転生者を裁く救世主   作:ガンダムラザーニャ

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今回は容疑者・山田健二さんのリクエストを書かせていただきます。

あと、最後にネタを入れさせてもらいます。


人造人間の老人とオウシの姉

エリオとキャロとフリードリヒがキュウレンジャーになってから数日後。

 

エリオたちもキュウレンジャーの力の使い方を模索していた。

 

特にフリードリヒは元々竜であったため、まず人型になったときの動きに慣れることから始まった。

 

途中で容姿が銀髪である以外はキャロと瓜二つであるため、管理局の間でもキャロと間違われることもあるが、何とかやっている。

 

そんな中、スバルはある人物と一緒に街を歩いていた。

 

「それにしてもすごいわねスバル。

まさか、その、キュウレンジャーになったなんて」

 

「いやぁ、あたしにもよくわからないんだ。

バンさんたちを見て、一緒に戦いたいなって、転生者に操られた人を助けたいなって、思ったらこれがくっついたんだから」

 

「そう。

でも、早くなったからって、あまり無茶はしないでね。

私たちは戦闘機人で体が頑丈だけど、それにも限度があるんだから」

 

「わかってるよギン姉!」

 

スバルにギン姉と呼ばれたこの少女はギンガ・ナカジマ。

 

前までは陸士の部隊に所属していたが、ジェイル・スカリエッティの事件で機動六課に出向となっていた。

 

機動六課を襲撃されたときに、ジェイル・スカリエッティのナンバーズたちの攻撃で左手を失い、拉致されそうになったが、バンたちの助力で助かった。

 

失った左手についても、マリエルたちの尽力で元に戻り、リハビリを重ねて完治した。

 

それで現在はかつてのナンバーズであったチンクたちと暮らしている。

 

また、助けてもらったことから、バンたちとも交流がある。

 

「…そうだ!

ねぇスバル、お姉ちゃんが奢るから、どこかでご飯食べに行かない?」

 

「えっ、良いの!?」

 

「もちろんよ!

妹がキュウレンジャーになって新しい力を手に入れたんだから、お姉ちゃんも弾まないとね」

 

「やったぁ!

ねぇ、それだったらどこに食べに行こうかな?」

 

「そうねぇ…」

 

「ほほほ、それなら、この老いぼれが奢ってやらんでもないぞ?

なぁ、そこな二人のお嬢さん?」

 

「「っ!?」」

 

食事を摂れる場所を探そうとした二人の目の前に、一人の老人が立ちふさがった。

 

不敵な笑みを浮かべて、不気味な印象を与えている。

 

「…どなたです?」

 

「ギン姉、気を付けて。

この人、転生者だよ、しかも、ジャークマターの」

 

「えっ!?」

 

突然話しかけてきた老人から転生者の反応があって警戒するスバル。

 

それを面白そうに老人は笑っていた。

 

「さすがはキュウレンジャー、その左腕につけてるその機械でわしが何者か当ておったか。

しかし、気づいたところでもう遅い」

 

老人は指を鳴らすと、瞬時に二人を囲むように黒服の男たちが現れた。

 

二人は思わず身構え、キュータマやデバイスを使って変身する。

 

「ほほほ、変身したか。

…おいお前たち、こいつらを殺すなよ。

大事な戦闘機人だからな、研究材料に使うから、半殺しにしておけ」

 

黒服たちは何も言わず、目が一瞬赤くなり、戦闘態勢に入る。

 

「この人、あたしたちが戦闘機人だってことを…!」

 

「スバル、今はこの状況を打破することが先よ!」

 

「うん!」

 

「…やれ」

 

老人の言葉一つで、黒服たちは一斉に二人にとびかかった。

 

「はぁ!」

 

「ふっ!」

 

スバルとギンガは黒服たちを蹴飛ばし、殴り飛ばしていく。

 

しかし、その時の感触に違和感を覚えたのだった。

 

「この人たち、脈を感じない…!」

 

「まさか、全員ロボット!?」

 

「さすがに攻撃を加えて、それで知るとはな。

そうだとも、これはわしが作ったロボットタイプの人造人間たちだ」

 

「人造人間!?

まさかそれがあなたの特典…!」

 

「その通りじゃ。

わしの特典はドラゴンボールの人造人間を作る知識と技術。

最も今は16号みたいなロボットタイプのもんしか作れんがの」

 

「何のために私たちを!」

 

「さっきも言ったじゃろう、大事な研究材料だとな。

そうさな、そこなイキのいい、髪の長いお主をもらい受けようかの」

 

老人の言葉に、黒服たちは一気にギンガを囲んで、ギンガの体にしがみつき動けなくさせる。

 

「しまったっ!」

 

「ギン姉!」

 

両手足を黒服たちに縛られてしまったギンガは、引き離そうともがくが、ものすごい力で掴まれてるため、抜け出すことができない。

 

スバルも黒服たちに囲まれてすぐに向かえない状況だった。

 

「くっ、放して!」

 

「フヒヒ、そうもがくでないわい。

それにしても、改めて見ると瑞々しい肌に女子らしい肉付きじゃ。

とても戦闘機人及びサイボーグと言われても気づかんわ」

 

ギンガの体をいやらしそうな目で舐めるように言う老人。

 

「この、下衆が!」

 

「そう暴れるな。

…まぁよい、どうせ生きていたらそれでよいのだ。

大人しくしておれよ」

 

老人の手がギンガの首を掴み、締め付ける。

 

「ぐっ、がぁ…!」

 

「ギン姉!

この、放して!」

 

「な、何なの!?

力が、どんどん抜けてく…!」

 

「当然じゃろうが、わしは今お主から力を吸収しているのでな。

先程みたいに動かれても困るからの」

 

「あ、あぅ…」

 

力がほとんど抜けてしまったのか、ギンガの体の動きが少なくなった。

 

それを確認した黒服たちは、ギンガから離れると、ギンガの両手足がだらんとしている。

 

顔も力がなくなっていて若干虚ろになっている。

 

老人が用済みだと言わんばかりにギンガを地面に落とす。

 

「ギン姉ぇ!!!」

 

それを見て激昂したスバルは黒服たちを薙ぎ払い、キュークロ―を構えて攻撃しようとする。

 

「むんっ!」

 

「がっ!?」

 

老人飛び込んできたスバルの顔を殴りつけて、建物にめり込むほどの速度で吹き飛ばされた。

 

「うぐっ、今の力は…!」

 

「ふむ、少し強く殴ってしまったかの?」

 

老人は調子を見るように、殴った拳をポキポキと鳴らした。

 

「まさか、私から奪った力を使って…!」

 

「その通りよ。

わしはさっき言ったやつの他にも、触れた相手の力やエネルギーを吸収し、自分の力として上乗せできるのじゃ。

もちろん、お主らのデバイスの魔法でもな」

 

「…あなたはそれだけの力を使って、何をする気なの!?

私たちを研究して、一体何を!」

 

「む?

そうさな、わしの場合お主らのような強力な人造人間を作って、このミットチルダを支配するのじゃよ」

 

「「っ!?」」

 

「いやな、わしもジャークマターの転生者ゆえ、世界の支配も破壊活動も、義務でもあるし趣味なのじゃよ。

それで人間どもを捕まえてはお主らのような存在に変えて洗脳し、反乱を起こそうものなら処刑するのじゃ」

 

「そ、それってつまり」

 

「お主らレベルになると、その肌を剥かないとわからんほどの完璧さ。

しかもとてつもなく強いと来た。

あとはそうじゃの、さっき言ったやつらをこの世界に紛れ込ませて、人間どもが疑心暗鬼になって殺しあう様を見るのも、一興かの」

 

老人はまるで孫の将来を楽しみにするかのように笑みを浮かべる。

 

だが二人からすれば、それはかなり残酷なことだった。

 

要は自分たち戦闘機人のような存在を量産し、自分の駒として洗脳した上でこの世界に紛れ込ませて内部腐敗を起こさせたり、人間を無理やり戦闘機人に作り替えたりして、この世界を支配しようとしているのだ。

 

二人は、そのための礎にされようとしているのだ。

 

おそらくそれでも足りないなら、ギンガの家や聖王協会にいる元ナンバーズの戦闘機人をも使うのだろう。

 

「そんなこと、絶対にさせる、ものか!」

 

「ほう?」

 

息を荒くして立ち上がろうとするスバルに目を向ける老人。

 

スバルの、老人をにらみつけるその目は、バイザー越しではあったが、絶対に屈しないと訴えていたのだ。

 

「あたしたちは、戦闘機人で、この皮とか筋肉とかをめくれば機械だよ。

だけど、あたしたちには心がある、感情がある!」

 

震える足に力を込めて、ゆっくりと立ち上がる。

 

「あたしたち姉妹だけじゃない、ナンバーズも!

あの人たちの殆どは、自分の意志を洗脳されていた人たちだ、もう悪いことはしないと言った!

それなのにあなたは!」

 

「お主が今わしに向けている感情も、作り物じゃないのか?」

 

「違うっ!

この感情は、他でもない、あたしのものだ!

ギン姉が苦しんでるのも、それはギン姉が苦しいと思ったから苦しんでるんだ!」

 

「ふむふむ」

 

「だから、あなたなんかに、戦闘機人(あたしたち)を道具にさせない!

あたしたちのような存在を、これ以上生み出させない!

この街も、世界も、絶対に壊させやしない!」

 

「…なるほど、話は終わったか?

無駄な話だったな、やれ」

 

老人の一言で、周りにいた黒服たちが一斉にとびかかった飛び掛かった。

 

「スバルっ!!!」

 

「くっ!」

 

先程のダメージでふらついて高速移動ができない状態で、スバルは歯噛みをした。

 

その時だった。

 

「はぁっ!!」

 

「おらぁ!!」

 

何者かの声が二人、それと同時に電気が纏った攻撃と、上空から何かが飛んできた。

 

その二つがスバルを囲んでいた黒服たちは吹き飛び、その衝撃をスバルは耐えていた。

 

「何じゃ!?」

 

「い、今のは…」

 

「今飛んできたの、キューソード?

それに今の声ってまさか…!」

 

今の攻撃で困惑する三人、だがスバルの目の前に7人もの影が下りてきた。

 

キュウレンジャーに変身しているいるが、その姿は、スバルにも見覚えがあった。

 

「よぉ、大丈夫かスバル」

 

「バンさん!」

 

「全くあんたは、頑丈だからって無茶しすぎよ」

 

「でもこの状況、無茶を強いられた感じじゃない?」

 

「スバルさん、大丈夫ですか!?」

 

「あれ、あそこにいるのって、ギンガさん!?」

 

「でもなんでだろ、ものすごくぐったりしてるような…」

 

「とりあえず、あそこのおじいちゃんが敵ってことなんだよね?」

 

「ティア、アストルフォさん、かこさん、エリオ、キャロ、フリードまで…!」

 

「お、お主らは」

 

「よぉ、そこの爺。

察するに、二人は世話になったらしいな。

ここまで二人がやられたんだ、きっちりと落とし前ってやつをつけてもらわねぇとな」

 

「くっ、数が増えたところで!

お前たち、やれ!」

 

「仕方ねぇ、迎え撃つぞ!」

 

「了解!!」

 

「それとエリオ!

悪いがお前はギンガをスバルのところへ連れていけ!

かこ、お前は二人の治療を頼む!」

 

「はい!」

 

「わかりました!」

 

エリオは瞬時に黒服たちの隙をついて、ギンガをスバルのところへ連れていき、かこは二人の体力を回復させる。

 

そしてバンたちは老人と黒服たちを迎え撃つのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…私も覚悟を決めないとね」

 

「ギン姉?」

 

少し離れた場所でかこに回復してもらって徐々に戻ってきたのか、ギンガはそのように言った。

 

「さっきみたいにかっこいいことが言える妹がいるんですもの。

お姉ちゃんも、負けていられないな。

だから、一人の魔導士としても、一人の姉としても、守りたいの。

スバルも、この世界も、皆で一緒に…!」

 

「ギンガさん…」

 

「それに、バンさんたちには助けてもらった恩もある。

だから、その恩も返すためにも、ね」

 

ギンガはゆっくりと立ち上がる。

 

その顔は少し疲れ気味だったが、それでも戦う覚悟があった。

 

その時だった。

 

まるでギンガの覚悟に応えるように、空からギンガに向かって何かが装着されて、右手にはあるものが握られていた。

 

セイザブラスターと黒いキュータマだ。

 

「ギンガさん!?」

 

「ギン姉、それってまさか…!」

 

「…スバルだけでなく、私まで選ばれるなんてね」

 

「ギン姉、それならあたしも戦うよ!」

 

「私も、戦います!

そしてバン隊長たちのところに行きましょう!」

 

「そうね。

行くわよ!」

 

「「「マワスライド!」」」

 

ギンガはかことスバルと一緒にキュータマを回すと、ウシ型の紋章が浮かび上がった。

 

『オウシキュータマ!』

 

『オオカミキュータマ!』

 

『カメレオンキュータマ!』

 

『セイザチェンジ!!』

 

「「「スターチェンジ!!」」」

 

三人はセイザブラスターのトリガーを引き、光に包まれる。

 

かこはカメレオングリーンに、スバルはオオカミブルーに変身した。

 

そして、ギンガは黒いスーツの上から鎧を纏い、ウシ型のバイザーの付いたマスクを頭全体を覆った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソっ、きりがねぇな!」

 

「数が多すぎますよ!」

 

「どうしよう、あのおじいさんのところに行くまでにこっちが持たない!」

 

「ほほほ、その程度なのか?」

 

「それなら、私たちが来たから、心配はないわ」

 

「え?」

 

バンたちが囲まれていたところ、何やら強力な一撃が、黒服たちを吹き飛ばしていた。

 

「なっ!?」

 

「こ、これは!」

 

「はっ!!」

 

突然の攻撃で吹き飛んだ黒服たちを見て困惑するが、今度は青い影が残っていた黒服たちを切り裂いてく。

 

「これは、スバルの!」

 

「バン隊長、皆さん!

大丈夫ですか!?」

 

「かこ!」

 

バンたちが振り返ると、キュウレンジャーに変身したかことギンガがいた。

 

ギンガが拳を突き出して、黒服を吹き飛ばしたのだろう。

 

そう思った時だった。

 

「皆、怪我はない?」

 

「その声、もしかして、ギンガ?」

 

「ギンガさんがキュウレンジャーに!?」

 

その声でギンガが黒いキュウレンジャーに変身した姿だと気づくバンたち。

 

「お主、さっき力を奪ってやったはずなのに、どうして」

 

「かこさんに回復してもらったのよ。

これで、あとはあなたを倒すだけよ!」

 

「くっ、こけおどしじゃ!」

 

老人は先ほどの黒服たちで最後だったのか、自らが出向いて攻撃を仕掛けてくる。

 

その力は先ほどギンガから奪ったこともあって強力ではあるが、体力が回復し、キュウレンジャーに変身したギンガの前では敵ではなかった。

 

「むっ!」

 

「はっ!」

 

ギンガは拳を構えて、老人を迎え撃つ。

 

拳を交えたとき、老人は拳がぶつかる直前に手を開いた。

 

その時に、ギンガが老人の掌を見ると、そこには機械が埋め込まれてるような窪みがあった。

 

「まさか、その穴から力を…!」

 

「フヒヒヒヒ、理解したところでもう遅い!

先程のように力を奪ってやるわい!」

 

「…ふっ!!」

 

ギンガは避けもせず、老人の手に吸い込まれるような形で、思いっきり拳で殴った。

 

それを見て老人は笑みを浮かべるが、その瞬間に拳を掴んでいた腕が潰れた。

 

「ぐっ!?

ま、まさかこれは…!」

 

「いくら力を奪うことができても、流石に衝撃まではできないよう、ね!!」

 

「ぐあっは!?」

 

片腕を潰されて、その衝撃に耐えきれず、老人は吹き飛ばされる。

 

「くっ、小娘ごときに、このわしが…!」

 

「サンキュー、ギンガ!

良し、お前ら行くぞ!」

 

『ギャラクシー!!』

 

『オールスタークラッシュ!!』

 

「ぐおぁあああ!!!

こ、これが、戦闘機人の、いや、キュウレンジャーの力、なのか…!」

 

老人は最後の力を振り絞って残っているもう片方の腕でエネルギーを吸収しようとするも、一瞬で限界に達し、光に呑まれて、光となって消えた。

 

それに合わせるように倒れていた黒服たちも、消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それにしても、まさかギンガもキュウレンジャーになるとはな」

 

「そう言えば、バンさんたちはキュウレンジャーのこと知ってるみたいですけど、スバルがオオカミブルーだったら、私は何なんですか?」

 

「そうだな、お前の場合はオウシブラックだな」

 

「でもすごいですよねギンガさん!

すっごいパワフルでしたよ!」

 

「ありがとうかこさん。

…それにしても、ごはん食べる前に戦ったから、おなかすいちゃったな」

 

ギンガはオウシブラックに変身したことを話している途中、まだ食事を摂っていなかったことを思い出すギンガ。

 

「そうだね。

じゃあバンさん!」

 

スバルも思い出して、バンの方に目を向ける。

 

「あ?」

 

「くうくうおなかがなりました。

なんちゃって♪」

 

「…………ぐはっ!!」

 

「バンさん!?」

 

「えぇ!?」

 

スバルの言葉を聞いて、バンは青ざめてそのまま倒れて、そのまま虚ろな目で何かを歌いだした。

 

おかげで食事を摂るのも遅れてしまったが、バイキングで元を取るほどの量を、スバルとギンガ、それからエリオが食べたのは、別のお話である。

 

それでバンが倒れたことについて、ギンガは後で聞いたが、実は駆けつける前に見ていた映画のトラウマシーンを、スバルの言葉で思い出してしまったのだという。

 




次回は合同作品である『特典を喰らう騎士』との対決が始まります。

投票によってストーリーも変わりますので、『特典を喰らう騎士』でもアンケートを行っていますので、よろしくお願いします。
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