白露日和   作:夜咲ひつぎ

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一度この形式で書いてみたかったんです。

3/18 三話『春雨が食べたい』で食堂を担当する艦を間宮から鳳翔に変更しました。
3/19 加筆修正 未完のまま投稿してしまっていたので加筆しました。
3/22色々考えた結果食堂担当艦は日替わりということにしました。ややこしくてすいません。


パンツパンツです!

「司令官、ちょっとお手洗いに行ってきますね」

「ん」

 

 一通り仕事が終わって休憩していたところ、おもむろに立ち上がった吹雪はそう言い残して執務室を出て行った。

 先ほど吹雪が淹れてくれたコーヒーに口をつけて一息ついていると、扉が開かれる音が聞こえた。

 

「おかえ――」

 

 り、と続けようとした俺の言葉は、しかしながらそこで止まってしまった。吹雪のスカートが巻き込まれて完全に捲れている。その結果彼女の下腹部を覆う純白の下着が眼前に晒されていた。

 俺はどうするべきだろうか……?

 

1 正直に指摘する

2 黙って吹雪が自分で気づくのを待つ

3 ガン見

 

※好きなルートを選んでください

 

「吹雪、その、下着見えてるぞ……」

「へっ?~~っ!!///」

 

 俺が目を逸らしながら伝えると吹雪はゆっくりと顔を下げ、俺の言葉の意味を段々理解していく。彼女は熟れたリンゴのように顔を真っ赤にして、慌ててスカートを直した。

 

「あの、見ました……?」

 

 指摘したんだからどうあがいても見てるんだが、一応否定しておくのが優しさという物だろう。

 

「いや、見てないぞ」

「さっき見えてるって言ったじゃないですかぁ~~!!」

 

 どないせいと。羞恥に染まっているのを隠すためか身体ごと顔を背け、さらにはその場にしゃがんでプルプルと震える肩でその頬を隠している。

 

「うぅ……教えていただいてありがとうございます……」

 

 うっすらと涙が滲んだ目じりを少しだけ覗かせて、それでも俺にお礼を言う吹雪はやはり真面目で可愛い。

 

 ……うちの娘ら、大破はそうでもないけど中破はよくするからもう見慣れてるんだけどな。なんて言ったら今度こそぶたれそうなので黙っておいた。

 

 しばらく待っていたものの吹雪が気付く様子もなく、ただ時間だけが過ぎていった。

 

「提督、ちょっといいかい?」

 

 コンコンと扉を叩く音と共に時雨の声が聞こえてくる。

 吹雪がこんな状態である今、ここに入れるのはまずいか?でも緊急の用事ならそっちの方が大事だし……。

 

「うん、大丈夫だよ時雨ちゃん」

 

 などと考えている間に吹雪が時雨を招き入れてしまっていた。スカート捲れたままで。 

 

「吹雪それ……」

 

時雨が少し躊躇いつつも指を向けた場所にあるのは穢れなき衣。そして吹雪が指先の軌跡を追って徐々に視線を下げていく。

 

「~~っ!!///」

 

瞬間、彼女は湯沸かし沸騰黄の如く顔を真っ赤にして、慌ててスカートを直した。そして気付いていたくせに何も言わなかった俺に非難の目を向けてくる。

 

「何で言ってくれなかったんですかぁ!?」

「いや、ほら。知らぬが仏って言うだろ」

 

 というか男の俺に教えられるのもそれはそれで嫌だろうに。

 

「でも教えて欲しかったです……」

「……すまん」

 

 それからしばらくの間不貞腐れたままだった吹雪を宥めるのは少し大変だった。

 

 

 

 こうもおおっぴろげにされては見ないわけにはいかない。マジマジと凝視する俺の視線を不思議に思ったのか、吹雪もその先を見つめ、慌ててスカートを直した。それから徐々にその真っ赤に染まった顔を上げた。

 

「……し~れ~い~か~ん~?」

 

 ジト~っと俺を睨む視線から目を逸らし、下手な口笛を吹いていると吹雪がズイッと距離を詰めてきた。

 流石に蔑ろにすることもできず、俺は小さくため息を吐いた。

 

「悪かったって。間宮のアイスおごってやるから許してくれ」

「……」

「ほら、間宮券」

「……つーん」

 

 吹雪は受け取り拒否して顔を背けた。こんな吹雪を見たのはいつ以来だろうか。

 

「二枚でどうだ?」

「……司令官が直接奢ってくれないと許しません」

 

 ……それ、間宮券二枚の方が得なんじゃないか?だが吹雪がその程度で機嫌を直してくれるなら乗らない手はない。

 

「わかったよ、今からいくか?」

「はいっ!」

 

×  ×  ×

 

 甘味処間宮、居酒屋鳳翔。その日食堂当番ではない方の艦が担当するここは、ときには甘味処、ときには酒場と艦娘たちの憩いの場となっている。一部の駆逐艦娘の間では『ここに通うようになったら一人前のレディ』なんて噂が流れているらしく、たびたび暁の姿が目撃されているらしい。

 挨拶してくる娘たちの横を通り抜け、吹雪と奥の方の席を取った。

 

「はい、吹雪ちゃん。苺パフェよ」

「わぁ、いただきますね!」

 

 間宮が持ってきたのは鮮やかに彩られたパフェ。

 吹雪もやはり女の子、デザートを前にすっかり機嫌を直していた。なら最初に何でつれないままだったか不可解だが……、あれか。意趣返しに間宮券を使わせないことで俺の財布にダメージを与えようとしたのか。だが残念、パフェの一つや二つで揺れるほど軍人の給与は安くないのだよ。

 

「提督は何か食べられますか?」

「じゃあタルトを貰おうかな」

「はい♪」

 

 間宮のタルトはくどくなくて甘いものがそれほど得意でない俺でも食べやすい。

 

「美味しいか?」

「はいっ,美味しいです!ありがとうございます司令官!」

 

 すっかり満足してくれたようだな、よし。

 

「じゃあパンツのことはチャラで」

「もぅ、思い出させないでください……」

 

 それから吹雪が幸せそうにパフェを頬張る姿を見ながら、俺もタルトにフォークを伸ばした。

 




3を選んだあなた、今日の夕飯は比叡カレー

ps ついにうちの狂犬ワンコが改二になりました。……火力おかしくない?

ps2 数名の方から感想をいただいて大変楽しく読ませていただきました。誤字報告なんかもしてもらって本当にありがとうございます。
 週三~四投稿目指して頑張るので今後もよろしくお願いします。
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