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一人で町の中を歩く。傘を差しているとは言え、雨は前の方から侵入して来て、私の身体を冷やし込んできた。ぷるぷると震えながら、これからどうしようかと歩きながら悩む。少女は結局、答えが出せなかった。仮にその罪が本物だとして、一体自分に罪を裁く権利など本当にあるのだろうか。その選択が軟弱な精神の少女には出来なかったのだ。だとしても、真実を知らずにいるのも違う気がしたのだ。もしかしたら、物語みたいにあっと驚くような展開になるかもしれない。実は他に犯人が、のような。
「でも、どうしようかしら。前野さん本人に聞いても教えてくれなそうだし、他に何か知っている人は……」
「なんだい、辛気臭い顔をして。早く入りな」
どうやら無意識の内にあの駄菓子屋に来ていたようだ。雨の日なのも相まってだろうか、お客さんは誰もいなかった。あんまりジロジロ見ていると、本条の祖母は眉をひそめて睨んできた。それに気付いた少女は目を逸らすと、傘を閉じてそそくさと店内に入ってきた。本条の祖母はお茶を飲みながら、じぃーと少女のことを見つめていた。少女は気まずくて、ただお菓子を眺めていた。悪い人じゃないのは充分理解しているつもりだ。でもそれはそれとして、今話せるような共通のネタがない。ただいま一方的に喧嘩別れしてしまった本条の話をいつ振られないのかと、冷や汗で背中がびしょびしょである。本条の祖母と"約束"したのに守っていないという背徳感が、胸を締め付けてくる。コトン、とお茶が机に置かれる音が響いた。
「あの子と、喧嘩したんだって?」
「……はい」
「あの子も私の元へ泣きつきにきたよ。"取り返しのつかないことしちゃった"とか、"結局私もあの男と同じなんだ"とかね。詳しくは知らないけど、その男が問題の根源みたいだね」
「……はい」
「ハイハイハイ……って、アンタは人形かい?もっと自分の意志を持ちな。思考を止めた人間は機械と何も変わらないんだよ」
「そんなこと言われても……彼女とはもう"話せない"んです」
しっかり話し合おう、真実を聞こう。そう何度も思い立ったことはあった。けれど、"呪い"のせいで話せないのにどうやって話し合うのか。本条の祖母はキツい眼差しを少女に向けると、のっそりと立ち上がった。少女の動揺をよそに外に出ると、しばらくして外からエンジン音が聞こえてきた。何事かと思って少女も外に出ると、そこにはヘルメット姿の本条の祖母がいた。店の前で止めると、ヘルメットのシールドをクイっと上にあげた。
「乗りな」
乱雑に投げられたヘルメットをなんとかキャッチする。ヘルメットと目の前の女性とを交互に見る。
「あの……」
「なんだい?怖気づいたのかい?」
「店の戸締りはいいんですか?」
「そういうことは早くいいな!」
本条の祖母はグチグチ言いながらも、仕方なくバイクから降りてガラス戸を閉め始めた。空を見ると、いつの間にか雨は止んでいた。
食い物、芸術と来て次に話すのはなんでしょう?正解は推し。
Star diamondのライビュでスタァライト映画版と聞いて叫んだ変態は私です。
いやぁ……生きる楽しみが増えて、毎日がEverydayです(は?)