パラレル日本国召喚 作:火焔
●日本
朝比奈良一:20代後半のニート
農技:プロの農家
●ロウリア
エステル:エルフ
ドミーカ:エルフ
ロロット:獣人(犬系)
マルティ:獣人(牛系)
西暦2019年12月(中央暦1639年12月)
◆◆ 日本 ◆◆
俺は
今は……、あれだ。俺にあった仕事を探している。
ちょっと聞いてくれよ!ちゃんと働いてたんだぜ!まさか入社して3年目で会社が潰れるなんて思ってなくてさ!いきなり無職だもんよ!ビビるわけ!
貯金はしてたから何とかなったけど、バイトしつつハローワークの生活だよ。
で、今日もハローワーク来たんだけどさ、失業率もそこそこあって実務経験者じゃなきゃなかなか職もないわけよ。
ところがさ、最近異世界の外国で働く求人が増えてきてるんだよ。
でもさ、外国で暮らすって結構不安あるんだよね。
だけどそろそろ貯金もやばいわけだし、外国行くか!
俺の職種は果樹園の経営なった。
農業指導は日本のプロが来て、俺の持つ果樹園で現地指導してくれる。
それと、現地の人をシェアハウスで面倒見てほしいとのことだ。不安もあるけど一人じゃ果樹園なんて無理だし仕方ないか。
その代わり家は政府が提供してくれるらしい。流行で200万円の3Dプリンターハウスらしい。日本じゃ耐震的に簡易住宅に使われていたけど、ロデニウス大陸は地震がないから大活躍らしいね。
西暦2020年1月(中央暦1640年1月)
◆◆ ロウリア パルム市 北40km ◆◆
「結構すっげぇな。3Dプリンター屋敷って」
間取りは2LDK。ソーラー発電付きで電化製品も一通りは揃っている。
それに、軽トラもポンとくれるなんて日本儲かってるんだなぁ……。
整地などの苗を植えるまでの行程は、プロの農家さんがやっていってくれるらしいし、もし農園を広げたいときも依頼すれば国の補助で広げてくれるらしいし。ちゃんと売り上げが出てればね。
収穫後も近くの日本人街に納入すれば、選別から梱包まで全部やってくれるからその辺りのコストを考えなくていいのが助かるかな?
事前に受けた講習では最初の土地に育てる果物は国が決めるんだ。俺のところはブルーベリーとみかん。
ブルーベリーは6~7月、みかんは11~1月で時期がズレるからそこまで忙しくはならないのかな?
そんなことを考えている内に俺の家の前に、ワゴンが止まった。
「朝比奈良一さんですか? 私は
40代くらいのベテランそうな人だ。出で立ちからして、プロですって感じが漂ってる。
「あ、ハイ。朝比奈です。このたびはよろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。それと、彼女達がシェアハウスと果樹園を手伝ってくれる地元の方達です。」
ワゴンの中から4人の女性(しかもカワイイ!)が降りてきた。
「はじめまして、私はエステルと申します。こちらはドミーカ。私の妹です。
朝比奈様、姉妹共々これからよろしくお願いします。」
「よ、よろしくお願いします……」
エステルさんは長い金髪で神秘的でtheエルフみたいな女性だ。
ドミーカさんも金髪だけど、セミロングでエステルさんよりかは大分短い。ちょっとおどおどした雰囲気だな。
「わたしはロロット!朝比奈さんっ、よろしくね!」
「私はマルティですぅ。朝比奈さん~。よろしくです~。」
ロロットさんはショートボブの黒髪にピンと三角の耳が立っていて犬系の獣人らしいけど、ハスキーとか狩猟犬系獣人なのかな?
元気いっぱいの人で、楽しそうな人だ。
マルティさんは、ゆるふわウェーブのかかった茶色でおっとりとした人だ。短い角が見えるから鬼?かと思ったけど、牛系の獣人らしい。
あぁ……なんていうかね、上半身の一部がなるほどねって感じでデカイんだよ。
「皆さんよろしくお願いします。俺は朝比奈良一です。これからよろしくお願いしますね。」
マジかよ。最高かよ……。これラッキースケベとかあるんじゃね?いや、ある!確信できるね。
俺、この仕事するために生まれてきたんだわ。
「さて、朝比奈さん、顔合わせも終わりましたので、早速土作りに入りましょう。」
「アッハイ。」
農技さんが実際に苗を植えながら教えてくれる。
「こいつらが育ってきたら、大きくなりすぎないように剪定する必要があります。高すぎるところに実がなっても取れませんよね?」
「確かにそうですね。でも、適当に高いところ切ってはダメなんですよね?」
「もちろんです。最初の頃は技術指導に来ますから安心してください。
次に、摘果、摘花、肥料とか必要なんですが……この国に限っては何でか必要ないんですよね。やらなくても実が小さくならなくて味も落ちないみたいですし、次の年に収穫量が減るわけでも無い様で……。
この国でもワイン用のブドウを育てているみたいなんですが、殆ど放置なのにしっかり実を付けるみたいなんですよ。
一度見学させて貰いましたが、農業に喧嘩を売られている気分でしたよ……。」
農技さんは困ったように笑うが、その道を進もうと思っている俺はなんて返せばいいのか分からなかった。
「もちろん摘果とかは、やった方が美味しい果実が出来るんですが、ジャムとか缶詰とかドライフルーツ、ジュースなどに加工する場合は量が必要ですからね、最初のうちはやらなくても大丈夫ですよ。
果物をそのまま売るようになったときに、一部に精一杯手を掛けて美味しい果物として出荷すればいいと思いますよ。」
「日本で果樹の仕事するより、手間がかからないんですね。」
「すごいですよね、これも魔法の力ってやつみたいですよ。後は、受粉用にミツバチを飼うといいですよ。ここで育つと何故か人を刺さない様ですし、蜂蜜も収穫できますしね。
本来ならマメコバチっていう小さい蜂のほうが受粉率がいいのですが、元々摘花しないからあまり受粉率とか気にしなくていいですしね。」
それからも色々な事を教えて貰って、今回育てる果物の教本も貰った。
果実って実が出来るのに何年もかかるからバイトもしなきゃだめなかなって思ったけど、ロウリア王国内では木の成長が異常に早くて殆どの果樹がそのときに結実するらしい。魔法ヤバイ。
今日の仕事が終わり農技さんを見送る。
家に帰ると、エステルさん達が回復魔法で疲れを癒してくれた。
心の疲れも癒えるし目の保養にもなるし、最高だわ……。
ラッキースケベ? なかったよ!ちくしょう!
作物の日持ちは変わらないので、完熟した果物や野菜は日本には持ち込めません。
クワ・トイネやロウリアでは主に加工食品用につくられます。
だとしても、加工食品も必要なので住み分けですかね。
あぁ……ラッキースケベが入るはずだったに、調べてまじめに書いてたら気分がノらなくなってしまった……
次は0章 地球世界を軽く流して3章に突入します。
中世の歴史詳しくないので、突っ込みは無しね!