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一方その頃、本条はあのマンションの一室にいた。ベッドの中に顔を埋めて、泣き続けていた。本条は最初から少女に興味があったわけではなかった。最初はこれと言ったこともなく、ただの暗い子だなぁと思っていた。でもある日一人で帰っていると、あの男……前野がやってきて、会ったこともないような男と手を繋いでラブホテルに入っていく写真を見せつけてきた。
「もしこれを見られたくなかったら、俺の言う命令を聞け」
ドラマの上等文句かってぐらい乱用されている言葉。でも実際、こんな写真が流れてしまえば本条の社会的位置やこれからが終わってしまうと思っていた。その時は窮屈な家から抜け出したばかりのかごの外の鳥であり、ドラマを真に受けていたのだ。ともかく命令を聞くことにした。それがどんな酷い命令かと思っていると、それは奇妙なモノだった。
『お前のクラスにいる”雨宮”というクラスメイトと付き合え』
いつも本を読んでいるあの子。どうしてと聞いても教えてくれなかったので、それだけならと仕方なくやることにした。けれど早速付き合えと言われて付き合うやつなんて、脳みそと下半身が繋がっている男しかいないと思っていた。そこでまずは”友達”から始めることにした。前野に承諾をもらい、ゆっくりと時間をかけて少女と仲良くなっていった。その内、ふとした少女の仕草に胸がドキッとしてしまった。本を読むその姿や、時折見せる笑顔に。いつしか私は本当に恋をしていた。それから紆余曲折あって告白までして幸福だったある日、前野から次の命令が来た。
『今から私の家に来い』
少女と喧嘩別れして落ち込んでいたその矢先だったので、本条は少し不機嫌だった。それも相まったからだろうか、部屋に入った途端にナイフで切り付けてきようとした前野のナイフを取り上げると、勢いで刺してしまった。やり過ぎたと思って救急車を呼ぼうとしたが、ちょうど下の部屋から誰かの足音が聞こえてきたので、仕方なく押し入れの中に隠れた。
それから救急隊員が運んで行って、誰もいなくなったタイミングで去ったのだ。そこからは言わずもがなである。今までのことを思い出しながら、本条は今頃少女は何をしているだろうかと思った。少女もどこかで同じように泣いているだろうか。それとも、もう別の男を作って……いやいやそれは死んでもない、と頭から嫌な考えを振り払う。
そんなことを考えていると、玄関のチャイムが連続で鳴らされた。何で今……と服の袖で涙をぬぐって玄関のドアを開けると、そこには本条の祖母がいた。息も絶え絶えだ。
「どうしたの、おばあちゃん。こんな時間に」
「大変だよ、紗耶香……あの子が……雨宮って子が……いなくなってしまったんだよ!砂浜に置き去りにして、そろそろ頃合いかしらと見に行ったら……この紙が」
「えっ……?」
本条は紙をひったくるようにして受け取ると、そこに書かれている文字を見た。
『これが最後の命令だ。もう私と雨宮藍には関わるな』
止んでいたはずの雨が、またポツポツと降り注いできた。
前からの続き。それで話の内容なんですが、どうして人間って生きてるんでしょ。
藪から棒に何かという話ですが、端的に言えば話すネタが無いんです……はい。
私の理論は言わないけど、ちょっと考えてみてください。自己陶酔出来ます。
次回はいつなのかな。神のみぞ知る、では?ひな祭りまでには、出せたら良いね。
ではでは……
追記
肝心なシーンで名前間違えてました……ほんと、すいませんでした!