ちくしょう…フルパワービッキーが限界突破出来ん…。あとひとつなのに…。
今日は街中で、未来ちゃんに会った。前に相談を受けた時から状況は変わって無いようだ。
「そうか。何かをやってるのは確実だけど何も教えてくれないと。」
「はい、そうなんです。優太さんもそうですか?」
「あぁ、この前自作お菓子の試食を頼んだときに聞いたけど、笑って誤魔化されたよ。」
俺達はふらわーに向かった。
「おや、珍しい組み合わせだね。」
「そうですね。」
ふらわーのおばちゃんに言われ、俺は軽く返す。
「いつも一緒の沢山食べる子はどうしたんだい?」
「用事らしくて。」
俺とおばちゃんが話してると、未来ちゃんが割り込んできた。
「注文していいですか?」
「うん、いいよ。」
「どれがいいんだい?」
注文する未来ちゃんを見ながら思う、いつもなら人の会話に割って入る様な事は無いのだが。
「お腹すいてるのかな?」
「そうです、朝から何も食べてなくて。」
おばちゃんが下がったところで、話を振ってみる。
「じゃあ、まずはお腹をいっぱいにしよう。」
「えっ?」
「今、自覚してないかもしれないけど、未来ちゃんはスッゴク不機嫌な顔をしてる。それはお腹が空いてるからだ。」
未来ちゃんの表情を見る、驚いた感じと戸惑いが見える。
「人ってさ、悪いことがあるとドンドン悪く考えちゃうんだよ。所謂『負のスパイラル』ってやつだな。」
ちょうどおばちゃんが、焼き上がったお好み焼きを俺達の前に置く。
「そんなときは、まずお腹いっぱいに食べると、幸せな気持ちになって同じことでもいい考えが浮かんだりするもんだ。だから今は食べよう?」
「は、はい。いただきます。」
未来ちゃんは俺の言葉を聞いて思うことがあったのか、目の前のお好み焼きを食べ始める。
「いただきます。」
俺もお好み焼きを食べる。やっぱりここのお好み焼きはいいな。
「「ご馳走でした。」」
食べ終わり、会計をして外に出た。
「すみません、優太さんに払って貰って。」
「あのくらいなら気にしなくていいよ。」
ちょっと強引だったが俺が奢ってあげた。
「優太さん。」
「うん?」
「私、何も知らないで勝手に思い込んでるだけかも知れないから、もう一度、響と話したいと思います。」
「うん、いいんじゃない?仲がいいからこそ、しっかりと話し合うのが大事だよ。」
今日、初めて未来ちゃんは笑っていた。
──
「最近、響はすごく忙しそうなんですよね。だからご飯もしっかりと食べれてないかも知れないんです。」
「う~ん。響ちゃんには死活問題な気がするな。」
あの子、自己紹介で好きなものをご飯&ご飯って答える位だからなぁ。1食抜くだけで弱体化しそうなんだが。
「あれ?」
「どうした?未来ちゃ─」
前を見る未来ちゃんが驚きの表情に変わる。そちら側に視線を合わせると、響ちゃんが走って来るのが見えた。
「響ちゃん?」
「響ぃ~!」
何故か走ってる響ちゃんに疑問を覚えるが、未来ちゃんは丁度会いたかった為、手を振って近づいて行く。
「未来!?優太さん!?」
響ちゃんもこちらに気づいたが、何か焦っていた。
「2人とも!来ちゃダメ!」
響ちゃんが叫ぶと同時に2人の間に茨の様な鞭が叩きつけれた。その衝撃で未来ちゃんは後方に吹き飛ぶ。
「きゃあああっ!」
「未来ちゃん!」
俺は咄嗟に飛び出して、未来ちゃんを受け止める。
「ぐっ!?」
人間を1人を軽く飛ばす程の力は凄まじく、俺は受け止めるだけで精一杯だった。背中を地面に打ち付け、痛みが全身を走る。
「なっ!アイツ以外にも居たのか!?」
聞きなれない驚きの声が微かに聞こえるが、それよりも鞭の衝撃で飛んでしまったらしい車が1台、俺達に向かって来ていた。
─Balwisyall Nescell gungnir tron─
姿勢の事もあり、変身できない俺ではどうしようもなかった。だが、響ちゃんが歌を唱い鎧を纏った。
「はぁっ!」
俺達の前に立ちふさがった響ちゃんは、迫ってくる車を殴って吹き飛ばした。
車は大きな音をたてて、近くに転がる。
「ひ、響…?」
「な…。」
「ごめん!」
何とか上半身だけ持ち上げる俺達に、響ちゃんは一言だけ謝罪を入れると、飛び出して行った。
「なんで…響が…。」
「未来ちゃん…。」
人としてはあり得ないスピードで、視界から消えていく響ちゃんを未来ちゃんは視線で追った。
状況が理解出来ないまま、固まっていた。
「はぁ…まさか見られちまうとは…。」
後ろから声がして、そちらに顔を向ける。
そこには鎧姿の奏さんが居た。
「奏さん…。」
「悪いが今は何も言えない。」
奏さんは耳元に手を当て、何処かと通信してるのだろう。
「未来ちゃん、立てる?」
「あ、はっはい!?」
その間に俺は体勢を直すため、未来ちゃんに声をかける。
未来ちゃんは俺にもたれかかって居たことに気づいて立ち上がる。
「奏さん、現場に向かって下さい。」
「お、緒川さん。じゃ頼むわ。」
奏さんの隣にいつの間にか、ツヴァイウィングのマネージャーである緒川さんが居た。奏さんはそのまま響ちゃんが向かった方へ行ってしまった。
「申し訳ありませんが、お二人には一緒に来ていただきます。お怪我はありませんね?」
「怪我は無いけど…ちゃんと帰れるんだよね?」
「はい、その点は安心してください。」
俺と未来ちゃんは緒川さんについていった。
──
緒川さんに案内された場所は軽いテントが張ってあった。
自衛隊や警察の人が慌ただしくするなか、俺達は用意された椅子に座り、緒川さんから説明を受けた。
要約すれば、響ちゃんは政府の秘密組織でノイズ相手に戦ってたって事だ。
「つまり響は…。」
「はい、彼女はこの世の中でも、数少ないノイズに対抗する力を持っている事になります。」
「だからって未成年の奴を戦わせるしか無いのか?」
「えぇ、心苦しい事ですが…。」
俺の言葉に申し訳なさそうに答える緒川さん。
「でも!響は…!」
未来ちゃんは気がつけば涙を流しながら、声を上げる。
「響はただ…人を助けるのが好きな…友達で…!」
「僕達も強制はしていません、あくまでも彼女の意思を尊重します。」
「未来ちゃん、落ち着いて…緒川さん、その言葉は本当なんですね?」
「はい、彼女が戦うことを拒否すれば、情報の守秘義務を全うしている以上は何もありません。」
つまり今の所、響ちゃんは自分の意思であの場に居るって事だな。
「そんなの…。」
「未来ちゃん…。」
本当に響ちゃんが自分の意思でいるのか、信じられないと言いたそうな未来ちゃん。
「2人にもこの事は他言無用にお願いします。」
そう言いながら、緒川は俺達に書類を渡す。
内容は今聞いた事を言いませんって奴だな。
「はい、これでいいでしょ?」
「はい、大丈夫です。」
俺達は書類にサインをして緒川さんに返す。
「少し待っててください。お送りしますので。」
そう言いながら緒川さんは立ち上がり、準備に向かった。
「未来ちゃん、響ちゃんの事だけど…。」
「すみません、優太さん。今はちょっと…。」
そう言われては何も言えない。未来ちゃんは響ちゃんに対して色んな感情がごちゃ混ぜになってるんだろう。
この後、緒川さんの車でそれぞれの寮と家に送って貰った。
今回はここまで
感想などはお気軽に‼️
予定ではGXのシナリオやってオリジナルに行くんですが、XVまでやった方が良いですか?(キャロル関係の話が色々変更されると思う)
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GXからオリジナル
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XVまでやってからオリジナル
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GXからオリジナルの後、AXZ、XV