追ってもらいたかったが、寧ろ追い込んでしまったようだ。」

 

「夢ですか。」

 

「風鳴の道具にならぬよう。夢を……唄わせてやりたかった。」

 

「だから遠ざけるような言い方を……。」

 

 風鳴家の人は色々と不器用なようだ。

 

「君とグリッドマンの力があれば、翼を自由に出来るだろう。」

 

「いえ、それは俺じゃなくて、貴方の言葉の方が必要だと思いますよ。」

 

「そうだろうか……。」

 

『人が想いを伝えるには言葉と行動が必要だと私は思う。』

 

「一度、しっかりと伝えた方がいいと思いますよ。何時何があるか──『優太!』

 

 突然、振動が屋敷を襲う。

 

「オートスコアラーか?」

 

『そのようだ!』

 

 俺はアクセプターのボタンを叩きながら外へ出る。

 

──

 

『「皆!』」

 

 ファラと睨み合う翼さん。

 残りの皆は周りのアルカ・ノイズと対峙している。

 

『優太!上だ!』

 

「ヂリバーか!」

 

「優太!行くぞ!」

 

 すぐにスカイグリッドマンとなり、空へ飛ぶ。

 

『「スパークビーム!』」

 

『アンプレーザーサーカス!』

 

ニクいニクい!/

 

 ヂリバーが呼び出した端末は片っ端からレーザーで撃ち抜く。

 耐久が無いのは相変わらずで、アンプレーザーサーカス1発で破壊される。

 

『「奏!』」

 

『わかった!』

 

 一気に加速してヂリバーの上を取る。

 

タオスタオス!/

 

 ヂリバー本体はそんなに強くないはずだったが、やはり強化されていて、目からビームを撃ってきた。

 

『「たぁっ!』」

 

 グリッドライトセイバーで切り払い、一気に近づく。

 

憎い憎い!/

 

 グリッドライトセイバーに対抗するように、ヂリバーも爪が延びる。

 

『「今だ!』」

 

『セレナ!』

 

 俺達の声に合わせるように、ヂリバーの背後からキャリバーが迫る。

 

たおすたおす!/

 

 背後から迫ってきたキャリバーに対応しきれず、ヂリバーは横腹にダメージを受ける。

 その隙にこちらは飛んできたキャリバーを掴み、力を込める。

 

『『イグナイトモジュール!抜剣!』』

 

 2人の言葉に合わせ、ヴィッターとキャリバーが黒く染まる。

 

『「ぐっ!うおおおおぉっ!』」

 

 一瞬、何か黒い感情に襲われるが、ヂリバーを睨み突撃する。

 

『『『「スカイイグナイトオォ……キャリバアァエェェンド!』』』」

 

タオスニクい!/

 

 稲妻を纏った黒い大剣を真っ直ぐ振り下ろし、ヂリバーを切り捨てる。

 大きな爆発と共に周りに居た端末も崩壊していく。

 

『よし、これで大丈夫だな。』

 

『早く戻りましょう!』

 

『「あぁ、行こう。』」

 

 風鳴の屋敷へ戻る。

 

──

 

 風鳴の屋敷に近づくと、大きな爆発が見えた。

 

『「大丈夫か!』」

 

「皆!私達は大丈夫。それよりも大切な事が!」

 

「そうだ!早く本部に伝えなくては!」

 

「くっ!この粉塵が通信を妨害してます!」

 

 緒川さん達が言うにはイグナイトモジュールはキャロルによって仕組まれた物で、それを使用する事はキャロルの思惑を進める事になるそうだ。

 

『大丈夫だ、コンピューターワールドに入るには問題無い。』

 

「俺とグリッドマンで本部に向かいます。」

 

「頼むぞ、優太、グリッドマン。」

 

 奏さんとセレナが離れる。

 

『「では、そちらもすぐに移動を頼む。』」

 

 俺達はコンピューターワールドに入った。

 

──

 

 コンピューターワールドを通り、本部の指令室へ出る。

 

「グリッドマン!?」

 

「どうかされましたか?」

 

 弦十郎さんがこちらに気付き、エルフナインちゃんが近づいてくる。

 

『「あぁ、緊急のでんご……ぐっ!?」』

 

 急に苦しくなる。

 

「グリッドマン!?」

 

『「がっ!アァぁぁあっ!?』」

 

 苦しみが落ち着くと、俺は変身が解けていた。

 

「ぐ、グリッドマン?」

 

 何時も感じているはずのグリッドマンを感じず、違和感を覚える。

 

「優太さん、大丈夫ですか!?」

 

 エルフナインちゃんがこちらの顔を覗いてくる。

 

「あぁ大丈………──

 

『甘いな……先程の時に拘束していれば防げた物を……。』

 

 俺の腹にはキャロルのように喋る、エルフナインちゃんの手でカッターナイフが突き刺されて居た……。




今回はここまで。

よし、カッターフラグ回収だ。
アニメ版的にはここは外せない。

ご意見、ご感想はお気軽にどうぞ!

予定ではGXのシナリオやってオリジナルに行くんですが、XVまでやった方が良いですか?(キャロル関係の話が色々変更されると思う)

  • GXからオリジナル
  • XVまでやってからオリジナル
  • GXからオリジナルの後、AXZ、XV
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