Ace Combat side story of 3 - Emotional Sphere - 作:びわ之樹
・こちらでは、作中の登場人物紹介を記載します。
また過去作と比べ独自設定が広範に及ぶ関係上、作品に関係のある用語やオリジナル機体についても併せて説明を行います。作中の進行状況に従って適宜更新していきますので、本編をご覧になる際の一助としていただければ幸いです。
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【登場人物】
《ニューコム》
〇レフ・ミハイロヴィチ・ヤコヴレフ(25)
・ニューコム経済圏内、サピン行政区南部のル・トルゥーア基地に駐留するNEU(ニューコム非常事態対策機構)航空部門の航空技官=少尉相当官。琥珀色に近い、ややオレンジみを帯びた金髪をウルフカットに整えている。邀撃待機中にもトランプ等の遊興に耽る、気分や任務内容次第でサボタージュを決め込むなど、勤務態度はお世辞にも良いとは言えない。それゆえに『
・ニューコムの最新鋭機『デルフィナス』を駆り、垂直尾翼前方から水平尾翼にかけてをV字に染めている。また垂直尾翼には甲羅にかに座のゾディアックシンボル(二つ巴の6の字)を刻み、右上から鋏を伸ばすカニのエンブレムを記している。後述のフォルカーが着任してからは強行偵察型であるR-101FR『デルフィナスE』に乗り換え、後席にフォルカーを乗せる羽目になる。
・過去のとある出来事から機械による補助をあまり信用しておらず、空戦の際にはコフィンシステムを解除し、手動で操縦を行う癖を持つ。『デルフィナス』の運動性を最大限に活かした格闘戦を得意とするが、反面僚機との連携や搦め手を交えた戦術は苦手。
〇Omen, Autonomy Controlled Aircraft System ver.14 /スフィア
・ニューコム情報環境開発事業部『ニューコム・インフォ』のサイモン主任研究員率いるチームが開発した、空戦用自律式航空機制御AIのひとつ。正式名称は『オーメン』航空機自律制御システムver.14。頭文字を取って略称はOACAS(オーキャス)と呼ばれるが、ベルカの言葉で14をフィアツィエーンと読み替えたカールによって『オーキャス・フィアツィエーン』すなわち『スフィア』の呼び名を提案される。目下の各名称は、TACネームが『オーキャス14』、コールサインが『キャンサー3』、愛称が『スフィア』となる。
・本体はバスケットボール大の黒い球体で、CGモデルを表示するモニターは通常時はカバーに覆われ防護されている。また内部のジャイロ機構や底部の衝撃吸収素材を利用することで、転がっての移動やジャンプも可能。CGモデルは少女の姿が採用されており、肩の辺りまで伸びた青みを帯びた銀髪や、耳の上で外側へと跳ねたヒレのような癖毛、ぱっちりと開いたダークブルーの瞳が特徴。AIゆえか感情表現に乏しく基本的には無表情だが、探求心旺盛な性格設定をされているためか口数はけして少なくない。また跳ねる、転がる、回転する等のアクションで感情を表現することもある。
・搭乗機はYR-99『フォルネウス』をベースに改造されたXR-99EC『ヴェパール』。電子戦用に調整された特性を活かし、空戦時には電子妨害や索敵等の支援を行う。
〇カール・グラッツェル(23)
・レフと同じくル・トルゥーア基地に所属する航空機パイロットで、階級は航空技師=軍曹相当官。TACネームは『センチネル』、コールサインは『キャンサー2』を名乗り、レフとタッグを組んで行動することが多い。
・元々強行偵察部隊の出身であり、観察眼や情報処理能力は確かなものを持つ。一方で性格は極めて臆病で、先述の強行偵察部隊に所属していた頃は迎撃機やレーダーに映る機影に怯えて偵察を完遂しないまま逃げ帰る等の不祥事を繰り返した結果、ル・トルゥーアに左遷されたという背景を持つ。レフとチームを組んでからもこの点は変わらず、索敵などを担当する一方で戦闘はレフに任せがち。乗機はR-101『デルフィナス』を駆る。
・金髪をスポーツ刈りにした短髪と、青い瞳が特徴。また臆病な割に人当たりは良く、明朗な性格をしている。ややオタク気質。出身は旧ベルカ共和国だが、自らの国籍や出自に関しては大してこだわりは持っていない様子。
〇フォルカー・アーノルト(30)
・ニューコム情報環境開発事業部『ニューコム・インフォ』に所属するAI技術専門の研究員。スフィアの教育担当官であり、スフィアの前線派遣とともに自らもル・トルゥーア基地へと赴くこととなった。スフィアの点検管理を行う他、戦闘中はレフのR-101FRの後席からスフィアの観察を行う。
・どこか皮肉屋らしい物言いをするものの理性を重んじる性格であり、冷静に目的を見定め行動することを信条としている。一方で自らの信念と誇りを重視するあまり、目的のためには手段を択ばない一面も持ち合わせる。
・外見の特徴はオールバックの黒髪と、そこから額に一筋垂らした前髪。また研究員という立場上、白衣を着ていることが多い。出身はカールと同じく旧ベルカ共和国で、祖父、父ともに軍事分野に深く携わった研究者の家系である。
〇おやっさん(年齢不詳)
・ル・トルゥーア基地の航空部門の整備主任。実際の所整備主任としての実権を持つ訳では無く、他の整備員への助言を行う他は墜落機からの部品改修や半ば趣味と化した破損機のレストア、その他使えそうな資材・家具などの回収が主な仕事である。彼の手により格納庫の一角は暇を持て余したパイロットやスタッフのたまり場と化している。
・色の黒い肌に大小の傷だらけの体、長身でないながらもどっしりとした体形など、いかにもなベテランスタッフらしい外見を持つ。いい加減な部分もありながら、後進への面倒見は良い。
【用語集】
〇ニューコム
・ゼネラルリソースと並び、世界を席巻する多国籍企業の一つ。AI技術やバイオテクノロジー、宇宙開発部門等で先進しており、オーシア大陸においても2020年代から影響力を及ぼし始めるようになった。2039年現在ではオーシアのいくつかの州の他、ベルカ、サピン、ゲベートを経済圏に組み込んでいる。独自の軍事組織であるNEU(Neucom Emergency Unit)を有し、それへの配備機体も独自の機体を開発し運用している。空軍組織としては、配備戦力の性能はGRDFに勝る反面、パイロットの技量は全体的に劣る傾向がある。
・なお民間企業であることを反映し、航空関係の階級は以下のように独自のものを用いている。
航空技師補:サブ・フライト・エンジニア=兵長~伍長相当
航空技師:フライト・エンジニア=軍曹~曹長相当
航空技官補:サブ・フライト・パイロット=准尉相当
航空技官:フライト・パイロット=少尉相当
主任航空技官:チーフ・フライト・パイロット=中尉相当
顧問航空技官:コンサルティング・パイロット=大尉相当
主任顧問航空技官:チーフ・コンサルティング・パイロット=少佐相当
上席顧問航空技官:シニア・コンサルティング・パイロット=中佐~大佐相当
航空参事官:フライト・カウンセラー=少将相当
〇ゼネラルリソース
・世界を席巻する多国籍企業の中では一等の大企業。各種産業や経済、司法、軍事にまで影響力を及ぼすほどの圧倒的な資本力を有し、国の枠組みを超えた経済圏を生み出すことで実質的に国という枠組みを崩壊せしめた。また、電脳空間であるエレクトロスフィアや端末となるデータスワローを開発した企業でもある。2039年時点では、オーシア大陸ではオーシアの多くの州の他にウスティオ、レクタ、ラティオ、ファト、ノルドランド、ウェルバキアを経済圏に収める。ニューコムと同様に独自の軍事組織GRDF(General Resource Defense Force)を持つが、配備している機体はF-15など旧来の機体を改良したものとなっている。
〇UPEO
・NUN(新国際連合共同体)直属となっている治安維持対策機構。本部をユージア大陸東部に持つ他、オーシア首都オーレッドにもオーシア大陸支部を構えている。中立的な立場で企業間紛争を収める調停役の立場だが、実際にはNUNにゼネラル所属者が多く、実質的に親ゼネラル的な立場を取っている。運用している機体はゼネラルリソース同様に旧来機の改良型だが、こちらはMiG、Su系列の機体や『タイフーン』等が主流となっている。
〇コフィンシステム
・Connection For Flight Interface Systemの略称であり、本作の時代の航空機に広く搭載されている機体制御システム。パイロットスーツの掌部分に装着された電極からパイロットの神経系の活動を読み取り、その反応を機体制御へと反映させるシステムであり、疑似的にパイロットの神経と機体を結んだものと言える。また、キャノピーがガラスでなく装甲に覆われており、その内側に外部映像が投影される形式が取られている。
〇東方戦争
・2010年にオーシア‐ユークトバニア間で勃発した環太平洋戦争と同時期に、オーシア東方諸国の間で勃発した代理戦争。当初は親オーシア派であるウスティオ・レクタと親ユークトバニア派であるラティオ間における戦争だったものの、後に第三勢力としてサピンが介入、さらに親ユーク派のファトと中立派のゲベートも参戦し、戦況は泥沼と化した。結果的にオーシアとユークトバニアの終戦締結に伴い東方戦争もなし崩し的に終息したものの、経済に大打撃を受けたウスティオ・レクタ・ラティオは財政危機に陥り、数年後にはゼネラルリソース経済圏に入ることになる。
なお終戦間際に傭兵を中心とした義勇兵部隊が蜂起し、環太平洋戦争の黒幕である旧ベルカ公国軍残党と交戦したとの記録もあるが、終戦前後の混乱もあり、詳細は定かではない。
〇ゼネラル同時多発テロ
・2026年に発生した、各地のゼネラルリソース施設およびGRDFを目標とした同時多発テロ。テロの実行母体はゼネラルリソースの勃興に伴い倒産した技術系中小企業や廃止・縮小された各国軍人であり、ゼネラルリソース本社を擁するユージア大陸やオーシア大陸で発生した。
当時GRDFは擁する無人機部隊で鎮圧を試みたものの、ジャミングによる制御網寸断やコンピューターウイルスの使用によってコントロールを失い、GRDFはおろか民間人にまで犠牲を出す大損害を被ることとなる。しかし、地力に勝るGRDFは残る有人機部隊を結集させて反撃に転じ、テロ組織をことごとく壊滅することに成功。この際の戦功により、アビサル・ディジョンは名を上げることとなる。
・本事件によって、エレクトロスフィアを介した無人機制御に脆弱性が存在すると実証された。コフィンシステムの普及による戦闘機の性能向上と相まって、この事件を境に、GRDFは有人機を主力とする部隊編成へとシフトしてゆくことになる。
【独自設定機体】
《ニューコム》
〇R-101FR『デルフィナスE』
・R-101『デルフィナス』をベースとした強行偵察型の派生機。機体の構成はベース機とほぼ同一だが、胴体下部に高高度撮影用ユニット、機首下方に回転式高精度カメラポッドを装備している点が異なる。また各搭乗員席が独立した複座式となっており、偵察用装備を扱う後席は装甲キャノピー側面の一部がガラス張りとなっている。後席の搭乗員は『観測モード』を選択することで目の動きとカメラポッドの方向がリンク可能であり、対象の動きに応じてヘッドマウントディスプレイ上にカメラ画像を投影、追跡することが可能となっている。
高速戦闘爆撃機R-211『オルシナス』ならびにその偵察型の配備が進むまでの繋ぎとして若干数が生産され、前線における強行偵察に際し運用された。高高度偵察の他、状況に応じては爆装し攻撃機としての運用も可能。
・作中ではレフが搭乗。スフィアの観察役であるフォルカーを後席に載せている。レフ機は通常のFR型とは異なり胴体下部の高高度撮影用ユニットが排除されている為、単座型R-101と比べた性能の低下は若干の運動性低下と兵装搭載量の減少程度に抑えられている。
・固定兵装:25㎜機関砲×1/機首下方回転式高精度カメラポッド×1/主翼下ハードポイント×6
・オプション兵装:高機能中距離空対空ミサイル(XMAA)/セミアクティブ空対空ミサイル(SAAM)/対レーダーミサイル(ARM)/無誘導爆弾(UGB)
〇XR-99EC『ヴェパール』
・電子戦を得意とするスフィアの為に用意された実験機。YR-99『フォルネウス』をベースとした改造機であり、名称もベース機同様にソロモン72柱の悪魔の名から取られた。基本的な運用理念としては友軍護衛機とともに前線で電子妨害を行うエスコート・ジャミング機という立ち位置であり、多様な攻撃的電子戦装備が施されている。
・外見上ベース機との差異は大きく、中でも胴体上部に設置された大型のジャミングポッドが最大の特徴である。逆カヌー型のこのポッドは空力を考慮し機体に密着してはいるものの、上方へ背びれのように大きく伸びた電波発信装置や、2つのエンジンノズルの間を通り機体後方へ尾びれのように伸びるセンサーユニットを持ち、機体のシルエットをベース機から大きく変えている。機体本体へも可能な限り電子戦装備を搭載したため、胴体内の機銃はオミットされており、状況に応じて機首下部に25㎜連装ガンポッドを装備する。
・電子戦を重視した機体特性上、長距離からの誘導兵器に対し強く、敵レーダーを欺瞞しながらの隠密行動や攪乱でその能力を最大限に発揮する。一方で機体の大型化および重量増による運動性能は著しく低下しており、近距離戦闘や対空砲、散弾等を苦手とする。
・固定兵装:主翼下ハードポイント×4/機首下ハードポイント×1
・オプション兵装:25㎜2連装ガンポッド/アクティブ電磁パルス防御システム
〇R-502『ストレクタス』
・NEUが運用する主力中型輸送機。ブーメランのように湾曲した主翼に貨物用スペースとして下方が大きく膨らんだ胴体、T字状の水平尾翼といったニューコム機らしい独特のシルエットを持つ機体となっている。輸送量は主力大型輸送機であるR-501『ライコドン』に劣る一方で短距離離着陸能力に優れる特徴から、R-501の運用に適さない中規模の基地で主に用いられる。なお、名称はメイサイオオセ属の学名に由来。
〇R-099『フォルネウス』(制式配備仕様)
・2010年代後半に設計されたYR-99『フォルネウス』をベースとし、量産化に当たって見直しを行ったNEUの主力戦闘機。試験機に装備されていた新世代レーダー拡散コートはコスト面の課題からオミットされ、機体の構成素材の一部も見直しが図られたことから、YR-99より若干の重量増およびステルス性能の低下を招いている。それでも同世代の既存機と比べ優れた運動性を持つことから、発足当初のNEU主力を張る貴重な戦力となった。2039年現在では主力の座をR-101『デルフィナス』に譲っているものの、その補完戦力として主に辺境域などに配備が行われている。
〇R-141『グリフィス』
・軽空母や強襲揚陸艦向け艦載機として設計された単座単発式V/STOL機。短い胴体に機首付近からLERXが伸びるダブルデルタ翼、主翼中ほどから後方へ向けて設けられた双ブーム構造という、既存のV/STOL機とは一線を画する異形の外見を有する。F-35Bに類似した推力偏向機構を有し、垂直離着陸の際にはエンジンノズルを下方へ向けることで行う。また、艦載時の省スペース化を考慮し、主翼および双ブーム部は折りたたむことが可能。外見上では黎明期のジェット戦闘機である『ヴェノム』の、運用概念や推力偏向機構にはF-35B『ライトニングⅡ』やYaK-141『フリースタイル』の影響が散見されるが、その実態は定かではない。
・その独特の機体構造からV/STOL機としては加速性能や搭載量に優れる反面、整備性、耐久性ならびにステルス性に課題を抱えており、競合するゼネラルのF-35BRと比較しても性能的優位には乏しい。制空戦闘機としての運用ではなく、長所を生かした拠点攻撃機としての運用に適した艦上攻撃機と言える。
・なお、名称はガンジスメジロザメ属の学名に由来する。
〇XR-99CG『グラシャ・ラボラス』
・スフィア同様、AI開発プログラムの一環で開発された空戦用AI『オーキャス3』の為に用意された実験機。極めて高い運動性能を活かした有視界格闘戦をコンセプトに設計されており、名称も殺戮を司る悪魔の名から取られている。通常の有人機であれば高Gにより機動性に一定の制限がかかるが、AI制御による無人機ならば人体への影響を考慮する必要がないため、既存機を上回る運動性が付与されている。
・ベース機はYR-099『フォルネウス』。XR-45『カリバーン』の運用データをフィードバックしており、主翼の前進翼への変更や全動式大型カナード翼の追加、推力偏向ノズルの可働領域拡大等の改修が施されている。総じて見れば優れた運動性や加速性能で有視界戦闘では無類の強さを示す一方で、装甲やステルス性能が犠牲となっている。
〇XR-99AB『バエル』
・他のXR-99シリーズ同様、空戦用AI『オーキャス6』のために開発された実験機。ベース機であるYR-99『フォルネウス』は元々高い運動性能とステルス性能を兼ね備えた機体であったが、本機はその直系とでも評すべきステルス性能特化機である。人を不可視にする力を持つ悪魔の名を冠しており、その能力を物語っている。
・ベース機と比較し、ステルス性能を向上させるためにエアインテーク形状や主翼後退角が変更され、電子妨害装備やレーダー系統もアップグレードしたモデルが搭載されている。胴体左右下部にはコンフォーマルウェポンベイが搭載可能であり、ステルス性を損なわないまま兵装搭載が可能となっている。
・特筆点として、本機は特殊な機体構造材とセンサーを利用した光学迷彩能力を有しており、レーダーはおろか肉眼での視認すら欺瞞することが可能となっている。これはかつてレサス共和国が開発した『グレイプニル』や『フェンリア』の光学迷彩を発展させたものであり、エネルギー効率の改善を図ることで短時間の使用ならば外部からの電力供給を必要としない。反面、装甲強度や兵装搭載量では既存機種に大きく劣っている。
〇XR-99BI『マルティム』
・空戦用AI『オーキャス1』専用の高速性能特化型実験機。ベース機のYR-99と比べ主翼は後退角が大きく小型なものに換装され、エンジンも次世代主力機用に開発されたもののプロトタイプを2基搭載するなど、重迎撃機として特化した設計が取り入れられている。機首には従来の機銃に代わり、内蔵式として新設計されたパルスレーザーガン1門を搭載。また、高速戦闘では照準を付け難く攻撃機会が減ってしまうことを考慮し、範囲攻撃兵器である
・高速性能特化機の宿命として、比類ない加速性能を有する反動として運動性能は著しく低く、着陸時の制動距離も長距離を要するという欠点がある。また、ニューコムは既に高速性能に長けたR-211『オルシナス』やR-311『レモラ』を開発しており、それらと比較した優位性に乏しく、機体自体もXRシリーズの中では保守的な設計となっている。
《ゼネラルリソース》
〇F-35AR/BR/CR『アドバンスドライトニング』
・第5世代戦闘機であるF-35『ライトニングⅡ』にコフィンシステムを搭載した機体。各サブタイプはそれぞれA型(陸上仕様)/B型(VTOL仕様)/C型(艦載機仕様)のコフィンシステム搭載型を意味する。コストと性能を両立した多目的戦闘機としてオーシア等で運用された実績を持つが、2039年現在ではレーダー性能の向上によるステルス能力の優位の低下、ならびにニューコムにおける『デルフィナス』の存在から、運用当初ほど絶対的な優位性は無くなっている。
〇F-104X『スターファイターⅡ』
・最新鋭機を必要としない辺境域の防衛用としてゼネラルリソースが開発した迎撃機。ラティオ等が運用していたF-104Sをベースに、純粋な迎撃専用機として改修が施されている。
ベース機からの変更点としては、①コフィンシステムへの換装②FCSの換装③②に伴う高機能長距離空対空ミサイル(XLAA)への対応④胴体内機銃の撤去⑤より高出力なエンジンへの換装、が挙げられる。以上の改修の結果、ベース機にも増して旋回性能・航続距離の悪化や有視界対応能力の低下を招いたものの、一方で加速能力および最高速度の大幅な向上に成功し、迎撃/追撃専用ミサイルキャリアーとしては旧式ながら破格の性能を得ることとなった。基本的に対戦闘機戦は考慮されておらず、専ら領空を侵犯する偵察機や輸送機、巡航ミサイルを主要な目標とする。
・派生機として、兵装搭載スペースを廃し高高度偵察ユニットを搭載した偵察機仕様のRF-104Xも存在する。
〇A-10CX『サンダーボルトADV』
・A-10C『サンダーボルトⅡ』をベースとし、近代化改修を施した対地攻撃機。改修に際しコフィンシステムへの換装が行われた他、地形追従レーダー等の電子機器の更新や通信機能の強化、装甲材の見直しと強化が図られている。本機の装甲キャノピーは他の既存機と比較してより装甲の厚いモデルが搭載されており、その堅牢性はベース機をさらに上回る。
戦争の様相が企業間戦争や対テロ戦争へと移行し、想定される戦場も局地的な紛争規模のものが主となりつつある現状から、本機は貴重かつ有能な対地攻撃専門機として2039年現在でも主力の座を務め続けている。
〇F-2X
・戦闘攻撃機としてF-16から独自の発展を遂げたF-2をベースに近代化改修を施した多目的戦闘機。ベース機開発国の言語で『改良型』を意味する言葉とアルファベットの『X』から、F-2『カイ』と呼称される。
・同系統機の中でも、格闘戦に特化したF-16XF『ジャーファルコン』、対地攻撃機として発展したF-16XA『セイカーファルコン』と異なり、本機は多目的戦闘機としての運用に主眼を置いて開発が行われた。すなわち、①滞空時間を延伸するために胴体左右上部へのコンフォーマルタンクの増設②①と同様に、機首へ固定式空中給油プローブの追加③主翼強度の向上、およびそれに伴う兵装搭載量の増加④最新式の多目的レーダー及び任務別機体制御システムの搭載、となっている。このうち④はゼネラルリソースが開発した多目的戦闘機XFA-24『アパリス』の技術が流用されており、地形情報解析システム『アースシェイカー』、空中目標追尾補正ソフト『レイヴン』等の発展型を搭載。目標や任務に応じて最適のシステムを選択することで、あらゆる状況に対応可能となっている。
《UPEO》
〇EF-2040F『テンペストADV』
・UPEOが運用する『タイフーンⅡ』の後継機種として開発された第6世代戦闘機。設計開発はゼネラルリソースで行われたものの、UPEO独自の性能要求項目が多かったために、既存機体の改修ではなくUPEO専用機として独自に開発が行われた。
・主翼は『タイフーン』等のUPEO主力機を踏襲した無尾翼式デルタ翼。尾翼後端にはV字状に緩く切り欠きが設けられ、主翼付け根には外側へ傾斜した垂直尾翼2枚を持つ。エレクトロスフィアを介したデータリンクシステム、ステルス性を考慮した曲面を多用するシルエットなど、既存のゼネラル機で実用されている機能をふんだんに取り入れられた機体に仕上がっている。また、邀撃・防空に最適化されたこのADV型は胴体内機銃を持たず、代わりに胴体内燃料タンク容量が強化されている。
・従来の無尾翼デルタ形式を採った本機は『タイフーン』『ラファール』『グリペン』といったUPEO配備機からの機種転換が容易であり、UPEO所属パイロットに好評であった。他勢力のステルス戦闘機と比較すると、高出力の双発エンジンと主翼形状から加速性能は群を抜いて高く、