SLAYER'S CREED   作:EGO

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Memory04 選択

「だから、『オルクボルグ』よ!オ・ル・ク・ボ・ル・グ!」

 

 冒険者も疎らな昼前の冒険者ギルド。

 朝に比べれば静かなその場所に、その声は妙に響いた。

 受付の前にいるその(かみ)森人(エルフ)は、困り顔の受付嬢を知ってか知らずか更に言う。

 

「この街にいると聞いたのだけど」

 

「えっと、冒険者の方でしょうか?」

 

 受付嬢と言えど、膨大な冒険者たちの名前を全て記憶しているかと聞かれると、首を横に振るだろう。

 後ろの書棚から分厚い名簿を取り出そうとしたところで、森人の隣にいた鉱人(ドワーフ)がため息混じりに助け船を出す。

 

「これだから耳長どもは。のっぽ(ヒューム)におまえさんらの言葉が通じるわけなかろう」

 

「あら。それならなんて呼べば良いのかしら」

 

 上品な上森人(ハイエルフ)らしからぬ表情で、その妖精弓手は鼻を鳴らして嫌味たらしく言った。

 それを受けた鉱人道士は自慢気に口髭を唸る。

 

「『かみきり丸』に決まっておろう!」

 

「あの、そのような名前の方は……」

 

 受付嬢は申し訳なさそうに言った。

 驚き固まる鉱人道士と、必死に笑いを堪える妖精弓手。

 妖精弓手が笑っていると気づいた鉱人道士は、すぐさま彼女に食って掛かった。

 彼女の平坦な胸を一瞥し、にやりと笑って「金床め」。

 妖精弓手も黙っておらず、「そっちは樽じゃない!」と言い返す。

 森人と鉱人は神代から仲が悪いと言われている。

 なぜかはわからないが、とにかく犬猿の仲なのだ。犬と猿の獣人のほうが、まだ仲が良さそうなものだが……。

 受付嬢が焦りながらも張り付けた笑顔(営業スマイル)を保つが、さてどう仲介したものか。

 

「すまぬが二人とも、喧嘩ならば、拙僧に見えぬところでやってくれ」

 

 割って入ったのは、巨大な影だった。

 見上げるようなその体躯は鱗に包まれ、シュゥッと鋭く生臭い吐息。

 蜥蜴人(リザードマン)の僧侶は不可思議な手つきで合掌し、受付嬢に頭を垂れた。

 

「拙僧の連れが騒ぎを起こしてすまぬな」

 

「い、いえ!冒険者の皆さんは元気な方ばかりですから、慣れてます!」

 

 とは言ったものの、その一党は奇妙なものだ。

 上の森人だけでも珍しいというのに、その森人と種族レベルで仲の悪い鉱人。そして滅多にお目にかかれない蜥蜴人。

 三人とも首に下げる認識票の色は銀。在野最高の証だ。

 もっとも、この辺境では余り珍しいものでもないかもしれない。

 少なくとも、七人の銀等級冒険者がいるのだ。ギルドにいれば、必ず誰か一人は目にするだろう。

 

「それで、どなたをお探しですか……?」

 

 とりあえずは落ち着いたものの、また喧嘩を始めそうな妖精弓手と鉱人道士を確認し、最終的に蜥蜴僧侶に問いかける。

 聞かれた蜥蜴僧侶も喧嘩を始めた二人を無視して、申し訳なさそうに頬をかいた。

 

「うむ。生憎と、拙僧も人族の言葉に明るくは━━」

 

 言いかけた時だった。

 ギルドの自由扉が豪快に開け放たれ、その一党が帰って来た。

 

「受付さーん、ただいまー」

 

 先頭を歩いていたのは銀髪武闘家だ。

 何かの返り血か何かを頬につけたままだが、本人は気にした様子もない。

 そういえばと、受付嬢は思案した。

 彼女は駆け出し時代に森人と一党を組んでいた。彼女のいた一党とは、すなわち彼のいた一党だ。

 僅かな期待を込めて続く人物に目を向けると、次に入ってきたのは女魔術師。

 

「ただいま帰りました。……報告の前に武闘家さん、血を拭いてください」

 

「え?ああ、うん」

 

 女魔術師の睨みながらの指摘に、銀髪武闘家は籠手を外してぐしぐしと頬を拭う。

 彼以外からの指摘を受け入れるとは、珍しいこともあるものだ。

 

「━━戻ったぞ」

 

 最後に現れたのは、フードを目深く被った男━━ローグハンターだ。

 彼は二人に「先に座っていてくれ」と告げると、そのままの足で受付嬢の下へと進む。

 妖精弓手は「なんか、見覚えがあるような」と首を傾げ、鉱人道士は彼の背中の筒と手首についた何かに気付き、蜥蜴僧侶は彼の放つ圧に感嘆の息を漏らす。

 幼い頃より鍛えられ、何度も修羅場を潜った強者(つわもの)だけが放つ圧。彼はそれを放っているのだ。

 

「……見ない顔だが、都から移って来たのか?」

 

 彼が用のある受付嬢の前には見慣れぬ三人。しかも全員銀等級。

 彼はフードを取り払い、一番真面目そうな蜥蜴僧侶にそう問いかけた。

 蜥蜴僧侶は奇妙な手つきで合掌し、頭を垂れる。

 

「辺境の同胞(はらから)よ。拙僧たちはある者を探しにこの街まで来たのだ」

 

「人探し、か……。何か情報は?」

 

「うむ、その者はこう呼ばれているそうな。こお━━」

 

「オルクボルグよ!あなた知らない?」

 

 何かを言いかけた蜥蜴僧侶に割り込み、妖精弓手はそう告げた。

 鉱人道士は「だから伝わらんじゃろ!」と声を上げるが、ローグハンターは顎に手をやって一瞬考え、ぼそりと呟く。

 

「……森人に伝わる武器だったか?確か『小鬼殺しの剣』の名だ」

 

「『小鬼殺し』……。ああ、ゴブリンですか!」

 

 受付嬢は合点がいったと笑みを浮かべた。

 駆け出し時代のローグハンターの一党には、森人司祭がいた。

 一党の相談役だった彼のことだから、一党内でのコミュニケーションは大切にしていた筈だ。特に、見慣れぬ種族となら尚更に。

 ようやく話が進んだ妖精弓手は、嬉しそうに笑って鉱人道士を見下ろした。

 

「ほら、伝わったじゃない」

 

「ぐぬぬ、なぜかみきり丸では伝わらんのじゃ!」

 

 また口論を始めそうな二人を他所に、ローグハンターは息を吐いた。

 

「おまえらの探し人はわかったが、まだ戻っていないぞ。……今日に限ってゴブリンと野盗が出てな」

 

 彼の一党は野盗討伐に、三人の目的の彼はゴブリン退治に。

 別行動をしていた彼らは、帰りの時間も変わってくる。

 

「まあ、しばらくしたら━━」

 

 そう言いかけて、彼はギルドの自由扉に目を向けた。

 外からはずかずかと迷いのない足音と、「ま、待ってください!」という女の子の声。

 

「噂をすれば、だ。帰って来たな」

 

 ローグハンターが笑うと、自由扉が開け放たれる。

 そこから現れたのは華奢な体躯に神官服を纏い、両手で錫杖(しゃくじょう)を握る女神官ともう一人。

 薄汚れた革鎧と鉄兜、腰には中途半端な長さの剣を吊るし、左腕に円盾を括った謎の男。

 怪訝そうにその男を見る三人を他所に、ローグハンターと受付嬢は慣れた様子だ。

 

「戻ったか、ゴブリンスレイヤー」

 

「お帰りなさい。ご無事で何よりです!」

 

 まるで迷子になった弟を出迎えるような二人だが、ゴブリンスレイヤーは気にした様子もなく、いつもの通りに頷いた。

 

「戻った。少し手こずったが、問題ない」

 

 噂の冒険者━━辺境勇士、小鬼殺しを見つけた三人は、少々驚いた様子なのは確かだった。

 

 

 

 

 

「はぁ……」

 

「どうかしたの?またため息吐いてるけど」

 

「いえ、何でもないです……」

 

 女神官と女魔術師が並んで座り、テーブルを挟んで銀髪武闘家が腰かける。

 先ほどからため息を吐く女神官に声をかけたのは、女魔術師のほうだ。

 銀髪武闘家はメニューを睨みながら、唸っていた。

 よく彼女と一党を組み続けた、もっと言うとそれ以上の関係になれたものだと、女魔術師はこの場にいない頭目を評価した。

 まあ、話を聞いた限りでは、彼の仕事に彼女がついていき、慣れない事をして気を落とした彼女を支えていたと聞く。

 自分に対して歩幅を合わせ、真摯に向き合ってくれる男性冒険者など、果たして何人いるものか。

 実際に女三人しかいないこのテーブルに、何かしらを含んだ視線が向けられていることは確かだ。

 気にしても仕方ないと割り切ってしまえばいいが、慣れるまでにはかなりかかりそうだ。

 そんな中、銀髪武闘家が獣人の女給を呼んで「リンゴ五つ」と頼んだ。

 食品ではなく明らかな食材なのだが、女給は慣れた様子で厨房に消えていく。

 

「━━で、神官ちゃんはさっきからどうしたの?」

 

「だ、大丈夫です。何でも……」

 

「あるよね?間違いなく」

 

 銀髪武闘家はそう断言し、女神官をまっすぐ見つめる。

 

「悩み事なら、相談してね。彼みたいなことは言えないけど、同じ女の子なんだし」

 

「女の子……」

 

 女魔術師は蹴りの一撃で山賊を即死させ、豪快に投げ飛ばす彼女の姿を知っている。

 その勇姿を見たあとに「女の子」と言われても、実感が湧かないのだろう。

 銀髪武闘家にその呟きは聞こえなかったのか、彼女は女神官の隣に座り直して切り出した。

 

「悩んでいるでしょ?『足引っ張ってないのかな』ってさ」

 

「……っ!」

 

 僅かに反応をしたのは、それが真実だからだろう。

 銀髪武闘家は何度も頷き、「わかるよ」と一言告げた。

 

「私だって、彼の足引っ張ってないか心配な時期があったから」

 

 僅かに憂いを帯びたその表情は、遠い過去を思い出している証拠か。

 

「彼は、初めて会った時から凄かったから。聞いたことあるかな?『白磁の冒険者が盗賊団を壊滅させた』って話」

 

「……はい。五年ほど前ですよね」

 

 女神官は頷き、その時のことを思い出す。

 物心つく前に孤児として預けられた地母神の寺院にも届いたその噂に、兄弟姉妹たちが色々と言っていた気がする。

 

「わかっていると思うけど、それ、駆け出しの頃の彼なのよ」

 

「……やっぱり、そうなんですね」

 

「いやー、凄かったよ。盗賊を千切っては投げ、千切っては投げってね」

 

 ━━ああ、言葉の綾だからね?

 

 彼女はそう付け加え、ニコッと笑う。

 そこで女神官は首を傾げた。まるでその場面を見ていたような言葉だ。噂では、彼は一人で冒険に向かい、盗賊団を壊滅させたと聞いたけれど。

 銀髪武闘家の表情に憂いの色が帯びたのは、その時だった。

 

「……私のせいで怪我して、いつ倒れてもおかしくなかったのにさ」

 

「え……」

 

「全部倒した後、彼こう言ったのよ?『生きてるなら、それでいいだろ』ってさ。私、泣いちゃったのよ?そんな事言われて」

 

 女神官だけでなく、女魔術師もその話に聞き入っていた。

 文字通り、彼女が語っているのはローグハンターの始まりの物語(イヤーワン)だ。貴重な機会に食いつかないほど、冒険者たちも甘くない。

 見れば、酒場に散っていた冒険者たちが何となく彼女たちに寄っている気がする。

 銀髪武闘家は肩をすくめ、話を続ける。

 

「それから本格的に彼と一党組んでさ、時々ゴブスレにも同行したけど、いっつも二人きりだった」

 

 その彼は、そのゴブリンスレイヤーと二階にいるのだが、妙に遠くにいるように思える。

 

「一回だけ聞いてみたの。『なんで野盗ばっかり相手するの』ってさ。そしたらさ、あいつ笑ったのよ?」

 

 ━━壊れかけた、無理やり作ったような笑顔だったけど。

 

 その一言を呑み込んで彼女は続ける。

 

『村の人々は世界に生きる小さな一人だ。彼らを助けても世界を救えないが、彼らには自由がある。冒険者になるか、そのまま村に残って子孫を育むのか、進む道を選べるだろう』

 

『だからこそ、俺は野盗を狩る。その道を理不尽に奪う者を、「誰かの未来を奪うという選択をした者」を、許すわけにはいかない』

 

『無理に付き合う必要はない。こんな事をするのは、俺だけで十分だ』

 

「━━あいつはそう言ってたけどさ、そんな事言われたら付き合うしかないじゃん。だから、私も選んだの」

 

 ━━彼と一緒に進むってね。

 

 銀髪武闘家はそう言って笑い、女神官の髪を優しく撫でる。

 

「だから、神官ちゃんも選ぶこと。付き合うかどうかね。ゴブスレは、足を引っ張ってるなんて考えるほど、悪い人じゃないよ?」

 

「……は、はい!」

 

 女神官の声に、僅かだが覇気が戻る。

 吹っ切れたというまではいかないが、彼女なりに何かを決めたのだろう。

 彼女の横の女魔術師もまた同じ。

 彼に触れ、彼と一緒に進むことで、自分はまた別の場所にたどり着ける。そう信じてここにいる。

 ああ、だからかと、女魔術師は小さく笑った。

 彼は『自分の下に来る』という選択をした私を、受け入れてくれたのだ。

 やはり、彼は噂ほど怖い人ではない。

 ならず者(ローグ)とは決定的に違う、確かな信条(クリード)が、彼の中にはあるのだ。

 その話を書類製作をしながら聞いていた受付嬢は、ほんの僅かな疑問を抱く。

 

 ━━ローグハンターさんは、どうしてそう考えるようになったんだろう……?

 

 誰かを守るために戦うことを選択した男だ。もっと身近な、血の繋がった家族を守るという選択をしても、おかしくはないだろう。

 なんて事を考えているうちに、冒険者たちは依頼を見つけて受付に出し始めた。

 結局受付嬢は、彼が「奪われた側の人間」だという答えにたどり着くことは出来なかった━━。

 

 

 

 

 

 ━━━━━

 

 

 

 

 

「━━で、話はわかったかしら」

 

 ギルドの二階、応接室で、妖精弓手はそう口にした。

 彼女の前には目的のゴブリンスレイヤーと、彼から同行を求められたフードの男━━ローグハンターがいた。

 ローグハンターは顎に手をやり、彼女の言葉を要約する。

 

「……つまり、俺たちにこの街を離れて『デーモン狩り』を手伝えと?」

 

「まあ、そんなとこ━━」

 

「「他を当たれ」」

 

 ローグハンターの確認に頷いた瞬間、その二人は同時にそう告げた。

 プルプルと体を震わせ、怒りに任せて何かを言おうとするが、それより早くローグハンターがこう切り出す。

 

「百歩譲ってついて行ったとしよう。その間、俺たちの仕事は誰がやる」

 

「その通りだ。俺たちがデーモン一匹を殺すまでに、ゴブリンは村を滅ぼす」

 

 引き下がる気のない二人に、鉱人道士は満足そうに笑った。

 お眼鏡に適ったというような笑顔なのに気づいたのは、ローグハンターだけだろう。

 

「この二人、肝が据わっとるわい」

 

「では、このまま頼む方向で宜しいかな?」

 

 蜥蜴僧侶の確認に、鉱人道士は頷く。

 では、と蜥蜴僧侶は話を切り出した。

 

「小鬼殺し殿、そしてその同胞(はらから)殿にも。拙僧らは、小鬼退治を依頼しに来たのだ」

 

「ならば請けよう。おまえは」

 

 即決したゴブリンスレイヤーは、ローグハンターに確認を取る。

 ローグハンターは頷き、不敵に笑んだ。

 

「折角だ、付き合うさ」

 

 ゴブリンスレイヤーは頷き、蜥蜴僧侶に問う。

 

「ゴブリン以外に興味はない。巣の規模と場所がわかっているのなら、教えてくれ」

 

「巣は大規模、地図はここに」

 

 渡された地図を二人で覗きこみ、ローグハンターは面倒臭そうに息を吐いた。

 

「……遺跡、か。どう攻める」

 

「やりようはいくらでもある。問題はない」

 

 ゴブリンスレイヤーはいつも通りにそう返し、地図を丸めて席を立つ。

 

「報酬の話はおまえに任せる。俺は準備を進めておこう」

 

 ゴブリンスレイヤーはそう言うと、足早に部屋を後にした。

 

「俺はおまえの秘書か何かか……」

 

 取り残されたローグハンターはため息を吐き、目の前の三人に目を向けた。

 ゴブリンスレイヤーの行動力に、目を丸くしているようだ。

 

「すまないな。あいつは、ああいう奴なんだ」

 

「いや、あそこまでお堅い奴のほうが、こっちとしてもありがたいわい」

 

 鉱人道士がそう返し、腰に下げた酒瓶を一口煽る。

 ローグハンターは僅かに憂い申し訳なさそうな表情になると、三人にこう切り出した。

 

「俺たちは、目の前にいる人を助けることで手一杯だ。世界の命運は、勇者と俺たち祈る者(プレイヤー)の王たちに任せるさ」

 

 そこで三人は僅かに彼の評価を改める。

 彼は、自らの役目(ロール)をよく理解している。そして、他人の役目(ロール)も理解している。

 各種族の王たちが集まり、混沌の勢力に対抗しようとしているのは、割りと有名な話だ。

 ゴブリンたちが森人の領域で幅を利かせ、脅威となり始めている。それを、各種族から選ばれた冒険者たちで討伐する。

 この依頼には、そんな裏があるのだ。

 彼がそこまで見えているのかはわからないが、話は聞いてくれそうだ。

 

「━━で、報酬の話だが……」

 

 ローグハンターはそう言うと、清々しいほど邪悪な笑みを浮かべる。

 

「子供の駄賃では、満足は出来んぞ」

 

 稼げるときに一気に稼ぐ。

 それを心得ている彼が相場通りを要求したかと言われたら、答えは否。がっつり貰っていったのは間違いない。

 その時、三人はようやく彼の同行を要求された理由を理解した。

 ゴブリンスレイヤーがあんな感じの分、こっちが人間臭いのだ。

 

 ━━たとえ、それが仮初めの人間性だとしても。

 

 応接室を後にした彼に、銀髪武闘家が声をかける。

 

「あ、出てきた。おーい」

 

「ん」

 

 ギルドの端には、ゴブリンスレイヤー、銀髪武闘家をはじめ、女神官、女魔術師が既に集まっていた。

 彼らの手には、なぜかリンゴ。一人に一つずつ配られているようだ。

 ローグハンターは彼らに合流し、余っていたリンゴを受けとる。

 

「報酬はどうだ?」

 

「問題ない」

 

 ゴブリンスレイヤーの確認に頷き、リンゴをかじった。

 乾いた喉に、リンゴの甘酸っぱさが広がっていく。

 

「だが、あいつらも来るそうだぞ」

 

 後ろ手で二階を指差し、依頼人三人に目を向ける。

 

「そうか。だが、やることは変わらん」

 

「ああ、その通り」

 

「「━━ゴブリンは皆殺しだ」」

 

 ただゴブリンを狩るためだけに、八人の一党がここに結成されたのだった。

 

 

 

 

 




誤字脱字、アドバイス、感想など、よろしくお願いします。

期限は『Extra Sequence01 いと慈悲深き地母神よ』が完結してから+1週間です。随分と今更な事を聞きますか、ダンまちとゴブリンスレイヤーコラボイベント『Dungeon&Goblins』にログハン一党をぶち込んだものをーー

  • 見たい!
  • 別にいいです……。
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