パラレル日本国召喚 作:火焔
●アルタラス王国
ターラ14世:国王
ルミエス :第1王女、外交官も努める
ライアル :王国第1騎士団長
●パーパルディア皇国
ブリガス:第3外務局局員
西暦2020年4月(中央暦1640年4月)
◆◆ アルタラス王国 王都ル・ブリアス ◆◆
「なんだ……これは…………!!」
フィルアデス大陸南方に位置する島国、アルタラス王国の国王ターラ14世は、パーパルディア皇国から届いた外交文書――――いや、勧告と言ったほうが正しいか。
勧告書に目を通し、怒りと共に絶望を感じる。
パーパルディア皇国は第3文明圏の統治国であり、列強第4位の座についている。
国力はアルタラス王国より圧倒的に高く、戦った場合に勝つ確率は0%である事をターラ14世は知っている。
だが――――それでも、この勧告を受け入れる事はできない。
勧告書は以下の通りである
●アルタラス王国は魔石鉱山シルウトラスを当国に献上せよ
●アルタラス王国は王女ルミエスを奴隷として当国に献上せよ
以前から国民を奴隷として要求、資源の要求を呑まされ続けてきたが、ついにここまで付けあがるかとターラ14世は思う。
魔石鉱山シルウトラスは、アルタラス王国で最も大きな魔石鉱山である。ここから算出される魔石は品質も良く、アルタラス王国の財政の根幹を担っている。
アルタラス王国は魔石鉱山に頼った国政をしているため、ここを奪われれば国が成り立たなくなる。
当然受け入れる事などできない。
パーパルディア皇国はそれを知って敢えて要求してきたのだろうとターラ14世は判断する。
そして絶対に受け入れる事のできない勧告がもう1つ。
第1王女ルミエスを差し出せという要求だ。
ルミエスは美貌もさることながら、人望が厚く国民からも非常に人気が高い。
そして、20歳という若さでありながら外交官として父親であるターラ14世を助けている。
そのルミエスを差し出せと言うのは、ターラ14世は父親としても国王としても許容する事はできない。
「ライアル、私はパーパルディア皇国へ向かい、この文章の真意を確かめてくる。しばらく国の事は任せる」
ターラ14世は王国第1騎士団長のライアルへ伝え執務室を出る。
当然ライアルはターラ14世を引き止めたが、それでも自分が行かねばならない。なぜならパーパルディア皇国は非常にプライドが高い。向かうのが自分でないだけで不敬だと言い出すだろうとターラ14世は思う。
そのせいで、更に理不尽な要求を突きつけてくる可能性がある。
西暦2020年5月(中央暦1640年5月)
◆◆ パーパルディア皇国 蛮族用客間 ◆◆
ターラ14世は王族専用船に乗り、パーパルディア皇国に辿り着く。
そして、外務局との面会は直ぐに叶う事となった。
アルタラス王国にはパーパルディア皇国との連絡手段は無く、こうやって自ら面会しに行かなければならない。
パーパルディア皇国民は非文明国に行く事を嫌がり、列強と文明国にしか大使館を置かないからだ。
(もしかしたらパーパルディアは、アルタラスを属国とするために理不尽な要求を突きつけてきたのかもしれない……。)
パーパルディア皇国は武力を背景に属国を増やしていき、今では72国の属国を支配している。
ターラ14世は船に揺られながら、勧告書の理由を考えてこの結論へと行き着いた。
最悪、シルウトラス鉱山を差し出す事になるかもしれないと。
「待っていたぞ、アルタラス国王!」
ドカドカと音を立てて一人の男、第3外務局職員ブリガスが護衛を引き連れて入ってきた。
国王ターラ14世を1時間も待たせるなど非礼にも程があるのだが、ブリガスは気にした風も無い。
それも当然だ、ブリガスは自分の方が立場が上だと認識しているため、下々が待つなど当たり前だと思っているからだ。
「話があるということだが、この私ブリガスが聞いてやろう。私も暇ではないのだ、手短にしたまえ。」
(なんと傲慢な…………)
国王ターラ14世はブリガスの態度に怒りを覚えるが、それを表を出さないように抑える。
「あの文章の真意を伺いに参りました」
「真意? あの文章以上のことはないぞ?」
「我々に無茶な要求を突きつけ、飲まない事を口実に攻め入るつもりではございませんか?」
(ほう? 少しは物分りがいいようだ。)
ブリガスはターラ14世が真意に気が付いていることに感心する。
まさしくその通りだからだ。
国家戦略局がロデニウス大陸を順調に併呑しているため、第3外務局は自分達も功を挙げるため独自に新たな属国を支配しようとしているのだ。
その目標となったのがアルタラス王国だ。
「アルタラス国王は妄想癖があるようだ、一度病院に行くといい。我が国の回復術士は優秀だぞ?」
「おのれぇ…………!!」
ブリガスは敢えてターラ14世挑発する。
ターラ14世を怒らせて無礼を口実に攻め入るのも、当初の予定通り要求を断らせて反抗を口実に攻めるのもどっちでもいい。
口実さえ作れれば何でもいいのだから。
「
ニヤニヤと笑みを浮かべるブリガスを見て冷静さを取り戻す。
ターラ14世はブリガスがワザと怒らせている事を察したからだ。
「いえ、私の事でございます。」
「そうか。」
ブリガスは詰まらなそうにターラ14世を見る。
「それで、あの文章が真意だとすならば、何故ルミエスなのですか? シルウトラス鉱山は分かります。これは非常に質のいい魔石を採掘できます。ですが、ルミエスはわかりません。貴国にはもっと優秀な人材が星の数ほどいらっしゃるではありませんか?」
ターラ14世はブリガスの態度からパーパルディアの目的はアルタラスの属国化であると理解し、それを食い止めるように動く。
「ルミエスというのか? あの娘は蛮族の中でも美貌だけは良い。俺が孕ませてやろうと思ってな。
知っているか?パーパルディアには第1級~第3級までの市民権がある。他国の人間であろうと、第1級市民のとの子を産むと母子共に第2級市民の権利を得る事ができる。
如何だ? 光栄だろう?」
さも当然かの様にブリガスはターラ14世に告げる。
父親の前で、娘を犯すとそして孕ませると。
「確か20歳だったか? 毎年孕ませれば、死ぬまでに20人くらいは産めるんじゃないか?
俺もそんなに暇じゃないからな。後半の10人くらいは父親が誰かわからんかも知れんな。ハハハッ!」
ブリガスの暴言の前に、ターラ14世はキレた。
少し冷静さを保てばわかったかもしれない。ブリガスがルミエスの歳を知っている事に違和感があることを
パーパルディアの人間がいちいち非文明国の蛮族の歳など覚えないことを。事実、ブリガスはターラ14世の歳を知らないのだ。知っても意味がないからだ。
「ふざけるなよ! 小僧ォ!! ルミエスもシルウトラス鉱山も貴様らなんぞに渡すものかァ!!!」
ターラ14世は勢いよく立ち上がり、テーブルを越えてブリガスの胸倉を掴んだ。
「ふん! 愚か者め」
ブリガスは冷めた目でターラ14世の顔を横から殴りつける。
殴られる事を予想していなかったターラ14世はフックをモロに喰らい崩れ落ちる。
筋力向上の魔法が刻まれた魔石を持っていたブリガスのパンチは、ターラ14世の意識を刈り取るには十分だった。
「この無礼者を牢にぶち込んで置け。さて侵略準備だ。」
ブリガスは予め調べておいたのだ。
ターラ14世がルミエスを王子、王女の中で最も溺愛している事を。ルミエスのプロフィールを。
ターラ14世を怒らせるために。
この一月後、パーパルディア皇国はアルタラス王国に宣戦布告する。
宣戦理由は、アルタラス王国国王が会談中に善良なるパーパルディア皇国民を一方的に殴ったと
そして、パーパルディア皇国からの寛大な提案を話し合いもせず破り捨てたと。
パーパルディア海軍は総数324隻。
対するアルタラス海軍は総数123隻。
誰が見ても結果のわかる戦いの火蓋が切られた。
●パーパルディア皇国の市民権
1~3級市民権が存在する
属国に2~3級市民を混在させる事で、内部不和を発生させ統治している。
どうやって2級市民が作られているかは、ここで語られる事はない。
一つ言える事は、1級市民専用公衆便所がある事くらいか。
・1級市民
主にパーパルディア本国民
・2級市民
パーパルディアの血が半分以上流れる属国民
そしてその母親
・3級市民
上記に満たない属国民
※貴族でも3級市民となる
パーパルディア公国の人間で日本に対してやらかして欲しい人間は?(パーパルディア結末が分岐します)
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レミール
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レミールとカイオス
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レミールと皇帝
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3人ともやらかす欲張りセット