大規模作戦の後処理を終え、思っていたよりも少し早くある程度の休みをとれるようになった。白露との約束はもう少し先なので、普段からあまり余暇というものがない俺としては急に休めと言われても何をしていいかわからず、数日間ただ手持ち無沙汰な日々を過ごすことになりそうだった。
ところが、その白露自らが『週末は白露型のみんなでピクニックがしたい!』と提案したのだ。
現在、その準備のために時間を持て余していた俺と、ついてきてくれた白露で一緒に買い出しに来ているのだが……。
「なあ白露、本当にいいのか?」
彼女はどこかに連れて行くという約束はなしでいいと言い出した。その代わりピクニックには必ず来てくれ、とも。
こんなことでよかったのだろうか?そう思って白露に尋ねてみると顔いっぱいの笑顔で返された。
「うん!もっちろん!」
「白露に限った話じゃないが、お前たちはもう少し欲張ってくれてもいいんだぞ?」
吹雪といい白露といい、どうにもうちの娘たちはわがままというものが苦手らしい。夕立や鈴谷はともかくとして、他の娘たちはあまり自分の欲求を口に出すことがない。あったとしてもだいたい今の白露のように大したことのないものばかりなのだ。
「そう言われても、もう提督からいっぱい貰っちゃってるからなぁ……」
「俺が?」
「うん、一番いいもの。提督がみんなにくれたもの」
「……?」
白露は大切な何かを守るように両手を胸の前で重ね、握りしめた
俺自身、彼女たちに貰っているものと同じだけのものを返せているとは思えない。だというのに白露は『一番』のものを貰ったのだと言う。当然心当たりなどあるわけもない。
「せめて欲しいものとかはないのか?」
「う~ん、欲しいものかぁ……」
なればこそ、俺からちゃんと形のあるものをあげたかった。だというのに……。
「あ、そうだ!ポ○チ持っていきたいポテ○!買ってきていい?」
俺は肩に重荷がのしかかったような脱力感に苛まれた。
「……好きなだけ持ってこい、いくらでも買ってやるから」
「やったぁー!」
もうちょっと何かないのか……。
意気揚々と駆けてゆく白露の背中を目で追う。彼女の足取りは弾むように軽くて、どこまでも楽しそうだった。
……でもまあ白露が、彼女たちが幸せそうだから、きっとこれでいいのだろう。
「取って来たよ!」
「俺うすしお派なんだが」
「わかってないなぁ。のりしおがいっちばん美味しいんだからっ!」
それはそうと、少し遅くなったがプレゼントくらいは用意しておこうか。
なら私はあさしおで。
ps ついに新pcが手に入ってモチベは高いのですが、今度は新生活が始まって時間がない……。
ちょこちょこ進めていきますのでどうかご容赦ください。