SUKEBEのヒーローアカデミア   作:乙ドラ

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夢の先のリアル

あの不思議な夢を見てから幾日か経った。あの日からはあのような夢も見なかった。"白いの"と言うのが少し引っかかるが、抽象的すぎてわからない。また、あの夢を見ればなにかわかるかもしれないが、あまり見たくないと言う気持ちもある。夢だと思えている今も、その圧が本当にそこにあるように感じ取れた、その感覚を覚えている。

 

そんなことを考えながら、自宅へと向かう。今は午後4時過ぎくらい。学校を終え、特に寄り道もすることもなかった。そう思っていた。

 

目の前に、小さい犬がいた。毛色は黒ベースに、手や尻尾の先が少し灰色がかった毛をしている。そして、額に傷のようなものが付いていた。毛の色にしても傷にしても、普通とは違った。

興味を惹かれ、足を止めて観察していた。

 

その犬は、イッセーの方を一瞥すると、ゆっくりと歩き出した。すぐそこにあった路地裏に向かっていった。

路地裏に入り少しすると、犬は立ち止まった。そしてイッセーの方に振り返り、じっと見つめて来る。

 

「…付いて来いってか…?」

 

犬の入っていった路地裏に向けて歩き出した。犬は路地裏に入ったところを確認すると、路地裏の奥に向かって歩き出した。

 

 

 

 

見失わないよう、犬の後ろをついていくと、ある店を見つけた。

[BAR]と書いてあった。

その店をボーッと眺めていた。そして思い出したかのように、辺りを見渡すと、先ほどの黒い犬はいなくなっていた。

 

犬を探しあたりを見回していると、BARの扉が開き一人の男が出てきた。

 

「君か。刃が呼んだのは。」

 

「…えっと、俺ですか?」

 

「そう、君だ。個性が呼んだんだ。」

 

男はそういうと、先程居た黒い犬を呼び出した。

 

「さっきの犬だ。…もしかしてこれがあなたの…。」

 

「そう、これが俺の個性だ。あ、他の人にはオフレコでお願いするよ。」

 

 

 

 

 

 

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

話すと、彼がプロヒーローの1人であることがわかった。それも有名なヒーロー事務所【SLASHDOG】の人だった。

 

名前は幾瀬鳶雄といい、ヒーロー名はブラックドッグ。

自分で考えていたヒーロー名を却下され、その名になったと教えて貰った。

本名を明かしてもいいのか、と聞いたところ、

 

「今後君とは色々ありそうだからね。」

 

と、言われた。

 

 

 

そこで、俺は思いついた。今の自分の夢の相談をこの人にしようと。

 

 

 

「鳶雄さん、すこし相談したいことがあるんですがいいですか?」

 

「相談か…。いいよ、なんでも気軽に話すといい。」

 

「ありがとうございます。…俺ヒーローになりたいって夢があるんです。でも俺に出来るのか、俺の個性で誰かを助けられるのかって不安になるんです。どうすれば、ヒーローになれますか!」

 

「ヒーローにか…。誰かを助けたい、その気持ちがあればヒーローになれる。

 

…と、そう言いたいがあえて君のために言わせてもらう。今の君は、ヒーローには向いていない。」

 

「そう…ですよね…。」

 

 

プローヒーローに相談すれば、なんとかなる、アドバイスを貰えると思っていたが、そう甘くはなかったみたいだ。ヒーローには向いていない。その一言は、あまりに重かった。

 

だけど、伝えたいことはそれだけではなかったらしく、幾瀬鳶雄はまた口を開いた。

 

「今の君は、だけどね。」

 

と付け足すように彼は言った。

 

「…どういうことですか?」

 

「自分を信じきれない人は、ヒーローにはなれない。だけど君はまだ若い。いずれその意味がわかると思う。だから、少しだけヒントをあげよう。1度自分と向き合ってみるといい。自分と、個性と。」

 

彼はそういうと、やる事を終えたかのように立ちあがり、BARへと戻ろうとする。

 

「向き合うか…。分かりました、ありがとうございます!」

 

深々と礼をし、戻るいくぜ飛雄を見送る。すると、BARに入る前に、

 

「もし、君の夢が変わらず切符を手に入れたなら、また会おうか。イッセー君。」

 

と言い残し、BARへと戻って行った。

 

 

幾瀬鳶雄が戻ったあと、イッセーは、自宅に帰ることにした。

自分と、個性と向き合う。その意味を考えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその日、また、夢を見た。

 

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