「ふぁ……」
心地よい春の陽気に包まれて、昨日あまり眠れなかったこともあってか、口からあくびが零れ出た。
隣に座る秘書官の古鷹はクスっと笑って動かしていた手を止める。
「提督、お疲れですか?」
「ああ、毎日こうも仕事があると少し、ってお前たちを前線で戦わせておいてこんな弱音を吐くとはまったく情けないな。忘れてくれ」
「そんなことありません!!」
古鷹は机の上に手をついて身を乗り出し、彼女が普段あまり出さないような大きな声で俺の言葉を否定した。
「古鷹?」
「私達が戦えるのは提督のおかげですし、十分な休養も貰ってます。だから今の環境に不満なんてありません。でも……」
古鷹は少し躊躇うように視線を這わせる。それから僅かな間目を閉じ、また見開いてから強い口調で言い放った。
「提督が働きすぎなのはいただけません!」
「だが……」
「お願いですからもっと私達を頼ってください。それとも、頼りになりませんか?」
それは違う、と言おうとした。でも以前に吹雪に同じことで怒られて、結局また古鷹にこうやって諭されている。だから今度は口先だけで何かを騙るよりも、ちゃんと行動で示そう。
「古鷹」
「あ、ごめんなさい!私偉そうなことを……」
彼女の名前を呼び、申し訳なさそうに目を伏せた古鷹の髪を梳くように撫でる。
「あっ……」
「いや、ありがとな、心配してくれて。甘えさせてもらうよ」
古鷹の髪はさらさらしていて、なんの引っかかりもなく指の間をすり抜ける。
「少し仮眠をとる。一時間経ったら起こしてくれるか?」
「自室で休まれてはいかがですか?」
「そこまでは流石にな。書類もまだまだ残ってるし」
「そういうことなら……。はい、わかりました!」
正面にあるソファに寝転び目を閉じると強烈な睡魔に襲われて、すぐに意識は深く沈んでいった。
× × ×
「あ、提督。お目覚めですか」
「ん……古鷹?」
目を覚ますと正面から声が聞こえてきた。
頭の裏に柔らかい感触、目の前には古鷹の顔。そして仄かに漂う甘い香り。
いわゆる膝枕というやつをされているらしい。
「んっ……」
身体を捩ると衣が擦れる音がして、古鷹が口の端から微かに息を漏らす。
「す、すまない。重かっただろう」
慌てて起き上がって謝ると古鷹は両手を胸の前で左右に振った。
「い、いえ。私が勝手にしたことですから!」
俺を気遣ってそう言ってくれる古鷹。彼女の頬にはうっすらと朱が差していた。
「……やっぱり古鷹は優しいな」
「えっ?そんなこと――」
「あるよ。古鷹のいいところだ」
「……//」
恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに顔を背ける古鷹のその表情を、俺は今まで見たことがなかった。
着任は早かったとはいえ彼女と関わった時間はそれほど長くない。
もっと古鷹のいいところを知っていきたい。そんなことを言えば、きっとまた彼女は謙遜するのだろうけど。
古鷹可愛い。略してふるたかわいい
ps 古鷹型、主に古鷹と青葉に浮気しかけている今日この頃。すまない春雨、許してくれ。
ps2 我が家のパソコンをついにウインドウズ10に(勝手に)変え(られ)たら、ネットに繋がらなくて投稿できなくなりましたorz。なんとかこいつだけは先にこのサイトに保存していたのでいけましたが……。
近々買い換える予定で直すのも面倒くさいので4月頭まで書き溜めておきます。ご了承ください。
ps3
すごくどうでもいいけど、orzに句点つけると(orz。)、何というか……こう……汚いです。