さくら荘のペットな彼女と錬鉄の英雄   作:あるにき

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生きてます


ましろは基本話を聞かない

さて、昼の食堂使用時間が終わって仕舞えばあとは次の日の仕込みや掃除でその日の仕事は終わる。

それを終わらせ、マスターの教室まで向かおう。ちなみに、神田空太に頼んだのは朝の付き添いのみだ。ただでさえ職につくためにかなりの時間離れてしまったのだ。近くにいるのならなるべく一緒にいた方がいいだろう。

食堂は生徒用下駄箱、つまり昇降口の近くにある。突き当りをまっすぐ行けば普通科、美術科と左右に分かれている。マスターは美術科なため右に。

学生ではない人間が歩いているため目立つが一応学校では許可を取っているので時に気にせず歩く、横を小走りで通った女子生徒が両手いっぱいに持った本を落としそうになる。その反動でその女子生徒は転びかけるがその寸前、私が女子生徒の腰を軽く押さえ、本をサーヴァントの動体視力をもって全てキャッチした。

 

「怪我はないかね?」

 

「…………はいっ!大丈夫です。それよりその……あ、ありがとう、ございます!」

 

「なに、気にすることはない。私は私にできることをしたまでだ。さ、目的があったんだろう?早くいくといい」

 

「!!!は、はい!」

 

感謝され少しは嬉しかったこともあり笑って答えると女子生徒は真っ赤に赤面し、早歩きで去ってしまった。何かしてしまっただろうか、と考えながらもとりあえずはマスターの教室に向かう。なお、エミヤの人間離れした神キャッチには周りから拍手が、そのあと1人の女子生徒を落とす(本人は気づいていない)行為には妬みの視線が送られたとか

 

その後もいろいろあった。

加湿器が壊れたという声が聞こえ直しに行き、換気扇から変な音がするというので直す。

合わせて、15分程度かかったがもとより早めに向かっていたので丁度ぐらいの時間についた。

美術科は女子が多いため教室の前でマスターを見つけ声をかけると今まで以上に目立った。ちょうどマスターは帰りの支度をしていたが、生憎と誰とも話していない。これは嫌われているなどではなく、どちらかといえばプラスの意味で、だ。高嶺の花というやつだろう。どこぞのあかいあくまを思い出すがあれは作っていたからな。しかし、このプラスがマイナスに変わるのはそう遠い話ではないだろう。なにせマスターは世界的な天才画家だ。美術科には親が画家だったりするものをいるだろうが、マスターはおそらくその親より有名で人気のある画家だ。尊敬が妬みやそこらの感情に変わるのは回避できないだろう。

とりあえずマスターを連れて教室を出る。なんでも今日は担当編集と用事があるらしく、私は学校を出たら霊体化してついていく予定だ。

しかし、「教室で呼ばれるのは少し恥ずかしかった」と若干赤面するマスターはとても可愛らしかった。

学校を出るまでの間、朝の話を聞いていたが、なんでも神田空太の友人の女性に誤解をされたらしい。マスターは要領を得ていないようなので、朝の話を覚えているだけ言ってみてもらうと、神田空太がマスターの初めての相手だと誤解されているらしい。神田空太っ……あとでどうしてくれるか…!

学校を出たところでバレないように霊体化して担当編集と一緒に歩くマスターの背中を見守る。

なお、彼は今日のことで「美術科棟に現れたブラウニー」「転校生美少女の彼氏」「エミヤ食堂のオカン」といわれるようになっていった。これが本人の耳に届くのはまた別の話。

 

——————————————————————

 

担当編集の名前は飯田 綾乃とうらしい。

 

「綾乃、いつもの車は?」

 

私はてっきり担当編集というぐらいだから要は雇い主みたいなものだろう。

たから敬語を使うものかと思っていたのだが、存外そういう訳でもないらしい。

 

「車検に出してるの」

 

「車検?」

 

「愛しのベイベーとしばしの別れよぉ、辛いわね」

 

「ふーん…」

 

ちなみにマスターは車検がなんだかわかっていないので、話の流れがよくわかっていない。…あとで日本語を教え直す必要があるのだろうか…

 

「椎名さんはどう?イギリスにいるリタさんと離れ離れになって、辛くはない?」

 

「……シロ——」

 

「そう!衛宮さん!彼、行方不明なんですって!私はあったことがなかったけど、大丈夫かしらね…椎名さんは普段から面倒見てもらっていたんでしょ?」

 

「?シロウはい——」

 

『ストップだ、マスター。

私は日本で職につくに当たって、イギリス国籍のままでは難しかったのでな。日本で新しく国籍を偽装したのだ。イギリスでは失踪扱いにしてな。だからマスター、今後私たちの関係は住む場所が同じ、と言っておけ。下手にイギリスの話をしても不審がられるだけだ』

 

「む、わかった——シロウは近くにいるから大丈夫」

 

『なんでさ』

 

なんでさ?!

 

『は、話を聞いていなかったのかマスター?!これを聞いたらリタが飛んでくるぞ?!』

 

「衛宮さん、見つかったの?!り、リタさんに連絡した方がいいんじゃないの?かなり探してたみたいよ!?」

 

『はぁ、マスター。とりあえず、あの作戦でいくぞ』

 

「わかったわ」

 

そういって、私は実体化し、飯田 綾乃に気づかれる前に気絶させた。

 

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5分して彼女が目覚めた。

 

「え…?私どうしちゃったのかしら…」

 

「やっと起きたのね、綾乃。」

 

「椎名さん……………え、衛宮さんのこと!連絡入れないと!」

 

「夢よ」

 

「え、いやいや、椎名さんなにを」

 

「夢よ」

 

「ゆ、夢…?」

 

「夢よ」

 

「あ、あはは…私変な夢みてたのかなぁ…」

 

マスターには暗示の魔術を教えている。私はうまく使えないが、使い方の指導はできる。だてに魔術C -ではないのだ。

マスターはこの通りの性格なので隠し事などがうまくはない。ボロが出た時用の魔術だったら人に使うのが始めてなのにやはりうまい。やはりマスターは魔力や魔術回路だけでなく魔術センスも一流か。

ちなみにマスターにはこの魔術しか教えていなく、念のためのマグダラの聖骸布(投影でつくったパチモン)を持たせている。マスターに魔術を教えないのはこちらの世界に来て欲しくないからだ。マスターなら悪用などすることはないだろうが、魔術を用いて誰かを傷つけてしまう可能性だってあるのだ。マスターにはふつうに生きて欲しい。切嗣もこんな気持ちだったのだろうか…

そんなこんなで話しているうちにコンビニの前まで来た。朝、バームクーヘンを買い、そして神田空太のクラスメイトに誤解された場所だとか。

いるかはわからないが、ダメ元でいかせてみると、その人物はバイト中で飯田 綾乃の介入もあり誤解は解けた。あとその店員、方言が地らしい。

 

ちなみにそのときさくら荘に発生した栄光のキャベツロードは空太と仁の前に立ちふさがっていた…

 




ダンまちの方がめっちゃ人気だ
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