あ、暑い。熱中症にはマジで気をつけてください下さい。
弦十郎さんから紹介されたお店で働き始めて一週間程たった。
「こんにちは!優太さん!セレナちゃん!」
「やぁ、響ちゃん。いらっしゃい。」
「いらっしゃいませ。響さん。」
響ちゃんに限らず、皆がリディアンの帰りに寄ることが多い。
店はそんなに大きく無いが、前からの客もあり働き甲斐のあるお店だ。
今のところは俺とセレナで接客を中心にやりつつ、必要なときにキッチンに入ってる。
「響、他のお客さんの迷惑になるかも知れないから、声は抑え目にって言ったでしょ?」
「えへへ……。」
未来ちゃんに指摘され、恥ずかしそうにする。
「まぁ、元気が響ちゃんの取り柄だからね。コーヒー?紅茶?」
「ミルクティーで!」
「コーヒーでお願いします。」
2人をカウンターに案内し、飲み物の準備に入る。
「学校の方はどう?落ち着いてきた?」
「はい、やっと通常の授業に戻れそうです。でも……。」
「優太さんの助けが必要なんです!」
「課題は自分の力でやろうね?」
「ぐはーっ!」
オーバーなリアクションで、動く響ちゃん。
「ここ、お店だからね?」
「はい、すみません。」
「もう……響ったら。」
2人の前にそれぞれの品を出す。
「響さん、いつも課題で騒いでますけど、そんなに量が多いですか?」
「そ、それは……その……。」
「響は課題を後回しにしすぎなんです。」
セレナの質問に対して、歯切れの悪い響ちゃんを横から未来ちゃんが一刀両断両断する。
「それで、いつも?」
「はい、全く学習しないんですよ。」
「切歌の事、しっかり見た方がいいかな?」
「切歌も響ちゃんに似たところあるからなぁ……。」
切歌が全く関わっていない筈なのに、彼女に対する監視体制が強化されることになった。
──
仕事が終わり、帰る途中にセレナが公園に行きたいと行ったので一緒に行くことにした。
「ここからは街がよく見えますね。」
「そうだね。」
街を見るセレナ。
「私……私達は、この街に来るまで、施設で過ごしてました。」
「?」
急に自分の話を始める。俺はそれが解らず首を傾げる。
「知識としては知っていても、実際に体験した事ってほんのわずかだったんです。」
街を見ていた彼女はこちらに振り向く。
「学校に通ってる調や切歌だけじゃない、私も姉さんもマムもアンチも。当たり前な日常を過ごすなんて考えても見ませんでした。」
「それは、皆が頑張ったからだ。」
「いいえ、優太さんにグリッドマン。それに響さん達S.O.N.Gの皆さんが私達の為に動いてくれたから、私達は笑って過ごせます。」
俺の目の前に立つセレナ。
「
「セレナ……?」
急にセレナに正面から抱きつかれる。
「好きです。」
抱きつかれてるので、セレナの表情を伺う事は出来ないが、小さい言葉はしっかりと耳に届いた。
「セ、セレナ……。」
「~っ!」
俺から離れるなり、顔を真っ赤にしたセレナは走って行ってしまった。
「明日から、俺はどういう顔して会えばいいんだよ……。」
さすがに追いかける訳にも行かず、俺はゆっくり歩きだす。
──
翌日、今日は店は休みでS.O.N.Gで訓練だが、朝から調に捕まる。
「おはよう。調。」
「おはよう。優太さん、昨日セレナと何かあったの?」
調に言われて少しドキッとしてしまった。
「あ~、セレナの様子が変だった?」
「うん、帰ってきて真っ直ぐに部屋に行った。そのまま部屋の中でドタバタしてた。」
まぁ、セレナも恥ずかしかったんだろう。顔真っ赤だったし。
「うーん。なんと言えばいいか……。」
『セレナが優太に想いを伝えた位だ。特に変わった事はなかった。』
グリッドマンンンンンッ!?
「セレナが……優太さんに?告白?」
『あぁ、そうだ。抱擁し、小さいながらもしっかりとした言葉で伝えていたぞ。』
まさかのグリッドマンが状況込みで調に話だし、調は目を輝かせ聞いている。
「他には?」
『いや、無いな。』
「じゃあ、あとは優太さんに聞く。」
「へ?」
「どう思ったの?」
身長差の関係で、調は背伸びしつつ俺に迫る。
「そ、そりゃあセレナみたいにかわいい娘に言われて嬉しいよ……。」
「なら付き合うの?」
「そう言うのはまだ考えてない……。」
「わかった。」
調はそのまま振り向くと、離れてく。
「まだチャンスはある」
「何か言った?」
「なんでもない。」
本人が否定したので、それ以上は聞かないことにしてそのまま訓練に向かう。
──
そのままシミュレーションルームにて、訓練を始める。
「今回の参加者は俺、クリスちゃん、調、切歌……だけ?」
「あのバカはいつも通りだし、先輩たちは仕事だろ。」
「マリア達とアンチもお仕事デス!」
「セレナは少し遅れるって。」
俺が確認を取ると、それぞれの参加者から答えが来る。
ちょっとセレナとは気まずいが、まぁ、大丈夫だろう。
「昨日セレナは何かあったデスか?」
はい、本日二回目~。
「ん?セレナ?どうかしたのかよ?」
「昨日帰ってきたら部屋に真っ直ぐ行って、ドッタンバッタンしてたんデス。一緒に仕事してる優太さんなら何か知ってると思ったデスヨ。」
「なるほどな……。」
『先程、調にも聞かれたが、セレナは優太に想いを伝えただけで他は特に無いぞ。』
グリッドマンの言葉を聞いた瞬間、クリスちゃんが吹き出し、こちらに迫ってくる。
「おおぉおい、優太!そ、それはどどどどういう事だぁぃっ!?」
「クククッ!クリスちゃん落ち着いて!」
すごい勢いで肩を掴まれてシェイクされる。
「セレナが優太さんに抱きついて好きですって言ったって。」
『あぁ、その通りだ。特に変わった事はないぞ。』
「だだだ抱き付いただぁっ!?」
「すみません、遅れま……?どうしました?」
「確保!」
「デース!」
「えっ!?えっ!?なに?」
そんな所に騒ぎの原因たるセレナが来たので、調と切歌によって掴まってしまう。
「セレナ!告白したんデスか!?」
「ふぇっ!?」
「グリッドマンが言ってた。抱き付いたって。」
「はわぅっ!?」
一気にセレナの顔が真っ赤に染まる。
「どうやらホントみてぇだな。」
一応落ち着いたらしいクリスちゃんも会話に加わる。
「うぅ……しましたけどぉ……。」
「で、優太はどうしたんだよ?」
顔は赤いままのクリスちゃんが、こちらをみる。
「いや、その場で走って行ったからなにも言えなくって。」
「え!いや!その!お付き合いがしたいとか、そう言う意味では……!」
セレナがあわて始める。
「あ、あくまでも、そ、そ、その優太さんが……すすす好きって事を伝えたかっただけで……!」
「こんなに慌てるセレナ、初めて見た。」
「デスね。」
今までにない挙動不審っぷりに調と切歌が少し引いている。
「一応言っておくけど、俺はまだお付き合いとか、結婚とかそう言うのは考えてないからね。」
「そ、そうなのか?」
「そりゃあ当然、将来的には結婚したいよ。今の状況とかもあるけど、俺自身、生活が安定してる訳じゃないから、稼ぎとか、色々あるし。」
俺の考えを伝えると、セレナ、クリスちゃんが反応した。
「そ、それもそうだよな。うん。興味がないわけじゃ無いんだな、よし。」
「そ、そうなんですね。」
2人してほっとしたような、がっかりしたような感じだ。
『優太は君たちの事を好ましく想っている。安心していい。』
グリッドマン……、何を安心していいんですかね。
「やぁ諸君!訓練の調子は……?どうしたんだ?」
このタイミングで弦十郎さんが部屋に来た。俺たちの空気中がなかなか変な感じなのを感じ取ったようだ。
「えっと……その~。」
とりあえず、1通りの流れを説明することにした。
「……という訳でして。」
「なるほどな、まぁ、そう言うの事は俺が口出しするような事ではないな。まぁ、戦闘なんかに影響が出るようなら、流石に言うかもしれないがな。」
弦十郎さんは俺の背中を笑いながら、バンバン叩いてくる。
「恋愛なんてのは、本人の物だからな。周りが、ましてや大人が首を突っ込む事じゃないしな。まぁ、相談くらいなら乗ってやる。俺にし辛いなら、緒川や友里でもいいぞ。」
よし、と弦十郎さんが立ち上がる。
「このままじゃ、訓練になりそうにないからな。俺が相手をしよう。」
「はいっ!?」
「むろん、グリッドマンだけじゃない、全員でだ!」
こうして、今日の訓練は対弦十郎さんに決定した。
──
「お、終わった……。」
「相変わらず、無茶苦茶過ぎるだろ……。ミサイル弾くってなんだよ……。」
「い、イガリマが……折れるとは……。」
「か、かすりもしなかった……。」
「盾で防いではずなのに……。」
「ハッハッハァッ!まだまだ若い奴らには敗けんよ!」
疲労困憊な俺達と違い、ジャージ姿で立ったまま笑う弦十郎さん。
「お、こんな時間か。じゃあ俺は戻るとしよう。あとは各自で決めてくれ。」
部屋を出ていく弦十郎さんに挨拶をしながら、なんとか立ち上がる。
「流石に疲れた、今日はもう終わりでいいよな?」
「あぁ、アタシは賛成だ。」
「さ、賛成です。」
「もう動けないデス……。」
「同じく……。」
「よし、解散だな……。」
シャワー浴びて、解散になった。
はい、今回はここまで、ちょっと関係が変わる?
感想などはお気軽にどうぞ。
予定ではGXのシナリオやってオリジナルに行くんですが、XVまでやった方が良いですか?(キャロル関係の話が色々変更されると思う)
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GXからオリジナル
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XVまでやってからオリジナル
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GXからオリジナルの後、AXZ、XV