さくら荘のペットな彼女と錬鉄の英雄   作:あるにき

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お久しぶりです。忘れてませんか?


今夜は眠れないようだ

辺りも暗くなり猫のあおばやあさひは既にキャットフードを食べ始めている。ちなみに俺たちはまだだ。

そんな中で俺は…パンツ一丁でベットの上に座っている。しかも女子の部屋。なんでも漫画の資料のためだとか。了承してしまった俺も俺だが…めちゃくちゃ恥ずかしい…!

 

そしてその部屋の主人たる椎名ましろは同じくベットに座って、俺の体をジッと見つめている。

 

「………………………」

 

「………………………」

 

俺が恥ずかしさに身悶えていると、先に動いたのは椎名だった。

 

「お、おい」

 

椎名は身を乗り出し俺の上半身を右手でなぞる。まるで感触を確かめるように

 

「動かないで」

 

次に首筋を撫でる

 

「硬くて、重い感じがする…」

 

もう俺の顔は真っ赤だ。声だってろくに出せそうにない。

当然だ。なにせ椎名はとんでもなく可愛いからだ。日本人離れした綺麗な金髪ロング、赤っぽいオレンジの瞳。スリーサイズは仁さんがいいかけて衛宮さんに止められでたが、スタイルだっていい部類な筈だ。そんな女の子に体撫でられれば誰だってオーバーヒートする。しかし、椎名はそんなこと御構い無しに俺の胸に耳を当てる

 

「心臓、動いてる…」

 

「生きてるからなぁぁ」

 

力なく、絞り出すようにしか声が出せない。緊張して心臓バクバク鳴ってる

 

「鼓動が早く鳴ったわ」

 

「誰のせいだ、誰の!」

 

こいつマジか!と思ってしまうレベルだ。自分がどんなことやってるのかなんて自覚ないんだろう。こちとらいろいろ大変なことになってんのに

 

「空太」

 

「なんだよ?!」

 

「抱いて」

 

「出来るかっ!!」

 

ちなみに、ましろはそういう意味で使った訳ではないことを理解してもらいたい。

 

結果、することとなった。俺が横になって椎名が俺の上に馬乗り。これじゃるで…ダメだ。意識したらダメ……

 

「ふぁぁぁぁ」

 

声にならない悲鳴が出る

 

「もっと」

 

腰に手をかけるぐらいだったものの、椎名のもっとの言葉からさらに強くやらないといけないらしい。もうヤケになって、それなりに抱きしめる。

 

「空太」

 

「今度はなんだよ?!」

 

「セックスしたことある?」

 

瞬間、時が止まった。

 

「…………………………………………………………………………………」

 

「空た——————」

 

「ビックリさせんな!!ないよ!!」

 

マジ何考えてるかワカンねぇ!!

 

「いい体なのに」

 

「どーゆう理屈だぁ…」

 

椎名は終始無表情。普通ならとんでもなく緊張する筈だが、椎名という変人には常識は通用しないのか。

 

「体は小、中でサッカーやってたからってだけで…」

 

「今は?」

 

「してないよ!見てればわかるだろ!」

 

「怪我…したの?」

 

「怪我以外にも、辞める理由はいくらでもあるだろっ」

 

「分からないわ」

 

「…………………」

 

本当にわからない。と行った顔で俺を見る。体制が体制なだけに恥ずかしいが、この椎名ましろという少女の前では嘘や隠し事はしなさたくないと思ったから、言うことにした。

 

「目標にならなかったんだよ。特別にうまかったわけでもないし、なんとなく9年間続けてたけど、限界が見えたっていうか……………………それで、さめさんだろうな………」

 

そう、始めたのも、辞めたのも大して理由があったわけじゃない。さめたと言ったが、初めから熱を持って取り組んでいたかもわからない。だから辞めた。

 

「いつのまにか試合に負けても悔しいと思わなくなって、無意識に手を抜くことを覚えたんだ…良くある話だろ……」

 

「もういいわ」

 

そう言って椎名はパソコンに向き合って、デジタルのやつ(名前知らない)で絵を描き始めた。

 

「あの…もしかして、俺このまま…?」

 

無視

構わず漫画を描き続けている。

 

「そうですか…」

 

俺は諦めて、部屋に落ちている漫画の原稿を拾い上げる。………お世辞にも面白いとは言えない

なんてことを思っていれば、

 

「面白くない?」

 

俺の心を読んだ様にそんなことを言ってくる

 

「え、ああいや…その」

 

思っていたことを口に出されてなかなか口が回らない

 

「いいわ。綾乃にも言われたもの」

 

「………」

 

少し、ただぼーっと、漫画を描くのを眺める

 

「処分していいわ」

 

「え?いやでも…」

 

「いいわ、描き直すもの」

 

椎名の机の端には『マンガ新人賞募集要頂』と書かれた紙が置いてある。

 

「あ、また新人賞に応募するのか?」

 

多分そうだろう。〆切がいつだかわからないが、もしかしたら急がないといけない時期かも知れない。

 

「……お前、よっぽど好きなんだな。マンガ描くの」

 

皮肉とかでなく純粋にそう思った。

この雰囲気のまま今日は終わるのかな…と思いながらとりあえず服を着ようと、シャツをつかもうとした瞬間——

 

「服着たらダメよ」

 

「は?」

 

素っ頓狂な声が出てしまった

 

「続き、するのよ」

 

「ちょっとまて、これ以上なにをさせるつもりだっ」

 

「今夜は寝かさないから」

 

「そーゆうセリフはもうちょい色っぽく言えっ!」

 

「今夜は————」

 

「ほう?色っぽく、と言ったか。神田空太」

 

椎名が言葉をいいかけた直後に現れたのは、ましろ当番の、衛宮さん…!

 

「え、いやこの状況はその…」

 

「問答無用だ、たわけ!!貴様、一度ならず二度までも!ええい、八つ裂きにしてくれる!!」

 

「何を怒ってるの、シロウ」

 

「マスター、確かにキミは絵のつもりだったかもしれないが、こいつは違う。確実に別の意味を孕んでキミの手伝いをしていただろう。このタイミングで呼びに着て正解だった!」

 

「はあぁぁ!!や、やめろっ!ちょっと、ガチで殺してきそうな目でこっちみんなっ!!」

 

「我がマス……保護対象にあの様なことして置いて良くもそんな口がきけたものだっ!」

 

今、別の言葉いいかけてなかった?!

んなことより、普通はこんなにおこらねぇよ!数日前にあった女の子のために!

 

「だいたいなんでそんな怒ってんですか!アンタ椎名の彼氏か!」

 

「「?」」

 

思ったこと口に出ちゃったよ?!

 

 

「シロウ、私の彼氏?」

 

どことなく、椎名の目が輝いている様なそうでない様な…

 

「ふむ…彼氏などではないぞ、神田空太」

 

怒りが静まったのか、少し考え込む衛宮さん

 

「私は、ましろの…………………親か」

 

無論実際の親などではないぞ、と付けていう。あーー、納得しちゃうわ。超親目線だ。なんて納得しながら椎名の方を見ると

 

「…………………」

 

「アレ、椎名さん?」

 

まだまだ付き合いの浅い俺では椎名の無表情は良くわからないが、これはなんとなく、不満げというか怒ってるというか……

 

「ま、マス——ましろ?」

 

さっきから変な呼び方を仕掛けているのは気のせいか?

 

「シロウ、空太、出て行って」

 

「「は?」」

 

俺はなんとなる理由は察してしまったが、衛宮さんは本当にわからないといった表情で聞き返す

 

「な、何故だ、ましろ?」

 

「出て行って」

 

「な——」

 

「令呪…使われたい?」

 

れいじゅ、がなんだからわからないが、ものすごく驚いた衛宮さんの顔を見るに凄いものなのだろう

 

「………わかった。では床の原稿だけ回収しておくぞ」

 

諦めて原稿を素早く回収する衛宮さん。

しかし、椎名はそっぽを向いている。

あっという間に原稿を回収した衛宮さんは

 

「では私はいくが、料理はここまで持ってこようか?」

 

そっぽ向く椎名

 

「キミが食べたいと言っていた、キャベツ料理だ」

 

そっぽ向く椎名

 

「…………はぁ。ではお邪魔したな、ましろ」

 

「あ、あぁ…お邪魔……しました………」

 

「「……………………」」

 

部屋の前で男2人。俺は服を着てから外に出た

 

「はぁ、また何かやってしまったのか…私は」

 

「あとで謝ったほうがいいですよ、きっと」

 

てか衛宮さん、自分が地雷踏んだことに気づいてない?すっごい朴念仁なんだな…

 

「その原稿、捨てちゃうんですか?」

 

「そんなわけなかろう?今後必要になるかもしれないからな。ましろのボツ原稿は全て私が所持して保管している」

 

終始オカンな衛宮さんだった。

 

「それじゃ、俺はこれで…」

 

「待て」

 

「??!!」

 

「まだ、説教は終わってなかろう?」

 

ゴゴゴゴゴ…!

なんて文字が見えてきそうなレベルでやばい雰囲気が漂っている。

 

「あーいやその…それじゃっ!」

 

ダッシュで逃げようとしたものの首根っこ捕まれる。

 

「さあ、とりあえず私の部屋に行こうか…神田空太」

 

「ひいぃぃぃぃい!」

 

その日は、別の意味で寝ることはできなかった。

なお、料理を運びに言っても無視され続けていた衛宮さんがいたとかいないとか

 




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