転生者を裁く救世主   作:ガンダムラザーニャ

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読者の皆様、遅くなってしまって大変申し訳ございません。

次回はなるべく早く投稿できるようにします。

それと今回はブラッドマスカレイドさんのリクエストを書かせていただきました。

話が変わって今更だと思うのですが、今月で新たな年号が「令和」だとわかって、驚きました

来月に年号が変わっても、自分なりに小説を書いていければと思っています。


黄金銀と機械巨人

アヌビス神と戦い、ティアナとスバルがキュウレンジャーになってから数日が経った。

 

あれからスバルたちは、キュウレンジャーに変身した状態で、デバイスを併用した戦い方ができるように、訓練をしていた。

 

もちろんバンたちもキューザウェポンの組み合わせなどの把握も兼ねて鍛えていた。

 

一方その頃、右京とはやては機動六課の隊舎で、バンたちのセイザブラスターについて、ある疑問を持っていた。

 

「…これは、どういうことなんでしょうかねぇ」

 

「どないしたん、右京さん?」

 

「いえ、バンくんたちのセイザブラスターについてですが、まずはこちらを見てください」

 

右京はそう言って映像を出す。

 

それはセイザブラスターの解析したときの資料だ。

 

「どこも異常なところはなさそうやけど、何か問題あるん?」

 

「そうですね、確かに問題はないのですが、これを」

 

右京が資料のある個所に指を指す。

 

「…セイザブラスターの能力?」

 

「そうです、今のところ、彼らはこの力で転生者を更生しています。

そこがまず、一つの問題です」

 

「それって、何でこれにパトレンジャーの力の、更生の力が入ってるのか、ってこと?」

 

「えぇ、そうです。

セイザブラスター自体は、ロストロギアだということで納得しているのですが、この能力自体備わっているのかということが、僕は疑問に思うのです」

 

「そ、そういえば、何でこれパトレンジャーと同じ能力があるやろうなぁ。

確かこの力って、元々そっちの神様からもろうた特典の力やったんやろ?」

 

「はい、確かにそうです。

しかし、妙ですねぇ。

なぜこの力がセイザブラスターにあるのか。

…僕の方で、一度エリス様に聞いてみましょうかね」

 

「…こっちも、一旦カリムに聞いてみるわ。

あの子、いつか大きな組織が世界を征服しにくるみたいな予言言うてたから、セイザブラスターとジャークマターと関係しているのかも、気になるしな」

 

「…確か機動六課でも名前は聞く聖王協会の人でしたね。

それならば、頼みます。

では、僕は一度席を外します」

 

そうして、二人はそれぞれその場から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。

 

「どう、ヴィヴィオ、何か欲しい物見つかった?」

 

「んー、わかんない!

ねぇなのはママ、どれもかわいいよ?」

 

「ねぇエリオくん、これなんてどうかな?」

 

「うーんどんなんだろ。

僕あまりその手のことはよくわからないからな…」

 

「困ったね、何が良いのかな?」

 

なのははヴィヴィオを連れてデパートでおもちゃを探していた。

 

フェイトも、ヴィヴィオと一番年が近いということから、ヴィヴィオのおもちゃ探しの参考にとエリオとキャロを連れてきていた。

 

「…このクマさんとかどうかな?」

 

「わーなにこれ、もふもふしてるー!」

 

「ねぇヴィヴィオちゃん、このウサギさんもあるけど、かわいいかな?」

 

「わー、かわいい!」

 

「ふふ、可愛いねぇ」

 

なのはたちはそれぞれでヴィヴィオが欲しそうなおもちゃを探し、それをヴィヴィオに見せる。

 

それでヴィヴィオが喜びそうなものを探している時だった。

 

「うーん、このおさかなさんとか…!?」

 

「ヴィヴィオ、伏せてっ!!」

 

「きゃっ!」

 

突然、建物が揺れ、なのはたちはその場に伏せる。

 

なのははヴィヴィオの、フェイトはエリオとキャロの盾になるように伏せた。

 

それからしばらくしてから揺れは治まった。

 

「な、なんだったの?」

 

「地震、なのかな」

 

「キュクルー…」

 

揺れが治まったこと確認し、周りを見るなのはたち。

 

突然の地震に不安を感じたのか、キャロの懐からフリードリヒが顔を出した。

 

「…大丈夫だよフリード、ちゃんと一緒にいるから」

 

「なのは、これってただの地震じゃ…」

 

「うん、外に転生者がいるみたい」

 

なのはは持っていた探知機で外に転生者がいるのを確認した。

 

そして転生者がいる方向に目を向けた途端、何かが建物の壁を突き破った。

 

「こ、これは…!」

 

「ロボットの、腕?」

 

『ぎゃはははは!!

ここはおもちゃ売り場だなぁ?』

 

突然男の声が聞こえ、その言葉に応じるように建物を突き破ったロボットの腕を、まるで布を引き裂くように強引に下のフロアをも潰していく。

 

その光景を見て、デパートにいた人々は逃げ惑う。

 

「な、なのはママぁ…!」

 

「…大丈夫、ママがちゃんと、守ってあげるから」

 

なのはは怖がってるヴィヴィオを強く抱き締める。

 

「ここは私たちが戦うから、なのははヴィヴィオを連れて逃げて!」

 

「わかったよ。

行こう、ヴィヴィオ!」

 

「うん!」

 

「…さぁ、私たちも行こう!」

 

「「はい!」」

 

「バルディッシュ」

 

「ストラーダ!」

 

「ケリュケイオン!」

 

『セットアップ!!』

 

『stand by ready set up!』

 

フェイトたち三人は変身し、フリードリヒはキャロの力で巨大化し、建物の外へと出ていく。

 

外では歯車などで彩られた巨大なロボットが街を荒らしていた。

 

しかも、そのロボットの肩に一人の男が乗っていた。

 

「フヒヒヒヒ!

良いぞぉ、もっと叩き潰してやれ!」

 

「そこまでよ!」

 

フェイトが男をけん制として雷撃を浴びせようとする。

 

男はそれに気付いて、ロボットに防がせる。

 

「…この攻撃にその姿、お前ら魔導師だな?」

 

「そういうあなたは、転生者ね。

何のために街を襲ってるの!」

 

「ふん、知れたこと!」

 

ロボットがフェイトに向かって拳を振り上げる。

 

「フリード、お願い!!」

 

キャロがフリードリヒに指示を出して、フェイトを連れて回避する。

 

そしてその攻撃の隙を逃さないと、エリオは槍で振り上げたロボットの腕を切り落とした。

 

しかし、その瞬間、切り落としたはずの腕が再生したのだ。

 

「なっ!?」

 

「その程度の攻撃が、どうしたっていうんだ!」

 

「がっ!!」

 

信じられない光景に呆気にとられたエリオは、ロボットに殴りつけられ建物の壁に激突し、地面に落ちる。

 

「エリオくん!!」

 

「そら、隙だらけだぜ!!」

 

「っ!?

フリード!!」

 

キャロはフリードリヒを前に出させて、そこから強化させて男のロボットの攻撃を防ぎ、炎で焼いて溶かそうとする。

 

しかし、フリードリヒの炎で溶けるよりも早く、あっという間に接近してきたのだ。

 

「えっ!?」

 

それを見たキャロとフリードリヒは信じられないと言わんばかりに驚いてしまう。

 

「けっ、トカゲとクソガキが…。

大人しくしてろ!!」

 

「きゃっ!!?」

 

動けずにいたキャロとフリードリヒを、ロボットが左腕のクロ―で地面に叩き付ける。

 

当たる寸前、フリードリヒがキャロの盾になるが、そんなものは関係ないと言わんばかりに叩き付けられたのだ。

 

しかもフリードリヒはその攻撃で小さな姿に戻ってしまう。

 

「エリオ、キャロ、フリード!!」

 

叩きのめされたエリオたちを見て叫ぶフェイト。

 

だが、男はその様を見て嘲笑していた。

 

「ヒヒヒヒ、これが機動六課の魔導士の実力かよ。

そんなんでよくジェイル・スカリエッティを倒せたもんだ」

 

「…!」

 

男の挑発に思わず怒りを覚えそうになるフェイト。

 

だが、男の言葉はまだ続いた。

 

「…そういえば、さっき何でこんなことしたかって聞いたな?

そんなもん、全てのおもちゃ屋をぶっ潰すために決まってるだろ!!」

 

「でも、そんなことをしたら子供たちのおもちゃが…!」

 

「ハッ、だからどうしたってんだ!」

 

男はそう言って、あるものを取り出した。

 

それは人形だが、よく見ると、アンティーク・ドールと呼ばれる人形だった。

 

「前世の俺の家はよぉ、これの販売会社だったんだ。

けど売れ行きが悪くなって借金背負うわ、親父たちも蒸発するわ、家も居場所も失うわで大変でよぉ…。

おかげで俺も自殺する羽目になっちまったわけだ」

 

男は人形を持つ手が、怒りで震えていた。

 

「そこでジャークマターに拾ってもらって、この力を使っておもちゃ屋を破壊してやるってわけなんだよ。

…なぁおい、てめぇはガキの頃、どんなおもちゃが好きだったんだよ?

女らしくテディベアとかお人形さんか、それとも女にしては珍しいロボット系か?」

 

「な、何を言って」

 

「そりゃ俺もおもちゃの販売会社の息子だったんだ。

どんなおもちゃを売れば人気が出るかってのはわかる、スゲーよくわかる。

おもちゃってのは、基本ガキが買いたがる品ものだからな…」

 

怒りのあまりに、手に持っていた人形がミシミシと音を立てていた。

 

「だが、親父たちのアンティーク・ドールが受けが悪かったからって借金まみれってのはどういうことだぁ~~~~~~~っ!!!???

そんなの納得できっかよ、世の中の分際が舐めやがって、超イラつくぜぁ~~~~~~!!!!!!」

 

男がそう言うと、ガンガンと足場になってるロボットの肩を踏みつける。

 

「だからよぉ、おもちゃ屋をぶっ潰して、ジャークマターの領土にした上で、アンティーク・ドールの魅力ってやつを懇切丁寧に、教えてやろうって算段なんだぜぇ俺はよぉ!!!!」

 

「くっ、だからって、そんなことをして、良い理由になんかならない!

あなたのそれは、ただの八つ当たりよ!」

 

「黙れよこのクソアマ!!

…まぁいいや、どうせお前もそこのガキどもとトカゲみたいに、ぞうきんみたいにしてやるから覚悟しろ」

 

「…くっ!」

 

フェイトは槍を構える。

 

その時だった。

 

「そこまでだっ!!」

 

「なっ!?」

 

男がフェイトに攻撃しようとしたときに現れたのは、転生者の反応で駆け付け、キュウレンジャーに変身したバンたちだった。

 

もちろん、スバルとティアナもいる。

 

「スーパースター シシレッド!」

 

「シノビスター カメレオングリーン!」

 

「スピードスター ワシピンク!」

 

「ポイズンスター サソリオレンジ!」

 

「ビーストスター オオカミブルー!」

 

「究極の救世主!」

 

『宇宙戦隊 キュウレンジャー!!』

 

「バンさん、皆さん!

それにスバルもティアナも!」

 

「フェイトさん、大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫だけど、エリオたちが」

 

そう言ってフェイトは後ろで倒れているエリオたちを見る。

 

気を失ったわけではなく、痛みで立ちあがれない様子だった。

 

「…おい、そこのデカブツに乗ってるくそ野郎。

この街の惨状も、あいつらがこんな目に合ってるのは、お前がやったからか?」

 

「あぁそうだよ!

そこのガキどもとトカゲは、俺がぶっ飛ばしてやったんだよ!

見ろよその無様な様をよ、ボロ雑巾みてぇだろ!」

 

「…あいつらは、ボロ雑巾なんかじゃねぇよ。

それを言うなら、お前のその性根の方がボロ雑巾なんじゃねぇのか?

ここに来るとき、あまりにも大声だったんで遠くからでも聞こえてんだよ、お前の身勝手さも、お前がジャークマターの転生者だってこともな」

 

最も、聞こえてなくてもセイザブラスターの反応でジャークマターの転生者だってことははっきりとわかんだけどなと、バンははっきりと怒りを含んだ目で言う。

 

「ちっ、そこまで聞かれてたのかよ。

じゃあ、この俺が操る、アンティークギア・ゴーレムに踏みつぶされちまいな!

このごみ野郎どもが!」

 

「…皆、行くぞ!」

 

『了解!』

 

そうして、バンたちと、男の操るロボット、アンティークギア・ゴーレムが激突した。

 

最初は、巨大なアンティークギア・ゴーレムを相手なので、中々攻撃ができないでいたが、スバルがウイングロードで足場を作り、アストルフォやフェイト以外の皆は空中での足場を確保し、高低の差を埋めた。

 

そしてアストルフォやスバルやフェイトがが一気に距離を詰め関節を破壊したり、かことティアナが目を撃って牽制し操縦を困難にさせる。

 

さらにバンがキューソードを勢いよく投げつけて装甲に突き刺し、それをつかみ取り体重をかけて切り裂いた。

 

だがどれだけ翻弄しようとも、どれだけ攻撃しようとも、男の持つ再生能力ですぐに追いついてしまう。

 

しかもアンティークギア・ゴーレムのパワーがとても強く、直撃しなくてもその衝撃で吹き飛ばされてしまい、戦いは困難な状況になっていた。

 

 

 

 

「くっ…!」

 

エリオは立ち上がれない自分に怒りを覚えた。

 

それはキャロもフリードリヒも、同じだった。

 

怖いのは嫌だ、でも何もできないで痛みに苛まれて横たわっているのは、もっと嫌だ。

 

フェイトが、かつて自分たちを拾ってくれた人が立ち上がってくれてる。

 

共に戦ってくれるバンたちと一緒に。

 

「…あんな奴に、わけのわからない八つ当たりでこの街のおもちゃ屋を壊されるのなら。

子供たちの笑顔を、皆の居場所を奪うのなら…」

 

「私たちが、取り返すっ!」

 

「キュクルー!」

 

その瞬間、空から光が注いだ。

 

エリオとキャロの左腕に、フリードリヒの背中に、その光が装着された。

 

「「「っ!?」」」

 

「これ、これは…!」

 

「セイザブラスターに、キュータマ?

あれ、フリードの背中にも!」

 

「キュクルー?」

 

突然装着されたセイザブラスターとキュータマに、エリオたちは思わず驚きを覚える。

 

しかもキュータマに至っては、エリオは黄色、キャロは金色、フリードリヒは銀色だ。

 

おまけに頭の中で使い方が流れ込んでくるのだ。

 

「…とにかく、僕たちはこれで戦えばいいんだよね。

行こう、キャロ、フリード!」

 

「うん!」

 

「きゅくるー!」

 

「「マワスライド!!」」

 

『カジキキュータマ!!』

 

『テンビンキュータマ!!』

 

『ヘビツカイキュータマ!!』

 

『セイザチェンジ!!』

 

「「スターチェンジ!!」」

 

「キュクルー!!」

 

エリオたちはキュータマを回し、セイザブラスターに装着して変身する。

 

フリードリヒも、キャロにキュータマを装着してもらってから、尻尾を使ってトリガーを引いて変身する。

 

すると、エリオは黄色のスーツにカジキを思わせるバイザーを、キャロは所々鎧のような外装がついた金色スーツに天秤型のバイザーを身に纏って変身した。

 

フリードリヒに至っては一瞬だけ、キャロが銀髪になったような姿、もとい人型に変わってから、銀色の鱗模様の入ったスーツにヘビ型のバイザーを身に纏って変身していた。

 

「なっ、これって、僕たちもキュウレンジャーに?

しかもこれ、僕の、バイザーが先が尖ってる…!」

 

「何だろうこのピカピカのスーツ…」

 

「何で私、人型になっちゃったんだろ。

このセイザブラスターの影響なのかなぁ」

 

「「フリードっ!?」」

 

変身後に、二人と一体、いや三人はそれぞれで驚く。

 

特にエリオとキャロは、フリードリヒが人型になったのにはかなり驚いていた。

 

しかし、今はそんなことしている場合ではないと我に帰り、バンたちに加勢に入る。

 

「行っけぇ!!」

 

『キュースピア!!』

 

エリオはキュースピアを構え、電気を纏って高速でアンティークギア・ゴーレムの胸を貫いた。

 

「っ!?」

 

「あの攻撃にあの声、もしかしてエリオ!?」

 

「私たちもいます!」

 

「皆であいつを叩こう!」

 

「キャロ!?

それにそこの銀色の君は一体誰なんだ!?」

 

「フリードだよ、フリードリヒ!」

 

「えぇ!?」

 

バンたちは後ろから来たエリオたちの姿を見て驚く。

 

「まさか、お前たちまでキュウレンジャーになるとはな…。

というかフリードまで、人型になって変身するし。

よくわからねぇけど、今は戦うしかねぇ、行くぞっ!!」

 

『了解!!』

 

「ハッ、三人増えたところで、この俺の敵じゃあねぇ!!」

 

「それはどうかな?」

 

「なっ!?」

 

エリオはキュースピアで装甲を切り刻んでいく。

 

すると、中から赤く光るコアが見えた。

 

しかし、切り刻んだ装甲がすぐに塞ごうと再生する。

 

だが、その再生しようとする装甲を妨害しようと、フェイトが割って入り続けざまに切り刻んでいく。

 

「あれがアンティークギア・ゴーレムのコア、ですね」

 

「でも、ボクが知ってる限りじゃ、あんな再生能力なんかなかったはずだよ?」

 

「…あれがその正体なんじゃねぇのか?」

 

バンが指をさした方向を見ると、アンティークギア・ゴーレムの足元にがれきが吸い寄せられ、吸収されているのが見えた。

 

「あれって、まさか周りのがれきで再生してるってこと!?」

 

「あれはロボットだからな。

だからこうやって鉄とかのような無機物を使って再生できるようにしてるとか、だろうぜ」

 

「それなら、私たちが行きます!」

 

『キュークロ!!』

 

『キューショット!!』

 

『ギャラクシー!!』

 

スバルとティアナがアンティークギア・ゴーレムに接近し、それぞれのキューザウェポンにキュータマを装着する。

 

「行けぇ、ルプスインパクト!!」

 

「アンタレスインパクト!!」

 

「うおあああああああ!!!???」

 

高エネルギーの斬撃と射撃で、アンティークギア・ゴーレムが勢いよく空に吹き飛んだ。

 

「これなら、周りにがれきとかないから再生はできない!!」

 

「ハッ、だからどうだってんだ!

再生はできなくても、今すぐコアの近くにいるこいつらを引き剥がして…!?」

 

男は肩にしがみつきながら、アンティークギア・ゴーレムに命令を下そうとするが、思うように動けない。

 

まさかだと思って見てみると、装甲が破けたコア部分に、キャロが触って電気を帯びていたのだ。

 

おそらく、エリオとフェイトが装甲を切り刻んでいる内に入ってきたのだろうか。

 

「この金色のキュウレンジャーの力、何だか機械に干渉する力があるみたいだから、これでもうこのロボットは動かせない!

あとはお願いフリード!」

 

「うん!」

 

『キューシックル!!』

 

ドラゴンの翼を生やして空を飛んできたフリードリヒが、キューシックルでコア部分を大きく切り裂いた。

 

「な、なにぃぃぃぃぃぃ!!!??」

 

男は思わず驚いてしまう。

 

強力な力を持っている上に、がれきなどの無機物を吸収する再生能力を持ったアンティークギア・ゴーレムが、先ほど痛めつけたエリオたちを含む9人によって、なすすべも失ったのだ。

 

「よし、とどめだ!

行くぞ!!」

 

『ギャラクシー!!』

 

『くらえ、オールスタークラッシュ!!』

 

「サンダースマッシャー!!」

 

「せ、せっかく、俺がアンティーク・ドールの魅力を教えてやろう思ったのに!

そのために、邪魔なおもちゃ屋をすべて破壊してやろうって、頑張ってきたのに…!

こんな、こんなあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

 

最後は、スバルがすでに用意したウイングロードに乗って周囲を囲んだバンたちのオールスタークラッシュとフェイトのサンダースマッシャーにより、爆散及び更生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかお前らもキュウレンジャーの力を手にするとは思いもしなかったな」

 

「僕たちも驚きですよ!

僕たちが立ち上がって、バンさんたちの援護しようとしたらこれが装着されてたんですから…」

 

「それに、フリードが人型になって変身しちゃったのもびっくりです。

ねぇフリード?」

 

「きゅくるー!」

 

アンティークギア・ゴーレムの男を倒した後で、バンたちはエリオたちがキュウレンジャーになったことについて話をしていた。

 

「でも、竜のフリードが人型になって、キュウレンジャーに変身したのはびっくりだったよ」

 

「でも戦隊の情報だと、キュウレンジャーは獣人だろうとロボットだろうと変身しているのもあったから、それは当然ではないでしょうか」

 

「でもさっきはすごかったよ三人とも。

おかげあいつを倒せたんだから、ありがと」

 

「い、いえそれほどでも」

 

「えへへ…」

 

「きゅくるー」

 

そんな話をしながら、バンたちはここに買い物で来ていたなのはとヴィヴィオと合流した。

 

また、あとでわかったことだが、フリードリヒはセイザブラスターとキュータマを手にしたことにより、キュウレンジャーに変身してない状態でも、キュータマに念じれば人型に変身できるようになった。

 

 




フリードリヒの人型は、キャロを銀髪にしたイメージです。

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