プロトM4A1   作:鋭利な刃

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この小説のメインはペルシカさんとプロトちゃんとM4A1。ちょいちょいSOP。
他のAR小隊の出番はちょっと少なめです。
決して書き分けれるような文才が無いという訳では……すいません文才無いです。皆無です。笑えてきます。



食事と2人

いつもの何一つ変わらない私の部屋。16LAB内共通の真っ白な壁に、全個室共通の家具。全個室共通の配置。

どの部屋にいても大して違いはないし、この部屋唯一なんてものは無い。強いて言うなら私が現在使っている程度。

 

「いつの間に部屋に来たの? SOP」

「さっきだよー!」

 

私より低い目線から、ニコニコ笑顔で見上げてくるSOP MOD II。

時は、まだ目覚めていないM4A1以外のAR小隊との顔合わせが終わって30分ほど経った後。

お互いに名前を名乗り、明日から新しく実施される訓練の予定などを話し、クソ女は残るとの事で私は1人上へと戻った。

その後軽く射撃訓練を行い部屋に戻ると、SOPが居たという訳だ。

 

「それでどうしたの? クソ女と話をしていたんじゃないの?」

 

クソ女?、とSOPは首を傾げる。しまった、と思うも言ってしまったのは仕方がない。

 

「ペルシカの事よ。私、あいつが嫌いなの」

 

「ペルシカが嫌い? お姉ちゃんって変わってるんだね」

 

変わってる。まあ確かにそうだろう。私は普通の戦術人形とは違う。製造理由も自己意識も私と同じ人形なんていないだろう。だから間違いではないのだが……ほんの少し、寂しく思った。

 

「それはそうと、M16がみんなでご飯を食べようだって。お姉ちゃんも行こ!」

 

手を掴まれて引っ張られた。そのまま引っ張られるままに後をついて行く。

SOPの手は人工皮膚が使われておらず、金属パーツが剥き出しになっていて少々冷たく、あと力が強くて少し痛い。

でも、嫌ではなかった。いつも手を引っ張る側だったから引っ張られるというのは初めてだが、悪くない。そう感じた。

 

 

 

 

16LAB内共通の真っ白な壁は、食堂と区別されている大部屋でも変わらない。机とイスは各部屋共通の物ではない唯一の場所だが。

そんな大部屋の一角。6人がけのテーブルに座り、私とAR小隊で夕食を取る。

16LABの食堂のメニュー数は少ない方らしく、メインとなる料理は7つ。食堂で食事を取る事が少ない私でも、ひと通りは食べた。

 

隣にSOP。対面にAR-15。その隣にM16が座っている。

私とM16がピラフ。AR-15はパスタ。SOPはカレーにラーメンにピラフにパスタにetc……と、私達の頼んだ物と合わせると机を埋め尽くす程に沢山の数を頼んでいた。勿論メニューの被りも著しい。カレーなんて4つはあった。

他の面々を見るも驚いた様子は無い。

呆れた眼差しを向けつつも黙々と食べるAR-15。

ものすごい勢いで消えていく目の前の料理に感心しつつ、酒を飲むM16。

この小さな体のどこに、これだけの量が入るスペースがあるのだろうか。人形の神秘と言えるのかもしれない。

 

手を動かす。合成食品100%特有の直接的な味が口に広がった。決して不味いという訳ではなく、しかし特別美味しいという訳でもない。強いて言うなら50点の味。

機械によって全自動で作られる料理特有の、可もなく不可もない物だ。

 

 

 

「ご馳走様〜」

 

私がまもなく食べ終わるという頃には、あれだけの数の料理は跡形もなく消え去っていた。横を見ると、満足したのか満面の笑みのSOP。

 

「これ、いつもの事なの?」

 

「今日はまだ少ない方ね。いつもならこの後更に追加しに行くから」

 

そう返したAR-15。目の前にある筈の彼女のお皿は、どれなのか分からなくなっていた。

 

 

真っ白な壁に各部屋共通の家具。同じ配置に同じ狭さ。

違うのは、ここが私の部屋ではなく、SOPに与えられている部屋だということ。

夕食の後、またSOPに手を引っ張られ着いたのがこの部屋。私とSOPはベットに腰掛け、特に何もせずぼおっとしている。

 

「お姉ちゃん」

 

何?、っと声に出す前に、私の太ももに重みが加わった。

薄桃色の髪が私の膝を覆い隠している。

 

そのまま何もせず、ただぼんやりと真っ白な壁を見る。

無駄に丁寧に塗られているせいか、白がぼやけているような所はなく、どこを見ても変わらない平坦な白が続いている。

ドサッと後ろに倒れ込んだ。

気づいた時には太ももへ重さは無く、私の左腕を抱きしめているSOPが見える。

目は開いていて、何をする訳でもなく、ただじっと見つめてくる。

 

「ねぇお姉ちゃん。私の手ってどう?」

 

「どうって?」

 

「冷たい?」

 

「冷たいわ。そしてちょっと硬い」

 

冷たくて硬い。どこかで、握った事のあったような手だ。

SOPの手をぎゅっと握ってみる。冷たい。硬い。でも……

 

「私は好きよ。SOPの手。冷たくて硬いけど、嫌いになんてなれないわ」

 

にひっ、とSOPは笑う。嬉しそうに。

それから特にお互い話さず、ただただ寝転がってじっとしていた。

やがて横から小さな寝息が聞こえてきて、眠くなり、2人で一緒に並んで眠った。

 

冷たくて硬い。どこか懐かしい手を握り、握られながら。

 




そろそろM4にも参戦してもらわないと。
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