(完結)ルート2027(初代デジモンアドベンチャー) 作:アズマケイ
空が俄かに暗くなる。影すらでないほど雲が渦を撒き始める。ジュンとガーゴモンは空を見上げた。はじまりの町にいる幼年期のデジモンたちも不安そうに空を見上げている。
「デジタルゲートが開いたみたい、敵襲よ!みんな逃げて!!」
デジヴァイス01の警告アラームに気づいたジュンが叫ぶ。デジモン達はあわてて逃げ出し始める。真っ黒に渦巻く雲のその中央から灰色のデジモン達が湧き出してきたではないか。
「エニアックがいなくなった途端にこれですか。ファイル島に出現するという裏次元のデジタルゲートはエニアックの注意を逸らす罠のようですね。いきましょう、ジュン」
「そうね、始まりの町を守ってあげられるのは、私たちしかいないみたいだから」
デジヴァイスの01は新手の情報を提示してくる。
トループモン
世代 成熟期
タイプ アンデッド型
属性 データ
特殊ゴムの身体の中に他のデジモンから奪ったエネルギーを詰め込んで造られた人造デジモン。命令されたことを実行するだけの機械のようなデジモンで自発的な行動は一切できない。疲れもせず、痛みも感じず、死も恐れず、眠ることも必要ない。まさに闘う機械である。 集団行動が基本であり個々の戦闘力はあまり高くないが、数に物を言わせた人海戦術には腕に覚えのある程度の実力では歯が立たないだろう。 傷ついたトループモンは中身のエネルギーだけ吸い出し、新しい特殊ゴムの身体に移し替えられて新しいトループモンとして再生され、何度も戦場に送り出されるのだ。
チクリモン
レベル 成長期
タイプ 機雷型
属性 ウィルス
必殺技 ファイナルチクリモン/コンペートーハンマー
(ティロモンの周りを浮いているトゲの塊がそれ。)
その名の通り、自ら動くことは殆どなく、水中や岩陰などに潜んでいる危険なデジモン。温度が30度を超えると大発生する習性を持ち、不用意に近づくと自爆してくる。見た目から察するにトループモンの進化前だと思われる。
トループモンとチクリモンの軍隊が攻めてきた。
ガーゴモンが畏怖の咆哮をあげると次々石化していく。後衛を呼ぶ隙は与えないとばかりに魔法陣に消えていく石像達。
始まりの町の幼年期あるいは成長期のデジモン達が争い始めた。殺し合いに発展。デジヴァイス01が究極体を検知し、首謀者が近くにいることを把握したガーゴモンは進化する。
ガルフモン
世代 究極体
タイプ 魔獣型
属性 ウィルス
ダークエリアの深淵よりいでし、闇の魔獣型デジモン。その巨体は山の様に大きく、強靭な四肢を持つ魔獣で、下半身には全てを飲み込む程の大きな“口”が付いている。しかも、その穴はダークエリアの深淵に繋がっていると言われ、そこに吸い込まれたものは魂(デジコア)を粉々に砕かれて、抜け出ることは出来なくなると言われている。そのパワーは強大であり、7日間で世界を滅ぼすことが出来るとも言われている。得意技の『ブラックレクイエム』は、どこからともなく荘厳な歌声が聞こえ、この歌を聞いたデジモンは程なく死に至り、そのデータは2度と修復することは出来ないと言われている。必殺技は下半身にある巨大な口から悲痛な死者の叫び声を発し、聞くもの全てを死に至らしめる『デッドスクリーム』。
ディージャンモン
世代 究極体
タイプ 突然変異型
属性 ウィルス
全身がレザーで覆われた、おぞましい姿の突然変異型デジモン。声を発することがなく、身体で何かを伝えようとすることもしないので、普段は不気味な静けさとともにその場にただ佇んでいる。おおよそ自己表現というものに縁がなく、ただ他の命を奪うことに特化した邪悪なデジモンだ。
どこからともなくデジモンの群れの中に紛れ込み、闘争本能を刺激する信号をテレパシーのように送ってデジモン同士を争わせ、渾沌を巻き起こす。
「幼年期のデジモン達が殺し合いをしはじめたのはこいつの仕業で間違い無いわね。早く倒さなきゃ。ミレニアモンの手下ね、そうはいかないわよ!」
ジュンがデジヴァイス01の結界機能をオンにし、ガルフモンに強固な結界が展開されていく。不気味なほど静かに佇んでいるディージャンモン目掛けてガルフモンは下半身にある巨大な口をあけ、とびかかった。
ディージャンモンは長い尾を振り抜いて発生させる衝撃波でガルフモンを吹っ飛ばそうとしたが結界にはじかれて不発に終わる。自在に伸縮する腕でがんじがらめにしたガルフモンを天空から叩き落とそうとするが、その腕ごとガルフモンの下半身の口に食いちぎられ、また不発におわる。身体のジッパーを開いてガルフモンを引き摺り込もうとしたが、これもまた不発に終わる。ガルフモンの下半身の口が死者の断末魔を超至近距離からディージャンモンに聞かせたために、行動不能になったからだ。
断末魔は即死効果のある歌声もある。ディージャンモンは見るからに苦しみ始め、ぐらりと体が歪んだ。ガルフモンはすかさず突進して吹き飛ばす。そしてディージャンモンの四肢をもぎ取り、胴体を捕食する。全てを貪り食ったガルフモンはガーゴモンに退化したのだった。