グラブルでファーさんに憑依転生ものです、そんなことを言っていいのかってぐらい何も始まらないですが。

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憑依等に拒絶反応ある方はブラウザバック推奨です。
処女作ですし、会話シーンもありませんし、何も始まりません。


壮大かもわからないし何も始まらない物語。

 私は生前普通の人であった。特に秀でた部分を持ちえていたわけでもなく、かと言って平均よりも劣っている部分も少ない。要するに面白味のない人間だったと思う。大手企業に勤めているわけでもなく、現代社会によく見られる黒い部分も見られる企業に勤め、普通に日々を過ごしてきた。

 しかし、何の因果か知らないが、私は殺されたらしい。通り魔だか私に恨みを持っていたかの人間によって。

 まあ、そんなつまらない人生を過ごし、そして死んでいった私だが。人生は1度きりではなかったらしい、俗に言う転生というものだ。私は、普通過ぎたからか、登場するキャラクターが個性を持ち、特別に優れた部分を持っている漫画やアニメ、ライトノベルなどを嗜んでいた。だから転生というのに浪漫を感じてもいたが、実際に体験するとそこまで良いものでは無いらしい。

 私の2度目の人生は、所謂憑依転生と言う奴だ。それもグランブルーファンタジーというゲームの『ルシファー』というキャラクターに、それを知った当初は酷く驚愕したと思う。まあ、それも昔の話だが。

 しかし、私は自分の死を悟った上で、ある程度は原作の通りに動こうかと思った。何しろ星の世界は酷く停滞して、非常につまらなかった。なにか刺激を求めてしまったのかもしれない。何せ、原作のストーリーは非常に魅力的で、刺激に溢れている、そんな世界を私も体験してみたかった。それが故に、私は求められるがまま、ルシフェルを筆頭とする天司を創り出した。

 原作の『ルシファー』はルシフェルに特別な感情を抱いていたらしい。だが、私はそんな感情は抱けなかった。ただ求められたから創り出しただけ、要するに仕事としての行動という認識でしかなかったが故に。

 私個人が、特別な感情を持って創った天司は1人だけいる。名前は『ベリアル』といい、私の前世でも好きなキャラクターだ。私は彼の人間味や色彩が気に入っていた。その自由なあり方は、停滞していた星の民には眩しいもので、前世での普通な人生にとっても非常に魅力的にうつった。その結果、『ベリアル』は原作通りのキャラクターで、私に向ける感情も似たものだった。

 原作の『ルシファー』は、『ベリアル』が向けてくる感情に対してあまり興味のない様子だったが。私はその感情に向き合い、そして私も似た感情を向けていた。

 それが、原作との大きな違いで、分岐点だったのかもしれない。

 

 

 

 

 長い間、何も代わり映えのない──強いて言えば『サンダルフォン』が産まれ、そして廃棄の件を『ルシフェル』と話し合ったことぐらいなもの──日々を過ごし、漸く天司達による反逆が始まったようだった。当然、私もこの時に死ぬのは分かっているので対策はしていた。

 そして、私は『ルシフェル』に首を跳ねられ、死んだ──フリをした──

 



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