Muv-Luv Altanaitibe トータル( ´艸`)クリップス 作:caose
ユウヤ「何やってんだよお前?」
「ほう、これは中々イケるなあ。」
「これは確かに良い塩梅ですねぇ。」
「これが天然物・・・。」
上からクラウスとソファーに座っていた男女がユウヤの淹れたコーヒーを
飲んだところ好評であった。
そしてユウヤとヴィンセントも飲んでいた。
そしてクラウスは一端コーヒーを机の上に置くとこう言った。
「さてと良いコーヒーを飲んでお互い緊張が解れたと思うので自己紹介を
しようか。」
クラウスはそう言うと男性の方から自己紹介した。
「彼は今回の計画の技術顧問である『フランク・ハイネマン』氏だ。」
「ハイネマンです。民間企業からの出向ですが貴方方と共に働けることを光栄に
思います。」
ハイネマンはそう言うとユウヤに対して右手を差し出すとユウヤも一度敬礼してから彼の手を握るとハイネマンは両手を使って大きく上下に振った。
「貴方は大変優秀な衛士と聞いていますし先程の模擬演習も見事な物でした。
期待してますよ。」
「ありがとうございます。」
ユウヤはハイネマンの笑顔を見て何か企んでるんじゃないかと思っているが
それはあまり表に出さないようにしようと考えた。
「そして彼女が日本側の開発主任の『ユイ・タカムラ』中尉だ。」
そう言うと女性の方はその顔立ちに不似合いな私情を一切排除したかのような冷たい表情でユウヤを見ていた。
だがユウヤは別の考えをしていた。
「≪開発主任ってことはこいつも衛士ってことだよな。・・・俺よりも年下なのに
上官ってどんな死線くぐりゃそこまで行けるんだ?≫」
そう思っている中クラウスはユウヤにこう聞いた。
「ところでブリッジス少尉は『XFJ計画』についてどの程度の知識を
持っているのかね?」
ユウヤはそれを聞くとある事を考えていた。
「≪それ聞くって・・・大体わかってる人間が聞くってことはこの計画がどれだけ重要にしてるっかってことだよな?≫」
そしてユウヤはこう答えた。
「確か『プロミネンス計画』の技術交流支援プロジェクトの一環で第三世代機
『不知火』を米国企業の協力で強化改修するって言うのが・・・表向きでしたよね?」
「そうだ。」
「ですがその実日本側で次期主力機に関して国産開発主義者と外国機導入主義者との対立に伴い両者の折衷案で今回の計画が立案されたと聞きますが正直な所どちらも・・言っていいでしょうか?」
ユウヤの問いにクラウスはユウヤにこう返した。
「構わないぞ。私が許す。」
そう聞くとユウヤはある事を口にした。
「正直な所・・・阿保らしいと思いました。」
「なっ!!」
タカムラ中尉が立ち上がろうとするとクラウスがそれを手で御して座らせた。
「何故そう思うのかね?ユウヤ・ブリッジス少尉。」
その問いにユウヤはこう答えた。
「簡単な事です、今対BETA戦の最前線で欲しい機体は何です?国産機ですか?外国機ですか?私の見解ですが今前線の部隊が欲しいのは高性能な新型じゃなくて
部隊の生還率が高い兵装とそれを十全に扱える機体だと思うのです。」
「!!」
タカムラ中尉はその答えに目から鱗であった。
国産に目を奪われがちであったが本当に前線に必要な事は生存率を格段に上げることのできる兵装とそれを確実に扱うことが出来る機体が重要だという事だ。
「例えるなら戦車部隊ですが戦術機に集中しすぎて戦車用の兵装があまりにも
お粗末すぎます。アメリカ軍が使っている『A-10 アヴェンジャー』の下半身を
キャタピラにするか大型キャノンを搭載して脚部は排除して固定砲台として配備するという計画を自分はしたことがあります。」
まあダメ出しくらされましたけどねと言うが全員が茫然していた。
戦術機を砲台として使用するなど考えることすらしなかったのだ。
更に言えばタカムラ中尉はそれにも気づけなかった自分が恥ずかしかった。
戦車部隊にまで意識を割かなかったことで本来なら生きながらえている人間を見殺ししてしまっていたからだ。
「それに戦術機ですが日本の機体・・・『不知火』はまあある程度の情報は
開示された部分を見ましたがあれはどちらかと言えば見た目は良い機体ですが中身、
それも機体の出力があまりにも高すぎてますからあれで新兵が使うのはあまりにも
酷だろうと思いましたよ。それなら第二世代機を量産して間違っている部分を調整してから配備したほうがまだ良かったと思いますが。」
タカムラ中尉はそれに対しては確かにと思っていた。
「不知火」は世界初の第三世代機として世に出したが改良する点が大量に在り、然も改良機も酷い状況になってしまったからだ。
「それと自分からすれば上層部の意識にも問題点があります。最前線で戦っている
連中からすればどうでもいいようなことをあーだこーだ言いまくって先の
『明星〔ルシファー]作戦』でBETAが日本の本土から消えたとか言えまだ一つ
残っているのに派閥争い何てする余裕があるのかと文句を言いたいところですよ。」
それに関してはクラウスも同意見であった。
嘗て西ドイツと東ドイツが対立していた時も同じような状況があったのだ。
幾ら統一して難民政権が出来てもまずは根幹をどうかしなければならないと
思ったからだ。
「以上ですが何か問題点はありますか?」
そう聞くとハイネマンはこう言った。
「いやいや君の視点は中々ユニークだと思いましたよ。確かに戦車部隊は元々
衛士適性試験で落とされたり前線の怪我とかで移動するケースがありますから
機体の再利用と考えるなら『ファントム』や『フリーダムファイター』を使うというのも一つの手ですな。」
「それに上層部に関しては私も若い時に思っていたことだ。目の前にいる
バケモノ共を一掃しなければいけない時に何をしてるんだと思ったことがあるし、
政治家の横やりで犠牲者が出てしまったこともある。」
「我々が本当に戦わなければならないのは内側にある人間の心なのでしょうね。」
タカムラ中尉の言葉はここにいる全員に重しのように圧し掛かってきた。
いつの世も敵は外からだけではないのだと悲しく思ってしまうからだ。
敵は外だけとは限らない。