Muv-Luv Altanaitibe トータル( ´艸`)クリップス 作:caose
「・・・ふむ、成程成程この方法ならば!この演習が終わったら早速中佐に
この事を報告しておかなければ!!」
「やっと終わったか。」
「【こいつは根っからの開発者のようだな。】」
あいつを思い出すぜと言ってエボルトはある男を思い出した。
嘗ては自分の玩具として力を与え、貸して、いつの間にか
自分の考え以上の物を作り上げ、追い込み、仲間達と共に勝利を手に入れた男。
・・・桐生 戦兎の事を。
「【こいつはほっておいても面白い奴を作りそうだからユウヤ経由で
色々と何か手を貸すか。】」
その方が面白そうだしなと思いながらエボルトはユウヤ視線で
レールガンを見てこう思っていた。
「【それにしてもこんな奴を作るとはな、人間はやっぱおもしれえなって言いてえところだがこいつに《不知火・弐型》にベストマッチするのかねえ?】」
そう呟くエボルトであったがそれは確かにである。
何せ《不知火・弐型》の設計思想は近接格闘と高機動における戦闘能力を
先代よりも向上させたものなのにレールガンを搭載させると
それが生かせないんじゃないかとそう思う次第であった。
するとそれを感じたユウヤはこう思っていた。
「(きっとそんだけなりふり構っていられない程切羽詰まっているん
だろうぜ。)」
「【成程な、こんな餓鬼が衛士やっているんだ。そんだけ国の戦力が
無くなり始めているって事だな。】」
「(そうだな、そんでこいつをお披露目したって事は)」
「【既に量産の目途が立ったかそれとも威力を見せつけて各国に売り込みを
かけるって寸法だな。】」
ま、予想だけどなとユウヤはエボルトに向けてそう呟いた。
するとユウヤは唯依に向けてこう聞いた。
「そういやこいつ戦闘中に何かあったらどうするんだ?運ぶって言われても
分解できなさそうだし。」
どうするんだとそう聞くと唯依は咳払いしてこう答えた。
「んんん!緊急時についてだが貴様が邪魔だと判断したら投棄しても良いが
ある一点を守って欲しいんだ。」
「?」
「こいつには自爆装置が内蔵されているが万が一ブラックボックスが
壊れていなかったら・・・頼む。」
「ああ、そう云やあ冷戦時代で止まってますもんね。アメリカとソ連って言うかこの時世に未だ引きづりますかねえ?」
「・・・引きづるから世の中人類団結は夢のまた夢と言われているのだ。」
「ですけど日本とソ連って同じ状況になっているから万が一があっても友好的なはずでは」
「それでも万が一に備えてと言う事だ。同じだからと言って
早々仲良く出来んのが人間と言う者だ。」
唯依はそう言ってレールガンを見ていた。
するとユウヤは唯依に向けてこう言った。
「まあ、中尉の立場は理解していますし万が一がない限りは絶対に持って
帰りますよ。」
データも一緒にとそう言うが唯依はこう続けた。
「いや、無理にとは言わんしそれにこいつは人間が作った代物だ。
どこかで誰かが作れば標準装備となるだろうが・・・優秀な衛士は
そうはいかないのだ。」
「?」
「貴様は《死の8分》を聞いたことがあるか?」
「はい、陸軍衛士訓練学校の座学で学びましたがあれは第一世代戦術機の重量と当時の戦闘データから導き出されただけで今は第二世代、第三世代機が
主力ですから8分ではなく自分はこう考えています。
《出撃したら帰るまでは初陣》だと自分はそう考えております。」
「成程な・・・確かにそうだ。私の級友は8分を超えて浮かれたところに
突撃級の体当たりで命を落とした。」
「・・・・。」
「だがそれだけではない。第三世代機であってもたった1分で
戦死する者もいた。」
唯依はそう言うとユウヤに向けてこう言った。
「私は貴官に命令する。《何があっても驕ることなく敵を倒して戻って来い》!これだが良いな。」
「了解いたしました中尉!それじゃあ早速シュミレーション訓練で
こいつの使い方を頭に叩き込みに行ってきます!!」
「ああ・・・頑張れよブリッジス少尉。貴官の・・・
アメリカ軍の砲撃能力をとくと拝見してもらうぞ。」
「は!必ず倒して見せます!!」
そう言って出ようとするとユウヤは唯依に向けてこう聞いた。
「そういえば中尉、一つ聞きたいことが。」
「何だ?」
「元々《不知火・弐型》は近接格闘を主としておりますが近接兵装の訓練は
如何ほどに?」
それを聞いて唯依はそうだなあと考えていた。
何せ元々この兵装を演習内容に組み込んではいないのだ。
出来たとしても機体が出来上がった後に本土で行う予定だったのだ。
だが無理を言った反面どうしようかと考えていると唯依はこう言った
「そうだな・・・この演習が終わってからといきたいが
換装モジュールを取り付けてからになるから数週間後と言った処だな。」
「了解致しました!こいつを《武御雷》よりも良い機体に作り上げて
見せます!」
そう言ってユウヤは今度こそ立ち去るところを見届けた唯依ははああと
ため息ついてこう呟いた。
「全く・・・小父様と同じ感じの戦術機馬鹿だな。」
いやもしかしたらと思って唯依はある人を思い出した。
戦術機について色々と教えてくれた・・・今は亡き父を。
「父様。」
次回はアルゴス試験小隊から。