直之「お〜、結構多いな」
建物の中に入り、受付を終えた零と直之は男性に試験会場となる部屋に来ていた。室内には既に4、50人くらいの人が席に座って勉強したり、話し合ったりしている。因みに試験会場になる部屋は零達が居る場所の他に2つある。
零「・・・そうだね」
零は相槌を打ちながら受験票を見て自分の席を探す。そして窓際の席に自分の受験番号が書かれている席を見つけて座る。
直之「え〜と、俺は此所か」
直之も自分の受験票を見て、自分の番号の書かれている席に座る。直之の座った場所は零の1つ前の席である。
直之「確か筆記は国、数、英、理、社の5教科だったけ?」
零「そうだよ」
直之の言う通り筆記試験は古文+現代文+漢文の国語に英語、地歴公民の社会に加え、数学、物理+化学+生物+地学の理科の全部で5教科である。
直之の質問に答えて、零は鞄から参考書を取り出して開く。零の其の行動に直之は少し驚いていた。
零「・・・なに?」
直之「いや〜、零も参考書とか買って勉強するんだな、って思ってさ」
零「勉強くらいするでしょ」
直之「いや、俺の中だと零は勉強とか一切せずに受験するってイメージでさ」
直之の零に対するイメージに零は苦笑する。流石に勉強せずに受かるとは零自身も思ってはいないのである。
零「・・・直之は勉強しないの?」
直之「ん? ああ、俺は2日前からたっぷりやったから大丈夫だ!!」
零「・・・2日より前は?」
直之「してないぜ!!」
直之の自信満々な返答に零は溜め息を吐く。実際、直之も頭は良い方ではある。
しかし、一応は難関と呼ばれている高校への入試に2日間しか勉強せずに挑むのはどうなのかと言いたい気分である。
直之「其れに今からしてもあんまり結果は変わらんさ!!」
零「いや、でも少しは勉強を「はい、試験を始めますので全員、自分の受験番号が書かれている席に座って下さい。参考書も仕舞ってください」・・・」
零が忠告しようとしたのと同時に試験官が入ってきて着席を促す。零は再度溜め息を吐いて、参考書を仕舞う。
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試験官「え〜、では此れより筆記試験を始めますが、先ず最初に試験を始める前に試験の流れを説明させて頂きます。
試験は今日を含めて3日で終わります。筆記試験を1日目に行い、2日目に筆記試験合格者が分かります。合格者には適性検査の試験開始時間が書かれたメールが届きます。そして3日目に適性検査を受けてもらう流れと成ります」
試験官の説明を聞き、零は筆記試験と適性検査の合否が別れているんだな、と思う。
試験官「各試験科目は100点満点。合計点で500点満点に成ります。制限時間は各試験科目1時間。休憩は10分間。休憩後に次の科目の試験と成ります。昼休憩だけは13:00迄と成ります。ですので、午前中に国語、数学、英語の試験を行い、午後の13:00から理科、最後に社会の試験を行います。
先に言ってしまいますが筆記試験の合格点は500点満点中380点以上に成ります。また、1科目でも0点があれば不合格と成ります。
当たり前ですがカンニング行為等は0点と成り、途中退席の場合は其の時点で其の科目の試験は終了と成り、入室は休憩迄出来ませんので注意して下さい。説明は以上と成ります」
試験官は説明を終えると各受験者に問題用紙と解答用紙を配る。配り終えた試験官は再度前に戻り、右手を頭上にあげる。
試験官「では国語の試験――開始!!」
試験官の開始の合図で零は名前を書き、問題を解き始めた。
次回:『試験②』