(完結)ルート2027(初代デジモンアドベンチャー)   作:アズマケイ

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第151話

軍事衛星に寄生したネガーモン達とそれを守るように展開されているベムモン達の部隊。なぜこんなに厳重なのかというと、軍事衛星への攻撃は物理的に軌道を計算してぶつける方法もあるが、ハッキングする方法も有効だからだ。

 

軍事衛星とは、そもそも地球周回軌道上の人工衛星を攻撃する兵器のことである。対衛星兵器と呼ぶこともある。

 

アメリカ合衆国では地上から打ち上げたミサイルを人工衛星に直接体当たりさせる直接上昇方式の兵器が主に開発された。一方、ソビエト連邦では、地上から打ち上げたロケットで誘導体を目標となる人工衛星と同じ軌道に遷移させ、接近させて自爆し、破片によって目標を破壊する共通軌道方式の兵器、いわゆるキラー衛星が研究された。

 

衛星攻撃兵器の目標は敵側の人工衛星である。人工衛星の役割は偵察のほか通信衛星など多岐にわたっており、衛星誘導装置やGPSなどもある。冷戦期においては、特に偵察衛星が主攻撃目標とされていた。

 

人工衛星を無力化させるだけならば、電子攻撃も有効である。精密機械で構成されている人工衛星であるため脆弱性はある。また、地上にある管制施設への物理的攻撃や通信妨害、サイバー攻撃も有効であり、永続的な攻撃でなくとも、一時的に機能を止めることは可能である。

 

つまりジュンの活躍がコータ達の負担を軽減してくれるというわけだ。

 

「よし、ゲートがあいたわ。急いで」

 

ご丁寧に行き先がたくさんの矢印で舗装されているデジタルゲートとデジタルポイントを経由してコータ達は先を急ぐ。

 

その先をいくのはベムモンを破壊してはデジゲノムを取り込んで自己強化に勤しむガーゴモンである。コータとユージのパートナー達の力は最終決戦まで温存しなければならないため、ガーゴモンが先陣をきって突入している状態だった。

 

「ネガーモンはどうやらデジタルワールドの寄生に特化した自殺因子が自我を持って生まれたようですね。そこに融合に特化した人工デジモンであるベムモンを組み合わせることを思いついた。ミレニアモンが目をつけたと考えたほうが良さそうだ」

 

「さすがは2050年ね、スケールが大きいわ」

 

「ワタクシとして気になることがあるとするならば、過去から未来にとばされたミレニアモンが完全に復活するためにはジョグレス前の2体の究極体とジョグレスを引き起こした諸悪の根源であるはずのアポカリモンの残滓が必要なはずです。そもそもなぜ暗黒の力が2050年になってなお残っているのですかね、」

 

「そういわれてみればそうね。たしか2010年代に一回転生したけど力のコントロールができなくて暴走、選ばれし子供達の力でまたデジタマに戻った事件があったはずよね。そこから音沙汰ないけどまさか封印してたのかしら、アポカリモンのデジゲノム」

 

「七大魔王として転生しているはずですからそれはないはずなんですがね」

 

「うーん、どっからきたのかしら。アポカリモンの残滓は」

 

「暗黒の海を今もなおただよっているのかもしれませんよ」

 

「デーモンってたしか七大魔王よね。ってことは選ばれし子ども達がデーモンを封印した弊害が出てきちゃったわけね......。暗黒の海からミレニアモンが復活しちゃったわけだ」

 

「暗黒の海の封印をクラヴィスエンジェモンにお願いしないといけないわね。あとは裏次元の出現をいち早く気づける体制の再構築とか」

 

「やることは沢山ありますね、さあ掃除しなくては」

 

ガーゴモンが咆哮すると魔法陣が形成され、ダークエリアに安置されていたはずの真っ白な石像が無数召喚され、ベムモン達を粉砕していった。

 

光の粒子がすべてガーゴモンの魔法陣にすいこまれていく。すべてのデジゲノムは別な時間軸に存在しているデジタルワールドのダークエリアに送られるか、ガーゴモンに取り込まれていくのである。ベムモンやネガーモンに寄生されているデジモン達を倒すたびに大量の光の粒子がデジタルゲートを満たしていった。

 

ジュンはひたすらキーボードを叩き続ける。止まったら死んでしまうのではないかとコータが笑うくらいには一心不乱に叩き続ける。実際問題ジュンのサポートがなければ某国の軍事衛星にハッキングしてミレニアモン達のところまで準備万端なコータ達を届けることなんて不可能に近いのだから当然なのだが。かつての先輩と後輩の気やすさでジュンは笑ってながすだけだし、ユージは苦笑いするだけなのだが。

 

「さあ、いよいよ総本山に到着よ。気を引き締めていきましょうか」

 

強固に閉ざされていたはずのデジタルゲートがオープンする。キープアウトの黄色いテープが引きちぎられ、ガーゴモンが安全地帯を確保するべく畏怖の咆哮をあげた。

 

「うわ、みんな石像になった!?」

 

「ガーゴモン、おまえ本当に成熟期にしか自力進化できないのか?明らかに完全体や究極体が混ざってるんだが」

 

石像は全て魔法陣を経由して異世界のデジタルワールドのダークエリアに送られる。ガーゴモンは笑うだけだった。

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